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投資戦略レポート

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2007年2月5日号

上値追いの動きを強めていく展開か

 東京市場は上値の重い動きが続いていますが物色意欲は旺盛で、相場の雰囲気は悪くはありません。1部市場の売買代金は連日3兆円を超え、昨年までとは市場の盛り上がり方が違います。
 先週末時点の日経平均株価は17547円(前日比+27円)。昨年4月7日に付けた終値ベースの昨年来高値17563円にあと16円と迫っています。第3四半期業績発表の本格化を受け今期業績見通しを株価に織り込む動きが強まっている中で順調な業績を発表している企業が多いため、現在の強基調が崩れることはないと思われます。来期についても収益拡大が続くとの見方が大勢で、日経平均はいずれ上値追いの動きを強めていく展開になると予想しています。

1部市場は限られた分野だけに注目が集まる

 とはいえ今の相場はそう簡単には儲けられないものになっています。終値ベースでは日経平均はまだ昨年来高値を更新してはいませんが、ザラ場ベースでは先週末も昨年4月高値を後場中ごろまで上回っていました。
 通常こうした状況では高値更新銘柄が数百銘柄に達するのですが、それが先週末は71銘柄しかありません。
 上場している1716銘柄の中でこれだけしか新値を更新していないということは重大なことです。鉄鋼、造船、海運、化学、不動産、電力・ガスなど限られた業種の、限られた銘柄に資金が向かっていることの表われです。
 投資対象セクターを間違ったら持ち株はなかなか上がらないという事態になりつつあるので、投資に当たっては注意してください。
 新興市場は先々週、先週と2週連続で調整場面が続いています。これに痺れを切らした一部の投資家が動きのいい1部銘柄を買おうと売り急いでいる動きも見られますが、ここからはそうした行動は控えた方がいいのではないでしょうか。そろそろ調整も一巡すると見られるうえに、1部市場もそう簡単に儲かる状況にないからです。

今週の注目株

( 5232 ) 住友大阪セメント

P E R 27.1 倍
P B R 1.48 倍
配 当 5.0 円
株価( 2 / 2 ) 468 円
第1目標 500 円
第2目標 550 円
見切り 430 円

【業績】  (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3   191993 12877   6.4
07/3 (予) 200000 15200 17.3
08/3 (予) 205000 16000 19.7

 先週末大きく上伸し、昨年4/14に付けた高値を一気に更新してきました。チャート妙味が俄然増してきたわけで、これが同社株人気を更に高めることになりそう。信用倍率が1.08倍と取り組み妙味もあり、踏み上げ相場に発展する可能性も強まる。
 堅調な株価の背景はセメント需給の好転。建設需要の拡大から好調な出荷が続く一方、設備廃棄で供給が絞られているためセメント需給は逼迫状態。値上げが浸透しやすい環境になっており、来期は一段の業績好転が期待される。メリルでは目標株価を520円に設定し買い推奨。 

( 7843 ) 幻冬舎

P E R 12.3 倍
P B R 1.71 倍
配 当 5000 円
株価( 2 / 2 ) 483000 円
第1目標 530000 円
第2目標 600000 円
見切り 440000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 10947 2391 40834
07/3 (予) 12400 2580 39167
86/3 (予) 13500 2700 41667

 昨年の下落相場は11/22の378000円で終了、その後は戻りを試す動きに変わる。足元は45~50万円のボックス圏の動きだが、チャートからはそろそろもみが煮詰まってきそう。25日線と75日線が2/1にGクロスを形成したこともあり、次第に上値追いの動きを強めることになるのではなかろうか。
 業績は順調で今期も過去最高益更新の見通し。PERは12.3倍と割安感が強く、PBRも1.71倍と評価不足の感が強い。高値からの下げがきつかったこと(下落率は67%)、テクニカル指標からもトレンド転換の動きになりつつあることから、ここは水準訂正の動きを期待したいところ。

2007 年 1 月 29 日号

相場の基調は強い

 年明け後波乱の動きを見せた株式市場ですが、ここへ来て市場のムードはかなり良くなってきました。先週は5日間で日経平均が111円上昇。25、26日と週末にかけ下落しましたが、一時、昨年来高値を上回り17617円まで上昇する場面もみられました。週後半の下げは新値更新したことによる目標達成感から利益確定売りが出たことなどが原因です。週末の動きが後場半ばから急速に下げ渋る展開になったことからもみても、相場の基調は強いと見たほうがいいと思います。
 日経平均が昨年来高値を更新したことで03年4月を底にスタートした今回の上昇相場は依然継続中であることが明らかとなりました。堅調地合いが続けばこうした見方がさらに広がり、市場の雰囲気を一段と好転させるのではないでしょうか。薄型TVや携帯電話などデジタル機器の値崩れが激しくなり、半導体などハイテク関連企業の業績に先行き不透明感が強まっているため日経平均が大きく上値を追えるような状況ではありませんが、東京市場は出遅れ感のあるものを循環的に物色しながら順調に推移する公算が大きいとみています。


物色面では二極化に近い状況も

 相場の地合い好転で各市場とも売買高が膨らみつつありますが、物色面では二極化とまではいえませんが、人気化しつつあるセクターとそうでないセクターに分かれつつあるように思います。後者の代表が業績不透明感の強まっているハイテク関連株や資源関連株で、前者はセクターというよりは値段の安い低位株グループ。鉄鋼、造船などがその代表といえます。投資に当たってはそれを踏まえて臨んだ方がよいでしょう。
 新興市場にも活気が戻りつつあります。ジャスダック、マザーズ、ヘラクレスの3市場とも底入れが鮮明となり、投資余力の回復した個人が動き出しつつあります。新興市場は昨年大きく売られ、これ以上下げ余地のないところまで下げていただけに、かつての勢いを少しずつ取り戻すような動きになるのではないでしょうか。少なくともメジャー市場よりはいいパフォーマンスをみせるのでないかとみています。


今週の注目株


( 7007 ) 佐世保重工業

P E R 30.2 倍
P B R 3.75 倍
配 当 2.0 円
株価( 1 / 26 ) 390 円
第1目標 450 円
第2目標 500 円
見切り 360 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 51,389 1,782 5.2
07/3 (予) 54,000 1,400 12.9
08/3 (予) 60,000 4,500 27.8

 26日引け後、今3月期業績の上方修正を発表。経常利益はそれまでの11億円から14億円へ、税引き利益は12億円から21億円へそれぞれ引き上げる。1株利益は12.97円。
 今3月期は鋼材価格上昇の影響などで利益は伸び悩む形となるが、来期は高価格船が売り上げに立つため大幅増収増益決算が期待される。経常利益は今期予想比3.2倍増の45億円程度へ拡大する見通し。再来期はさらに好転し70億円程度になるとの予測も出始める。
 過去最高値に肉薄している受注船価は現在の需要環境からみてさらに上昇していくとの見方が大勢。このため同社の業績は様変わりに好転していくことになりそう。11月高値373円を更新しチャート妙味が増しているだけに、上げ足に弾みが付く可能性は充分。貸借倍率が1.32倍と取り組み妙味があることもプラス。中長期投資にも最適。


