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投資戦略レポート

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2016年2月1日号

 株価は下振れリスクが低下した感が

 激動の一週間でした。先週、日経平均株価は前週末比560円(3.3%)高の17518円で引けましたが、28日までは海外要因に振り回される動きで、方向感はあまり見られませんでした。流れが一変したのは29日の後場から。同日の日銀政策決定会合で「マイナス金利」導入決定との報が伝わると市場が動揺。株式市場では乱高下する波乱が起き、外為市場では1ドル=121円台まで円が一気に3円も下落。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは初の0.1%割れを記録しました。
 日銀の決定を受け日経平均株価は12:45ごろ前日比597円高まで上昇しました。ところが銀行・保険株が総崩れになると、マイナス金利の副作用を警戒した売りに274円安まで急落。その後、「マイナス金利」を評価する動きが勝り再び476円高まで上昇と荒い動きでした。市場がこれほど動揺したのは「マイナス金利」の導入が想定を超えていたということです。今回の「マイナス金利」導入で円高懸念が和らぎ、株価は下振れリスクが低下したとみています。チャート的には1月21日の16017円で底を入れた可能性が出ていましたので、売りで取ろうと思っている向きにとってはさらに売り込みにくい雰囲気になったように思います。

狙い目となるのは好決算銘柄とマイナス金利の恩恵を受ける不動産関連など

 29日の米国株は急伸しました。NYダウは前日比396ドル(2.5%)高の16466ドルと約5ヵ月ぶりの上げ幅を記録、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同107㌽(2.4%)高の4613で引けています。日銀がマイナス金利の導入を決めたことを受け、積極的に運用リスクを取る動きが広がりました。日欧市場が上げたことで米国株にも買いが波及。相場の下落基調が長く続いていたため、値ごろ感からの買いも巻き込んで上げ幅を拡大、ダウ、ナスダック指数ともこの日の高値で取引を終えています。世界的にも相場の最悪期は過ぎたように思います。これを受けたCMEの日経平均先物は17855円と大阪取引所終値比215円高て引けています。今週もこれにサヤ寄せするいい形の始まりとなりそうです。
 外国人は1月第3週(18~22日)も日本株を1902億円売り越しました。このほか先物の売り越しが349億円で裁定解消売りが2249億円。合計4500億円の売り越しでした。こうした売りが年初からの急落を演出していたわけです(因みに第1週は1兆7469億円、第2週は9619億円の売り越し)。
 裁定買い残は1月22日現在で2.09兆円(14.47億株)まで減少しています。アベノミクス相場が始まってからの最低が昨年9月25日の2.05億円(14.72億株)ですから、ほぼ下限まで低下したといえます。先週29日までの動き見ても裁定解消売りで下げる局面は乏しくなったように思います。
 世界的な株安連鎖を断ち切るのは米国株しかないとみていましたが、先々週と先週の日本株の急反騰が契機となり、連鎖が断ち切られた可能性が出てきました。これまで「下げ止まりが確認できるまでは様子見」としてきましたが、決算発表が始まりましたので、ここは動くときでしょう。決算発表期間中は全般相場うんぬんではなく個別物色が中心となります。日銀の「マイナス金利」導入で底入れした可能性も出てきたこともプラス。好決算銘柄が狙い目となりますが、マイナス金利で恩恵を受ける不動産関連も狙い目でしょう。

2016年1月25日号

 最悪期を脱した感も

 年初から波乱の動きになっていましたが、先週はそれが極限まで高まった週ではなかったかと思います。日経平均の週間の変動幅はマイナス189円(1.1%)でしたが、20日は前日比632円(3.7%)安、21日は同398円(2.4%)安となり、22日は一転、同941円(5.9%)高で引ける激しい動きとなりました。21日はザラ場で310円超上昇した後、急落する動きで日中値幅は710円超にも達していました。
 22日の急伸はECB(欧州中央銀行)などによる追加金融緩和への期待や原油先物相場が下げ止まって欧米株が上昇したことを受けたもの。為替相場が1ドル=118円と円安に振れたこともあって昨年9月9日(1343円高)以来の大幅高となりました。年初からの下落局面で売りが蓄積していたファンド勢が買い戻しを急いだことが上げを加速しました。
 ECBのドラギ総裁が追加緩和を示唆し、日銀も28~29日の政策決定会合で緩和に動くとの観測が浮したことでリスク回避姿勢が和らぎました。26~27日のFOMCの声明文で世界経済や市場に対する懸念が示されれば、米利上げの先送り観測が強まり、市場にはプラスとなります。売りで取ろうとしていた向きには売り込みにくい雰囲気となっています。中国不安や原油先安不安はなお根強いものの、最悪期は脱したのではないかとみています。

 決算発表が始まるためここからは動くときです

 22日の米国株は大幅に続伸しました。NYダウは前日比210ドル(1.3%)高の16093ドルと16000ドルの大台を回復、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同119㌽(2.7%)高の4591で引けています。日経平均の急騰や欧州株が上昇した流れを受け、朝方から買いが先行しました。新規の買い材料には乏しいものの、これまでの下げが大きかったため、押し目買いや売り方の買い戻しが相場を押し上げました。
 ECBのドラギ総裁が追加緩和の可能性を示唆したことも安心感を与え、原油先物相場が値幅を伴って続伸したことも心理改善につながりました。NYダウ、ナスダック指数とも長い下ヒゲの陽線チャート(週足)になっています。昨年8月の安値を割り込まずに反発しているので、目先の底を付けた可能性も出てきました。これを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比390円高の17260円と17000円台を回復して引けています。今週はこれにサヤ寄せするいい形の始まりとなりそうです。
 外国人は1月第2週(12~15日)も日本株を2109億円(第1週は4471億円)売り越しました。株価指数先物(日経平均+TOPIX)では5136億円(同5517億円)の売り越し。これが裁定解消売りを呼び、第2週の裁定解消売りは2374億円(同7480億円)に達していました。合計で9619億円。第1週は1兆7469億円の売り越しでした。これらが年初からの急落を演出していたわけです。
 裁定買い残は1月15日現在で2.31兆円(16.15億株)まで減少しています。アベノミクス相場が始まってからの最少は昨年9月25日の2兆568億円(14.72億株)です。先週も外国人売りが大量に出ていましたので、解消売りもかなり出たとみられます。となれば最低値まで低下している可能性は十分あり、ここからの下値は限られてきます。
 いまの株安連鎖を断ち切るのは米国株しかないとみていましたが、日本株の急反転が契機となり連鎖が断ち切られた可能性が出てきました。これまで「下げ止まりが確認できるまでは様子見」としてきましたが、今週からは決算発表が始まります。発表が本格化したら全般相場がうんぬんではなく個別株物色の展開となります。東京市場は最悪期を脱し目先の底を入れた可能性も出てきましたので、今週からは動くときでしょう。予想を上回る決算を発表した銘柄が狙い目となります。

2016年1月18日号

 テクニカル的には超売られすぎ状態

 年初から世界の金融・株式市場が不安定な様相を強めています。中国経済への懸念から人民元相場が下落し中国株が急落している中、中東情勢の緊迫化や北朝鮮の「水爆実験」など政治・軍事的緊張が高まり、原油相場の下落も相まって世界的にリスクを避ける動きが広がっているためです。日経平均株価の15日終値は17147円。大発会の4日に急落で始まったあと上昇したのは1日だけで、ずっと下げが続いています。この間の下落幅は1886円(9.9%)に達します。年初からは6日続落となりましたが、これは1950年に日経平均の算出を始めて以来、初めてのことです。下落の理由ははっきりしているように思いますが、背後に得体のしれない何かがあるのではとの恐怖感もあって市場心理は極端に悪化しています。
 15日のCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比400円安の16750円で引けています。昨年9月の日経平均の安値が16930円ですからそれを大きく下回る水準。危険な水域まで下げて来たと考えていますが、そんなに悲観はしていません。テクニカル的に見たら極端な下げすぎで、いつ反転してもおかしくない状態になっているからです。
 騰落レシオは57.85%と2009年11月以来の水準まで低下しています。わずか28営業日で日経平均が41%超も急落したリーマンショック時の最低値が2008年10月8日の54.96%です。最安値を付けた10月27日が57.66%でしたから、ここからの下値がそんなにあるとは思えません。日本の成長軌道が崩れたわけではないので、外部環境が落ち着いたら戻す展開になるのではと考えています。

 下げ止まりが確認できるまでは様子見で

 15日の米国株は急落しました。NYダウは前日比390ドル(2.4%)安の15988ドルと4か月半ぶりの安値となり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同126㌽(2.7%)安の4488と2014年10月以来、約1年3か月ぶりの安値となっています。中国株や原油相場の不安定な動きが投資家心理を冷やし、株安が進行しました。NY原油先物相場が一時1バレル29ドル台と12年2カ月ぶりの水準まで下げたほか、日本を含むアジアや欧州の株式市場が軒並み下げたことで市場心理は一段と冷え込み、幅広い銘柄に売りが広がりました。多くの投資家が運用の参考指標とするS&P500種指数が一時、昨年8月の安値を下回ったため、下値メドを抜けたとの見方から売りが加速したこともあり、ダウ平均は下げ幅を536ドルまで広げる場面もありました。
 外国人は1月第1週(4~8日)に日本株を4471億円売り越しました。昨年夏場以来の大きさですが、売りは株価指数先物(日経平均+TOPIX)にも広がり、先物も5517億円売り越していました。これが裁定解消売りを呼び、第1週の裁定解消売りは7480億円にも達していました。これらが年初からの急落を演出したわけです。
 裁定買い残の推移をみたら相場の下値メドはある程度わかります。アベノミクス相場が始まってからの最少は2015年9月の2兆568億円(14.72億株)です。8日時点の買い残は2兆5536億円(17.50億株)。先週も外国人売りは出ていましたので、解消売りもかなり出たとみられます。となれば最低値まで低下している可能性は十分あり、ここからの下値は限られてきます。
 いまの株安連鎖を断ち切るのは米国株しかありません。当面は米国株の立ち直りを期待するしか手はありません。この局面では下げ止まりが確認できるまでは様子見が賢明でしょう。昨年11月16日号以降、基本は「休むも相場」とし、方向性が見えてくるまでは様子見と指摘してきました。今週もこの考えは変わっていません。ただ今回は「下げ止まりが確認できるまでは」に修正します。東京市場は極端な売られすぎ状態になっていますので、下げ止まりが確認できたら買いに転じる時だと考えています。

