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投資戦略レポート

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2016年7月4日号

 市場は徐々に落ち着きを取り戻す

英国のEC離脱を問う国民投票の結果を受けて急落したものの、東京市場は徐々に落ち着いてきました。先週、日経平均株価は5日続伸し、15682円で引けました。週間の上昇幅は730円(4.9%)で、24日に下落した分の56%強を取り戻したことになります。24日の下げはやはり過剰反応だったように思いす。
当事国の英国株は国民投票前の株価をいち早く回復しており、米国株も投票前の株価の99.6%まで戻しています。準当事国と云えるドイツ株は95.3%の水準にあるものの、EU残留派が勝ちそうだとのニュースを受けて前日に大きく上昇したことを考えると、それなりの戻りは見せています。
Brexit(英国のEU離脱)による今回の株価下落はリーマン・ショックとは全く違います。離脱するのは早くて2年後であり、それまでに離脱に向けた準備も進みます。EUとの貿易依存度が大きいのにEUに加盟していないスイスやノルウェーは健全な経済を維持しています。市場は第2、第3の英国が出てEU、ユーロ崩壊を懸念しているとの見方もありますが、そうなるかは分かりませんし、またそうなったとしてもそれは大分先のことです。時間の経過とともに市場は落ち着きを取り戻してくるとみています。

 この水準では買いが優位

1日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比19ドル(0.1%)高の17949ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同19㌽(0.4%)高の4862で引けました。アジアや欧州の株式相場が軒並み上昇したことで投資家心理の改善が続きました。朝方発表された6月のISM製造業景況感指数が市場予想を大幅に上回ったことも追い風となりました。英・国民投票の結果が判明する前の23日の株価(18011ド)まであと60ドルとなり、離脱決定以降の下落分をほぼ取り戻した形となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比92円安の15590円で引けています。為替がやや円高に振れたことが響いたのでしょうか。
外国人は6月第4週(20~24日)も2週続けて日本株を売り越しました。売越額は1301億円。前の週は2208億円の売り越しだったので、それよりは減っています。この週は英国のEU離脱が決まり、リスク回避の動きが一気に強まったので、その影響だろうとみられます。株価指数先物(日経平均先物+TOPIX先物)では逆に1909億円買い越しています。買い戻しや下値狙いの買いも結構あったということです。裁定買い残が8803億円と2012年1月13日以来の水準まで減少していることから見て、売り越しが続くとは見ていません。
これまでずっと様子見も一法としてきましたが、先週から「ここは動くとき」とスタンスを変えました。市場の動揺はまだ収まっていませんが、ここからの一段安はないと考えているからです。日経平均は1年8か月ぶりの安値にはなりましたが、2月12日に付けた安値14952円を59銭下回っただけです。先週の上昇でダブルボトム形成となる可能性は十分あります。積極的とは言えないまでも、この水準では買い優位とみます。

2016年6月27日号

 先週の下げは過剰反応ではなかったかとみています

先週の東京市場は凄い衝撃に見舞われました。英国のEC離脱を問う国民投票で離脱派の勝利が確定的になり、パニック的な売りで急落する展開となりました。予想外の結果から外為市場では円相場が一時1ドル=99円ちょうどと7円強も急騰、対ユーロや対ポンドでも円が急伸する大荒れの一日となりました。

24日の日経平均株価は前日比1286円(7.92%)安の14952円で引け、1年8か月ぶりの安値を付けました。ITバブルが崩壊した2000年4月の以来の急落で、下落幅は過去8番目の大きさ。東証1部で上昇した銘柄はわずか6銘柄でした。1987年10月の「ブラックマンデー」(下落幅は3836円で下落率は14.90%)時の7銘柄より少ないものでした。市場では残留見通しが多かったため、離脱派優勢が伝えられるにつれショックが広がる形になりました。
市場の不安心理は極限まで高まった感じですが、この水準では悲観する必要はありません。

マスコミやメディアの論調は不安を煽るようなものになっていますが、今回のEU離脱派はあのリーマン・ショックとは全く違います。英国が離脱するのは2年後であり、それまでに離脱に向けた準備が進みます。EUとの貿易依存度が大きいのにEUに加盟していないスイスやノルウェーは健全な経済を維持しています。市場は第2、第3の英国が出てEU、延いてはユーロが崩壊することを懸念しているとの見方も考えられますが、そうなったとしてもそれは大分先のことです。楽観ムードから「悪夢」のシナリオに変わったことで、過剰に反応したのではないかとみています。

英国の世論調査で離脱派が残留派を上回ったと伝えられたのが13日。これを受け、世界の市場は離脱が決定したかのような動きに変わり、東京市場でも売りが売りを呼ぶ相場展開となっていました。英国の残留支持派議員が射殺された事件で離脱懸念が後退していたとはいえ、EU離脱は相当程度織り込まれていたはずです。

当事国の英国の株価は23日まで5日続伸し戻り高値を更新していましたが、24日の下落率は3.15%にすぎません。ドイツ株も5日続伸し戻り高値を更新中でしたが、24日の下落率は6.82%です。英国との貿易依存度が極端に小さい日本の下げが大きくなっているのは理解に苦しむところです。

 この水準では買いスタンスが優位

24日の米国株は急落しました。NYダウは前日比610ドル(3.4%)安の17400ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同202㌽(4.1%)安の4707で引けています。英国のEU離脱が決まったことを受けたものですが、前日まで堅調な動きが続いていただけにびっくりする下げではありません。どこで底入れするかまだ分かりませんが、年初来安値は大きく上回っていますので、早めの底入れ確認を期待したいところです。米株が急落している中でもCMEの日経平均先物は日経平均終値比162円高の15115円で引けています。先につながる動きです。

これまでずっと様子見も一法としてきましたが、ここは動くときではないかとみています。市場の動揺は収まっておらず投資家心理は委縮したままですが、この水準からの一段安はないと考えているからです。
日経平均は1年8か月ぶりの安値にはなりましたが、2月12日に付けた安値14952円を59銭下回っただけです。
CMEの日経平均先物が上昇しているので、今週、反転すれば、チャートはダブルボトム形成となる可能性が十分あります。
積極的とまでは言えませんが、この水準は買い優位とみます。
逆の結果になったとはいえ、市場を覆っていた不透明感が払拭されたことはプラスではないかとみています。

2016年6月20日号

 英国民投票までは動けない状態

膠着感の強い動きが続いていましたが、東京市場は先週、下に抜けてきました。5営業日中、3営業日下落、週間で1002円(6.0%)下落しました。終値は15599円。5月末の直近高値からは1635円(9.5%)下落しており、景色があっという間に変わった感じです。
崩れたのはEU離脱を問う英国の世論調査で、離脱派が残留派を上回ったと伝えられた13日からです。これをきっかけに市場は一気に離脱が決定したかのような動きになり、売りが売りを呼ぶような相場展開となりました。とりわけ下げがきつかったのが新興市場で、マザーズ指数は1日で10%以上下落する日もありました。英国のEU離脱はないとの楽観的見方が支配していたため、慌てた投資家が一斉にリスク資産外しに動いたのが原因です。
英国民投票の結果が分かるまでこの件についての結論は出てきません。仮に残留となれば大幅に調整した分、値上がりも大きくなりますが、離脱となった場合は前例がないだけに、その後の動きは読めません。日経平均株価は当事国の英国株やドイツ株より下げが大きく、すでに売られすぎとされる水準まで下げています。英国民投票が23日に迫っている中、残留の可能性を考慮すると、ここからの売り崩しは困難です。結果判明後は市場を覆う不透明感が薄らぐため動きやすくなりますが、それまでは様子見の強い動きではないかとみています。

当面は様子見も一法


17日の米国株は下落しました。NYダウは前日比57ドル(0.3%)安の17675ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同44㌽(0.9%)安の4800で引けています。EU離脱を問う英国民投票への不透明感が強く、週末を前に持ち高調整の売りが出たようです。新規の買い材料に乏しことが改めて意識され、利益を確定する売りに押された感じです。これを受けたCMEの日経平均先物は15550円と日経平均終値比44円安で引けています。
外国人は6月第2週(6~10日)に3週ぶりに日本株を買い越しました。買越額は2235億円。この週はメージャーSQ算出に伴う売買があった週です。外国人の多くが様子見姿勢を強めている中での買い越しは、日本株の割安感に着目した長期投資家の買いではないかとみられます。
米FOMC、日銀政策決定会合の2大イベントは通過しましたが、23日の最大のイベント、英国民投票を前に動くに動けなくなっています。通過したら市場を覆っていた不透明感は晴れます。それまでは様子見も一法とみています

2016年6月13日号

 動くに動けない状態

東京市場は再び方向感のない動きになってきました。消費増税の先送り決定、財政出動についての具体的言及がなかったことなどから、6月1、2日と大きく下落したものの、その後も基本的な相場環境は変わっていません。先週は5営業日中、3営業日上昇、2営業日下落、週間で41円(0.2%)の下落となりました。売買代金も減少しており、メジャーSQ日だった10日が2兆4540億円超となったほかは活況の目安となる2兆円をずっと下回る閑散な相場となっています。
膠着色の強い動きになっているのは14~15日にFOMC、15~16日に日銀政策決定会合を控え、結果を見極めたいとのムードが強まっているほか、英国のEU離脱を問う国民投票が23日に迫っているため、動くに動けない状態になっているからです。市場は不透明さを最も嫌いますので、今来週の重要イベントを通過したら流れが変わる可能性は十分あります。それまでは我慢の時ではないかとみています。

重要イベント通過までは様子見も一法


10日の米国株は下落しました。NYダウは前日比119ドル(0.7%)安の17865ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同64㌽(1.3%)安の4894で引けています。EU離脱の是非を問う英国での国民投票に関する最新の世論調査で離脱支持が残留支持を上回ったとの報道を受け、欧州株が大幅に下落。これを受け、高値近くまで戻していた米株にも売りが加速しました。原油先物相場が大きく下げたことも相場の重荷となったようです。これを受けたCMEの日経平均先物は16310円と日経平均終値比291円安で引けています。
外国人は6月第1週(5月30~3日)も日本株を2週連続で売り越しました。ただ売越額は1461億円にとどまり、4000~5000億円規模の売り越しが目立っていた2~3月よりも少なくなっています。持ち高を落とす動きは一巡しているため、外国人の多くが様子見姿勢を強めている中、銘柄入れ替えの影響が出ているのではないかとみています。
今週の米FOMCや日銀政策決定会合、来週の英国の国民投票を前にポジションを一方向に傾けられない状態になっています。東証1部の主力株が手掛けにくいため、資金は新興市場の材料株に集中しています。が、この段階でそれに乗るのはリスクが大きすぎます。重要イベントを通過したら市場を覆っていた不透明感は晴れます。それまでは様子見も一法とみています。