( 8585 ) オリコ

P E R 5.7 倍
P B R 1290 倍
配 当 3.0 円
株価( 1 / 26 ) 258 円
第1目標 300 円
第2目標 340 円
見切り 235 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 329,849 53,666 6.7
07/3 (予) 328,900 45,500 45.1
86/3 (予) 330,000 54,000 57.8

 05年11月の高値588円から06年11月の185円まで、一年間下げ続ける。グレーゾーン金利の撤廃で消費者金融株が大きく売られた流れを受けたものだが、チャートからも分かるように既に昨年11月で底入れは完了。先週26日に25日線と75日線がゴールデンクロスしたこともあり、今後は上値を試す動きとなりそう。
 今3月期予想EPSは45.1円。繰り延べ税金資産効果を割り引いても実質EPSは25円程度はありそう。3円配を継続しているほか、来期は増益に転じる予想。実質PER10倍程度の時価は割安感が顕著で、人気化する可能性は充分あろう。これも中長期投資に最適。仕込みは押した処を狙いたい。

2007 年 1 月 22 日号

ここは強気に転じるところ

 年明け以降波乱の相場が続いていましたが、マーケットはどうやら落ち着きを取り戻したようです。前週号で日経平均は値幅での調整は既に終了、あとは日柄だけだと指摘しましたが、そのとおりになってきました。その日柄についても市場のムードが良くなっていることや、好調が予想される企業の10-12月期決算発表が本格化することから1~2週間で終わるのではないかとコメントしましたが、まさにそのとおりの展開です。
 日経平均は1月18日に大発会の17379円(ザラバ値)を上回る17408円まで戻し、昨年来高値の17563円(4/7)まであと155円と迫ってきました。原油価格の急落などで米国経済の失速懸念が後退したこともあり、今後も順調な相場が続くことになるのではないでしょうか。
 日本株に注目する外国人が増えていることもあり、ここは強気に転じるところでしょう。日経平均が新値更新となったら市場の雰囲気はガラッと変わってくる公算大でしょう。


目は新興市場へ

 市場のムードは先週後半から急速によくなってきたように思いますが、ここでの投資スタンスについてははっきり分けた方がいいと思います。具体的に言うと東証1部や大証1部のメジャー市場よりも、新興市場に目を向けるべきではないかと考えます。
 メジャー市場はどちらかといえば高値圏にあるため、上値を取りに行ってもその幅は高が知れています。その点、新興市場はこれ以上下げ余地のないところまで売られただけに、今後は大きく戻すと考えられます。日経ジャスダック平均が17日にゴールデンクロスしたほか、マザーズ指数やヘラクレス指数も一目均衡表の「雲」を抜けてきたので、今週は人気がさらに盛り上がる展開になるのではないでしょうか。新興市場の指標銘柄になっている楽天やACCESSが出来高を伴い上昇していることも新興市場復活の兆しといえるかもしれません。
 またメジャー市場で狙うとすれば、石油など原料高の影響を受けて軟調な相場が続いていた化学などの素材株がいいのではないかとみています。


今週の注目株


( 3064 ) MonotaRo

P E R 20.1 倍
P B R 7.07 倍
配 当 0.0 円
株価( 1 / 19 ) 349,000 円
第1目標 450,000 円
第2目標 550,000 円
見切り 300,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
05/12 6,785 200 6211
06/12 (推) 9,500 540 11739
07/12 (予) 12,000 800 17391

 昨年のIPO銘柄を対象にした市場関係者が選ぶ今年の活躍期待銘柄の第2位にランクされる。注目理由はあのアスクルさえ注目するそのノウハウ。
 同社はネットを介して工場などで使う消耗品などの販売を行う、謂わばアスクルの工場版。会員数の増加を背景に急ピッチの業績拡大が続く。昨年12月のIPOで知名度が高まったことから、今12月期は収益拡大に一段と弾みが付くことになりそう。独特の社名も有利に作用するとみられる。
 環境が味方せずIPOは失敗に終わるが、その軟調相場は1/16の290000円で終了。底入れ後はチャートから分かるように順調な戻りを見せる。
 現時点では今12月期は表記程度の増収益が予想されるが、会員数の激増から大幅増額の可能性も大。20.1倍のPERは同社の成長性の高さを考えただけでも割安感が顕著。上場来高値の662000円からの下げがきつかっただけに、戻りは大きなものになろう。長期投資にも最適。


( 8704 ) トレイダーズHD

P E R 37.0 倍
P B R 1.93 倍
配 当 250 円
株価( 1 / 19 ) 43,450 円
第1目標 50,000 円
第2目標 65,000 円
見切り 40,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 5,447 754 2061
07/3 (予) 5,500 600 1175
08/3 (予) 6,000 1,000 2517

 外国為替証拠金取引と日経平均先物など株価指数先物に特化した証券会社。日経ミニなど新商品の登場で注目度が高まるなど追い風が吹く。
 外国為替証拠金取引の7月からの新取引システムへの移行に失敗し上期の注文が激減したことで今期は減益決算となるが、システムが復旧した後半以降は急速な回復を見せる。ただ、株価は業績の下方修正を嫌気し急落。昨年2月高値の260000円から9割安の34050円まで売られる。
 しかしこれは明らかに売られ過ぎ。事故の影響がなくなる来期は売り上げ、利益とも大きく伸びる見通しで、ここは買いが断然有利。

2007 年 1 月 15 日号

値幅調整は終了した可能性も

年明け早々、株式市場は大荒れの展開となりました。急落急騰が相次ぎ、先週11日には先行き不安感が増幅されるような動きもみられました。11月27日の直近安値15615円から今年の大発会まで1764円(11.3%)も上昇していただけに今回の調整は当然ともいえますが、それにしてもローラーコースターのような動きです。
 12日の株価指数オプション1月物のSQを前に先物に仕掛け的な売りが入ったのが背景ですが、今週以降は目先の需給不安がなくなることからこうした動きはなくなると思われます。とはいえ東京市場は調整局面入りしたとみられるため、当面は方向感の乏しい動きが続く公算が大でしょう。
 先週末時点での高値からの下げ幅は621円(ザラ場ベース、以下同じ)。11月27日から高値までの上げ幅の3分の1押しが16797円ですので、今回はこれをわずかに下回る16758円まで下げてから切り返したことになります。企業業績が順調で今後収益の増額修正が相次ぐとみられること、原油安などを背景に米国株が堅調に推移していることなどからみて、既に値幅での調整は終了したとみていいのではないでしょうか。あとは日柄ということになりますが、それも今週中か来週中には終了する公算大と思われます。