2016年1月12日号

 ここからの下値はそんなにないとみています

 2016年が始まったとたん、世界の金融・株式市場が不安定な様相を強めています。中国経済への懸念から人民元相場の下落が加速し中国株が急落している中、中東情勢の緊迫化や北朝鮮の「水爆実験」など政治・軍事的緊張が高まり、世界的にリスクを避ける雰囲気が広がっているためです。日経平均株価の8日終値は17697円。大発会の4日に582円安と急落で始まったあと8日まで5日続落し、週間で1335円(7%)下落しました。年初から5日続けて下げるのは1950年に日経平均の算出を始めて以来、初めてです。ネガティブなニュースだけでなく経験したことのない下げが続いたことから、市場心理は急速に悪化しています。
 8日のCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比440円安の17250円で引けています。昨年9月の日経平均の安値が16930円ですから危険な水域まで下げてきた来たと考えています。しかしそんなに悲観はしていません。テクニカル的に見たら下げすぎで、いつ反転しておかしくない状態になっているからです。騰落レシオは62.9%と2012年6月以来の水準に低下。アベノミクス相場が始まった同年11月以降で最も低い水準に低下しています。リーマンショック時の安値を付けた2008年10月27日の同レシオが57.66%ですから、ここからの下値はそんなにないとみています。外部要因で下げた相場だけに外部環境が落ち着けば戻すのではとみています。

 下げ止まりが確認できるまでは様子見が賢明

 8日の米国株は大幅に下落しました。NYダウは前日比167ドル(1.0%)安の16346ドルと3か月ぶりの安値となり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同45㌽(1.0%)安の4643と約3か月ぶりの安値で引けています。好調な雇用統計を受けて買いが先行したものの、中国への不安が拭えずダウ、ナスダック指数ともほぼこの日の安値で取引を終えています。
 朝方発表した12月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比29万2000人増と市場予想(20万人程度)を大幅に上回ったほか、10月の増加幅が30万7000人に、11月が25万2000人に上方修正されたため、幅広い銘柄に買いが膨らみ、ダウ平均は一時137ドル上昇する場面がありました。
しかし買い一巡後は一転して売りに押される展開。8日の中国株式相場は反発したものの、先行き懸念は根強く、投資家心理に影を落としています。欧州株が大幅安となったことも売りを誘い、NYダウは一時200ドル下げる場面もありました。NYダウの週間の下げ幅は1078ドル。リーマン・ショック直後の2008年10月上旬(1874ドル安)以来ほぼ7年3カ月ぶりの大きさとなっています。
 今の株安の連鎖を断ち切るのは米国株しかありません。当面は米国株の立ち直りを期待するしか手はありません。下げ止まりが確認できるまでは様子見が賢明でしょう。11月16日号以降、基本は「休むも相場」とし、方向性が見えてくるまでは様子見とコメントしてきましたが、今週もこの考えは変わっていません。ただ今回は「下げ止まりが確認できるまでは」に修正します。東京市場は極端な売られすぎ状態になっていますので、下げ止まりが確認できたら買いに転じる時だと考えています。

2015年12月21日号

 2番底は付けた可能性が・・・

 東京市場は目先の底は入れたようですが、乱高下が激しく、戻りを試す展開になったと言える状態にはまだなっていません。先週、日経平均株価は3営業日下落、2営業日上昇し、終値は18960円と前週末比244円(1.3%)下落して引けました。18日は日銀政策決定会合を受け、一時516円高の19869円まで上昇、その後、371円安の18982円まで急落、日中値幅が900円に迫る荒い展開でした。日銀が決めた量的・質的金融緩和の解釈を巡る混乱があったからですが、この日の極端な乱高下が相場の方向性を分からないものにしています。ただ15日に付けた安値18585円からは420円(2.3%)超上昇して引けていることから、とりあえず2番底は付けたのではないかとみています。
 これまでの異次元緩和の枠組みは変えずに、購入する国債の期限を延ばし、設備投資や雇用を増やす企業のETF(上場投資信託)を別枠で買うという金融緩和の補完措置について失望売りが出たことが響きましたが、内容を吟味しないで一気に買い上げたことも下げを大きなものにしたとみています。大方の予想は現状維持でしたので、下げすぎた分の修正が進めば、2番底形成から戻りを試す展開に入ったと市場の見方は変わってくると予想されますが、現時点では相場の方向性が分からなくなっています。

 方向性が見えてくるまでは休むも相場

 18日の米国株は大幅に下落しました。NYダウは前日比367ドル(2.1%)安の17128ドルと約2か月ぶりの安値となり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同79㌽(1.6%)安の4923で引けています。ナスダック指数もほぼ2か月ぶりの安値水準。アジアや欧州株が大きく下げたほか、原油先物相場が下げ止まらず、投資家心理が悪化しました。FOMCを終え年内に大きなイベントがなくなり手じまい売りが出やすかったうえに、先物やオプションの取引決済日が重なって商いが膨らみ、値動きが大きくなった面もあったようです。これを受けたCME日経平均先物は大阪取引所終値比200円安の18750円で取引を終えています。今週もこれにサヤ寄せする始まりとなりそうです。
 外国人は8週連続で日本株を買い越していますが、これは9月第5週までの8週間で4兆円超も売り越した反動だとみています。中国景気への過度な悲観が和らぎ、米金融政策を巡る不透明感が後退したことが買い安心感につながったとみています。ただ12月第2週の買越額はわずか82億円。11月第5週も7億円にとどまっていました。今後も買い越し基調が続くかは何とも言えません。言えることは売りすぎた向きの買い戻し程度なら期待できるということだけです。
 日経平均は20012円の高値を付けた後、予想どおり調整しました。下値メドが焦点となりますが、現在のところ9月29日の安値からの上昇幅の半値押し水準(18471円前後)までは下がらず、18565円を底に反転する形になっています。目先の底を受けたとはまだ言えませんが、その可能性は出てきました。期待したいところです。11月16日号以降、基本は「休むも相場」としていますが、今週もそれは変わりません。難しい環境下で売買したら負けてしまいます。方向性が見えてくるまでは様子を見た方がいいように思います。
なお今年の投資戦略レポートはこれで終了です。新年は12日号からとなります。

2015年12月14日号

 気の抜けない相場に

 東京市場は調整局面入りしたようです。先週、日経平均株価は5営業日中、3営業日下落、終値は19230円と前週末比274円(1.40%)下落しました。11日は反発したものの、その前の3日間で652円下落した動きは戻りいっぱいではと感じさせる動きでした。先々週号で先物主導でスルスル上昇した相場だけに、短期筋がポジション解消に動いたらはしごを外される結果になると指摘しましたが、そのような動きでした。
 原油相場の下落を受けて11日のNY市場が急落、CMEの日経平均先物が心理的フシ目の19000円を大きく割り込む18670円で引けているので、今週は下値模索の動きとなりそうです。中国や新興国経済への過度な悲観が後退した分、相場は上昇しましたが、企業業績などファンダメンタルズからは上値を追える状況ではなくなっていましたので、ある意味、実態を映した動きになったのかもしれません。ビッグイベントとされる今週の米FOMCを前に動きづらい相場展開ですが、そうした中、裁定買い残が今年最高だった5月末の3兆8000億円に迫る水準まで積み上がっていたのには警戒が必要でしょう。気の抜けない年末相場になった感もあります。

 休むも相場高だが、狙うとすれば先物の影響を受けない新興株か

 11日の米国株は大幅に下落しました。NYダウは前日比309ドル(1.8%)安の17265ドルと1カ月ぶりの安値となり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同111㌽(2.2%)安の4933で引けています。原油相場が下げ止まらず、シェブロンやエクソンモービルなど大手石油株が大きく下落。原油以外の様々な国際商品も下落基調にあり、世界的な景気減速が改めて意識されたことも重荷になっています。資源価格の下落が資源国の先行き不安を高めるとの観測も浮上、昨年の今頃と変わらない理由の下げになっています。これを受け、CMEの日経平均先物は大阪取引所終値比540円安の18670円で引けています。今週はこれにサヤ寄せする厳しい始まりとなりそうです。
 外国人は7週連続で日本株を買い越していますが、これは9月第5週までの8週間で4兆円超も売り越した反動だとみています。中国景気への過度な悲観が和らいだうえ、米金融政策を巡る不透明感が後退したことが買い安心感につながったとみています。ただ今後も買い越しが続くかは不明。言えることは売りすぎた向きの買い戻し程度なら期待できるということだけです。
 日経平均株価は9月に付けた安値から調整なしに3082円(18.2%)上昇、今月1日には20012円と心理的なフシ目の2万円まで回復していました。そこまで上昇してからの下落だけに調整局面入りしたとみなければなりません。当面、下値を探る展開となりそうですが、CMEの日経平均先物の終値から見て、安値からの上昇幅の3分の1押し水準(18986円前後)以下になることも覚悟しなければなりません。半値押し水準(18471円前後)で下げ止まるかが焦点となってきたように思います。
 ただ本質的には原油安や資源価格の下落は日本株にはプラス。産油国の米国の株価が大幅安したのを受けてそれ以上に値下がりした日本株(=CME日経平均)は本来、おかしな動きです。11月16日号から基本は「休むも相場」としていますが、今週もそれは変わりません。そうした中で狙うとすれば出遅れ感の目立つ銘柄でしょう。先物の影響を受けやすい主力株は避け、外国人があまり保有していない中小型株、それも新興株などが狙い目ではないかとみています。

2015年12月7日号

 強弱材料が入り混じる難しい局面に

 高値圏でしっかりした動きが続いていた日経平均株価ですが、先週末、久々に下落らしい下落を見せました。4日の下落幅は前日比435円(2.2%)で、終値は19504円とフシ目の25日移動平均線を下回って引けました。週間の下落幅は379円(1.9%)。ECB(欧州中央銀行)が3日に決めた追加金融緩和策が期待を裏切る内容だったことから、3日の欧米株が軒並み急落。円相場が円高・ドル安方向に振れたことや短期筋のポジション解消売りなどもあって下げに拍車をかける結果になりました。
 先週号で、「指数だけを見れば相当な強さですが、そんなに強いという実感はありません。先物主導でスルスルと上昇した相場だけに、短期筋がポジション解消に動いたらはしごを外される結果になるとの懸念から、商いは盛り上がっていません。中国や新興国経済への過度な悲観が後退した分、上昇した格好になっていますが、今の相場が経済実態を反映したものかよく分からない動きになっています」と指摘しましたが、それを裏付けるような動きです。
 ただ4日発表した米雇用統計が予想を上回る内容だったため、年内利上げはほぼ確実となり、米利上げを巡る不透明要因は薄れました。日本株にはポジティブに働くことになりそうですが、企業業績などファンダメンタルズからは上値を追う材料は乏しくなっています。レベルは高くないものの、強弱材料が入り交じる難しい局面に入ってきたように思います。