2016年6月6日号

 上値の重い中で方向感の定まらない動きか

東京市場は方向感のない動きになっていましたが、日経平均株価は先週、下に動いてきました。消費増税の先送りが決定したこと、財政出動についての政府の具体的言及がなかったことから、今月中旬の日銀金融政策決定会合で追加緩和が実施される期待が萎み、国内要因で下げた格好となりました。追加緩和期待の後退で為替が円高ドル安に振れてきたことも相場の押し下げ要因となりました。日経平均株価の終値は16642円。週間では192円(1.1%)の下落となりました。薄商いのなか5月31日まで5連騰し736円上昇したものの、1~2日の2日間で672円下落、ほぼ「往って来い」となっており方向感は感じられません。
バイオ株など人気化していた一部の新興株の急落は止まりましたが、新興株(新興市場ではありません)が安心できるほど落ち着いてきたわけではありません。このため何を物色したらいいか分からなくなり方向感のない動きになっている面もあります。
上場企業の2016年3月期決算は1.3%減益と4年ぶりに減益となりましたが、今期も増益率は2.7%と冴えないものになっています。拡大を続けてきた企業業績は踊り場を迎え、足踏みが続く予想となっています。大型財政発動、追加緩和といった市場の期待は萎んでしまいしましたが、6月1、2日の株価下落がそれを織り込む形となったため、相場が一段安になるとはみていません。当面は上値の重い中で方向感の定まらない動きではないかと予想しています。

 方向性が見えてくるまでは様子見も一法

3日の米国株は下落しました。NYダウは前日比31ドル(0.2%)安の17807ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同28㌽(0.6%)安の4942で引けました。 朝方発表された5月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比3万8000人増と市場予想(15万5000人程度の増加)を大幅に下回ったうえ、ISM非製造業景況感指数も市場予想に届かず、景気への警戒感から売りが先行しました。
ただ売りが一巡した後は下げ幅を縮小、一時148ドル安まで下げていたダウ平均は5ドル安まで戻す場面もありました。FRBのブレイナード理事が「景気回復が確信できる追加データを待つのが有益だ」などと語り早期利上げに慎重な姿勢を示したことや、雇用情勢の改善一服でイエレン議長が週明けの講演で利上げに慎重な姿勢を示すとの期待も強く、売り一巡後は買い戻しも入る落ち着いた相場展開となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比307円安の16330円引け。雇用統計を受けて円相場が1ドル=106円台まで急伸したことが響きました。
外国人は5月第4週(23~27日)に3週ぶりに日本株を売り越しました。売越額は705億円。このところ買い越したり売り越したりとはっきりした動きにはなっていないので、決算を受けて銘柄入れ替えを行っている最中ではないかとみられます。今後の売買動向ははっきりしません。が、少なくても外国人売りで急落する局面はなくなったと考えています。
世界の株式市場は過度な悲観の後退で2月の安値からそこそこ上昇していますが、日本株は円高もあって冴えない動きになっています。それが修正されようとしていた時、緩和見送りでまた押し戻された形になっています。とはいえ日経平均は2月12日の14952円を底に2番底、3番底と下値を少しずつ切り上げています。業績不安は相当程度織り込んだからでしょう。ただ市場はまだ不安定で方向感もありません。新興株も完全には落ち着きを取り戻していません。押し目を狙いたい気もしますが、相場の方向性が見えてくるまでは様子見も一法とみています。

2016年5月30日号

   方向感の掴めない動きに

日銀の金融政策現状維持発表を受けて急落した後、日経平均株価は少しずつ下値を切り上げる動きが続いています。先週は5営業日中3営業日上昇、週間では98円(0.6%上昇)上昇して引けました。終値は16834円。5月2日の直近安値から728円(4.5%)上昇した水準にあります。指数だけをみればしっかりした動きと云えますが、新興株の失速もあって実質的には2週連続で方向感のない動きでした。売買代金は7営業日連続で2兆円を下回り今年最低を更新しています。決算発表を通過したことで手掛かり材料がなくなり、超薄商いとなっています。6月に予定されている日銀政策決定会合やFOMCなど重要日程を前に様子見姿勢を強める投資家が増えており、次の材料を待っている感じのように見受けられます。
バイオ株など一部の新興株の急落は止まったように思いますが、まだ新興株(新興市場ではありません)が安心できるほど落ち着いてきたわけではありません。このため何を物色したらいいか分からなくなり、方向感の掴めない相場になっている面もあります。
日経新聞社の集計によると上場企業の2016年3月期経常は1.3%減と4年ぶりに減少しましたが、今期も伸び率は2.7%増と冴えないものになっています。アベノミクス以降、拡大を続けてきた企業業績は踊り場を迎え、足踏みが続く予想となっているわけです。業績拡大を牽引していた円安や新興国経済、インバウンド消費には陰りが見えてきましたが、一方では消費増税先送りを含めた政府の経済対策、追加金融緩和なども期待されます。当面はこの2つの見方の綱引きが続く相場展開ではないかとみています。

 方向性が見えてくるまでは休むも一法

27日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比44ドル(0.25%)高の17873ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同31㌽(10.65%)高の4933で引けています。アジアや欧州での株高を受け投資家心理が上向き、幅広い銘柄に買いが入りました。FRBのイエレン議長の発言が伝わった直後に下げに転じる場面もありましたが、すぐ持ち直し、この日の高値で取引を終えています。
ハーバード大学でイエレン議長は、経済指標の改善が続けば「おそらく今後数カ月の間に利上げが適切となるだろう」と話しましたが、ほかのFRB幹部に比べればさほどタカ派的発言ではないと受け止められ、株価押し下げ材料とはならなかったようです。むしろ景気の改善が続いているとの発言が株価を支えたようです。これを受けたCMEの日経平均先物は16910円と日経平均終値比75円高で引けています。
外国人は5月第3週(16~20日)も2週連続で日本株を買い越しました。買越額は21億円。わずかな買い越しですが、この週は円安を手掛かりに日経平均が324円(1.97%)高していたので海外投資家からの新規売りが出なくなったと捉えた方がいいように思います。今後も買い越しが継続するかははっきりしませんが、少なくても外国人売りで株価が急落する局面はなくなったと考えています。
世界の株式市場は過度な悲観の後退で2月の安値からそれなりに上昇していますが、日本株は円高もあって冴えない動きになっています。それが修正されようとしていた時、緩和見送りでまた押し戻された形になっています。とはいえ日経平均は2月12日の14952円を底に2番底、3番底と下値を徐々に切り上げています。業績不安は相当程度織り込んだからでしょう。ただ東京市場はまだ不安定で方向感も感じられません。新興株も完全には落ち着きを取り戻していません。押し目を狙いたい気もしますが、物色の方向性が見えてくるまでは様子見も一法とみています。

2016年5月23日号

 方向感のない相場展開

 日銀の金融政策現状維持発表を受けて急落した後、日経平均株価は少しずつ下値を切り上げる動きになっています。先週は5営業日中4営業日上昇、週間では324円(2.0%上昇)上昇して引けました。終値は16736円で5月1日の直近安値から630円(3.9%)上昇した水準にあります。決算は大過なく通過、指数だけをみればしっかりした動きですが、16日からの新興株の急落もあって実質的には方向感のない相場でした。売り買い手控えられ売買代金は2兆円を下回る日が多く、新興株に向かっていた資金が東証1部に向かい、折からの円安進行もあって終わってみたら300円以上も上昇していたというのが実感でした。
 ただ新興株は総崩れという状況ではなく、大きく買い上げられていたバイオ関連など一部の銘柄が部分的に崩壊した感じの下げでしたが、売買代金が東証1部銘柄をしのぐ水準まで膨らんでいましたので、一時は警戒感も広がりました。ただ19日以降は下げ渋る動きに変わりつつあり、投資心理の悪化は避けられたように思います。とはいえまだ安心できるほどに新興株が落ち着いてきたわけではありません。
 日経新聞社の集計によると上場企業の2016年3月期経常(除く金融、電力)は1.3%減と4年ぶりに減少しましたが、今期も伸び率は2.7%増と冴えないものになっています。アベノミクス以降、拡大を続けてきた企業業績は踊り場を迎え、足踏みが続く予想となっているわけです。ただ今回の決算については当初から良くないだろうとみられていたので、この予想に失望する必要はないと考えます。業績拡大を牽引していた円安、新興国、インバウンド消費には陰りが見えてきましたが、一方では消費増税先送りを含めた政府の経済対策、追加金融緩和なども期待されます。当面はこの2つの見方の綱引きが続くのではとみています。

 当面は様子見も一法


 20日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比65ドル(0.4%)高の177500ドルで引け、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同57㌽(1.2%)高の4769で引けています。アジアや欧州市場が上昇したことで市場心理が改善しました。利上げ時期が想定より早まるとの見方からNYダウが2カ月ぶりの安値まで下げていたこともあり、買い戻しが優勢となったようです。2~4月期決算を発表した半導体製造装置大手のアプライドマテリアルズが業績改善への期待で急伸し、半導体関連に思惑的な買いが広がったことも指数を押し上げました。ナスダック指数の大幅高は半導体関連の上昇が大きかったのが主因。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比1円安の16735円で引けています。
 外国人は5月第2週(9~13日)に3週ぶりに日本株を買い越しました。買越額は567円。大きな額ではありませんが、買い越しとなったことで4月第4週と5月第1週(2営業日)の大幅な売り越しは日銀の追加緩和を期待して先回り買いしていた向きの失望売りだったことが分かりました。今後も買い越しが継続するかははっきりしませんが、少なくても外国人売りで急落する局面はなくなったと考えています。
 世界の株式市場は過度な悲観の後退で年初からそれなりに上昇していますが、日本株は円高もあって冴えない動きになっています。それが修正されようとしていましたが、緩和見送りでまた安値圏に逆戻りしています。ただ日経平均は2月12日の14952円を底に2番底、3番底と下値を徐々に切り上げる動きになっています。新興株はまだ落ち着きを完全には取り戻していませんが、当面の業績不安は織り込んでいるからでしょう。今は決算を吟味して売買する必要がありますが、市場はまだ不安定で方向感も感じられません。当面は様子見も一法とみています。

2016年5月16日号

 当面は現実と期待の綱引きか

 日銀の金融政策現状維持発表を受けて急落した後、日経平均株価は少しずつ下値を切り上げる動きになっています。先週は大型連休明け後の最初の取引となりましたが、5営業日中4営業日上昇、週間では306円(1.9%上昇)上昇して引けました。終値は16412円。決算発表を大きな波乱もなく通過し、しっかりした動きでした。やはり4月28日と5月2日の急落は追加緩和を期待してポジションを膨らましていた短期筋のポジション整理が原因でした。
 決算発表期間中は市場の関心がマクロからミクロに向かいますが、今回は当初から良くないだろうとみられていたので、実際に悪い決算が出ても従来ほどひどい下げにはならなかったように思います。日経新聞社によると2016年3月期の連結経常利益は前期比1.3%減、純利益は4.5%減となっており、今期は経常利益が2.7%増、純利益が13.8%増見通しと発表しています。16年3月期経常は4年ぶりの減益となり企業業績が踊り場を迎えているのは事実ですが、この予想なら悲観する必要はないと考えます。業績拡大を牽引していた円安、新興国、インバウンド消費に陰りが見えてきましたが、一方では消費増税先送りを含めた政府の経済対策や追加金融緩和などが期待される状況になっています。決算発表が終わったので、当面はこの綱引きが続くのではとみています。