原油安で恩恵受ける化学株などに妙味

 昨年11月末から年末にかけ東京市場では鉄鋼などの主力株中心の相場が続いていましたが、有力な買いセクターである外国人の日本株買いに変化がみられないため、今年も基本的にはこうした相場が続くのではないでしょうか。ただ今回は、米北東部が異例の暖かさになるなど世界的な暖冬の影響もあって原油価格が大幅に値下がりしているほか、銅やアルミといった国際商品も大きく値を崩しているので、主力株の中でも原材料高の影響で軟調な動きを続けていた化学株などの素材株が狙い目ではないかと見ています。
 当社は個人投資家を対象に中小型株中心の銘柄推奨を行っていますが、その基本である「売られ過ぎ銘柄のリバウンド狙い」は当面変えるつもりはありません。現状では最良の投資スタンスではないかと考えていますが、市場の雰囲気が好転しつつあるため、需給妙味のある銘柄やフシを突破した銘柄なども狙い目といえます。


今週の注目株


( 2362 ) 夢真HD

P E R 6.2 倍
P B R 6.02 倍
配 当 4.0 円
株価( 1 / 12 ) 126 円
第1目標 150 円
第2目標 200 円
見切り 103 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/9 41,554 1,286 69
07/9 (予) 77,000 2,800 1500
08/9 (予) 78,500 3,000 1600

 M&Aで業容は急ピッチで拡大中。今期は前期に子会社化した勝村建設がフル寄与するほか、買収先の収益改善が進み、売り上げ、利益とも大幅に伸びる見込み。流動的ながら4円復配も表明。
 情報開示の遅れや決算短信の訂正などが響き、株価は昨年末にかけ大きく下落。今年に入ってからは下げ渋る動きが続いていたが、買いを入れるには底入れの確認が必要ということもあって、実際には買いを入れにくい雰囲気となっていた。ところが出来高を伴って急伸した先週末の動きから、12/29の103円で既に底を入れたのではないかとの見方が急速に浮上。テクニカル指標のボリンジャーバンドからも株価は上下どちらかに放れる公算が強まっていることから、ここは買いを入れる好機ではなかろうか。
 ただ、同社の情報開示に対しては一抹の不安が残るため、投資に当たっては全力買いは控えた方が賢明か。


( 2483 ) 翻訳センター

P E R 21.8 倍
P B R 3.67 倍
配 当 2000 円
株価( 1 / 12 ) 357,000 円
第1目標 400,000 円
第2目標 450,000 円
見切り 325,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 3,488 326 13218
07/3 (予) 3,850 360 16342
08/3 (予) 4,300 410 17899

 独立系の翻訳専門大手で、企業の国際化の進展などを背景に好受注環境が続く。今期も主要4分野が揃って好調で、前期に続いて最高益を更新する見込み。とりわけ好調なのが特許関連分野。バイオ関連の案件が増大しているほか、外資系製薬会社からの受注も拡大中。金融分野では外資系損保などからの受注が特に好調。
 同社の注目ポイントは隠れたM&A関連という点。海外企業が絡むM&A案件では膨大な関連書類作成が不可欠となるため、同社のような専門会社の力がどうしても必要となる。そのため翻訳需要は今後も順調に拡大する見通しで、市場はいずれこれを評価することになろう。
 環境が味方せず昨年5月のIPOは失敗に終わる。が、昨年11月の270000円を底に株価は回復基調。公開来高値から78%も株価が売られる理由がなかっただけに、時価は買いに分があろう。収益力の高さや成長力の高さを考えると21.8倍のPERはいかにも評価不足。大発会当日に日足がゴールデンクロスしていることからも株価の基調は強いとみられる。

2007 年 1 月 9 日号

当面は調整局面入りか

 昨年11月下旬以降しっかりした動きを見せていた東京株式市場ですが、新年の2日目に大きく崩れてしまいました。この日の日経平均の下げ幅は262円(1.5%)。一時は342円安まで下げる場面もありました。昨年来高値の17563円(4/7)更新が視野に入っていただけに、先高期待が削がれたという感じです。
 5日の下げで相場は調整局面入りする公算が強まってきたように思います。チャートからは昨年4月高値とWトップを形成する形となりそうですが、かといって、これで日経平均が下値模索の動きに入るとはみていません。今回の下げは下げるべくして下げたものとみています。日経平均は直近安値を付けた昨年11月20日から大発会の4日までほぼ一本調子で上昇。この間の上昇幅が1627円(10.3%)に達していたうえに、テクニカル指標で相場の過熱感を示すシグナルが相次いでいたからです。騰落レシオは買われすぎとされる120%を大きく上回る134%まで上昇、サイコロジカルラインや先導株比率からも過熱感が明らかとなっていました。
 こうした中で円高・ドルの流れが進行し、日経平均を支えていた輸出関連株などに売りが広がり、3連休前ということもあって押し目を拾う動きが限られたことなどが重なり合って下げを大きくしたのではないかとみています。


狙いはやはり売られ過ぎ銘柄群

 米労働省が5日発表した昨年12月の雇用統計で、米国の雇用情勢は底堅さが崩れていないことが明らかとなりました。原油価格が急落していることもあり、米景気の先行きに対する懸念は今後和らいでくることになりそう。
 外部環境が大きく悪化するような状況ではないため、相場が今週以降調整局面に入ったとしても大したものにはならないと考えられます。約1ヶ月間の急ピッな上昇に対する調整と考えれば、その期間は最大でも同程度ではないかと思われます。また、企業業績は好調で今後増額修正が相次ぐとみられること、来期も10%前後の増益が見込めることなどから、株価の深押しもないと考えられます。
 こうした中、狙うのはやはり下値リスクの乏しい売られ過ぎの銘柄群でしょう。昨年末に人気が極端に集中した鉄鋼関連株などは上値に大量のシコリを作ったため、当面は避けた方が賢明ではないかとみています。


今週の注目株


( 2304 ) セントラルサービス

P E R 12.8 倍
P B R 2.4 倍
配 当 2400 円
株価( 1 / 5 ) 113,000 円
第1目標 125,000 円
第2目標 140,000 円
見切り 103,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/9 13,158 512 4084
07/9 (予) 18,000 880 8787
08/9 (予) 19,000 930 9360

 主要ホテルの厨房業務を一括で請負っており、首都圏を中心に全国へ展開中。ホテル・飲食業界で進むコスト低減運動や環境・衛星意識の高まりから、中核の洗浄衛生管理業務が順調に拡大。今期は昨年4月に買収した子会社の通期寄与もあり、売上高は37%増、経常も71%増と大きく伸びる見込み。
 好業績を反映し、株価は底打ちから上値を試す展開に変わる。06/9期が減益になるとの見通しもあって昨年1月高値から57%も押した後だけに、最高益を大きく更新する今期予想を前提にすれば、株価の上昇余地はかなりありそう。25日線と75日線が5日にゴールデンクロスしたばかりであり、予想PERが12倍台と極めて割安な水準にあることからも狙い目は充分。