 休むも相場高だが、狙うとすれば新興株か

 4日の米国株は急伸しました。NYダウは前日比369ドル(2.1%)高の17847ドルと3カ月ぶりの上げ幅となり、ハイテク株の比率の高いナスダック指数は同104ポイント(2.1%)高の5142で引けています。11月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が21万1000人増と市場予想を上回ったことから、12月の利上げ開始が確実視され、金融政策を巡る不透明感が払拭されたことが好感された。ECBのドラギ総裁が同日の講演で、必要なら追加の金融緩和も辞さない姿勢を示したことも好環境が続くとの期待を高め、上昇に拍車をかける形となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比255円高の19705円で引けています。今週はこれにサヤ寄せする形の始まりとなりそうです。
 外国人はここへ来て6週連続で日本株を買い越しています。ただ11月第5週(30~12月4日)の買越額は7.1億円と極端に小さくなっています。買い越しが続いているのは9月第5週までの8週間で4兆円超も売り越した結果でしょう。中国景気への過度な悲観が和らいだこと、米金融政策を巡る不透明感が後退したことが買い安心感につながったとみています。とはいえ今後も買い越しが続くかは不明。言えることは売りすぎた向きの買い戻し程度なら期待できるということだけです。
 日経平均株価は9月安値から調整なしに3082円(18.2%)上昇、今月1日には20012円と心理的なフシ目の2万円まで回復しました。ここまで上昇すると調整の方が気になります。世界景気の先行きに不透明感が増しているこの段階で積極的に売買する必要はないと考えています。いまは休むも相場とみていますが、年末を控え個人投資家の物色意欲は高まりつつあります。そうした中で狙うとすれば出遅れ感の目立つ銘柄でしょう。主力株は避け、外国人があまり保有していない中小型株、それも新興株などが狙い目ではないかと考えています。

2015年11月30日号

 上値を追う材料は乏しくなる

 東京市場は高値圏でしっかりした動きが続いています。先週、日経平均株価は4営業日中、2営業日上昇、2営業日下落し週間では4円の上昇となりました。終値は19883円と9月29日に付けた安値から2953円(17.4%)上昇しています。27日には心理的なフシ目の2万円まであと6円と迫る場面もありました。指数だけ見れば相当な強さですが、そんなに強いという実感はありません。先物主導でスルスルと上昇した相場だけに、短期筋がポジション解消に動いたらはしごを外される結果になるとの懸念から、商いは盛り上がっていません。中国や新興国経済への過度な悲観が後退した分、上昇した格好になっていますが、今の相場が経済実態を反映したものかよく分かわない動きになっています。
 ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁の追加金融緩和示唆や10月の米雇用統計が相場の流れを変えました。ただ新興国の景気減速懸念は残ったままで、不透明要因が解消したわけではありません。発表が一巡した今年度上期決算は第1四半期の貯金で11%経常増益(対象は3月決算企業で、金融・電力、新興銘柄を除く)となりましたが、7~9月期を取り出すと前年同期並みという結果になっています。中国など新興国の景気減速懸念は変わっていないので、通期で計画している6%経常増益を達成するのは困難ではないかという気もします。相場的には上値を追う材料は乏しくなっていますので、今後は調整色の強い相場か方向感の定まらない動きになる可能性もあるのではと予想しています。

 いまは様子を見極めるとき

 27日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは反落し前日比14ドル(0.1%)安の17798ドルとなり、ハイテク株の比率の高いナスダック指数は同11ポイント(0.2%)高の5127で取引を終えています。27日は祝日だった感謝祭の翌日にあたり、市場は短縮取引でした。市場参加者は少なく、相場は方向感に欠ける展開で、前営業日の終値を挟んだ小動きに終始。感謝祭翌日のこの日は小売店が黒字になるという「ブラック・フライデー」にあたりますが、小売りなど関連銘柄を物色する動きは限定的でした。これを受けたCMEの日経平均先物は19890円と大阪取引所終値比30円高で引けています。
 外国人はここへ来て5週連続で日本株を買い越しています。11月第3週(16~20日)の買越額は2447億円とそこそこの大きさとなっています。9月第5週までの8週間で4兆円超も売り越していましたので、その修正とも考えられます。中国景気への過度な悲観が和らいだこと、米金融政策を巡る不透明感が後退したことで買い安心感が広がったからではないかとみています。とはいえ今後も買い越し基調が続くかは不明。言えることは売りすぎた向きの買い戻し程度なら期待できるということだけです。
 日経平均は9月29日の安値から調整なしに17%強上昇しています。ここまで上昇すると一段高を期待するよりは調整の方が気になります。世界景気の先行きに不透明感が増しているこんな難しい局面で積極的に売買する必要はありません。いまは様子を見極めるときで、休むも相場と考えています。そうした中で狙うとすれば、好決算ながら売られた銘柄などでしょう。今回の決算発表ではそうした銘柄が目立ちました。大口投資家が格好の売り場と判断したからだと思いますが、そうした銘柄を吟味して狙うのも一法ではないかとみています。

2015年11月24日号

 よくぞここまで戻したというのが実感

 東京市場はしっかりした動きが続いています。先週、日経平均株価は5営業日中、4営業日で上昇、週間では283円(1.4%)の上昇となりました。終値は19879円と9月29日に付けた安値から2949円(17.4%)も上昇しています。このところ日経平均の日足は始値より終値が高くなる陽線で引ける日が多く、基調の強さを示しています。かつての悲観心理は大きく後退、夏場の世界株安の傷は癒えつつあるようにみえます。ただ相場が活況になっているわけではなく、売買代金もそんなに増えていません。中国や新興国経済への過度な悲観が後退し、その分、戻した格好になっていますが、よくぞここまで戻したというのが実感です。
 ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁の追加金融緩和示唆や10月2日の米雇用統計が相場の流れを変えました。ただ新興国や中国景気の減速懸念は残ったままで、先行き不透明感は晴れていません。来月の米FOMCで約9年ぶりに利上げが実施されるとの観測も強まっています。利上げに伴う潮目の変化にも注意が必要になっています。
 発表が一巡した4~9月期決算は第1四半期の貯金で11%経常増益(対象は3月決算企業で、金融・電力、新興銘柄を除く)となりましたが、7~9月期を取り出すと前年同期並みにとどまっています。新興国の景気減速懸念は残ったままですので、通期で計画している6%経常増益を達成できるかは困難ではないかという気もします。相場的には上値を追う材料は乏しくなっていますので、今後は調整色の強い相場か方向感の定まらない動きになる可能性もあるのではと予想しています。

 いまは様子を見極めるときで、休むも相場

 20日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比91ドル(0.5%)高の17823ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同31㌽(0.6%)高の5104で引けています。前日夕に株主への利益還元策を発表したスポーツ用品のナイキなどが大幅上昇し、ダウ平均を押し上げました。FOMEの議事要旨を受けて利上げ時期に関する不透明感が後退したとの見方も買い安心感につながったようです。この結果、NYダウは昨年末終値を小幅ながら上回り、年初来で上昇に転じました。これを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比205円高の19925円で引けています。
 外国人はここへ来て4週連続で日本株を買い越しています。11月第2週(9~13日)の買越額は3003億円で4カ月ぶりの大きさとなっています。9月第5週までの8週間で4兆円超も売り越していましたので、その修正とも考えられます。中国景気への過度な悲観が和らいだことや米国の金融政策の不透明感が後退したことで、買い安心感が広がったからではないかとみています。とはいえ、今後も買い越しが続くとかは不透明。言えることは売りすぎた向きの買い戻し程度なら期待できるということだけです。
 日経平均は9月29日の安値から調整なしに17%強上昇しています。ここまで上昇すると一段高を期待するより調整の方が気になります。世界景気の先行きには不透明感が増しています。こんな難しい局面で積極的に売買したら負けてしまします。いまは様子を見極めるときで、休むも相場と考えています。そうした中で狙うとすれば、好決算ながら売られた銘柄などでしょう。今回の決算発表ではそうした銘柄が目立ちました。大口投資家が格好の売り場と判断したからだと思いますが、そうした銘柄を吟味して狙うのも一法ではないかとみています。

2015年11月16日号

 上値を追う材料は乏しくなる

 東京市場はしっかりした動きになっています。先週、日経平均株価は5営業日中、4営業日で上昇、週間では331円(1.7%)の上昇となりました。13日は100円安となりましたが、12日終値は19697円と9月29日に付けた安値から2767円(16.3%)も上昇しています。日経平均の日足は5日連続で陽線になっており、基調の強さを示しています。陽線が続くのは7日連続。かつての悲観心理は大きく後退、夏場の世界株安の傷は癒えつつあるように思います。ただ相場が活況になっているわけではなく、売買代金もそんなに増えていません。中国や新興国経済への過度な不安が和らぎ、その分、戻しただけではないかとみています。
 潮目が変わったのは10月2日の米雇用統計。これにより「早期の利上げは困難」との見方が浮上し、売り方が買い戻しを急いだため、相場の流れが変わりました。ただここへ来て米利上げ観測や中国景気の減速への警戒感が再び強まり、先行き不透明感は一段と深まっています。
 発表が一巡した4~9月期決算は4~6月期の貯金で11%経常増益(対象は3月決算会社で、金融・電力、新興銘柄を除く)となりましたが、7~9月期を取り出すと前年同期並みにとどまっています。中国や新興国の景気減速懸念は残ったままで、上値を追う材料は乏しくなっています。決算を受けた売買は終了しましたので、今後は方向感の定まらない相場になる可能性もありそうです。