 決算の吟味が必要も、当面は無理する必要はなし


 13日の米国株は下落しました。NYダウは前日比185ドル(1.0%)安の17535ドルと3月下旬以来ほぼ1カ月半ぶりの安値となり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同19㌽(0.4%)安の4717で引けています。四半期決算が市場の失望を誘った小売りの一角に売りが膨らみ、消費関連株に売りが広がったほか、原油先物相場の下落が投資家心理を冷やす形になりました。ただ4月の小売売上高は前月比1.3%増と増加幅は市場予想を上回り、1年1カ月ぶりの大きさとなっています。軟調だった個人消費が持ち直したと前向きな評価があったものの、小売企業の業績低迷のインパクトの方が大きく、好感した買いは限られました。これを受けたCMEの日経平均先物は16385円と日経平均終値比27円安で引けています。
 外国人は5月第1週(2~6日の2営業日)も日本株を2週連続で売り越しました。売越額は3142億円と2か月ぶりの大きさ。日銀の追加緩和を期待して先回り買いしていた向きの失望売りが膨らんだ可能性が強く、その後の売りは止まったように思います。再び買い越しが継続するかははっきりしませんが、少なくても外国人売りで急落する局面はなくなったとみています。
 世界の株式市場は過度な悲観の後退でそれなりに上昇していますが、日本株は円高もあって冴えない動きになっています。それが修正されようとしていましたが、緩和見送りでまた安値圏に逆戻りしています。ただ日経平均株価は2月12日の14952円を底に2番底、3番底と下値を徐々に切り上げる動きになっています。当面の業績不安は織り込んでいるのでしょう。今は決算を吟味して売買する必要がありますが、市場はまだ不安定です。無理に動く必要はないとみています。

2016年5月9日号

 急落するも投資心理の悪化は見られず

 日銀が金融政策の現状維持を発表した4月28日の前場を境に東京市場は大荒れの展開となっています。大型連休の谷間となった先週は2営業日とも下落。日経平均株価は28日からの3日間で1184円(6.8%)も下落し約3週間ぶりの安値の16106円で引けました。4月28日の下落幅は624円と今年4番目の大きさでしたが、前場までは堅調な動きになっていましたので、当日高値からは906円も下落する凄い下げで、日中値幅は今年最大となるものでした。指数を見たら相場が激変したようにも見えますが、長期スタンスの投資家や個人投資家の投資心理はそう悪化しているようには見えません。
 嵐のような下げになったのは追加緩和を期待してポジションを膨らましていた一部の短期筋がポジション整理を迫られたのが主因。追加緩和期待はあったものの、それは海外中心の見方で、国内では現状維持継続との見方も相当あったように思います。そういった向きは冷静に相場をみる余裕があったということでしょう。大型連休中に色々なことが起こったので、様子見に徹していた向きも多かったのではないかと思います。
 6日まで日経平均は6日続落しこの間8.3%下落していますが、マザーズ指数や日経JASDAQ平均は3勝3敗と健闘しており、東証2部総合指数も2勝4敗で、下落率は2.6%にすぎません。発表される決算が良くないため決算を受けて売られる銘柄が目に付きますが、市場の雰囲気が悪化した感じはありません。

 当面は決算プレーに徹するとき

 6日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比79ドル(0.5%)高の17740ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同19㌽(0.4%)高の4736で引けています。4月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比16万人増と市場予想(約20万人増)を大幅に下回ったうえ、過去発表分も下方修正されたため、景気の先行き懸念から売りが先行したものの、売り一巡後は値ごろ感からの買いが優勢となりました。2週続けて下げていたため、短期的な割安感が意識されたほか、週末を前に売り持ち高整理の買い戻しなどが入ったようです。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比8円高の16115円で引けています。
 外国人は4月第3週(18~22日)も日本株を5320億円買い越しました。年初から13週連続猛烈な売り越しが続き、累計5兆円超も売り越す記録的な売り越しになっていたのに、4月に入って第1週が326億円、第2週が3848億円の買い越しとなり、それに続く大幅な買い越しとなっています。4月18日号と25日号で「売り越しが急速に減少した後、買い越しに転じていますので、売りは一巡したとみられます。日本株を外すとの意思決定を下してから3カ月以上経過しましたので、時期的にもそうなっておかしくないところまで来ていました」と指摘したとおりの動きになっています。買い越しが継続するかははっきりしませんが、外国人売りで急落する局面はなくなったとみています。
 世界の株式市場は過度な悲観の後退でそれなりに上昇していますが、日本株は円高もあってひとり負けの状態になっていました。それが修正されようとしていましたが、また急落し安値圏に逆戻りしています。ただ決算発表が本格化し個別株相場となっていますので、今は全体相場を考える時ではありません。決算プレーの動きとなっていますので、狙い目となるのは好決算銘柄です。円高で業績懸念から売り込まれた銘柄も多かったとみられるので、予想ほど悪くないものも買われる展開になるとみています。

2016年4月25日号

 2番底を形成

市場の雰囲気は一気に良くなってきました。前週号で「潮目が変わった可能性も」と指摘しましたが、それを裏付けるかのような動きでした。先週、日経平均株価は4日続伸し、17572円と戻り高値を更新して引けました。4日間の上昇幅は約1300円(8.0%)。膠着相場が続いていた17000円前後を上回ってきたことでネックライン突破となり、4月6日の15715円で2番底を付けたことになります。日足は25日線や75日線の上方に抜けており、チャートは上昇余地が広がるいい形に変わっています。
「相場は相場に聞け」という相場格言がありますが、まさにそのような動きでした。4月18日号で「流れがあっという間に変わってきました」と指摘しましたが、それが一段と明確化してきたわけです。特段の材料が出たわけではありません。円高がやや一服したことを受け、売りを仕掛けていた短期筋などが買い戻しに動き始めてはいましたが、相場が円高抵抗力を付けていたことや、売っても取れない相場環境になりつつあったことなどから、買い戻しの動きが一気に広がってきたようです。
日本株は世界的なリスクオンの姿勢から一人取り残されていました。アベノミクスへの失望やマイナス金利の悪影響を織り込み過ぎていたとも云えますが、そうした中での円高一服で、投資家が潮目の変化を感じ取ったのかもしれません。外国人の日本株売りも止まり、4月第2週(11~18日)は3848億円の買い越しと前週以上の買い越しとなりました。外国人売りが止まるだけで東京市場は反発しやすくなります。市場参加者の考えがいい方、いい方にに変わったことが先週の一段高につながったのではないかとみています。

 好決算銘柄や決算が予想ほど悪くない銘柄などが狙い目

22日の米国株はまちまちの動き。NYダウは前日比21ドル(0.1%)高の18003ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同39㌽(0.8%)安の4906で取引を終えています。 原油先物相場が週を通じておおむね上昇基調をたどり、運用リスクを取りにいく投資家が増えたようです。マイクロソフトやグーグルなど一部の大型IT銘柄を除くと予想以上の業績をあげる企業が目立ち、決算発表前の強い懸念がやや和らいだことも買いを誘う要因となったようです。マイクロソフトの決算が予想を下回り約7%下落したためNYダウの上値は抑えられました。ナスダック指数はマイクロソフトの下落と、業績が市場予想に届かなかったグーグルが5%あまり下げたことが響きました。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比172円高の17745円で引けています。NY市場で円ドル相場が1㌦=111円台後半まで円安に振れたことが好感されたようです。
外国人は4月第1週の326億円に続いて第2週(11~15日)も3848億円日本株を買い越しました。年初から13週連続で猛烈な売り越しが続き、前々週まで累計5兆円超売り越す記録的売り越しになっていました。それが売り越しが急速に減少した後、買い越しに転じていますので、売りは一巡したとみられます。日本株を外すとの意思決定を下してから3カ月以上経過しましたので、時期的にもそうなっておかしくないところまで来ていました。
世界の株式市場は過度な悲観の後退で底値からそれなりに上昇していますが、日本株は円高もあってひとり負けの状態になっていました。それがいま修正されようとしています。先週の株価上昇で日経平均は2番底を付けたとみられるので、ここは動くときだと考えています。今週から決算発表も始まります。狙い目となるのは好決算銘柄ですが、円高で業績が悪くなるのではとの懸念から売り込まれた銘柄も多かったとみられるので、予想ほど悪くないものも買われる展開になるとみています。
なお次週5月2日号はお休みします。

2016年4月18日号

 潮目が変わった可能性も

 流れがあっという間に変わってきました。東京市場は下値模索の動きとなっていまいたが、先週、日経平均株価は一気に上昇。12~14日の3営業日で1160円(7.4%)高し、終値は前週末比1027円(6.5%)高の16848円となりました。急落する前の株価を回復しての引け。
 特段の材料が出たわけではありません。円高がやや一服したことを受け、売りを仕掛けていた短期筋が買い戻しを急いだようです。現物市場では下げのきつかった主力株中心に戻していましたし、先物市場では仏系証券が先週まで大量に積み上げていた売り建玉の半分をわずか14、15日の2日間で手仕舞うなど猛烈な買い戻しがみられました。
 日本株は世界的なリスクオンの姿勢から一人取り残されていました。アベノミクスへの失望やマイナス金利の悪影響を織り込み過ぎていたとも云えますが、そうした中の円高一服で潮目が変化したと感じ取ったのかもしれません。外国人の日本株売りもここに来て大きく減少、4月第1週(4~8日)は326億円の買い越しと今年初めての買い越しとなっています。となると、外国人はもう十分すぎるほど日本株を売った。ここからは需給面で反発しやすくなる。こういう見方が広がり始めたのが先週の反発だったのかもしれません。チャートからは4月6日の15715円で2番底を付けた可能性まで出てきました。

 動くのは決算を受けてからに

 15日の米国株は小幅に反落しました。NYダウは前日比28ドル(0.2%)安の17897ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同7㌽(0.2%)安の4938で引けています。原油先物相場が一時1バレル40ドルを下回る水準まで下げたことを受け、目先の利益を確定する売りが優勢となりました。欧州主要国の株価指数が軒並み下落したことも買いを手控えさせる要因となったようです。ただ中国が発表した1~3月期の実質GDPや3月の工業生産高が市場予想を上回ったことで過度に悲観的な見方は和らぎ、買いもそれなりに入る展開。来週のマイクロソフト、グーグルの決算発表を前にポジションを一方向に傾ける向きは少なく、方向感に欠ける動きでした。これを受けたCME日経平均先物は16625円と日経平均終値比223円安で引けています。為替相場が1ドル=108円台と再び円高に振れたことが響いたようです。
 外国人は4月第1週(4~8日)に日本株を326億円買い越しました。年初から13週連続で猛烈な売り越しが続き、前週まで累計で5兆100億円超売り越す記録的売り越しになっていました。3月第5週の売越額が79億円まで急減していたので、売りは一巡したとみられます。日本株を外すとの意思決定をしてから3カ月が経過しましたので、時期的にもそうなっておかしくないところまで来ていました。期待したいところです。
 世界の株式市場は過度な悲観が後退し底値からそれなりに上昇していますが、日本株は円高もあってひとり負けの状態になっていました。先週それが少し修正されましたが、東京市場は年初から大きく下げたままです。先週の急反転で2番底を付けた可能性も出てはいますが、今週は無理に動く必要はないとみています。企業業績がどんな状況になっているのか、またどうなりそうか、現時点では読めないからです。動くのは決算発表を受けた来週からで良いとみています。