( 2483 ) 翻訳センター

P E R 20.6 倍
P B R 3.5 倍
配 当 2000 円
株価( 1 / 5 ) 336,000 円
第1目標 370,000 円
第2目標 420,000 円
見切り 305,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 3,488 326 13218
07/3 (予) 3,850 360 16342
08/3 (予) 4,300 410 17899

 独立系の翻訳専門大手で特許関連に特に強い。企業の国際化の進展等もあって受注環境は極めて良好。自動車やバイオ関連企業からの受注増が続いているうえに、ここへきて外資系製薬会社からの受注も増加傾向が続く。このため今期も増収増益基調が続き過去最高益を更新する見込み。
 同社の注目点は隠れたM&A関連ということ。海外企業が絡むM&A案件では膨大な関連書類作成が不可欠となるため、同社のような専門会社の力がどうしても必要となる。そのため翻訳需要は今後も順調に拡大する見通しで、市場もいずれこれを評価することになろう。
 環境が味方せず昨年5月のIPOは失敗に終わる。が、昨年11月の270000円を底に株価は回復基調。公開来高値から78%も株価が売られる理由が見つからなかっただけに、時価は買いに分があろう。収益力の高さや成長力の高さを考えると20.6倍のPERは評価不足と云えよう。大発会当日に日足がゴールデンクロスしたことも支援材料となりそう。

2006 年 12 月 25 日号

指数と全体相場には多少のズレも

 今年も残すところ今週一週のみとなってきました。月日の経つのは本当に速いもので、あっという間の一年でした。ライブドア事件をきっかけとした新興市場の崩壊で個人投資家には散々な一年だったと思いますが、その傷も年末になって少しずつ癒されつつあるように思います。
 先週末の日経平均は前日比57円高の17104円となり、5月9日以来7ヶ月半ぶりに17100円台を回復しました。最近の良好な地合いを背景にした主力株買いが相場を牽引しており、1ヶ月ほど前の総悲観ムードが信じられないような雰囲気に変わりつつあります。外国人買いも活発に入っており、先月下旬からの株価急伸を主導する格好になっています。
 ただ最近の相場上昇でテクニカル面では加熱感も広がっていますので、ここからは注意が必要でしょう。先週末の相場をみても実際は値下がり銘柄が値上がり銘柄の2倍以上にも達しているのに指数が上昇するおかしな格好になっていました。一部の主力株が集中的に買われているためで、指数の動きと全体相場とは必ずしも一致した動きにはなっていません。今週もこうした動きが続くとみた方がいいでしょう。


リバウンド狙いは慎重に

 今週は海外勢がクリスマス休暇に入るため物色の流れが多少変わる可能性があります。先週までは鉄鋼や自動車などの輸出株、国際優良株などに物色の矛先が向かっていましたが、個人投資家に人気が高い新興市場銘柄や1・2部上場の中小型株なども物色されるのではないかとみています。年末を控え材料性の高い銘柄なども人気化する可能性があります。
 当社は個人投資家を対象としているため中小型株中心の銘柄推奨を行っていますが、その基本である売られ過ぎ銘柄のリバウンド狙いについては基本スタンスは変えていません。地合いが好転しているといっても上値をどんどん追っていける状況ではないため、深追いは避けるべきでしょう。物色に当たっては下値リスクの乏しいものを対象にしてください。なお年内の投資戦略レポートはこれで最後になります。次回は1月9日号からとなります。


今週の注目株


( 3727 ) アプリックス

P E R   - 倍
P B R 3.32 倍
配 当 0.0 円
株価( 12 / 22 ) 674,000 円
第1目標 850,000 円
第2目標 1,0,000 円
見切り 635,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
05/12 5,2028/02/01,960 -38418
06/12 (予) 7,600 -300 -7935
07/12 (予) 9,300 1,800 12894

 売り上げの急ピッチな拡大が続くが、今12月期はのれん代償却などが響き経常段階でまだ赤字が残る見込み。しかし来期は急回復する見込み。海外への出荷が本格化することもあり売り上げが大幅に伸び、その効果が本格化する。現時点では表記程度の収益が予想されるが、利益上振れの可能性も。
 今12月期が赤字になるということで株価は売られるが、足元は下げ渋りから反転の動き。ボックスの下限で下げ止まる形となっているとから悪材料は完全に織り込み済みで、下値不安も乏しいとみられる。年明け以降、収益の急回復を評価する動きになる可能性が大で、ここは底値買いの好機とみられる。


( 6336 ) 石井表記

P E R 20.0 倍
P B R 3.03 倍
配 当 25.0 円
株価( 12 / 22 ) 2,450 円
第1目標 2,750 円
第2目標 3,000 円
見切り 2,200 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/1 13,138 802 68.7
07/1 (予) 15,900 1,750 122.3
08/1 (予) 20,000 2,730 192.0

 チャートからは株価はどっちつかずの位置にあり、売りとも買いとも言いにくい水準にある銘柄だが、注目されるのは業績の様変わりの好転。主力のプリント基板製造装置の急成長で今1月期は21%増収、118%増益となる見込みだが、来期はさらに拡大し33%増収、56%増益となる見通し。
 これをベースにすれば来期の予想PERは12.8倍に低下する。プリント基板の研磨・洗浄装置で世界のトップに立ち、圧倒的な競争力を持っている同社にとってはこのPERは明らかに評価不足。成長性の高さを考えればPERは25~30倍に買われても不思議ではない。
 中長期狙いで大きく報われるのではなかろうか。見切りラインを2200円に設定してあるものの、特に気にする必要はないと思われる。買い場としては25日線の2390円どころか。

2006 年 12 月 18 日号

悲観論がやや後退

 相場の地合いは徐々に好転しています。日経平均株価は先週5日続伸となり、約8ヶ月半ぶりの連騰記録となりました。終値は16914円で、一時17000円にあと40円まで迫る場面もありました。
 機械受注など最近の経済指標には市場の事前予想を下回るものが多く、景気の先行き懸念を助長させる要因となっていましたが、先週末の取引開始前に発表された日銀短観が中小企業にも明るさが広がるなど、緩やかな景気拡大を裏付ける内容だったことがムードを変えました。国内景気を弱気にみていた投資家の間にも買い安心感が浮上する形になったからです。短観が悲観論をやや後退させたといっても過言ではありません。17000円を抜けると上にはフシ目らしいフシ目がないため年内の年初来高値(17563円)更新を期待する向きも増えてきたようです。
 足元では外国人投資家の買い注文も活発になっています。外国人は12月第1週には週間で今年最大となる6000億円弱を買い越しており、高値更新が相次ぐ米欧、アジア市場への出遅れ感から日本株を見直す動きも広がりつつあるように思います。