 好決算ながら売られた銘柄などに注目

 13日の米国株は大幅に下落しました。NYダウは3日続落し、前日比202ドル(1.2%)安の17245ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も5日続落し、同77㌽(1.5%)安の4927で取引を終えています。世界景気の先行き不透明感から欧州株や原油相場の下落が続き、投資家心理が悪化したことが重荷となったようです。朝方発表の10月の小売売上高が前月比0.1%増と低調だったため、年末商戦が期待ほど盛り上がらないのではとの警戒感から小売り関連銘柄が売られたことも下げを大きくしました。YNダウの週間ベースの下落幅は665ドルと7週ぶりの大きさとなっています。これを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比235円安の19395で引けています。今週はこれにサヤ寄せする形の始まりとなりそうです。
 外国人はここへ来て日本株を売り越したり買い越したりしています。11月第1週(2~6日)は1318億円の買い越しで3週連続の買い越しとなっています。9月第5週までの8週間で4兆円超も売り越していましたので、その修正と考えられます。中国景気への過度な悲観が和らいだことが背後にありますが、決算発表で中国が及ぼす影響の度合いが見えてきたことも投資家心理の改善につながっているのではないかとみています。とはいえ今後も買い越しが続くとはみていません。言えることは売りすぎた向きの買い戻しなら充分期待できるということだけです。
 日経平均は9月29日の安値から16%強上昇した水準にあります。ここまで上昇すると一段高を期待するよりは調整の方が気になります。世界景気の先行きには一段と不透明感が増しています。いまは様子を見極めるときでしょう。今回の決算発表では好決算でも売られる銘柄が目立ちました。機関投資家など大口が格好の売り場と判断したからだと思いますが、そうした銘柄を吟味して狙うのも一法ではないかとみています。

2015年11月9日号

 業績の先行きには不透明感が・・・

 東京市場は順調に戻し戻り高値を更新してきました。6日の日経平均株価は前日比149円高の19265円となり、8月21日以来2カ月半ぶりの高値で引けています。週間の上昇幅は182円(0.95%)で、9月29日に付けた安値からは2335円(13.8%)上昇した水準にあります。以前の悲観心理は大きく後退、夏場の世界株安の傷は癒えつつあります。
 潮目が変は10月2日の米雇用統計。これにより「早期の利上げは困難」との見方が浮上、売り方が買い戻しを急いだため、流れが変わりました。中国経済に対する過度な悲観が修正されたことも心理改善につながっています。
 先週は日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の「郵政」効果に沸いた感もありましたが、活況の裏で他の主力株は盛り上がりに欠ける動きになっていました。発表される決算が予想を下回るものが多く、相場上昇の持続に確信が持てなくなっているからです。6日発表分までの集計では、4~6月期の貯金で4~9月期は11%経常増益を維持(対象は3月決算会社で、金融、電力、新興銘柄を除く)していますが、7~9月期を取り出すと前年同期並みにとどまっています。中国など新興国の景気減速懸念は残ったままで、業績の先行きには不透明感が増しています。決算を受けた売買や買い戻し主導の上昇が一服した後は方向感のない相場になる可能性もありそうです。

 好決算銘柄が狙い目も、株価位置には注意が必要

 6日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比46ドル(0.3%)高の17910ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同19㌽(0.4%)高の5147で引けています。10月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比27万1000人増と市場予想(18万人程度の増加)を大幅に上回ったため、将来的には企業収益の拡大が見込めるとの見方が相場を支えました。ただNYダウは下げに転じる場面も目立ち、利上げが企業業績に悪影響を及ぼすのではとの懸念は残ったままとなっています。市場が景気拡大に着目し、利上げを悪材料とみる姿勢が和らいでくるか注目されます。同日のCME日経平均先物は雇用統計を好感し大阪取引所終値比240円高の19500円で引けています。今週はこれにサヤ寄せする始まりとなりそうです。
 外国人はここへ来て日本株を売り越したり買い越したりしています。10月第4週(26~30日)は912億円の買い越しで2週連続の買い越しとなっています。外国人は9月第5週までの8週間で4兆円超も売り越し日本株急落の主因となっていましたが、売りは完全に一巡したようです。今後、買い越しに転じるとは言えないまでも、売りすぎた向きの買い戻しは十分期待されます。
 日経平均は9月29日の安値から13%強上昇した水準にあります。ここまで上昇すると一段高を期待するよりは調整の方が気になります。外部環境は不透明なままですが、決算発表が佳境を迎えていますので、今は積極的に動くときでしょう。狙い目となるのは好決算銘柄ですが、買い戻しで先行して上昇している銘柄も多いので、株価位置には注意が必要です。想定ほど悪くなかった銘柄も狙い目ではないかと見ています。

2015年11月2日号

 地合いは着実に良くなる

  東京市場は落ち着きを取り戻し、戻り高値を更新してきました。先週、日経平均株価は5営業日中、4営業日上昇、終値は19083円と8月28日以来、約2カ月ぶりに19000円台を回復しました。週間の上昇幅は258円(1.4%)円で、月間の上昇幅は16944円(9.7%)と、95年7月(2160円)以来、約20年ぶりの大きさでした。9月29日に付けた安値からは2153円(12.7%)の上昇となります。荒い値動きは収まり悲観心理は大きく後退、市場の雰囲気は随分良くなったように思います。
 潮目が変わったのは2日の米雇用統計。これにより「早期の利上げは困難」との見方が台頭。FOMCの議事要旨も利上げに慎重な内容だったため、売り方が買い戻しを急ぎ、相場の流れが変わりました。中国経済に対する過度な悲観が修正されつつあることも心理改善につながっています。
 30日は日銀の金融政策決定会合で追加緩和が見送られたのにマイナス圏から切り返し、日経平均は147円高で引けました。追加緩和見送りなら大幅安もとみられていたのがそうならなかったことから、地合いは着実に良くなっています。ただ中国など新興国の景気減速懸念はくすぶっており、金融緩和モードを前提にしたリスクオン姿勢による上昇には限界があります。買い戻し主導の上昇が一服した後は膠着感の強い相場になる可能性もあります。

 狙い目となるのは好決算銘柄。株価位置には注意が必要です

 30日の米国株は下落しました。NYダウは前日比92ドル(0.5%)安の17663ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同20㌽(0.4%)安の5053で引けています。週半ばにNYダウが約3カ月ぶりの高値を付けるなど直近の高値圏で推移していたため、利益確定を目的とした売りが優勢だったようです。週末で様子見ムードが強かったこともあり方向感に欠ける動きでした。なおNYダウは5週続けて上昇しており10月の上昇幅は1378ドルと、月間として過去最大の上げ幅を記録しています。米株安を受けた受けたCMEの日経平均先物は18860円と大阪取引所終値比230円安で引けています。
 外国人はここへ来て日本株を売り越したり買い越したりしています。10月第3週(19~23日)は1882億円の買い越しでした。9月第5週までの8週間で3兆5400億円超も売り越し(独VWのスズキ株売却を除く)、日本株急落の主因となっていましたが、売りは一巡したようです。今後、買い越しに転じるとは言えないまでも、売りすぎた向きの買い戻しは十分考えられます。
 日経平均は9月29日の安値から2150円、12%強上昇した水準にあります。ここまで上昇すると一段高を期待するよりは調整の方が気になります。外部環境は不透明なままですが、決算発表が本格化してきましたので、今はリスクを取る時でしょう。狙い目となるのは好決算銘柄ですが、買い戻しである程度上昇した銘柄も多いので、株価位置には注意が必要です。想定ほど悪くなかった銘柄も狙い目ではないかと見ています。

2015年10月26日号

 落ち着きを取り戻すが・・・

 東京市場は落ち着きを取り戻し、戻り高値を更新してきました。23日はECB(欧州中央銀行)の追加金融緩和示唆を受け、日経平均株価が389円上昇、終値は18825円と8月31日以来、約2カ月ぶりの高値で引けています。9月29日の安値からは1895円(11.2%)上昇した水準にあります。かつての悲観心理はさらに後退、市場の雰囲気は前週より改善しています。荒い値動きも収まりつつあります。
 潮目が変わったのは2日の米雇用統計から。これにより「早期の利上げは困難」との見方が台頭。FOMCの議事要旨も利上げ慎重論の根強さを示す内容だったため、売り方が買い戻しを急ぎ、流れが変わりました。超低金利の継続が世界的な株高を呼び、極端な悲観心理が後退、これが更なる改善につながる格好になっています。CBの追加緩和示唆に続き、23日夜には中国が追加利下げを断行。同日の欧米市場はカネ余りの金融相場の様相を強めています。
 ただ緩和の波は世界景気の失速懸念の裏返しでもあります。中国など新興国の景気減速懸念はくすぶっており、上昇基調に戻れるほど市場心理が回復しているわけではありません。買い戻し主導の上昇が一服した後は膠着感の強い相場になる可能性もあります。

 好決算銘柄が狙い目も、株価位置には注意が必要

 23日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比157ドル(0.90%)高の17646ドルと3か月ぶりの高値となり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同111㌽(2.27%)高の5031と心理的フシ目の5000の大台を回復して引けています。中国人民銀行が追加の金融緩和に踏み切ったことが好感されました。前日にECBのドラギ総裁が追加緩和に前向きな姿勢を示したこともあって、株式市場に資金が流入しやすい状態が続くとの見方が相場を支えました。これを受けたCMEの日経平均先物は19115円と大阪取引所終値比315円高で引けています。今週はこれにサヤ寄せする堅調な始まりとなりそうです。
 外国人は10月第2週(13~16日)に再び日本株を売り越しました。ただ売越額は267億円と多くありません。9月第5週までの8週間で3兆5400億円超売り越し(独VWのスズキ株売却を除く)、日本株下落の主因となっていましたが、外国人売りは一巡したように思います。売りたい向きはあらかた売ったとみられるからです。今後、買い越しに転じるとは言えないまでも、売りすぎた向きの買い戻しは十分考えられます。
 日経平均は9月29日の安値から約1900円、11%強上昇した水準にあります。ここまで上昇すると一段高を期待するよりは調整の方が気になります。外部環境は不透明なままですが、今週から決算発表が始まりますので、ここは動く時でしょう。狙い目となるのは好決算発表銘柄ですが、買い戻しでそこそこ上昇した銘柄も多いので、株価位置には注意が必要です。想定ほど悪くなかった銘柄も狙い目ではないかと見ています。

2015年10月19日号

 極端な悲観心理は後退

 東京市場は少し落ち着きを取り戻してきたようです。日経平均株価の前日比変動幅や日中値幅は3桁を超え荒い動きは変わっていませんが、かつてほど大きなものではなくなっています。その結果として悲観心理がやや後退、市場の雰囲気は少し改善した感じになっています。先週、日経平均株価は2日上昇、2日下落し、前週末比147円(0.80%)下落しました。指数が下がっているなかで市場心理が改善するおかしな格好になっていますが、これは極端な悲観が後退したことが原因とみられます。
 潮目が変わったのは2日の米雇用統計。これにより「早期の利上げは難しい」との見方が台頭。8日公表のFOMCの議事要旨も利上げ慎重論の根強さを示す内容だったため、売り方が買い戻しを急ぎ、一方、乱高下がやや和らいだことで、一部の海外勢や長期投資家が割安感から主力株を買い始めたことなどが市場心理を落ち着かせることになったようです。
 とはいえ上昇基調に戻れるほど市場心理は回復していません。中国など新興国の景気減速懸念はくすぶっており、投資家は海外発の波乱要因にナーバスになったまま。市場には安堵感も出ていますが、上値は重いとみるべきでしょう。膠着感の強いレンジ相場になる可能性もありますので、今月下旬の決算発表までは様子見でもいいのではとみています。