2016年4月11日号

 為替を睨んだ警戒感の強い動きに

 東京市場は調整色の強い動きになっています。日経平均株価は先週、5営業中、3営業日下落、週間で343円(2.1%)下落しました。先々週号で三角もみ合いを下に抜けてきたので、早々に戻さないと下値模索の動きになる可能性があると指摘しましたが、そのような動きになっています。2月12日に付けた安値からは約870円上方にありますが、安心できる株価水準ではありません。
 背後にあるのは急速な円高ですが、下落のきっかけを作ったのは4月の日銀短観。短観で大企業製造業は今年度の経常利益が1.9%減少すると予想していますが、前提は1ドル=117.46円。現状は1ドル=109円台と想定より大幅に円高となっており、この水準が続けば業績の一段悪化が避けられないと受け取られました。8日は政府高官の円高けん制発言で円高が一服したこともあり日経平均は同日安値から350円上昇、前日比71円高で引けましたが、円高・ドル安基調が変わったという感じはしません。当面は為替相場を睨んだ警戒感の強い相場が続きそうです。

 底値が確認できるまでは様子見が賢明

 8日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比35ドル(0.2%)高の17576ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同2㌽(0.05%)高の4850で引けています。在庫の減少などを背景に原油先物相場が一時1バレル40ドルに迫る水準まで急反発したことが好感されました。NYダウは一時上げ幅を152ドルまで広げる場面がありました。ただ来週から始まる主要企業の決算発表を前に上値を追う手掛かりを欠き、引けにかけてはポジション調整を目的とした売りに押される展開。決算内容を見極めたいというムードになってきたようです。これを受けたCME日経平均先物は15780円と日経平均終値比41円安で引けています。米国市場で為替相場が再び円高に振れたことが響いたようです。
 外国人は3月第5週(3/28~4/1)も日本株を売り越しました。年初から13週連続の売り越しで、累計売越額は5兆100億円超に達します。これを吸収しているのが年金や企業の自社株買いを運用している信託銀行。信託銀行は18週連続で買い越していました。ただ第5週は19週ぶりに581億円の売り越しとなっています。新年度入りでPKO的な買いが途切れたのが原因ではないかとみられますが、外国人売りも第5週は79億円まで急減(第4週は2040億円)しています。売り越しが始まって3カ月が経過しましたので、時期的にもそろそろ止まっておかしくないので、期待したいところです。
 世界の株式市場は過度な悲観が後退し底値からそれなりに上昇していますが、日本株は円高を受け、ひとり取り残された形になっています。東京市場も2月12日の14952円で底を入れた可能性が強まってはいますが、このところの下げで下値模索の動きから抜け出していません。今月下旬からは決算発表も始まります。当面は2番底というか底値が確認できるまで様子見がいいように思います。

2016年4月4日号

 三角もみ合いを下に抜ける

 日経平均株価は膠着感の強い動きとなっていましたが、先週、急落しました。配当権利を落とした29日から4日続落し終値は16164円。とりわけ年度初めとなる1日は594円(3.5%)安と今年4番目の下げ幅を記し、大発会に続いて出足から躓く形となりました。「ここまで売られられるとは・・・」という下げ方でした。4日間の下落幅は1000円(5.7%)近くになります。日経平均は三角もみ合いの動きになっていましたので、下に抜けた感じです。
 朝方発表した日銀短観で業績悪化懸念が急速に強まったのが背景。短観では大企業製造業は2016年度に1.9%の経常減益を予想していますが、前提は1ドル=117.46円。現状は112円前後と想定より5円円高で、この水準が続けば業績に一段の下押し圧力がかかると受け取られたようです。時価総額が2兆円を超すパナソニックが2016年度の減益見通し(前期推定比9%減)を発表して12%超下落、値下がり率ランキングの実質トップになったことも投資家心理を冷え込ませたようです。3月の米雇用統計発表を控え、買いが手控えられていたことも下げを大きくしたようですが、早々に戻さないと下値模索の動きになる可能性があります。

 底値が確認できるまでは様子見も一法

 1日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比107ドル(0.6%)高の17792ドルと昨年12月4日以来、約4カ月ぶりの高値となり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同44㌽(0.9%)高の4914と12月31日以来の高値で引けました。3月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を上回ったうえ、労働参加率の上昇で労働情勢が改善していることが裏付けられたこと、ISM製造業景況感指数も市場予想を上回ったこと、などで景気に対する警戒感が後退しました。これを受けたCME日経平均先物は16170円と日経平均終値比5円高で引けています。1ドル=111円台まで円高が進んだことが響いているようです。
 外国人は3月第4週(3/22~25日)も日本株を2042億円売り越しました。年初から12週連続の売り越しで、累計売越額は4兆9950億円近くに達します。これを吸収しているのが年金基金や自社株買いとみられる信託銀行で、信託銀行は18週連続で買い越しを続けています。相場急落に伴う運用比率維持のための買いやPKO的な買い、割安感から自社株買いに動く企業が増加したことなどが背景にあります。
 今回の相場急落で主力株の中にはアベノミクス相場が始まった2013年1月ごろの水準まで下がったものも散見されます。2月中旬以降は全体的に下げ渋る動きに変わっていますので、値段に関係なく売らなければならない向きの売りは売り尽くしたはずです。外国人売りはまだ止まっていませんが、売り越しが始まって3カ月が経過しました。時期的にはそろそろ止まっておかしくないので期待したいところです。
 世界の株式市場は過度な悲観が後退し底値からそれなり上昇していますが、日本株は円高を受け、取り残された形になっています。東京市場も2月12日の14952円で底を入れた可能性が強まってはいますが、先週の下げで下値模索の動きになる可能性も出てきました。当面は2番底というか底値が確認できるまで様子見がいいように思います。

2016年3月28日号

 膠着感の強い動きに

 東京市場は膠着感の強い動きになっています。先週、日経平均株価は4営業日中2営業日上昇し2営業日下落、週間では273円(0.2%)上昇して引けました。ただ17000円を挟んだ動きに止まっており方向感は感じられません。2月12日の安値からは2000円超上昇した水準にあり悲観ムードはなくなっていますが、値動きは冴えません。一時50を超えていた日経平均ボラティリティ・インデックス(VI)は警戒ラインとされる30を下回る23.05まで低下しほぼ平常モードになりつつありますが、上値追いの買いは入ってきません。
 世界景気の先行き不安が根強く、リスクオンの姿勢になっていないことが背景にあります。日経平均は2月12日の14952円で底を入れた可能性が強まってはいますが、不透明要因が多いこの時点でポジションを一方向に傾けるわけにはいきません。そのような感じです。
 ただ多くの銘柄がまだ売られすぎ状態になっていますので、後はきっかけだけではないかとみています。何かがきっかけになってムードが一変すれば底入れ感が一気に台頭し、市場心理は変わってきます。今はそうしたことがないと流れは変わらないような感じがします。

 半身の構えが必要も、出遅れ銘柄が狙い目

 25日の米国株は復活祭で休場でしたが、NYダウは2月中旬以降、順調に戻し、昨年末水準を回復しています。原油先物相場が約3カ月ぶりの高値を回復したほか、経済指標も悪くはないということが背景になっていますが、要は過度な悲観が後退しただけだとみています。来月から始まる1~3月期決算の内容如何では上値を追う可能性もありますが、今の経済情勢では上値は重いとみるべきでしょう。高値からは4%超下がったとはいえ、まだ史上最高値近辺にあるわけけですから…。
 外国人は3月第3週(3/14~18日)も日本株を4579億円売り越しました。年初から11週連続の売り越しで、累計売越額は実に4兆8000億円超に達します。これを吸収しているのが年金基金や自社株買いとみられる信託銀行で、信託銀行は17週連続で買い越しを続けています。相場急落に伴う運用比率維持のための買いやPKO的な買い、割安感から自社株買いに動く企業が増加したことなどが背景にあります。
 今回の相場急落で主力株の中にはアベノミクス相場が始まった2013年1月ごろの水準まで下がったものも散見されます。ただ2月中旬以降の6週間は全体的に下げ渋る動きに変わっていますので、値段に関係なく売らなければならない向きの売りは売り尽くしたとみられます。外国人売りはまだ止まってはいませんが、来週で3カ月が経過します。時期的にはそろそろ止まっておかしくないので期待したいところです。
 世界の株式市場は過度な悲観が後退し底値からそれなりの上昇していますが、日本株は為替の円高を受け、取り残された形なっています。東京市場も2月12日の14952円で底は付けた可能性が強まっているので、様子見のままでは芸がなさすぎます。今は半身の姿勢は保ったまま、底値から上がっていない出遅れ銘柄を狙うのが賢明ではないかとみています。

2016年3月22日号

3月22日号はお休みします。

2016年3月14日号

 膠着感の強い動きに

 東京市場は落ち着きを取り戻してきましたが、膠着感の強い動きになっています。先週、日経平均株価は5営業日中2営業日上昇、3営業日下落、週間では76円(0.4%)下落して引けました。終値は16938円。2月12日の安値からは2000円近く上昇した水準にあり、かつての悲観ムードはなくなっていますが、値動きはパッとしません。一時50を超えていた日経平均ボラティリティ・インデックス(VI)は警戒ラインとされる30を下回る28.95まで低下し、恐怖指数と云われるVIX指数が日経平均VIに先行して20を下回る平常モードに入ったことで下値不安は和らいでいますが、上値追いの買いは入らず、方向感に欠ける動きとなっています。
 世界経済の成長鈍化や低インフレの長期化への懸念が強く、投資家がリスクオンの姿勢になっていないことが背景にあります。日経平均は2月12日の14952円で底を入れた可能性が強まってはいますが、不透明要因が多いこの時点でポジションを一方向に傾けるわけにもいきません。
 ただ多くの銘柄が売られすぎ状態になったままですので、後はきっかけだけではないかとみています。何かがきっかけになってムードが一変すれば一気に底入れ感が台頭し、市場心理は変わってきます。今はそうしたことがないと流れが変わらないような感じがします。

 出遅れ銘柄が狙い目も、半身の構えが必要

 11日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比218ドル(1.3%)高の17213ドルと昨年末以来ほぼ2カ月半ぶりの高値となり、ナスダック指数も同86㌽(1.9%)高の4748と1月6日以来の高値で引けています。原油先物相場が約3カ月ぶりの高値を回復したほか、アジアや欧州株が上昇したことが好感されました。とりわけ前日、ECB(欧州中央銀行)の追加金融緩和発表を受けて大きく売られた欧州株が急反発したことで、金融緩和による景気刺激効果を改めて見直す動きも広がました。これを受けたCMEの日経平均先物は東証終値比97円高の17035円で引けています。
 外国人は3月第1週(2/29~4日)も日本株を954億円売り越しました。年初から9週連続の売り越しで、累計売越額は3兆1500億円近くに達しています。これを吸収しているのが年金基金や自社株買いとみられる信託銀行。信託銀行は15週連続で買い越しており第1週の買越額は2813億円に上ります。日経平均が安値を付けた翌週の2月第3週(15~19日)の買越額は4992億円と1982年に統計の公表を始めて以来の買い越しとなっていました。株価下落に伴う運用比率維持のための買いや自社株買いに動く企業が増加したことが背景にあります。
 今回の相場急落で主力株の中にはアベノミクス相場が始まった2013年1月ごろの水準まで下がったものも散見されます。ただこの4週間は下げ渋る動きに変わっていますので、値段に関係なく売らなければならない向きはほとんど売り尽くしたとみられます。3月第1週の売越額が前週の4081億円から大きく減少しているだけに期待したいところです。
 世界的な金融市場の動揺は完全には収まってはいませんが、東京市場は底入れした可能性がより高くなっています。こうした中では半身の姿勢は保ったまま、底値からまだ上がっていない出遅れ銘柄を狙うのが賢明ではないかとみています。