リバウンド狙いの深追いは禁物

 とはいえ日経平均は11月27日の直近安値15615円(ザラバ値)から先週末の高値16959円(同)まで1344円、8.6%も上昇しており、常識的にはそろそろ調整が必要な局面。投資心理が好転しているため大きく下押すとは思えませんが、少なくとも上値は重くなってくるとみた方がいいと思います。
 こうした中、物色の中心になっている「売られ過ぎ銘柄のリバウンド狙い」については多少の注意が必要でしょう。地合いが好転しているとはいえ上値をどんどん追っていける状況ではないため、深追いは避けるべきでしょう。大きくリバウンドした銘柄の押し目を狙うのも一法かと考えます。


( 5101 ) 横浜ゴム

P E R 21.1 倍
P B R 1.46 倍
配 当 4.0 円
株価( 12 / 15 ) 709 円
第1目標 770 円
第2目標 820 円
見切り 660 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 451,911 19,015 62.8
07/3 (予) 491,000 16,000 33.6
08/3 (予) 513,000 18,000 36.5

 天然ゴム価格が夏場以降下落に転じたことで懸念された原材料価格は当初の想定を下回る水準で推移。こうした中、原料高を背景に相次いで製品値上げを実施した効果が下期以降表面化。今9月中間期経常は30.7億円と前年比24%減となったが、通期ベースでは盛り返し160億円程度を確保する見通し。来年2月に予定している3度目の値上げが実施されれば利益再増額となる公算も。 
 株価は右肩上がりの長期上昇トレンドを継続中。信用倍率が0.29倍と極端な売り長になっていることもあり、ここは流れに乗ってみたいところ。


( 5851 ) リョービ

P E R 17.5 倍
P B R 2.42 倍
配 当 10.0 円
株価( 12 / 15 ) 982 円
第1目標 1,050 円
第2目標 1,150 円
見切り 920 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 171,232 13,407 51.3
07/3 (予) 201,000 16,000 56.1
08/3 (予) 21,000 17,000 58.4

 国内自動車メーカーの生産拡大を背景に主力のアルミダイカストが国内外で伸びる。採算のよい印刷機器も欧州向け中心に順調。今期も表記程度の大幅増益を達成し、連続の最高益更新となる見通し。
 株価は上値のフシになっていた950円どころを抜け出し新高値へと進む。チャート妙味が増し青空天井相場となってきたうえに、信用倍率が0.56倍と需給妙味があることから、狙い目は充分。PERが17.5倍と割安感の残る水準であることから89年に付けた上場来高値1140円更新の可能性も大。

2006 年 12 月 11 日号

投資心理は徐々に好転へ

 相場の地合いは緩やかに好転しています。先週末は朝方発表された7-9月期の実質GDP改定値が市場の事前予想を下回ったのに加え、午後2時発表の機械受注統計も事前予想を下回る内容だったにもかかわらず日経平均の下げは55円と小幅で、どちらかというと底堅い動きをみせました。
 日経平均が10/24の高値16901円(ザラバ値)から11/27の安値15615円(同)まで1286円、率にして7.6%下げた過程で想定される懸念材料はほとんど織り込まれた結果と云えます。機械受注など景況感の悪化は当然織り込み済みと言っても過言ではありません。これまでは好悪混在の経済指標の発表が相次ぎ、景気減速懸念から悪材料が株価により反映される状況が続いていましたが、今後は好材料をより意識した動きになるのではないかとみられます。
 今週15日に日銀短観の発表を控え、日銀の金融政策を見極めようとする動きが今週いっぱいは続くと思われますが、個人投資家に人気の高い新興市場が戻り歩調にあることから、個人の投資心理は徐々に好転して来そうです。


売られ過ぎ銘柄の深追いは禁物

 円高傾向が続いていることもあり日経平均が大きく上昇していくとは考え難い状況ですが、チャートからは日経平均は徐々に上値を取ってくる局面に入ったのではないかと考えられます。ここは強気で臨んだ方が賢明でしょう。 
 ただ物色に当たっては多少の注意が必要でしょう。これまで新興3市場を中心に売られ過ぎの中小型株を物色する相場が続いていましたが、東証2部株指数が12連続高となったり日経ジャスダック平均が10日連続高を記録するなど、売られ過ぎ銘柄の修正はある程度進んでいます。
 相場の地合いが徐々に好転しているといっても上値をどんどん追っていける状況ではないため、深追いは禁物でしょう。大きくリバウンドした銘柄の押し目を狙うのも一法ではないかとみています。


( 1701 ) 昭和KDE

P E R 13.1 倍
P B R 1.73 倍
配 当 5.0 円
株価( 12 / 8 ) 212 円
第1目標 250 円
第2目標 300 円
見切り 195 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
16/3 15,986 1,366 19.6
17/3 (予) 16,000 1,250 15.4
18/3 (予) 18,000 1,650 17.9

 収益源のプリント配線基板の販売価格低下が響き、今3月期は売り上げ、利益とも期初計画を下回る。株価はこうした悪材料を受け大き下落するが、足元は下げ渋りの動きから反転へと転じる。
 今期収益が下方修正されたとはいえ経常利益は1480百万円が1250百万円へ2億円ほど減額されただけであり、金額ベースでは大した額ではない。それでも経常利益率は7.8%とかなりの水準。今回の下げで悪材料は完全に織り込まれたとみられる。
 PERは13倍台と割安顕著。高収益会社に変身しつつある会社で、しかも5円配を実施している企業の株価が210円どころというのはいかにも評価不足ではなかろうか。
 自然体でじりじりと下値を切り上げ、関門の220円どころ突破となれば一気に上値追いの動きになる公算大とみられる。


( 8734 ) アストマックス

P E R 37.3 倍
P B R 4.22 倍
配 当 670 円
株価( 12 / 8 ) 73,100 円
第1目標 82,000 円
第2目標 90,000 円
見切り 65,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 1,856 810 5292
07/3 (予) 1,710 420 2220
08/3 (予) 1,900 600 3430

 国際商品先物を中心に運用する投資顧問会社。第1四半期の運用収益が低調でその後も不振が続いているとの観測から株価は上場4週間後から大きく下落。しかし足元のチャートは底入れからリバウンドの形に変わる。
 同社株の7月高値からの下落率は85%。運用成績が悪いとはいえ今期も経常利益は4億円(前期は8億円)程度を維持できる見通しであり、株価が85%も売られる状況ではない。来期にはドバイ取引所の会員権を取得しドバイ原油の取り扱いを始めるなど、念願の国際化戦略もスタートする。成功報酬の激減やディーラーの育成など利益圧迫要因はあるが、ここはまだ底値圏であり、買いが有利とみられる。