 来週の決算発表までは様子見みもOK

 16日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比74ドル(0.43%)高の17215ドルと2か月ぶりの高値となり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同16㌽(0.34%)高の4886で取引を終えています。アジアや欧州市場が軒並み上昇したことや、早期の利上げ観測が後退していることが相場を支えました。緩和的な金融政策が続くことで市場に資金が流入しやすくなるとの思惑が背景にあります。これを受けたCMEの日経平均先物は18370円と大阪取引所終値比80円高で引けています。
 外国人は10月第1週(5~9日)、9週ぶりに日本株を買い越しました。買越額は2102億円。それまでの8週間で3兆5300億円超売り越し日本株下落の主因となっていましたが、需給面の不安は和らいできたようです。売りたい向きはあらかた売ったからで、指摘した通りの展開です。今後、買い越しが続くとは言えないまでも、売りすぎた向きの買い戻しはあるはずです。
 日経平均は9月29日の安値(16930円)から1300円超(8.03%)上昇した水準にあります。ここまで上昇すると一段高を期待するよりは調整の方が気になります。外部環境は不透明なままですので、来週の決算発表までは様子見でいいとみています。

2015年10月13日号

 悲観心理が修正され安堵感も広がる

 米利上げや中国景気への極端な悲観論がやや後退、東京市場では悲観心理が修正されつつあります。日経平均株価は先週、5営業日中、4営業日で上昇。週間では713円(4.02%)高と4週ぶりの上昇となりました。9月29日の安値からは1508円(8.91%)上昇し、ひとまず安堵感が出る水準で引けています。荒い値動きが一服したことで一部の海外勢や長期投資家が割安感から主力株を買い始めたとの指摘も出ています。
 潮目が変わったのは2日の米雇用統計。これにより雇用が予想より伸びず、「早期の利上げは難しい」との見方が台頭。8日公表されたFOMCの議事要旨も利上げ慎重論の根強さを確認させる内容だったため、売り方が損失回避の買い戻しを迫られるシナリオを恐れ始め、買い戻しを急いだ結果だとみられます。今月末に日銀が追加緩和するとの観測が強まったことも、そうした見方に輪をかけたようです。
 とはいえ、上昇基調に戻れるほど市場心理は回復していません。中国など新興国の景気減速懸念はくすぶっており、買い戻し主導の反発には限界があります。下値不安は和らいでも上値は重いとみるべきでしょう。膠着感の強いレンジ相場になる可能性もありますので、今月下旬の決算発表までは様子見でもいいのではとみています。

 決算発表までは「休むも相場」

 9日の米国株は上昇しました。NYダウは6日続伸し、前日比33ドル(0.20%)高の17084ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も3日続伸、同19㌽(0.41%)高の4760で取引を終えています。8日公表したFOMC議事要旨を受けて、利上げ開始が先になるとの見方が強まったことが買い手掛かりとなりました。原油先物相場が落ち着いていることも買い安心感につながったようです。これを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比90円安の18330円で引けています。
 外国人は8月第2週以降、8週連続で日本株を売り越しています。この間の累計売越額は3兆5300億円超に達し、年初からではすでに9500億円超の売り越しに転じています。中国の突然の人民元切り下げを受け、リスク資産外しに動いた結果ですが、こうした売りがさらに続くとは思えません。財務省の対内対外証券売買状況では9月の月間売越額が3兆878億円と統計を取り始めて以来の最高になっていますので、セリングクライマックス的な売りが出たとみています。その後の相場の動きは需給が締まってきたことをうかがわせるものになっています。売りたい向きはあらかた売ったのでしょう。今後は買い戻す場面もあるのではとみています。
 日経平均は9月29日の安値(16930円)から1500円超(8.91%)上昇した水準にあります。ここまで上昇すると一段高を期待するよりは調整の方が気になります。外部環境は不透明なままですので決算発表までは「休むも相場」とみています。

2015年10月5日号

 当面は値動きの荒い展開か

 東京市場は高値を付けた後の安値圏で値動きの荒い動きになっています。海外市場の流れを受けて上下に寄り付いた後は、株価指数連動型の売買に左右される展開で、方向性が掴めません。先週は日経平均株価が5営業日中、3営業日上昇しましたが、週間では155円(0.87%)下落。28、29日の235円安、714円安が響きました。30日は457円高、1日は334円高、2日は2円高と3日続伸しましたが、前半の下げが大きすぎました。日経平均が2円高にとどまった2日の動きを見ても日中値幅は238円となっており、ボラティリティの大きい動きは変わっていません。
 同日夜発表の米雇用統計を控え投資家の様子見気分が強かったとはいえ、これだけ相場が乱高下すると売買を控える投資家が増え、それがさらに値動きを荒くする悪循環に陥ります。新興国景気への懸念は後退しておらず、当面は値動きの荒い相場になる可能性があります。

 暫くは休むも相場です


 25日の米国株は大幅高となっています。NYダウは前日比200ドル(1.23%)高の16472ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同80㌽(1.74%)高の4707で引けています。9月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が14万2000人増加したものの、市場予想(20万人程度の増加)を大きく下回ったほか、7月や8月分も下方修正されたため、売りが加速。NYダウは一時下げ幅を250ドル超広げる場面もありました。しかし午後からは年内の利上げは困難との見方が浮上し、事実上のゼロ金利政が長引くとの思惑から株式市場への資金流入を期待した買いが広がりました。これを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比205円高の17875円で取引を終えています。
 外国人は8月第2週以降、7週連続で日本株を売り越しています。売越額は8月第2週が3179億円、第3週が4004億円、第4週が7070億円、9月第1週が4817億円、第2週が1兆348億円、第3週が3257億円(独VWのスズキ株売却分を除く)、第4週(24~25日)が759億円。累計売越額は3兆3400億円超となり、年初からではすでに7600億円超の売り越しとなっています。
 中国の突然の人民元切り下げを受け、リスク資産外しに動いた結果ですが、こうした売りがさらに続くとは思えません。9月第2週の記録的な売り越しは米国の年内利上げを織り込みに行った結果ともみられます。その後の相場の動きから、売りたい向きはあらかた売り尽くしたとみられるので、売越幅は今後大幅に減少するとみています。
 日経平均株価は9月29日の安値(16930円)から800円上昇した水準にありますが、まだ底を入れたといえる段階ではありません。株価指数先物に振り回される不安定な動きになっています。こんな状況では買いは入れられません。いまは市場が落ち着くのを待つ時ではないかと思います。当面は休むも相場ではないかとみています。

2015年9月28日号

 株価指数先物に振り回される動きは変わらず

 東京市場は高値を付けた後の安値圏で方向感のない動きになっています。海外市場の流れを受けて上下に寄り付いた後は、指数連動型の売買に左右される展開で、方向性が掴めません。先週は24、25日と2日間の取引でしたが、シルバーウィーク明けの24日は日経平均が前日比498円(2.75%)安、25日は同308円(1.75%)高と乱高下し、前週末比190円安の17880円で引けました。連休前の18日が362円安となっていましたので、18、24日の2日間の下落幅は860円(4.67%)にも達していました。
 ボラテりティの高い動きでしたが、理由ははっきりしません。24日の急落は独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題を受けて欧米株が急落した流れを受けたもので、よく分からないものでした。同社に部品を供給している日本企業にはマイナスとなりますが、多くの日本企業にとってはシェア拡大のチャンスなのに、好感した動きにならないのが不思議でした。
 VWの生産減少から先行きの欧州経済の悪化を織り込み始めたとみるのには無理があります。ヘッジファンドやCTA(商品投資顧問)など短期筋の売買が過半を占め方向感が定まらないので、参加者の投資意欲が冷え込んでいるのも影響しているように思います。FOMCで米利上げが実施されるまではこうした相場が続くのではないかとみています。

 当面は休むも相場です


 25日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは前日比113ドル(0.70%)高の16314ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同47㌽(1.01%)安の4686で引けています。4~6月期の実質GDPや9月の消費者態度指数が速報値から上方修正されたため、景気は順調に回復しているとの見方から買いが優勢となりました。24日夕の講演でイエレンFRB議長が年内利上げの方針を改めて示したため、金融政策を巡る不透明感がやや後退したことも買いを促したようです。ナスダック指数の下げはバイオジェンなどバイオ関連株の下落が主因。同日のCMEの日経平均先物は大阪取引所比15円安の17785円で引けています。
 外国人は8月第2週以降、5週連続で日本株を売り越しています。売越額は第2週が3179億円、第3週が4004億円、第4週が7070億円、9月第1週が4817億円、9月第2週(7~11日)が1兆348億円。累計売越額は2兆9400億円超となっており、9月第2週(7~11日)の売越額は1987年10月のブラックマンデー以来の大きさとなっています。中国の突然の人民元切り下げを受け、リスク資産外しに動いた結果ですが、こうした売りがさらに続くとは思えません。9月第2週の記録的な売り越しは米国の年内利上げを織り込みに行った結果ともみられます。その後の相場の動きから、売りたい向きはあらかた売り尽くしたとみられるので、第3週以降、売り越しは大幅に減少しているとみられます。
 日経平均は9月8日の17427円を底に底値もみ合いが続いていますが、まだ底を入れたといえる段階ではありません。株価指数先物に振り回される不安定な動きになっています。こんな状況では買いは入れられません。いまは市場が落ち着くのを待つ時ではないかと思います。当面は休むも相場ではないかとみています。

2015年9月7日号

 株価指数先物に振り回される動き

動揺はひとまず収束かと思ったのもつかの間、先週も大荒れの一週間となりました。先週、日経平均株価は5営業日中、4営業日下落、週間で1344円(7.02%)の下落となりました。8月25日までの6日間で2814円(13.65%)下落し、その後の3日間で1330円(4.47%)上昇、その後、一週間で1344円下落したわけです。日経平均は8月25日の安値を下回り7カ月ぶりの安値となり、昨年末の17450円に接近。今年の上昇分をほぼ吐き出したことになります。
中国など世界景気への不安からリスク資産外しの動きが止まりません。短期の値幅取りを狙うヘッジファンドが売買の中心になっており、株価の下落を見込んで借りた株を売る「空売り」が売買の4割強を占める異常な状況になっています。投資家心理は萎縮したままで、積極的にリスクを取る動きは見られません。結果、買い手不在のなか株価指数先物に振り回される動きになっています。4日の下げがまさにそれでした。米雇用統計発表を控え様子見ムードが強まっていたことも下げを大きくしましたす。異常金利に慣れ切った市場は米利上げを過度に不安視しています。今月16~17日のFOMCで米金融政策の方向性が見えるまでは不安定な動きが続くのではないかとみています。