2016年3月7日号

 底入れした可能性がより強まる

東京市場は落ち着きを取り戻してきました。日経平均株価は先週、3週連続上昇して引けました。3週上昇するのは今年初めて。年初から荒れに荒れた相場はひとまず収束しつつあるようです。一時50を超えていた日経平均ボラティリティ・インデックス(VI)は4日、警戒ラインとされる30を下回る29.05まで低下しています。2月のISM非製造業景況感指数が予想ほど悪化しなかったため、米景気への過度な悲観が和らいだことが背景にあります。恐怖指数とされるVIX指数が日経平均VIに先行して20を下回る平常モードに入っていたことも下値不安を和らげたようです。
日経平均の4日終値は前日比54円高の17014円。2月12日に付けた安値から2060円(13.8%)上昇した水準にあります。2月22日号で「日経平均は2月12日に付けた14952円で大底を入れた可能性が5割以上あるとし、先週号でその確率はさらに高まった」と指摘しました。その見方は変わっておらず、一層強まったと考えています。
ただ不透明要因も多く、ポジションを一方向に傾けるわけにもいきません。市場では多くの銘柄が売られすぎ状態になっていますので、後はきっかけだけではないかとみています。何かがきっかけになってムードが一変すれば、一気に底入れ感が台頭し、投資家のセンチメントは変わってきます。底入れ感が台頭しつつありますが、そうしたことが起こることを期待したいところです。

 出遅れ銘柄が狙い目も、半身の姿勢が必要

4日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比62ドル(0.4%)高の17006ドルと1月5日以来、約2カ月ぶりの高値を付け、高いナスダック指数も同9㌽(0.2%)高の4717と、1月6日以来の高値で引けています。雇用情勢の改善や原油先物相場の上昇が利きました。朝方発表された2月の雇用統計で、非農業部門雇用者数が前月比24万2000人増と市場予想(19万人増)を大幅に上回ったほか、過去2カ月分の雇用者数も上方修正され、景気の先行きに対する過度の警戒が和らぎました。原油先物相場も一時1バレル36ドル近くまで上昇し、2カ月ぶりの高値を付けたことも買いを後押ししました。これを受けたCMEの日経平均先物は東証終値比46円高の17060円で引けています。
外国人は2月第4週(22~26日)も日本株を4081億円売り越しました。年初から8週連続の売り越しで、累計売越額は3兆538億円超に達しています。これを吸収したのが年金基金や自社株買いとみられる信託銀行の買い。信託銀行は14週連続で買い越しており買越額は3848億円。第3週は4992億円と、1982年に統計の公表を始めて以来の買い越しとなっていました。株価下落に伴う運用比率維持のための買いや自社株買いに動く企業が増加したことが背景にあります。
今回の急落で主力株の中にはアベノミクス相場が始まった2013年1月ごろの水準まで下がった主力株も散見されます。ただこの3週間は下げ渋る動きに変わっていますので、値段に関係なく売らなければならない向きはほとんど売り尽くしたのではないかとみています。そうなると今の価格帯で売ると損失になる主力株が多くなりますので、売りが止まってくる可能性も考えられます。期待したいところです。
世界的な市場の動揺はまだ完全には収まってはいませんが、東京市場は底入れした可能性がより高くなっています。こうした中では半身の姿勢は保ったまま、底値からまだ上がっていない出遅れ銘柄を狙うのが賢明ではないかとみています。

2016年2月29日号

 ひとまず落ち着いた感も

日経平均株価は先週、2週連続上昇して引けました。週間で続伸するのは今年に入って初めて。年初から荒れに荒れた市場はひとまず落ち着いてきたようですが、市場関係者の多くはまだ警戒は解いていないようです。波乱相場が収まったと思っていないのは、日経平均ボラティリティ・インデックス(VI)が12日に付けた50.24から下がったとはいえ、34.09となお高水準であることからも読み取れます。市場が予想する将来の株価変動率は高止まりしたままで、何が起こるか分からないとの不安心理は解消されていません。
ただこうした不安は市場が落ち着いてくるにつれ解消します。日経平均は円相場や原油相場の動きに振り回されてはいますが、ここ2週間は依然ほど左右されなくなっています。15000円を割り込む水準まで下げた過程で極端なレベルまで織り込んだからだとみられます。先々週号で12月12日に付けた14952円で日経平均は大底を入れた可能性が5割以上あるとみていますと指摘しましたが、その確率はさらに上がったと考えています。
とはいえ今は不透明要因が多すぎ、ポジションを傾けるわけにはいきません。市場では多くの銘柄が「売られすぎ」状態になっていますので、後はきっかけだけではないかとみています。何かがきっかけになってムードが変われば一気に底入れ感が台頭し、投資家のセンチメントは変わってきます。いまはそれに期待したいと思います。

 下げ止まりが確認できるまでは様子見

26日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは前日比57ドル(0.3%)安の16639ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同8㌽(0.2%)高の4590で取引を終えています。アジアや欧州の株高に加え、10~12月期実質GDPの改定値が速報値から上方修正されたことを受け、買い先行で始まっりましたが、原油先物相場が売り優勢の動きになったことにつれ、ダウ平均も下げに転じました。NYダウが11日に付けた最近安値から1000ドル近く上昇していたことも、目先の利益確定を目的とした売りを誘ったようです。これを受けたCMEの日経平均先物は東証終値比131円高の16320円で引けています。
外国人は2月第3週(15~19日)も日本株を4053億円売り越しました。年初から7週連続の売り越しで、累計売越額は2兆6000億円超に達します。外国人の売りを吸収したのが年金基金とみられる信託銀行と事業法人。信託銀行は13週連続の買い越しとなり買越額は4992億円と、1982年に統計の公表を始めて以来の買い越しとなっています。これは株価下落に伴う運用比率維持のための買いとみられます。
今回の急落で主力株の中にはアベノミクス相場が始まった2013年1月ごろの株価まで下がったものも散見されます。ただこの2週間は下げ渋る動きに変わっていますので、値段に関係なく売らなければならない向きはほとんど売ったのではないかとみています。そうなると今の価格帯で売ると損失になる主力株が多くなりますので、売りが止まってくる可能性も考えられます。期待したいところです。
世界的な市場の動揺はまだ収まってはいません。決算から注目される会社は多々ありますが、いまは下げ止まりが確認できるまでは様子見が賢明ではないかとみています。27日に発表される20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)の結果も見極める必要があります。

2015年2月22日号

 後はきっかけ次第か

東京市場は一息入れた感じです。先週、日経平均株価は前週末比1015円(6.8%)上昇して引けました。5営業日中、2日下げ3日上昇。為替相場の動きに振り回される動きは変わっていませんが、先々週の恐怖すら覚えた下げからはひとまず解放されました。ただ為替相場や原油価格の先行きが不透明で、値ごろ感からの買いは入ってきません。26~27日に上海で開かれる20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)を控え、売りにも買いにも動きにくく膠着感が強い動きとなっています。
先々週の日経平均15000円割れは悲観が行き過ぎた結果だとみています。12月1日の直近高値からの下落幅は実に5060円(25.3%)。中国不安、原油安、円高、米景気減速への警戒感に欧州の金融システム不安が加わったためですが、今回はいずれも「不安」であり、リーマンショックのようなことが起こったわけではあません。「危機の火種」が増幅を重ね、恐怖感からパニック売りを呼んだのではないかとみています。
現在のところ2月12日に付けた14952円で大底を入れた可能性は5割以上あるとみていますが、ネガティブ要因が多すぎ、ポジションを傾けるわけにもいきません。市場では多くの銘柄が「売られすぎ」状態になっていますので、後はきっかけだけではないかとみています。何かがきっかけになってムードが一気に変われば底入れ感が台頭し、投資家のセンチメントも変わってきます。

 下げ止まりが確認できるまでは様子見

12日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは小幅続落し前日比21ドル(0.1%)安の16391ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同16㌽(0.4%)高の4504で取引を終えています。原油先物相場が心理的な節目となる1バレル30ドルを再び下回ったことで投資家心理がやや悪化たようです。資源関連株の一角が下落し朝方は下落幅が130ドルを超える場面もありましたが、売り一巡後は買い戻しも入り、下値は下値は限定的でした。今週のG20の結果を見極めたいとの見方もあったようです。これを受けたCME日経平均先物は15820円と東証終値比147円安で引けています。
外国人は2月第2週(8~12日)も日本株を5734億円売り越しました。年初から6週連続の売り越しで、この間の売越額は2兆2400億円超に達します。ただ1月第4週までのような先物の大幅な売り越しは2月第1週以降、止まっています。日本株を現金化したい向き(オイルマネーなど)が先物を売った後、現物株を実際に売却し、その後、売り建てた先物を買い戻したとも考えられます。
今回の急落で、主力株の中にはアベノミクス相場が始まった2013年1月前後の株価まで下がったもまで散見されます。先週は下げ渋る動きに変わっていますので、値段に関係なく売らなければならない向きはほとんど売ったのではないかとみられます。そうなると今の価格帯で売ると損失になる主力株が多くなりますので、売りが止まってくる可能性が出てきます。期待したいところです。
世界的な市場の動揺はまだ収まっていません。決算から注目される会社は多々ありますが、いまは下げ止まりが確認できるまでは様子見が賢明ではないかとみています。

2016年2月15日号

 相場反転の芽も

 記録的な下げに見舞われた一週間でした。先週、日経平均株価は週末にかけ3日連続で急落。終値は14952円と約1年4カ月ぶりに15000円を割り込んで引けました。下落幅は9日が918円(5.4%)、10日が372円(2.3%)、12日が760円(4.38%)で、3日間で2050円も下落する凄いものでした。1月の下げも厳しかったのですが、2月に入ってからの下落幅は2565円(14.6%)と、月間で2682円(23.8%)下げたリーマンショック後の2008年10月に次ぐ下落スピードとなっています。昨年末からの下落幅は4081円(21.4%)にも達しています。
 今の市場は不安心理が増幅されて市場心理が極端に悪化、保有株の下落を怖れた投資家がリスク回避を急いでいるという動きになっています。オイルマネーや中長期投資家の売りに加え、海外ヘッジファンドが先物売り・円買いを膨らませ、下げ相場に拍車をかける形になっています。
 悲観一色に覆われた市場ではありますが、反転に向けた条件は整いつつあるようにも思います。東証1部のPBRは1倍に近づいており、配当利回りは2%超と2012年12月以来の水準に上昇しています。ヘッジファンドの円買い・ドル売りも膨らみ続けており、きっかけ次第では巻き戻しの動きに変わってもおかしくないところま来ています。少しずつ反転の芽は出てきているように思います。