2006 年 12 月 4 日号

相場の地合いは徐々に好転

 相場の地合いが漸く好転してきました。日経平均は先週5日間で4日上昇、週間の上昇幅は587円、3.7%にもなります。日経平均が直近安値をつけた11月20日から550円上昇し、いつ反落してもおかしくない状況だった先週末でも小幅高を達成。何かを物色しようとする投資家の物色意欲は健在で、相場は次第に底堅さを増しているという感じです。
 騰落レシオが売られすぎとされる70%を下回る66%の水準まで低下していたことからも、これまでの下げで相場は想定される不安要因をほとんど織り込んだとみられます。日経平均先物の終値が日経平均株価を下回る逆ザヤが29、30日と連続して解消されたことも投資家心理が好転してきた表れといえます。
 個人投資家に人気の高い新興3市場が戻り歩調にあることも先行きのを明るいものにしています。損失が大きくて身動きが取れなかった個人投資家が動き出せば相場の雰囲気がガラッと変わってくるのは確実。今後、相場の地合いは徐々に好転してくるとみていいでしょう。


リバウンド狙いが最適

 とはいえ、ここへきて円高・ドル安が進行するなど気がかりな材料も浮上。円高進行はハイテク株や輸出関連株の上値を抑えるため、相場の地合いが好転しても株価が上値を追っていくとは限りません。日経平均がハイテク株や輸出関連株で左右される割合が極めて大きいためで、「相場は活況なれど指数は上がらない」という状況になる可能性も考えなければなりません。
 こうした局面では円高の影響を受けない内需関連株を狙った方が賢明でしょう。相場が上値をどんどん追っていく状況でもないため、これまでどおり売られすぎた銘柄のリバウンドを狙うのが最良の投資法ではないかとみています。


今週の注目株


( 3774 ) AMI

P E R - 倍
P B R 4.98 倍
配 当 0 円
株価( 12 / 1 ) 236,000 円
第1目標 300,000 円
第2目標 350,000 円
見切り 200,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 2,566 -59 -1257
07/3 (予) 3,780 70 -434
08/3 (予) 5,000 200 870

 アナリストが選ぶ昨年の上場株の中で今年最も期待される銘柄の上位6社にランクされるが、今中間期の赤字幅が拡大すると発表したことなどを受け株価は大きく下落。売上高は増額するなど順調だったが、ビジネスチャンス拡大に伴う販管費の増加や米MTI社の独占販売権取得費などがあったため。ただ、通期ベースでは当初の計画線は維持できる見通し。
 同社は音声を文字に変換する独自技術を核に事業を拡大中。携帯電話でのアドレス入力を現在の指ではなく音声で行える画期的技術をほぼ完成させており、これが当面の最大の注目材料。将来は車の運転も音声で行えるようにする計画で、ポテンシャリティは抜群に高い。
 上場時の期待度が大きかっただけに高値からの下げは厳しいものになったが、チャートからは先月の202000円で底入れした可能性が大。中間期の減額修正で下げた分はオーバーシュートとみられるため、ここはリバウンドを狙うところとみられる。


( 8925 ) アルデプロ

P E R 28.0 倍
P B R 2.37 倍
配 当 400 円
株価( 12 / 1 ) 37,250 円
第1目標 43,000 円
第2目標 48,000 円
見切り 35,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 13,583 1,905 1763
07/3 (予) 43,001 6,698 5572
08/3 (予) 57,000 9,000 1333

 中古マンションや社宅などを買い上げてリフレッシュ工事を行い、付加価値を高めてから再販する中古マンション再生事業が絶好調。同社はこの分野のパイオニアで、市場規模が無限大とも言われている状況から抜群の成長力を持った企業として注目を集める。
 業績は倍々ゲームで伸びており、今1月中間期も予想以上の内容となる見込み。同社では売上高を従来の278億円から371億円(前年同期比2.1倍)に、経常を42億円から61億円(同2.2倍)にそれぞれ上方修正しており、通期でも大幅増額に進む可能性が大。足元の株価は下げ過ぎの修正局面。相場の地合い好転を受けて株価は同社の成長性、収益力を評価する動きに変わるとみられるので、ここは買い。長期投資対象としてもOK.

2006 年 11 月 27 日号

ここからの下値は限定的

 先週も東京市場は冴えない展開となりました。月曜日に大きく下げ、あとはそのままの水準をキープするという動きとなってしまいました。22日に180円高し、週末にかけて期待が高まる場面もありましたが、終わってみればそれを帳消しにする下げとなり、期待外れに終わった感じです。
 しかし先週末の下げは外為市場で円相場が急伸したことを嫌気して輸出関連株が下げたことが主因であり、失望するほどのものではないとみています。何かを物色しようという動きは衰えてはいません。
 日経平均は10/24のザラバ高値16901円から先週末のザラバ安値15639円まで1262円、率にして7.5%下落しており、想定される不安要因をかなり織り込んだとみていいのではないでしょうか。騰落レシオが売られすぎとされる70%を下回る66.2%の水準まで低下したことからみても、ここからの下値はそうないと考えられます。上場企業の業績は依然堅調なため、あとは時価近辺でもみながら徐々に下値を固めてくる展開になるのではないかと予想しています。


リバウンド狙い

 輸出関連株が上がらなければ日経平均は大きくは上昇しない構造になっていますが、市場の雰囲気は少なくとも最悪期は脱したと思われます。新興市場が立ち直りの兆しを見せているからで、こうした動きが続けば冷え込んでいた個人の投資心理は次第に好転してきます。外国人や国内機関投資家が大きく買い越してくることは期待しにくい状況ではありますが、身動きが取れなかった個人投資家が動き出すだけで市場の雰囲気はガラッと変わってきます。
 円高が不安要因のひとつに浮上してきたことから、ここから狙うのはやはり内需関連でしょう。先々週から先週にかけて恐怖感に駆られた売りや信用取引の追い証に絡む売りで下げた銘柄も多かっただけに、売られすぎた銘柄のリバウンドを狙うのも一法でしょう。


今週の注目株


( 6013 ) タクマ

P E R - 倍
P B R 0.80 倍
配 当 10.0 円
株価( 11 / 24 ) 663 円
第1目標 700 円
第2目標 770 円
見切り 610 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 94,339/02/01,801 -17.7
07/3 (予) 98,2000/04/01,000 -120.1
08/3 (予) 105,000 0 0.0

 ごみ償却プラントや廃棄物リサイクルプラントなど過年度の不採算案件が残り、今期も赤字基調。独禁法違反による指名停止措置等も業績悪に追い討ちをかける。今期業績が予想以上に悪化することを嫌気し株価は大きく下落するが、ここへきて流れが変わる。
 チャートからは底入れが明らかで、悪材料は完全に織り込まれたとみられる。週足チャートは戻り歩調に転じているうえ、25日線と75日線のゴールデンクロスが迫っていることからも、ここは買いが有利。信用倍率が0.33倍と大幅な売り長になり、逆日歩が5銭発生していることも魅力。