いまは市場が落ち着くのを待つことろ


4日の米国株は大幅下落。NYダウは前日比272ドル(1.66%)安16102ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同49㌽(1.05%)安の4683で引けています。8月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が173000人増と市場予想(22万人程度の増加)を大きく下回ったものの、6月や7月分の雇用者数が上方修正されたため、労働市場の改善が続いているとして9月利上げを予想する向きが多く、利上げを警戒した売りに押されました。日本株や欧州株が急落したため投資家心理が冷え込み、NYダウは一時下げ幅を380ドル超に広げる場面もありました。これを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所比105円安の17655円で引けています。
外国人は8月第2週(10~15日)以降、日本株を大きく売り越しています。売越額は第2週が3179億円、第3週4004億円、第4週(24~28日)が7070億円。中国の突然の人民元切り下げを受け、リスク資産外しに動いた結果ですが、現物と先物を合わせた8月の月間売越額は2兆5350億円に達し、2008年の金融危機以降で最大となっています。先週の相場の動きを見る限り海外勢の売りはまだ止まっていません。
日経平均は8月25日に付けた安値を下回る17792円まで下落しています。ザラ場で見れば直近高値から3338円(15.94%)もの下落となります。記録的な下落となっていますが、いまだ株価指数先物に振り回されボラティリティの高い動きになっています。こんな状況では買いは入れられません。いまは市場が落ち着くのを待つ時ではないかと思います。
なお次週9月14日号と9月24日号はお休みします。

2015年8月31日号

 動揺はひとまず収束

 先々週に続き激動の一週間でした。先週、日経平均株価は2日急落した後、3日急騰。変動幅は24日が-895円(4.61%)、25日が-733円(3.96%)、26日が+570円(3.20%)、27日が+197円(1.08%)、28日が+561円(3.03%)で、週間では299円(1.54%)の下落となりました。25日までの6日間の下落幅は2814円(13.65%)で、その後の3日間の戻りは1330円(4.47%)。記録ずくめの2週間でしたが、終わってみれば下落幅の半分近くを戻して引けています。気が付いたら最悪期は脱したという感じです。

 世界的な株安連鎖は25日でひとまず収まり相場は戻りを試す展開に入りつつあるといえますが、投資家は強気になり切れていません。中国景気がどこまで悪いのか実態が見えにくいうえ、米利上げへの警戒感が重なり動きようがないことが背景にあります。投資家心理は萎縮したままで、リスク資産を積み増す動きはあまり見られません。市場の動揺は収まりつつありますが、来月のFOMCで米金融政策の方向性が見えるまでは不安定な動きが続くのではないかとみています。

 不安定な市場で狙えるのは下値リスクが乏しいものが基本

 2日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは前日比11ドル(0.07%)安の16643ドルと小反落しましたが、ナスダック指数は小幅ながら3日続伸し、同15㌽(0.32%)高の4828で引けています。景気の堅調さを示す指標が足元で相次いでいることもあり、9月のFOMCで利上げの可能性が意識されたようです。これを受けたCMEの日経平均先物は19150円と大阪取引所終値比30円安の引け。今週は久々に穏やかなスタートとなりそうです。
 外国人はここへ来て2週連続で日本株を大きく売り越しています。売越額は8月第2週が3179億円、第3週(17~21日)が4004億円。中国の突然の人民元切り下げを受け、リスク資産外しに動いたことがうかがえます。先週は急落後、急反騰しましたので、リスク資産外しの動きは一巡したのではないかとみています。
 日経平均は下値メドとみていた19000~18500円を大きく下回る17806円まで下げました。目を覆いたくいなるほどの強烈な下げでした。記録ずくめの下げでしたので8月26日の17806円で底は入れたと思います。前週号で「そろそろ買いの準備も」した方がよいと指摘していました。市場はまだ不安定で暫くは乱高下しながら下値を固める展開と予想していますが、ここは動く時でしょう。下値リスクの乏しいもの、これが基本ではないかとみています。先週半ばからの反転で大きくリバウンドしたものもありますが、そうしたものは目先の調整懸念から避けるべきではないかとみています。

2015年8月24日号

 

 市場の雰囲気が変わる

 激動の一週間でした。先週、日経平均株価は18日に65円(0.32%)安、19日に331円(1.62%)安、20日に189円(0.93%)安、21日に597円(2.98%)安し19435円で引けました。約3か月ぶりの安値で週間の下落幅は1084円(5.28%)に達します。21日の下げ幅は今年2番目の大きさでした。
 中国経済の減速で世界景気の先行きに不透明感が強まり、投資家がリスク回避姿勢を強めたことが原因。原油相場や国際商品、新興国通貨がそろって下落するなど投資マネーの委縮が鮮明になっており、世界の市場は不安定になっています。中国不安が高まった7月以降、主力株が相場下落を先導するような下げ方になっていますが、押し目狙いの買いは入ってきません。世界的な景気変調への不安や秒読みに入った米利上げが海外投資家だけでなく、逆張りで知られる個人の動きまで鈍らせています。先高期待に満ちていた市場の雰囲気は変わってきた感じです。

 そろそろ買いの準備も

 21日の米国株は大幅に下落しました。NYダウは前日比530ドル(3.1%)安の16459ドルとなり、ナスダック指数も同171㌽(3.5%)安の4706で取引を終えています。NYダウは昨年10月以来ほぼ10カ月ぶりの安値で、下げ幅は11年8月以来ほぼ4年ぶりの大きさ。中国株安や原油相場の下落を受け、世界景気減速への懸念が高まりました。5月19日に付けた最高値(18312ドル)からの下げ幅は1852ドル(10.1%)に達しています。米市場でも運用リスクを避ける動きが広がっています。これを受けたCME日経平均先物は大阪取引所終値比455円安の18975円で引けています。
 外国人は8月第2週(10~14日)に日本株を2週ぶりに売り越しました。売越額は3179億円。中国の突然の人民元切り下げを受け、リスク回避に動いたようです。主力株の下げ止まらない動きから、先週も売り越したとみられます。
 東京市場は買い手掛かり材料が乏しいうえ、企業業績に不透明さが増しているので、当面は積極的に動く必要はなく「休むも相場」としていました。当面はこのスタンスでいいと見ています。今後の焦点は日経平均がどこで下げ止まるかになりますが、19000~18500円で下げ止まるのではとみています。テクニカル的にすでに下げすぎ状態となっているうえ、その水準では業績面からも割安感が際立って来るからです。悲観が修正される過程ではファンダメンタルズが良好な日本株が評価されるとみられるので、そろそろ買いの準備もした方がいいように思います。

2015年8月17日号

 先行き不透明が感強まり当面は方向感のない動きか

 相場には方向感がありません。日経平均株価は年初来の高値ゾ~ンにありますが、中国の人民元切り下げを受けて大幅安した後は、中国景気への懸念が重しとなり買い上がるような雰囲気にはなっていません。中国株急落の影響が収まり、先週、日経平均株価は6月24日に付けた年初来高値(20952円、ザラ場ベース)まであと6円と迫る場面がありましたが、その後は一転、人民元切り下げショックに揺さぶられる展開となっています。急落というほどの下落ではありませんが、人民元切り下げで中国経済が深刻な状況に陥っているとの見方が広がり、買いを手控える雰囲気が強まっています。結果、方向感が掴めなくなっています。
 上昇企業の4~6月期決算は良好なものでした。日経新聞社の調査によれば同期の連結経常利益は前年同期比24%増となり、金融危機前の2007年4~6月期を8年ぶりに上回り、過去最高を更新したとのことです。円安や原油安を背景に製造業の業績が拡大、内需回復や訪日外国人増から通信、小売り、鉄道など非製造業も利益を伸ばす企業が多くなっています。
 ただ17日発表の4~6月期GDPがマイナス成長になるとの予想が出るなど国内景気の足取りが盤石ではないうえ、中国景気の減速懸念などから、先行きには不透明さが増しています。こうしたことから企業は今後の業績見通しにはな慎重で、通期業績見通しは従来予想を据え置く企業が目立っています。
 日経平均が高値圏まで戻している中、企業業績に先行き不透明感が強まっているため、ここからの一段高は考えにくくなっています。当面は方向感のない相場が続くとみた方がいいように思います。

 休むも相場だが、狙うとすれば好決算でも評価されなった銘柄などか

 14日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比69ドル(0.40%)高の17477ドルとなり、ナスダック指数も同14㌽(0.29%)高の5048で取引を終えています。中国の事実上の通貨切り下げを受けた世界的な株安が一服、運用リスクを取る動きが優勢となりました。世界的な景気減速への懸念から朝方は買いを見送る動きが目立ったものの、7月の卸売物価指数が前月比で上昇し、同月の鉱工業生産指数も市場予想以上に伸びたことから、米景気は順調に回復しているとの見方が広がり、景気敏感株を中心に買い戻す動きにつながったようです。これを受けたCMEの日経平均先物は20590円と大阪取引所終値比180円高で引けています。
 外国人は8月第1週に3週ぶりに日本株を買い越しました。買越額は2672億円。この週の日経平均株価は139円高となりましたが、それを牽引したのが外国人だったわけです。決算発表が集中したことで、業績の堅調さが確認された企業を中心に買いが入ったようです。決算を受けた動きでしたので、今後も買い越しが続くかははっきりしません。
 決算発表の一巡で東京市場には買い手掛かりとなる材料はなくなっています。株価は高値圏にあり、企業業績には不透明さが増してきているので、当面は積極的に動く必要はないとみています。休むも相場だと思いますが、こうした中、狙うとすれば好決算でもあまり評価されなかった銘柄などではないかとみています。

2015年7月27日号

 市場は落ち着きを取り戻すが・・・

東京市場は落ち着きを取り戻してきました。先週、日経平均株価は2営業日上昇、2営業日下落し週間で106円(0.51%)下落しましたが、それまでの乱調相場とは一線を画した動きでした。ギリシャ債務問題が解決の方向へ向かったうえ、中国株が下げ渋る動きになったことが背景にあります。
中国株については中国政府のなりふり構わぬ強引な介入が奏功した格好ですが、市場の実態を無視した介入だけに先行きの見通しはよくわかりません。世界から隔離された市場とはいえ、再び急落したらそれなりの影響はあるとみなければなりません。市場は爆発力不明な大きな爆弾を抱えたままという捉え方は必要ではないかとみています。