 下げ止まりが確認できるまでは様子見が賢明

 12日の米国株は大幅に反発しました。NYダウは前日比313ドル(2.0%)高の15973ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同70㌽(1.7%)高の4337㌽で引けています。ドイツ銀行が12日、自ら発行した30億ユーロのユーロ建て債券と20億ドルのドル建て債券を買い戻すと発表したことが好感されました。同行の財務状況への懸念が市場の不安をあおっていたため、投資家の不安心理後退につながった感じです。この発表を受けて欧州主要国の株式市場が銀行株を中心に上昇、NY市場でも金融株が相場をけん引する形になりました。OPECによる協調減産への期待もあって原油先物相場が1バレル29ドル台まで上昇したことも相場を支えました。これを受けたCME日経平均先物は15435円と大阪取引所終値比635円高で引けています。今週はこれにサヤ寄せするいい始まりとなりそうです。
 外国人は現物・先物合わせて2月第1週(1~5日)も日本株を1036億円売り越しました。1月第4週は2620億円、第3週は2251億円、第2週は7247億円、第1週は9989億円の売り越しで、売越額は年初からの5週間で2兆3143億円にも達しています。これに裁定解消売り(1月第1週7481億円、第2週2374億円、第3週2249億円、第4週は494億円の買い越し、2月第1週も250億円の買い越し)が加わって年初からの下げを現出していたわけです。
 今後の見通しははっきりしません。ただ、先週は外国人売りは増加したとみられますが、これまでの動きからピークは過ぎ、収束傾向に向かっているようにも見えます。裁定解消売りは止まっていますので期待したいところです。
 世界的な株安連鎖はまだ断ち切られていません。決算から注目される会社は多々ありますが、いまは下げ止まりが確認できるまでは様子見が賢明ではないかとみています。

2016年2月8日号

 買いが入らず下げている面も

  またしても波乱の一週間でした。先週、日経平均株価はマイナス金利導入を好感して1日に上昇した後、4日連続で売られる展開となりました。円・ドル相場が一気にドル安・円高に振れてきたことや、マイナス金利の副作用が俄かに意識されてきたからです。日経平均株価は4日間で1046円(5.9%)も下落、導入発表で上昇した分(824円)を帳消しにするどころか、発表前の水準をも大きく下回る水準まで下落して引けています。5日終値は16815円。発表される決算が予想以上に悪く、業績の先行き不安が広がっていることも下げを大きくしています。
 いまの市場は決算が良くても売られ、悪かったらもっと売られる動きになっています。現金化を急いでいるかのような動きです。ただ売られて下げている感じではありません。買い物が入らないため下げているだけのようにも見えます。要はそれだけ投資家心理が委縮しているということですが、ここで考えなければならないことは日本株が既に売られすぎ水準まで下げているということです。きっかけ次第では一気に反転する可能性もあります。マイナス金利についての市場の評価もそのうち変わってくるでしょう。当面は様子見姿勢がいいかもしれません。

 下げ止まりが確認できるまでは様子見

 5日の米国株は大幅に反落しました。NYダウは前日比211ドル(1.3%)安の16204ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同146㌽(3.2%)安の4363㌽で引けています。1月の雇用統計を受けて前日までやや後退していた利上げ観測が再燃。非農業部門の雇用者数は15.1万人増と市場予想(19万人)に届かなかったものの、失業率は4.9%と好調だったリーマンショック前の2008年2月以来の水準まで低下、賃金も力強い伸びを示す内容でした。指標には強弱入り交じっていましたが、転職の多い米国では完全雇用に近い水準とされ、雇用者数が従来より増えにくくなっていると捉えられたようです。3月の利上げ見送りを決定するほど悪い内容ではなかったため、警戒した売りが優勢になったと伝えられています。これを受けたCMEの日経平均先物は16565円と大阪取引所終値比155円安で引けています。
 外国人は1月第4週(25~29日)も日本株を現物で2073億円、先物で980億円(裁定取引は494億円の買い越し)売り越しました。3部門合計では2559億円の売り越し。1月累計では3兆4147億円の売り越しで、こうした膨大な売りが年初からの急落を演出していたわけです(因みに第1週は1兆7469億円、第2週は9619億円、第3週は4500億円の売り越し)。裁定買い残は1月22日現在で2.09兆円(14.47億株)とアベノミクス相場が始まってからの最低水準まで減少しています。先週は久々の買い越しとなっていましたので、今後、裁定解消売りで下げる局面は乏しくなったとみています。
 世界的な株安連鎖を日本株が断ち切った可能性が出てきたと思ったのですが、先週の動きを見ると分からなくなってきました。決算発表期間中ではありますが、下げ止まりが確認できるまでは様子見が賢明ではないかとみています。

2016年2月1日号

 株価は下振れリスクが低下した感が

 激動の一週間でした。先週、日経平均株価は前週末比560円(3.3%)高の17518円で引けましたが、28日までは海外要因に振り回される動きで、方向感はあまり見られませんでした。流れが一変したのは29日の後場から。同日の日銀政策決定会合で「マイナス金利」導入決定との報が伝わると市場が動揺。株式市場では乱高下する波乱が起き、外為市場では1ドル=121円台まで円が一気に3円も下落。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは初の0.1%割れを記録しました。
 日銀の決定を受け日経平均株価は12:45ごろ前日比597円高まで上昇しました。ところが銀行・保険株が総崩れになると、マイナス金利の副作用を警戒した売りに274円安まで急落。その後、「マイナス金利」を評価する動きが勝り再び476円高まで上昇と荒い動きでした。市場がこれほど動揺したのは「マイナス金利」の導入が想定を超えていたということです。今回の「マイナス金利」導入で円高懸念が和らぎ、株価は下振れリスクが低下したとみています。チャート的には1月21日の16017円で底を入れた可能性が出ていましたので、売りで取ろうと思っている向きにとってはさらに売り込みにくい雰囲気になったように思います。

狙い目となるのは好決算銘柄とマイナス金利の恩恵を受ける不動産関連など

 29日の米国株は急伸しました。NYダウは前日比396ドル(2.5%)高の16466ドルと約5ヵ月ぶりの上げ幅を記録、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同107㌽(2.4%)高の4613で引けています。日銀がマイナス金利の導入を決めたことを受け、積極的に運用リスクを取る動きが広がりました。日欧市場が上げたことで米国株にも買いが波及。相場の下落基調が長く続いていたため、値ごろ感からの買いも巻き込んで上げ幅を拡大、ダウ、ナスダック指数ともこの日の高値で取引を終えています。世界的にも相場の最悪期は過ぎたように思います。これを受けたCMEの日経平均先物は17855円と大阪取引所終値比215円高て引けています。今週もこれにサヤ寄せするいい形の始まりとなりそうです。
 外国人は1月第3週(18~22日)も日本株を1902億円売り越しました。このほか先物の売り越しが349億円で裁定解消売りが2249億円。合計4500億円の売り越しでした。こうした売りが年初からの急落を演出していたわけです(因みに第1週は1兆7469億円、第2週は9619億円の売り越し)。
 裁定買い残は1月22日現在で2.09兆円(14.47億株)まで減少しています。アベノミクス相場が始まってからの最低が昨年9月25日の2.05億円(14.72億株)ですから、ほぼ下限まで低下したといえます。先週29日までの動き見ても裁定解消売りで下げる局面は乏しくなったように思います。
 世界的な株安連鎖を断ち切るのは米国株しかないとみていましたが、先々週と先週の日本株の急反騰が契機となり、連鎖が断ち切られた可能性が出てきました。これまで「下げ止まりが確認できるまでは様子見」としてきましたが、決算発表が始まりましたので、ここは動くときでしょう。決算発表期間中は全般相場うんぬんではなく個別物色が中心となります。日銀の「マイナス金利」導入で底入れした可能性も出てきたこともプラス。好決算銘柄が狙い目となりますが、マイナス金利で恩恵を受ける不動産関連も狙い目でしょう。

2016年1月25日号

 最悪期を脱した感も

 年初から波乱の動きになっていましたが、先週はそれが極限まで高まった週ではなかったかと思います。日経平均の週間の変動幅はマイナス189円(1.1%)でしたが、20日は前日比632円(3.7%)安、21日は同398円(2.4%)安となり、22日は一転、同941円(5.9%)高で引ける激しい動きとなりました。21日はザラ場で310円超上昇した後、急落する動きで日中値幅は710円超にも達していました。
 22日の急伸はECB(欧州中央銀行)などによる追加金融緩和への期待や原油先物相場が下げ止まって欧米株が上昇したことを受けたもの。為替相場が1ドル=118円と円安に振れたこともあって昨年9月9日(1343円高)以来の大幅高となりました。年初からの下落局面で売りが蓄積していたファンド勢が買い戻しを急いだことが上げを加速しました。
 ECBのドラギ総裁が追加緩和を示唆し、日銀も28~29日の政策決定会合で緩和に動くとの観測が浮したことでリスク回避姿勢が和らぎました。26~27日のFOMCの声明文で世界経済や市場に対する懸念が示されれば、米利上げの先送り観測が強まり、市場にはプラスとなります。売りで取ろうとしていた向きには売り込みにくい雰囲気となっています。中国不安や原油先安不安はなお根強いものの、最悪期は脱したのではないかとみています。

 決算発表が始まるためここからは動くときです

 22日の米国株は大幅に続伸しました。NYダウは前日比210ドル(1.3%)高の16093ドルと16000ドルの大台を回復、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同119㌽(2.7%)高の4591で引けています。日経平均の急騰や欧州株が上昇した流れを受け、朝方から買いが先行しました。新規の買い材料には乏しいものの、これまでの下げが大きかったため、押し目買いや売り方の買い戻しが相場を押し上げました。
 ECBのドラギ総裁が追加緩和の可能性を示唆したことも安心感を与え、原油先物相場が値幅を伴って続伸したことも心理改善につながりました。NYダウ、ナスダック指数とも長い下ヒゲの陽線チャート(週足)になっています。昨年8月の安値を割り込まずに反発しているので、目先の底を付けた可能性も出てきました。これを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比390円高の17260円と17000円台を回復して引けています。今週はこれにサヤ寄せするいい形の始まりとなりそうです。
 外国人は1月第2週(12~15日)も日本株を2109億円(第1週は4471億円)売り越しました。株価指数先物(日経平均+TOPIX)では5136億円(同5517億円)の売り越し。これが裁定解消売りを呼び、第2週の裁定解消売りは2374億円(同7480億円)に達していました。合計で9619億円。第1週は1兆7469億円の売り越しでした。これらが年初からの急落を演出していたわけです。
 裁定買い残は1月15日現在で2.31兆円(16.15億株)まで減少しています。アベノミクス相場が始まってからの最少は昨年9月25日の2兆568億円(14.72億株)です。先週も外国人売りが大量に出ていましたので、解消売りもかなり出たとみられます。となれば最低値まで低下している可能性は十分あり、ここからの下値は限られてきます。
 いまの株安連鎖を断ち切るのは米国株しかないとみていましたが、日本株の急反転が契機となり連鎖が断ち切られた可能性が出てきました。これまで「下げ止まりが確認できるまでは様子見」としてきましたが、今週からは決算発表が始まります。発表が本格化したら全般相場がうんぬんではなく個別株物色の展開となります。東京市場は最悪期を脱し目先の底を入れた可能性も出てきましたので、今週からは動くときでしょう。予想を上回る決算を発表した銘柄が狙い目となります。