( 8925 ) アルデプロ

P E R 26.7 倍
P B R 2.26 倍
配 当 400 円
株価( 11 / 24 ) 35,550 円
第1目標 40,000 円
第2目標 45,000 円
見切り 33,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
05/7 13,583 1,905 1763
06/7 43,001 6,698 5572
07/7 (予) 57,000 9,000 1333

 中古マンションや社宅などを買い上げてリフレッシュ工事を施して再販する中古マンション再生事業が絶好調。同社はこの分野のパイオニアで、市場規模が無限大ともいわれている状況から、抜群の成長力を持った企業として注目を集める。
 業績は倍々ゲームで伸びており、今1月中間期も予想以上の内容となる見込み。同社では売上高を従来の278億円から371億円(前年同期比2.1倍)に、経常を42億円から61億円(同2.2倍)にそれぞれ上方修正。新興市場の地合い悪化を受け足元の株価は軟調だが、ボリンジャーバンドなどテクニカル指標からは明らかに売られ過ぎ。地合いが好転すれば株価位置は大きく変わるとみられるので、ここは買いが有利。長期投資対象銘柄としても最適。

2006 年 11 月 20 日号

悲観的な見方は徐々に修正へ

 先週、日経平均が上昇したのは7-9月期のGDP統計を好感した14日だけ。あとの4日は米国株が上昇してもわれ関せずという展開。米ダウ工業株が4日連続で過去最高値を更新したり、欧州やアジアの主要市場が年初来高値を更新する「世界同時株高」の中にあって、日本だけが取り残されている格好になっています。
 国内景気に対する先行き不透明感、証券税制の優遇廃止観測など相場が上値を追えない理由らしきものはいくつかありますが、要は相場の先行きに対する投資家の自信のなさがこうした相場の背景なのではないでしょうか。
 発表される企業の9月中間決算は好調で、日経新聞社の17日時点の集計では上場企業の06年9月中間期の連結経常利益は前年同期比14.8%増益となっています。通期では5.2%増益予想で4期連続で過去最高益を更新する見通しです。ただ下期に限れば前年同期比3.0%減益予想。企業が米景気の減速や為替の円安効果が薄れるとみて、先行きを慎重にみているためです。
 とはいえ、先週発表されたGDP統計は予想を上回る内容。日経平均が10月24日の高値16901円(ザラ場値)から11月13日の15913円(同)まで2週間で1000円近く下げたことで、不安要因はかなり織り込まれたのではないでしょうか。悲観に傾きすぎた見方は今後徐々に修正されるはずで、市場の雰囲気も徐々に好転するとみたほうがいいと思います。好実態を映し通期業績の上方修正が相次げば、相場の地合いは一気に好転するとみられます。


リバウンド狙いも一法

 厳しい相場が続いていますが、騰落レシオが72.1%まで下がったり、サイコロジカルラインが4ケ月ぶりに25%まで低下するなど、テクニカル指標からは東京市場は明らかに売られ過ぎの水準にあります。そろそろ自律反発局面に入るとみたほうがいいと思います。
 こうした中、投資対象としては好業績で下値不安の乏しいものを考えた方がいいでしょう。不安感から相場観に関係なく売られた銘柄も多かっただけに、下げすぎた銘柄のリバウンドを狙うのもいいでしょう。


今週の注目株


( 1701 ) 昭和KDE

P E R 13.7 倍
P B R 1.74 倍
配 当 5.0 円
株価( 11 / 17 ) 210 円
第1目標 250 円
第2目標 300 円
見切り 195 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 15,986 1,366 19.6
07/3 (予) 16,000 1,250 15.4
08/3 (予) 18,000 1,650 17.9

 戦略事業のプリント配線基板は値引き要請などもあって当初の計画以下。そのため先日発表された9月中間期は20%減益となり、通期でも今期は減益が避けられない。ただ減益率は8.5%と大したものではない。
 業績の伸び悩みを嫌い株価は年初の666円から大きく下落。下落率は71%と厳しいものとなる。ただ足元は下げ渋る動きから反転の動きに変わる。安値圏で出来高を伴い急伸した本日の動きからみると、16日の193円で底入れした可能性大と思われる。高収益会社に変身しつつあり、配当も実施している会社の株価が210円台というのは割安では・・・。


( 2128 ) ノバレーゼ

P E R 18.8 倍
P B R 10.81 倍
配 当 2000 円
株価( 11 / 17 ) 508,000 円
第1目標 700,000 円
第2目標 900,000 円
見切り 485,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
04/12 1,942 131 4058
05/12 3,670 610 19569
06/12 (予) 5,422 800 27047

 10月下旬のIPO銘柄。上場2日目に724000円の高値を付けたあと急速に下げる。11月以降は下げ渋る動きだが、まだ下値を確認できたとは言い難い動き。とはいえ全体相場の地合いを考えれば、株価はほぼ下げ止まったとみていいのではなかろうか。
 ハウスウエディング事業を展開しており、業績は急ピッチで拡大中。今期は上場費用などの計上で利益率は悪化するが、それでも売上高経常利益率は14.8%と高い。同業のT&GニーズやベストブライダルがPERで20.8倍、23.4倍まで買われているのに対し、成長余力の大きい同社は18.8倍であり、評価余地は大きい。12月末割り当てで1:3の株式分割を実施することからも狙い目は充分。

2006 年 11 月 13 日号

当面は軟調な展開か

 東京市場はこのところ不振が際立つ動きとなっています。米ダウ工業株が最高値を更新し、欧州株やアジア株も堅調な動きを見せている中、ひとり取り残された形になっています。
10日に発表された7-9月期の機械受注(船舶・電力を除く民需)が市場の事前予想を大きく下回り、設備投資の先行きにやや減速の兆しが出てきたこともあって、先週末には買いの手が引っ込む場面もみられました。前年同期が好調だったこともあって今下期を慎重に見る企業が多いことが、こうした買い手控え要因の背景となっています。
 今の東京市場は米国株が上昇しても連れ高しない状態になっています。今週14日に発表される7-9月期の実質GDP統計が市場予想を大きく上回るなど好調な経済指標が確認できれば、軟調相場脱却の契機になる可能性はありますが、当分はこうした弱い地合いが続くと見た方がいいのではないでしょうか。