 好決算銘柄が狙い目

24日の米国株は大幅安となりました。NYダウは前日比163ドル(0.9%)安の17568ドルと2週間ぶりの安値となり、ナスダック指数も同57㌽(1.1%)安の5088で取引を終えています。金先物相場が約5年5ヵ月ぶりの安値を付けたほか、原油先物相場も3カ月半ぶりの安値に下落するなど商品相場が軟調に推移したため、素材やエネルギー関連株を中心に軒並み売られる展開となりました。NYダウは4日続落の動きとなっていますが、恐怖指数と云われるVIX指数は13.74にとどまっており、市場心理が悪化するような下げにはなっていません。米国の利上げ懸念や世界景気の減速懸念が響いているような動きとなっています。これを受けたCME日経平均先物は大阪取引所終値比150円安の20370円で引けています。今週はこれにサヤ寄せする形の軟調な始まりとなりそうです。
外国人は7月第1週、第2週と日本株を大きく売り越し乱調相場を演出(2週計で6826億円の売り越し)しましたが、第3週は3週ぶりに3748億円の大幅買い越しとなっています。日経平均先物とTOPIX先物を合算した買越額が5371億円でしたので、現物と先物を合わせた総買越額は9100億円超になります。これが急落後の急上昇を演出したわけです。背後には前述の2つのリスク後退がありますが、処分売りの買い戻しの側面もありますので、今後も買い越しが続くかは分かりません。
日経平均が年初来高値に近づいたことで東京市場は上値が重くなっています。世界景気や中国株安への警戒感は残ったままですので、買い上げる勢いは乏しいとみなければなりません。ここからは新たな買い手掛かり材料が出てくるかがポイントになります。今週からは4~6月期決算発表が本格化します。当分は個別株物色となりますので、当面は好決算銘柄狙いでいいのではとみています。
なお次週8月3日号と10日号はお休みさせていただきます。

2015年7月21日号

 下がった局面での大量の買い需要発生がその後の買い安心感を誘う動きに

 なんという相場でしょう。終わってみれば先々週の波乱は何だったのかという1週間でした。先週、日経平均株価は5日続伸し、終値は20650円と6月26日以来の高値引けとなりました。週間では871円(4.40%)の上昇で19年ぶりの高値である年初来高値まであと218円となっています。市場がパニック売りに覆われた7月9日のザラ場安値から見れば1535円(8.03%)もの上昇となっています。
 ギリシャ債務問題が解決の方向へ向かったうえ、中国株が下げ渋る動きになったことが不安心理を和らげたようです。先々週の波乱はリスクオフ姿勢の高まりから外国人が日本株を大きく売り越したことが主因(売越額4382億円)ですが、これに買い向かったのが個人投資家。買越額は5270億円に達しており、2014年1月第1週(6199億円)以来、1年5か月ぶりの大きさとなっています。下がった局面では大量の買い需要が入ると分かったことが、その後の買い安心感につながっています。
 中国株については中国政府のなりふり構わぬ強引な介入がひとまず効果を現していますが、市場の実態を無視した介入だけにどう判断していいかよくわかりません。世界から隔離された市場とはいえ、再び急落したらそれなりの影響はあるとみなければなりません。市場は爆発力不明な爆弾を抱えたままという捉え方は必要かもしれません。

 決算発表を控え今週は様子見が賢明か

 17日の米国株は高安まちまちの動きでした。NYダウは前日比33ドル(0.2%)安の18086ドルとなり、ナスダック指数は同46㌽(0.9%高)の5210で取引を終えています。原油安を受けて石油株が売られたほか、週末を控えた利益確定売りが重荷となったようです。ナスダック指数は時価総額の大きいグーグルが好決算を受けて上伸したことが指数を押し上げました。これを受けたCME日経平均先物は20700円と大阪取引所終値比円高で引けています。
 東京市場はギリシャ危機や中国株バブルの崩壊で急落する前の水準をほぼ回復しています。急落の修正は終わったとみられるので、ここからは新たな買い手掛かり材料が出てくるかがポイントになります。現状は今週末からの決算発表を控え一方向にポジションを傾けにくい状況となっています。今週は様子見でいいのではとみています。

2015年7月13日号

 中国株については実態が分からないことからくる不安感はなくなる方向に

 波乱の1週間でした。ギリシャの債務問題に中国株バブルの崩壊が重なり、先週の東京市場は乱高下を繰り返しました。日経平均株価の騰落幅は6日が-427円、7日が+264円、8日が-638円、9日が+117円、10日が-75円。9日は前日比622円安まであってからの切り返しで、日中値幅は740円にも達していました。
 中国で上海総合株価指数が暴落しているのに情報不足で実態が分からないことが不安心理を増幅し、パニック売りが殺到するような場面も見られました。ただ中国政府があからさまに介入し始めた後は中国株が下げ渋る動きに変わり、連鎖安にはひとまず歯止めがかかった形になっています。
 10日は乱高下した前日までに比べ少し落ち着きを取り戻した格好ですが、投資家心理は委縮したままで、市場はなお中国リスクに怯えています。ただここへ来て中国株についての情報が入り始めていることから、これまでのような実態が分からないことからくる不安感はなくなりそうです。

 ファンダメンタルズを無視して売られた銘柄などは狙い目

 10日の米国株は大幅に上昇しました。NYダウは前日比211ドル(1.2%)高の17760ドルとなり、ナスダック指数も同75㌽(1.5%高)の4997で取引を終えています。ギリシャが9日にEUに提出した財政改革案を受けて、EUは週末に首脳会議を開く予定。EU側がギリシャへの態度を軟化しているとの報道もあり、ギリシャへの支援協議が進むとの期待から欧州株式相場が軒並み大きく上昇。中国株が持ち直したこともあって米市場でも買いが優勢となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は20110円と大阪取引所終値比250円高で引けています。
 東京市場は今週もビッグイベント(=EU首脳会議の結果)を受けて始まる最初の主要国の市場となります。海外の懸念材料はくすぶっており市場はまだ不安定な状態から抜け出してはいませんが、少なくとも動揺は収まったと思います。明確な買い材料のある銘柄とそうでない銘柄の選別は重要でしょう。ファンダメンタルズを無視して売られた銘柄は狙い目と云えるでしょう。ただ今月下旬からは上場企業の4~6月期決算発表が始まります。それまでは積極的な売買は控えるのも一法でしょう。

2015年7月6日号

 ギリシャの国民投票を見据えた動きに

 ギリシャ危機で急落した6月29日から戻しつつあるとは言え、東京市場はEUの求めている財政緊縮案を受け入れるかを問う5日のギリシャの国民投票を前に、ポジションを一方向に傾けられない状態になっています。日経平均の先週末の終値は20539円。29日の安値から430円(2.14%)上昇していますが、方向感は感じられません。個別株主体の動きになっており、終わってみたら上昇していたというのが実感です。3日も東証1部の1196銘柄が値下がりしているの日経平均は17円高するという変な動きになっていました。国民投票の結果を見るまではリスクは取れないということが背景にあります。

 当面は下値不安の乏しい銘柄などに注目

 2日発表した6月の米雇用統計は前月の改定値に比べ伸びが鈍ったものの、底堅い消費に支えられサービス部門を中心に安定した雇用増が続いていることは示すものでした。同日の米国株はギリシャの国民投票を控えた3連休前ということもあってポジション整理の動きに押されましたが、動きには特段の問題はなかったとみています。
 今週は5日のギリシャの国民投票の結果待ちということになります。緊縮「賛成」となればいい方向に動き出すので株価押し上げ要因となります。緊縮「反対」ならEUとの交渉が難航し経済が混乱、ユーロ離脱もということになってしまいます。その場合、一時的な動揺があるかもしれません。ただ同問題は過去5年も市場を揺さぶり、その都度株価に織り込まれていた問題です。6月末にはダメ押し的な下げまで経験しています。例え「反対」となっても市場を混乱させることはないとみています。アク抜け感が出る可能性も大ではないかとみています。
 今月下旬からは上場企業の4~6月期決算発表が始まります。それまでは好業績で下値不安の乏しい銘柄などを個別に狙うべきだとみています。

2015年6月29日号

6月29日号はお休みします。

2015年6月15日号

 強弱感の対立で方向感のない動きに

 東京市場は高値圏で方向感のない動きになっています。日経平均株価は先週、5営業日中、3営業日で下落、終値は20407円と前週末比53円(0.26%)下落しました。歴史的な12連騰のあった後は一転、値動きが乏しく、膠着感の強い動きとなっています。投資家の強弱感が対立しているからです。
 強気の代表となっているのが海外投資家。このところ5週連続で日本株を買い越しています。同期間の買越額は1兆300億円超にものぼります。金融政策の先行きに安心感があるうえに、円安による企業業績の押し上げ効果や企業統治改革の進展などを材料に資金流入が続いています。
 反対に売りが続いているのが個人投資家。この水準からの一段高には懐疑的になっているようで、同じ期間に5週連続で売り越しています。同期間の売越額は1兆3000億円超にも達します。日経平均が12連騰する過程でも一貫して売っており、上値を抑える一因になっています。
 個人投資家は日本株の復活にまだ懐疑的なのでしょう。ただ相場上昇で利確した資金は市場からは逃げていません。個人投資家の証券口座であるMRF(マネー・リザーブ・ファンド)の残高は4月末で12兆円弱と過去最高を更新しています。今回の主力株中心の相場に付いていけず、利確した資金が貯まる一方になっているからです。物色の流れが変わり個人が参戦しやすい相場環境になったら、それらが買い出動してくる可能性は大ではないかとみています。