2016年1月18日号

 テクニカル的には超売られすぎ状態

 年初から世界の金融・株式市場が不安定な様相を強めています。中国経済への懸念から人民元相場が下落し中国株が急落している中、中東情勢の緊迫化や北朝鮮の「水爆実験」など政治・軍事的緊張が高まり、原油相場の下落も相まって世界的にリスクを避ける動きが広がっているためです。日経平均株価の15日終値は17147円。大発会の4日に急落で始まったあと上昇したのは1日だけで、ずっと下げが続いています。この間の下落幅は1886円(9.9%)に達します。年初からは6日続落となりましたが、これは1950年に日経平均の算出を始めて以来、初めてのことです。下落の理由ははっきりしているように思いますが、背後に得体のしれない何かがあるのではとの恐怖感もあって市場心理は極端に悪化しています。
 15日のCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比400円安の16750円で引けています。昨年9月の日経平均の安値が16930円ですからそれを大きく下回る水準。危険な水域まで下げて来たと考えていますが、そんなに悲観はしていません。テクニカル的に見たら極端な下げすぎで、いつ反転してもおかしくない状態になっているからです。
 騰落レシオは57.85%と2009年11月以来の水準まで低下しています。わずか28営業日で日経平均が41%超も急落したリーマンショック時の最低値が2008年10月8日の54.96%です。最安値を付けた10月27日が57.66%でしたから、ここからの下値がそんなにあるとは思えません。日本の成長軌道が崩れたわけではないので、外部環境が落ち着いたら戻す展開になるのではと考えています。

 下げ止まりが確認できるまでは様子見で

 15日の米国株は急落しました。NYダウは前日比390ドル(2.4%)安の15988ドルと4か月半ぶりの安値となり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同126㌽(2.7%)安の4488と2014年10月以来、約1年3か月ぶりの安値となっています。中国株や原油相場の不安定な動きが投資家心理を冷やし、株安が進行しました。NY原油先物相場が一時1バレル29ドル台と12年2カ月ぶりの水準まで下げたほか、日本を含むアジアや欧州の株式市場が軒並み下げたことで市場心理は一段と冷え込み、幅広い銘柄に売りが広がりました。多くの投資家が運用の参考指標とするS&P500種指数が一時、昨年8月の安値を下回ったため、下値メドを抜けたとの見方から売りが加速したこともあり、ダウ平均は下げ幅を536ドルまで広げる場面もありました。
 外国人は1月第1週(4~8日)に日本株を4471億円売り越しました。昨年夏場以来の大きさですが、売りは株価指数先物(日経平均+TOPIX)にも広がり、先物も5517億円売り越していました。これが裁定解消売りを呼び、第1週の裁定解消売りは7480億円にも達していました。これらが年初からの急落を演出したわけです。
 裁定買い残の推移をみたら相場の下値メドはある程度わかります。アベノミクス相場が始まってからの最少は2015年9月の2兆568億円(14.72億株)です。8日時点の買い残は2兆5536億円(17.50億株)。先週も外国人売りは出ていましたので、解消売りもかなり出たとみられます。となれば最低値まで低下している可能性は十分あり、ここからの下値は限られてきます。
 いまの株安連鎖を断ち切るのは米国株しかありません。当面は米国株の立ち直りを期待するしか手はありません。この局面では下げ止まりが確認できるまでは様子見が賢明でしょう。昨年11月16日号以降、基本は「休むも相場」とし、方向性が見えてくるまでは様子見と指摘してきました。今週もこの考えは変わっていません。ただ今回は「下げ止まりが確認できるまでは」に修正します。東京市場は極端な売られすぎ状態になっていますので、下げ止まりが確認できたら買いに転じる時だと考えています。

2016年1月12日号

 ここからの下値はそんなにないとみています

 2016年が始まったとたん、世界の金融・株式市場が不安定な様相を強めています。中国経済への懸念から人民元相場の下落が加速し中国株が急落している中、中東情勢の緊迫化や北朝鮮の「水爆実験」など政治・軍事的緊張が高まり、世界的にリスクを避ける雰囲気が広がっているためです。日経平均株価の8日終値は17697円。大発会の4日に582円安と急落で始まったあと8日まで5日続落し、週間で1335円(7%)下落しました。年初から5日続けて下げるのは1950年に日経平均の算出を始めて以来、初めてです。ネガティブなニュースだけでなく経験したことのない下げが続いたことから、市場心理は急速に悪化しています。
 8日のCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比440円安の17250円で引けています。昨年9月の日経平均の安値が16930円ですから危険な水域まで下げてきた来たと考えています。しかしそんなに悲観はしていません。テクニカル的に見たら下げすぎで、いつ反転しておかしくない状態になっているからです。騰落レシオは62.9%と2012年6月以来の水準に低下。アベノミクス相場が始まった同年11月以降で最も低い水準に低下しています。リーマンショック時の安値を付けた2008年10月27日の同レシオが57.66%ですから、ここからの下値はそんなにないとみています。外部要因で下げた相場だけに外部環境が落ち着けば戻すのではとみています。

 下げ止まりが確認できるまでは様子見が賢明

 8日の米国株は大幅に下落しました。NYダウは前日比167ドル(1.0%)安の16346ドルと3か月ぶりの安値となり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同45㌽(1.0%)安の4643と約3か月ぶりの安値で引けています。好調な雇用統計を受けて買いが先行したものの、中国への不安が拭えずダウ、ナスダック指数ともほぼこの日の安値で取引を終えています。
 朝方発表した12月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比29万2000人増と市場予想(20万人程度)を大幅に上回ったほか、10月の増加幅が30万7000人に、11月が25万2000人に上方修正されたため、幅広い銘柄に買いが膨らみ、ダウ平均は一時137ドル上昇する場面がありました。
しかし買い一巡後は一転して売りに押される展開。8日の中国株式相場は反発したものの、先行き懸念は根強く、投資家心理に影を落としています。欧州株が大幅安となったことも売りを誘い、NYダウは一時200ドル下げる場面もありました。NYダウの週間の下げ幅は1078ドル。リーマン・ショック直後の2008年10月上旬(1874ドル安)以来ほぼ7年3カ月ぶりの大きさとなっています。
 今の株安の連鎖を断ち切るのは米国株しかありません。当面は米国株の立ち直りを期待するしか手はありません。下げ止まりが確認できるまでは様子見が賢明でしょう。11月16日号以降、基本は「休むも相場」とし、方向性が見えてくるまでは様子見とコメントしてきましたが、今週もこの考えは変わっていません。ただ今回は「下げ止まりが確認できるまでは」に修正します。東京市場は極端な売られすぎ状態になっていますので、下げ止まりが確認できたら買いに転じる時だと考えています。

2015年12月21日号

 2番底は付けた可能性が・・・

 東京市場は目先の底は入れたようですが、乱高下が激しく、戻りを試す展開になったと言える状態にはまだなっていません。先週、日経平均株価は3営業日下落、2営業日上昇し、終値は18960円と前週末比244円(1.3%)下落して引けました。18日は日銀政策決定会合を受け、一時516円高の19869円まで上昇、その後、371円安の18982円まで急落、日中値幅が900円に迫る荒い展開でした。日銀が決めた量的・質的金融緩和の解釈を巡る混乱があったからですが、この日の極端な乱高下が相場の方向性を分からないものにしています。ただ15日に付けた安値18585円からは420円(2.3%)超上昇して引けていることから、とりあえず2番底は付けたのではないかとみています。
 これまでの異次元緩和の枠組みは変えずに、購入する国債の期限を延ばし、設備投資や雇用を増やす企業のETF(上場投資信託)を別枠で買うという金融緩和の補完措置について失望売りが出たことが響きましたが、内容を吟味しないで一気に買い上げたことも下げを大きなものにしたとみています。大方の予想は現状維持でしたので、下げすぎた分の修正が進めば、2番底形成から戻りを試す展開に入ったと市場の見方は変わってくると予想されますが、現時点では相場の方向性が分からなくなっています。

 方向性が見えてくるまでは休むも相場

 18日の米国株は大幅に下落しました。NYダウは前日比367ドル(2.1%)安の17128ドルと約2か月ぶりの安値となり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同79㌽(1.6%)安の4923で引けています。ナスダック指数もほぼ2か月ぶりの安値水準。アジアや欧州株が大きく下げたほか、原油先物相場が下げ止まらず、投資家心理が悪化しました。FOMCを終え年内に大きなイベントがなくなり手じまい売りが出やすかったうえに、先物やオプションの取引決済日が重なって商いが膨らみ、値動きが大きくなった面もあったようです。これを受けたCME日経平均先物は大阪取引所終値比200円安の18750円で取引を終えています。今週もこれにサヤ寄せする始まりとなりそうです。
 外国人は8週連続で日本株を買い越していますが、これは9月第5週までの8週間で4兆円超も売り越した反動だとみています。中国景気への過度な悲観が和らぎ、米金融政策を巡る不透明感が後退したことが買い安心感につながったとみています。ただ12月第2週の買越額はわずか82億円。11月第5週も7億円にとどまっていました。今後も買い越し基調が続くかは何とも言えません。言えることは売りすぎた向きの買い戻し程度なら期待できるということだけです。
 日経平均は20012円の高値を付けた後、予想どおり調整しました。下値メドが焦点となりますが、現在のところ9月29日の安値からの上昇幅の半値押し水準(18471円前後)までは下がらず、18565円を底に反転する形になっています。目先の底を受けたとはまだ言えませんが、その可能性は出てきました。期待したいところです。11月16日号以降、基本は「休むも相場」としていますが、今週もそれは変わりません。難しい環境下で売買したら負けてしまいます。方向性が見えてくるまでは様子を見た方がいいように思います。
なお今年の投資戦略レポートはこれで終了です。新年は12日号からとなります。

2015年12月14日号

 気の抜けない相場に

 東京市場は調整局面入りしたようです。先週、日経平均株価は5営業日中、3営業日下落、終値は19230円と前週末比274円(1.40%)下落しました。11日は反発したものの、その前の3日間で652円下落した動きは戻りいっぱいではと感じさせる動きでした。先々週号で先物主導でスルスル上昇した相場だけに、短期筋がポジション解消に動いたらはしごを外される結果になると指摘しましたが、そのような動きでした。
 原油相場の下落を受けて11日のNY市場が急落、CMEの日経平均先物が心理的フシ目の19000円を大きく割り込む18670円で引けているので、今週は下値模索の動きとなりそうです。中国や新興国経済への過度な悲観が後退した分、相場は上昇しましたが、企業業績などファンダメンタルズからは上値を追える状況ではなくなっていましたので、ある意味、実態を映した動きになったのかもしれません。ビッグイベントとされる今週の米FOMCを前に動きづらい相場展開ですが、そうした中、裁定買い残が今年最高だった5月末の3兆8000億円に迫る水準まで積み上がっていたのには警戒が必要でしょう。気の抜けない年末相場になった感もあります。