 基本は強気も当面は慎重なスタンスが必要

 12日の米国株は下落しました。NYダウは前日比140ドル(0.78%)安の17898ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同31(0.62%)安の5051で引けています。EUなどとギリシャとの金融支援を巡る交渉が難航し、ギリシャがデフォルトに陥る可能性が出てきたことから、同日の欧州株が軒並み下落。これを受け、米国でも株式を売る動きが強まりました。原油先物相場が下落したこともありダウ平均は下げ幅を182ドルまで広げる場面もありました。これを受けたCMEの日経平均先物は20325円と大阪取引所終値比65円安で引けています。
 外国人はここへ来て日本株買いを積極化しています。買い越しが始まった2月第2週からの累計買越額(17週間)は4兆円近くに達します。これほどの買いが今後も継続するかは疑問ですが、下がった局面では日銀や公的年金の買いが見込めるため、基本的な需給は良好だとみています。
 日経平均が15年ぶりの高値に進み、歴史的な12連騰も見せたことから、東京市場は新たなステージに入ったといえますが、この水準では積極姿勢には転じられません。基本は強気でいいと思いますが、当面は慎重なスタンスで臨むべきはないかとみています。
 決算発表が終わり買い手掛かり材料は乏しくなっていますが、今回の決算発表では好決算でも評価されなかった銘柄が目立ったように思います。日経平均が2万円近くまで上昇していたので、格好の売り場と捉えられたようです。決算発表から時間が経過し株価も落ち着いたとみられるので、当面はそうした銘柄か、好決算でも評価されなかった銘柄などが狙い目ではないかとみています。
なお次週6月22日号はお休みさせていただきます。

2015年6月8日号

 強弱感が入り交じり膠着感の強い動きに

 日経平均株価は歴史的な12連騰を記録した後、高値圏で膠着感の強い動きになっています。日経平均は先週、5営業日中、3営業日で下落、週間では103円(0.50%)安となっています。12連騰があったものの日経平均の変動率は19日連続で1%以下にとどまっており、方向感が掴めなくなっています。値動きの小ささは投資家の強弱感が対立していることを示しています。
 強気の代表は海外投資家。このところ4週連続で日本株を買い越しています。同期間の買越額は9950億円超。政治や金融政策の先行きに安心感があるうえに、円安による企業業績の押し上げ効果や企業統治改革の進展などを材料に資金流入が続いています。
 反対に売りが続いているのが個人投資家。2万円近辺からの一段高に懐疑的になっているようで、同じ期間に4週連続で売り越しています。同期間の売越額は1兆2800億円超に上ります。日経平均が12連騰する過程でも一貫して売りを出しており、上値を抑える一因になっています。
 日本株の復活にまだ懐疑的なのでしょう。相場上昇で塩漬けしていた株がほぐれたため利益確定に動いていることがうかがえます。強弱感が入り交り一方向に動きにくい状態ではありますが、利確した資金は市場からは逃げていません。個人投資家の証券口座であるMRF(マネー・リザーブ・ファンド)の残高は4月末で12兆円弱と過去最高を更新しています。相場に付いていけず利確した資金が貯まる一方になっているからです。物色の流れが変わり個人が参戦しやすい動きになったら、それらが買い出動してくる可能性大ではないかとみています。

 基本は強気も当面は慎重なスタンスが必要

 5日の米国株は高安まちまちの動きでした。NYダウは前日比56ドル(0.31%)安の17849ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同9㌽(0.18%)高の5068で引けました。5月の雇用統計が想定以上に改善していたため、FRBによる利上げが早まるとの懸念から売りが優勢となりました。債券市場では長期金利が上昇し外為市場では主要通貨に対しドルが買われる展開。NYダウは売り一巡後、下げ幅を縮小、プラスに転じる場面もありましたが、ギリシャ問題に対する警戒感もくすぶり、強基調は続きませんでした。これを受けたCME日経平均先物は大阪取引所終値比120円高の20580円で引けています。今週はこれにサヤ寄せする形で高く始まりそうです。
 外国人はここへ来て日本株買いを積極化しています。買い越しが始まった2月第2週からの累計買越額(16週間)は4兆円近くに達します。これほどの買いが今後も継続するかは疑問ですが、下がった局面では日銀や公的年金の買いが見込めるため、基本的な需給は良好だとみています。
 日経平均が15年ぶりの高値に進み、歴史的な12連騰も見せたことから、東京市場は新たなステージに入ったといえますが、この水準では積極姿勢にも転じられません。基本は強気でいいと思いますが、当面は慎重なスタンスで臨むべきはないかとみています。
 決算発表が終わり買い手掛かり材料は乏しくなっていますが、今回の決算発表では好決算でも評価されなかった銘柄が目立ちました。日経平均が2万円近くまで上昇していたので格好の売り場と捉えられたようです。決算発表から時間が経過し、株価も落ち着いたとみられるので、当面はそうした銘柄か、好決算でも評価されなかった銘柄などが狙い目ではないかとみています。

2015年6月1日号

 36年ぶりの11連騰となったのにはそれなりの理由が・・・

 なんという相場でしょう。日経平均株価は先週、11日続伸し年初来高値を更新して引けました。11日続伸するのは第2次石油危機後の1979年11~12月の11日に並ぶ戦後4番目の長さで、約36年ぶりの記録となります。この間の上昇幅は993円(5.07%)。売買代金も28、29日と2日連続で3兆円を超え、力強さみたいなものも出てきました。
 原動力になっているのは長期運用する海外投資家。政治や金融政策の先行きに安心感があるうえ、良好な業績、企業統治改革などを材料に日本株を再評価する動きが広がっています。下値では日銀や公的年金などの買いが入るとの安心感多様な投資家の買いを呼び、これがさらなる買いを呼び込むといった感じになっています。
 歴史的な連騰をみせた後の相場は、その後、大きく上昇しています。今回の11連騰にはそれなりの意味があるとみなければなりません。騰落レシオなどテクニカル指標からは過熱感はありませんが、ここは11連騰そのものが過熱を意味していると考えなければなりません。
 ただ今回は調整が来たとしても下値は限定的ではないかと見ています。昨年10月末の日銀の追加緩和以降、ほぼ一本調子の上昇が続いているため、下がった局面は格好の買い場と考えている向きが多いはずです。個人投資家の証券口座であるMRF(マネー・リザーブ・ファンド)残高は4月末で12兆円弱と過去最高を更新しています。相場上昇で利確した資金は次に移らずに貯まる一方で、待機資金は膨大です。基本は強気でいいと思いますが、当面は慎重なスタンスが必要ではないかとみています。

 基本は強気も当面は慎重スタンスで

 29日の米国株は続落。NYダウは前日比115ドル(0.64%)安の18010ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同27㌽(0.55%)安の5070となりました。朝方発表の1~3月期の実質GDP改定値が0.2%増から0.7%減に下方修正され、5月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)も市場予想に反して下落したことが響きました。4~6月期には景気が持ち直すとの見方は根強いものの、回復の勢いは引き続き緩やかなものになるとの警戒感はくすぶったまま。IMF(国際通貨基金)のラガルド専務理事がギリシャがユーロ圏から離脱する可能性に言及したことで独仏の株式相場が大幅安となったことも下げを大きくする要因となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比105円安の20455円で引けています。
 外国人はここへ来て日本株買いを積極化しています。買い越しが始まった2月第2週からの累計買越額(15週間)は3兆5500億円超に達します。これほどの買いが今後も継続するかは疑問ですが、下がった局面では日銀や公的年金の買いが見込めるため、基本的な需給は良好だとみています。
日経平均が15年ぶりの高値に進み、さらに11連騰したことから、東京市場は新たなステージに入ったといえますが、この水準では積極姿勢にも転じられません。基本は強気でいいと思いますが、当面は慎重スタンスで臨むべきでしょう。
 決算発表が一巡し買い手掛かり材料は乏しくなっていますが、今回の決算発表では好決算でも評価されなかった銘柄が目立ちました。日経平均が2万円近くまで上昇していたので格好の売り場と捉えられたようです。決算発表から2週間以上が経過し株価は落ち着きを取り戻したとみられるので、当面はそうした銘柄か、好決算でも評価されなかった銘柄などが狙い目ではないかとみています。

2015年5月25日号

 先高期待の強い動きに

 膠着感の強い動きでしたが、東京市場は先週、5日続伸し年初来高値を連日で更新しました。連騰記録は6日となり、週間では532円(2.7%)の上昇となります。決算発表の一巡で買い手掛かり材料が乏しい中、基調の強さがうかがえます。ただ売買代金は増えてはいません。
 調整した相場が高値を取ってくる時、戻り待ちの売りをこなすため売買代金の増加が必要となりますが、今回はそれが減少傾向の中、高値を更新する珍しいケースになっています。先高期待が強まり、売りを手控える投資家が多くなっているのが堅調な株価の要因ではないかとみられます。
 日本経済新聞社の調べによると、金融、電力を除く上場企業の2016年3月期の経常利益は前期比8.7%増(前期は5.9%増)、純利益は13.0%増(同6.9増)予想となっています。経常利益は前期に続いて過去最高を更新する見通しとなっていますが、決算をチェックしていて感じたのは、思ったほど良くはないということでした。事前の予想では2ケタ以上の増益が一般的でした。
 企業側が今期業績を保守的に見ているのか、それともアナリスト予想が過大だったのかはっきりしません。会社の今期計画が市場予想を下回るケースが目立ったので、実態経済は想定以上に弱いのではないかと感じた向きも多かったはずです。買い手掛かりとなる最大の材料に疑問符が付いたと思いますので、その見極めが付くまでは慎重なスタンスで臨んだ方がいいのではとみています。

好決算でも評価されなかった銘柄などが狙い目

 22日の米国株は小反落。NYダウは前日比53ドル(0.3%)安の18232ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同1㌽(0.0%)安の5089となりました。4月のCPI(消費者物価指数)で変動の大きいエネルギーや食料を除くコア指数が前月から上昇し、市場予想を上回ったことから、FRBが利上げに踏み切りやすくなるとの見方が浮上。市場への資金流入が減るとの警戒感から売りが優勢となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比80円高の20360円で引けています。
 外国人はここへ来て日本株買いを積極化しています。買い越しが始まった2月第2週からの累計買越額(14週間)は3兆1200億円超に達します。上昇相場に乗り遅れまいとして先物買いを先行させた後、現物買いに転じています。これほどの買いが今後も継続するかは疑問ですが、日銀や公的年金の買い需要が見込めるため、日本株の基本的な需給は良好だとみています。
 日経平均が15年ぶりの高値に進んできたため東京市場は新たなステージに入ったといえますが、日経平均がこの11営業日で973円(5.0%)も上昇しているので、積極姿勢にも転じられません。テクニカル的な過熱感はありませんが、当面は慎重スタンスで臨むべきでしょう。
 決算発表の一巡で買い材料も乏しくなっています。今回の決算発表では好決算でも売られる銘柄が目に付きました。日経平均が2万円近くまで上昇しているので格好の売り場と捉えられたようです。決算発表から1週間以上が経過し株価も落ち着きを取り戻したとみられるので、当面はそうした銘柄や、好決算でも評価されなかった銘柄などが狙い目ではないかとみています。

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