 休むも相場高だが、狙うとすれば先物の影響を受けない新興株か

 11日の米国株は大幅に下落しました。NYダウは前日比309ドル(1.8%)安の17265ドルと1カ月ぶりの安値となり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同111㌽(2.2%)安の4933で引けています。原油相場が下げ止まらず、シェブロンやエクソンモービルなど大手石油株が大きく下落。原油以外の様々な国際商品も下落基調にあり、世界的な景気減速が改めて意識されたことも重荷になっています。資源価格の下落が資源国の先行き不安を高めるとの観測も浮上、昨年の今頃と変わらない理由の下げになっています。これを受け、CMEの日経平均先物は大阪取引所終値比540円安の18670円で引けています。今週はこれにサヤ寄せする厳しい始まりとなりそうです。
 外国人は7週連続で日本株を買い越していますが、これは9月第5週までの8週間で4兆円超も売り越した反動だとみています。中国景気への過度な悲観が和らいだうえ、米金融政策を巡る不透明感が後退したことが買い安心感につながったとみています。ただ今後も買い越しが続くかは不明。言えることは売りすぎた向きの買い戻し程度なら期待できるということだけです。
 日経平均株価は9月に付けた安値から調整なしに3082円(18.2%)上昇、今月1日には20012円と心理的なフシ目の2万円まで回復していました。そこまで上昇してからの下落だけに調整局面入りしたとみなければなりません。当面、下値を探る展開となりそうですが、CMEの日経平均先物の終値から見て、安値からの上昇幅の3分の1押し水準(18986円前後)以下になることも覚悟しなければなりません。半値押し水準(18471円前後)で下げ止まるかが焦点となってきたように思います。
 ただ本質的には原油安や資源価格の下落は日本株にはプラス。産油国の米国の株価が大幅安したのを受けてそれ以上に値下がりした日本株(=CME日経平均)は本来、おかしな動きです。11月16日号から基本は「休むも相場」としていますが、今週もそれは変わりません。そうした中で狙うとすれば出遅れ感の目立つ銘柄でしょう。先物の影響を受けやすい主力株は避け、外国人があまり保有していない中小型株、それも新興株などが狙い目ではないかとみています。

2015年12月7日号

 強弱材料が入り混じる難しい局面に

 高値圏でしっかりした動きが続いていた日経平均株価ですが、先週末、久々に下落らしい下落を見せました。4日の下落幅は前日比435円(2.2%)で、終値は19504円とフシ目の25日移動平均線を下回って引けました。週間の下落幅は379円(1.9%)。ECB(欧州中央銀行)が3日に決めた追加金融緩和策が期待を裏切る内容だったことから、3日の欧米株が軒並み急落。円相場が円高・ドル安方向に振れたことや短期筋のポジション解消売りなどもあって下げに拍車をかける結果になりました。
 先週号で、「指数だけを見れば相当な強さですが、そんなに強いという実感はありません。先物主導でスルスルと上昇した相場だけに、短期筋がポジション解消に動いたらはしごを外される結果になるとの懸念から、商いは盛り上がっていません。中国や新興国経済への過度な悲観が後退した分、上昇した格好になっていますが、今の相場が経済実態を反映したものかよく分からない動きになっています」と指摘しましたが、それを裏付けるような動きです。
 ただ4日発表した米雇用統計が予想を上回る内容だったため、年内利上げはほぼ確実となり、米利上げを巡る不透明要因は薄れました。日本株にはポジティブに働くことになりそうですが、企業業績などファンダメンタルズからは上値を追う材料は乏しくなっています。レベルは高くないものの、強弱材料が入り交じる難しい局面に入ってきたように思います。

 休むも相場高だが、狙うとすれば新興株か

 4日の米国株は急伸しました。NYダウは前日比369ドル(2.1%)高の17847ドルと3カ月ぶりの上げ幅となり、ハイテク株の比率の高いナスダック指数は同104ポイント(2.1%)高の5142で引けています。11月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が21万1000人増と市場予想を上回ったことから、12月の利上げ開始が確実視され、金融政策を巡る不透明感が払拭されたことが好感された。ECBのドラギ総裁が同日の講演で、必要なら追加の金融緩和も辞さない姿勢を示したことも好環境が続くとの期待を高め、上昇に拍車をかける形となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比255円高の19705円で引けています。今週はこれにサヤ寄せする形の始まりとなりそうです。
 外国人はここへ来て6週連続で日本株を買い越しています。ただ11月第5週(30~12月4日)の買越額は7.1億円と極端に小さくなっています。買い越しが続いているのは9月第5週までの8週間で4兆円超も売り越した結果でしょう。中国景気への過度な悲観が和らいだこと、米金融政策を巡る不透明感が後退したことが買い安心感につながったとみています。とはいえ今後も買い越しが続くかは不明。言えることは売りすぎた向きの買い戻し程度なら期待できるということだけです。
 日経平均株価は9月安値から調整なしに3082円(18.2%)上昇、今月1日には20012円と心理的なフシ目の2万円まで回復しました。ここまで上昇すると調整の方が気になります。世界景気の先行きに不透明感が増しているこの段階で積極的に売買する必要はないと考えています。いまは休むも相場とみていますが、年末を控え個人投資家の物色意欲は高まりつつあります。そうした中で狙うとすれば出遅れ感の目立つ銘柄でしょう。主力株は避け、外国人があまり保有していない中小型株、それも新興株などが狙い目ではないかと考えています。

2015年11月30日号

 上値を追う材料は乏しくなる

 東京市場は高値圏でしっかりした動きが続いています。先週、日経平均株価は4営業日中、2営業日上昇、2営業日下落し週間では4円の上昇となりました。終値は19883円と9月29日に付けた安値から2953円(17.4%)上昇しています。27日には心理的なフシ目の2万円まであと6円と迫る場面もありました。指数だけ見れば相当な強さですが、そんなに強いという実感はありません。先物主導でスルスルと上昇した相場だけに、短期筋がポジション解消に動いたらはしごを外される結果になるとの懸念から、商いは盛り上がっていません。中国や新興国経済への過度な悲観が後退した分、上昇した格好になっていますが、今の相場が経済実態を反映したものかよく分かわない動きになっています。
 ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁の追加金融緩和示唆や10月の米雇用統計が相場の流れを変えました。ただ新興国の景気減速懸念は残ったままで、不透明要因が解消したわけではありません。発表が一巡した今年度上期決算は第1四半期の貯金で11%経常増益(対象は3月決算企業で、金融・電力、新興銘柄を除く)となりましたが、7~9月期を取り出すと前年同期並みという結果になっています。中国など新興国の景気減速懸念は変わっていないので、通期で計画している6%経常増益を達成するのは困難ではないかという気もします。相場的には上値を追う材料は乏しくなっていますので、今後は調整色の強い相場か方向感の定まらない動きになる可能性もあるのではと予想しています。

 いまは様子を見極めるとき

 27日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは反落し前日比14ドル(0.1%)安の17798ドルとなり、ハイテク株の比率の高いナスダック指数は同11ポイント(0.2%)高の5127で取引を終えています。27日は祝日だった感謝祭の翌日にあたり、市場は短縮取引でした。市場参加者は少なく、相場は方向感に欠ける展開で、前営業日の終値を挟んだ小動きに終始。感謝祭翌日のこの日は小売店が黒字になるという「ブラック・フライデー」にあたりますが、小売りなど関連銘柄を物色する動きは限定的でした。これを受けたCMEの日経平均先物は19890円と大阪取引所終値比30円高で引けています。
 外国人はここへ来て5週連続で日本株を買い越しています。11月第3週(16~20日)の買越額は2447億円とそこそこの大きさとなっています。9月第5週までの8週間で4兆円超も売り越していましたので、その修正とも考えられます。中国景気への過度な悲観が和らいだこと、米金融政策を巡る不透明感が後退したことで買い安心感が広がったからではないかとみています。とはいえ今後も買い越し基調が続くかは不明。言えることは売りすぎた向きの買い戻し程度なら期待できるということだけです。
 日経平均は9月29日の安値から調整なしに17%強上昇しています。ここまで上昇すると一段高を期待するよりは調整の方が気になります。世界景気の先行きに不透明感が増しているこんな難しい局面で積極的に売買する必要はありません。いまは様子を見極めるときで、休むも相場と考えています。そうした中で狙うとすれば、好決算ながら売られた銘柄などでしょう。今回の決算発表ではそうした銘柄が目立ちました。大口投資家が格好の売り場と判断したからだと思いますが、そうした銘柄を吟味して狙うのも一法ではないかとみています。

2015年11月24日号

 よくぞここまで戻したというのが実感

 東京市場はしっかりした動きが続いています。先週、日経平均株価は5営業日中、4営業日で上昇、週間では283円(1.4%)の上昇となりました。終値は19879円と9月29日に付けた安値から2949円(17.4%)も上昇しています。このところ日経平均の日足は始値より終値が高くなる陽線で引ける日が多く、基調の強さを示しています。かつての悲観心理は大きく後退、夏場の世界株安の傷は癒えつつあるようにみえます。ただ相場が活況になっているわけではなく、売買代金もそんなに増えていません。中国や新興国経済への過度な悲観が後退し、その分、戻した格好になっていますが、よくぞここまで戻したというのが実感です。
 ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁の追加金融緩和示唆や10月2日の米雇用統計が相場の流れを変えました。ただ新興国や中国景気の減速懸念は残ったままで、先行き不透明感は晴れていません。来月の米FOMCで約9年ぶりに利上げが実施されるとの観測も強まっています。利上げに伴う潮目の変化にも注意が必要になっています。
 発表が一巡した4~9月期決算は第1四半期の貯金で11%経常増益(対象は3月決算企業で、金融・電力、新興銘柄を除く)となりましたが、7~9月期を取り出すと前年同期並みにとどまっています。新興国の景気減速懸念は残ったままですので、通期で計画している6%経常増益を達成できるかは困難ではないかという気もします。相場的には上値を追う材料は乏しくなっていますので、今後は調整色の強い相場か方向感の定まらない動きになる可能性もあるのではと予想しています。

 いまは様子を見極めるときで、休むも相場

 20日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比91ドル(0.5%)高の17823ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同31㌽(0.6%)高の5104で引けています。前日夕に株主への利益還元策を発表したスポーツ用品のナイキなどが大幅上昇し、ダウ平均を押し上げました。FOMEの議事要旨を受けて利上げ時期に関する不透明感が後退したとの見方も買い安心感につながったようです。この結果、NYダウは昨年末終値を小幅ながら上回り、年初来で上昇に転じました。これを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比205円高の19925円で引けています。
 外国人はここへ来て4週連続で日本株を買い越しています。11月第2週(9~13日)の買越額は3003億円で4カ月ぶりの大きさとなっています。9月第5週までの8週間で4兆円超も売り越していましたので、その修正とも考えられます。中国景気への過度な悲観が和らいだことや米国の金融政策の不透明感が後退したことで、買い安心感が広がったからではないかとみています。とはいえ、今後も買い越しが続くとかは不透明。言えることは売りすぎた向きの買い戻し程度なら期待できるということだけです。
 日経平均は9月29日の安値から調整なしに17%強上昇しています。ここまで上昇すると一段高を期待するより調整の方が気になります。世界景気の先行きには不透明感が増しています。こんな難しい局面で積極的に売買したら負けてしまします。いまは様子を見極めるときで、休むも相場と考えています。そうした中で狙うとすれば、好決算ながら売られた銘柄などでしょう。今回の決算発表ではそうした銘柄が目立ちました。大口投資家が格好の売り場と判断したからだと思いますが、そうした銘柄を吟味して狙うのも一法ではないかとみています。

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