下げ過ぎ銘柄などに注目

 5兆円台に積み上がった裁定買い残が相場の重しとして意識されるなど、相場が上値を追えない材料には事欠きませんが、かといって日経平均がここからさらに下値を切り下げる展開になるとも思えません。国内景気が急激に冷え込むとは考えにくく、テクニカル的にみても日経平均の下げ余地が乏しくなっているからです。
 騰落レシオが78.2%まで低下しているうえに、日経平均の長期上昇トレンドも崩れてはいません。当面の下値メドは75日移動平均線の16047円あたりではないかと考えられますので、そろそろ仕込みの好機が近づいてきたと捉えた方がいいと思います。
 狙い目としては好業績で下値不安の乏しい銘柄。不安感にかられ、相場観に関係なく売られた銘柄も多かっただけに、下げ過ぎた銘柄のリバウンドを狙うのも一法でしょう。


今週の注目株


( 3404 ) 三菱レイヨン

P E R 14.85 倍
P B R 2.63 倍
配 当 10.0 円
株価( 11 / 10 ) 817 円
第1目標 880 円
第2目標 1,000 円
見切り 770 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 348,967 38,858 40.5
07/3 (予) 410,000 57,000 55.0
08/3 (予) 435,000 50,000 50.0

 5月12日の1170円を高値に長期下降トレンドが続いていたが、ここへきて反転の動きに変わる。週足が2ヶ月近く続いた下値もみ合いを抜け出してきたほか、日足はWボトム形成から上値追いへと転換。先週末には一目均衡表の「雲」も突破。
 業績は絶好調。今期は17%増収、47%増益予想で1株利益は55円台に向上する見通し。時価はPER14倍台であり、割安感が強い。注目点は売上高経常利益率13.9%と業界随一の収益力。炭素繊維など展開材料にも事欠かないことから、いずれ株価位置を変えていくことになろう。日証金ベースで取り組みが急改善していることも支援材料。


( 6381 ) アネスト岩田

P E R 16.90 倍
P B R 1.88 倍
配 当 10.0 円
株価( 11 / 10 ) 607 円
第1目標 700 円
第2目標 800 円
見切り 560 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 25,033 2,608 40.1
07/3 (予) 27,000 3,750 48.6
08/3 (予) 30,000 4,200 53.0

 6月1日にサプライズを伴う増額修正を発表。経常利益は従来の28.8億円→37.5億円へ、1株利益は35.9円→48.6円に修正される。同時に配当も前期比5円増の年13円配にすると発表。コンプレッサーや真空機器の伸長、コスト低減効果、円安効果などが効いているためだが、注目点は同社が高収益会社に変身した点。
 株価は増額修正を好感して急伸した後も下押しすることなくしっかりした動きを続けていたことから、相場の基調は相当強いと見られる。PERは16倍台と割安感があるため、そろそろ上放れも。

2006 年 11 月 6 日号

当面は方向感のない展開か

 東京市場はこのところ軟調な展開が続いています。高値更新を続けていた米国株式相場がGDP成長率の予想以上の低下を受けて下落したことや、東京市場が戻り高値を更新するなど高値圏にあったことがこうした動きに輪をかけていると言えます。
 米GDP成長率の低下は住宅投資の低下から景気減速懸念が台頭してきたことが直接の原因ですが、米景気の見方についてはまだはっきりした方向感が出ている訳ではありません。米GDPの7割を占める個人消費は依然堅調ですし企業の設備投資も活発です。強弱感が対立している状態ですが、ガソリン価格の低下から個人消費が今後も堅調に推移すると見られることやFRBの金利引き下げ余地の大きさなどを考えると、そう弱気になる必要はないと思われます。
 こうしたことから米国市場は想定外の弱い経済指標が出たら弱きに傾き、強い経済指標が出たら強気に傾くなど当面は経済指標に左右される展開が続くとみられます。米国市場が方向感のない動きとなれば東京市場も似たような動きにならざるをえないと思われます。


出遅れの中小型株が狙い目

 東京市場は10月24日の16901円を高値に調整局面にありますが、ここで弱気になることはありません。企業業績が順調に推移していることから米国市場が落ち着きを取り戻せば、好業績が反映される相場になると考えられるからです。
 日経平均の上昇トレンドはまだ崩れてはいません。日足が上昇トレンドのサポートラインに接近してきたことからそろそろ下げ渋る動きになると見たほうがいいと思います。仕込みの好機が近づいてきたと言ってもいいでしょう。
 9月中間決算の発表が本格化していますが、狙い目はやはり好業績で下値不安の乏しい銘柄といえるでしょう。主力株に比べ出遅れ感の強かった中小型株のなかで、PERやPBRなど投資尺度で割安感の目立つものが狙い目とみられます。


今週の注目株


( 3114 ) 同興紡績

P E R 137.5 倍
P B R 1.68 倍
配 当 0.0 円
株価( 11 / 3 ) 330 円
第1目標 400 円
第2目標 500 円
見切り 280 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 2,606 -64 -53.5
07/3 (予) 2,320 90 2.4
08/3 (予) 2,400 140 3.2

 第三者割り当て増資で資本を増強。不動産関連事業を行うグローバルコーポレーションの社長やアポロ・インベストメント社などが引受先で、同社の調達額は20億円。これを元に戦略事業の不動産部門の拡充を図る予定。繊維会社から不動産会社へのシフトが徐々に進んでおり、収益的には実質は不動産会社と言える存在。
 注目点は出来高を伴いチャートが上放れてきた点。価格帯別出来高をみるとフシらしいフシはなく、人気化いかんでは大化けの公算も。市場が物色難の様相を呈していることもあり、値動きのよさが更なる人気を呼び込む可能性は充分。基本的には割り切って買える方向きの銘柄だが、チャートのよさを考えると一概にそうとも言い切れない銘柄。


( 5851 ) リョービ

P E R 16.81 倍
P B R 2.36 倍
配 当 10.0 円
株価( 11 / 3 ) 923 円
第1目標 1,000 円
第2目標 1,200 円
見切り 870 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 171,232 13,407 51.3
07/3 (予) 195,000 15,200 54.9
08/3 (予) 198,000 15,500 55.5

 好業績が続いており今期も過去最高益を更新する見込み。1株利益は55円もあるのにPERは16.81倍と評価不足。全般相場が軟調な中、新値更新を続けるなど相場は上昇トレンドを継続中。足元は高値示現後の調整局面だが、日足がフシ目の25日移動平均線(3日現在で901円)に近づいてきたことから、そろそろ反転の動きか。
 高収益会社の仲間入りをしつつあることや、信用倍率が0.42倍と大幅な売り長になっていることからも狙い目は充分。会社側の話では外国人の訪問も相次いでいるとのことで、11月10日の決算発表を期に外国人買いが入る可能性も。月足チャートを見れば同社の変貌振りが明らかで、いずれ上場来高値の1140円を目指すことになりそう。

2006 年 9 月 22 日号

米市場では景気が最大の関心事に

 相場の地合いは芳しくありません。陰の極と云うほどではありませんが、上がりそうな雰囲気は感じられません。投資家心理は冷え込んでおり、物色意欲は次第に後退しているという感じです。
 7月の機械受注統計が市場の事前予想を大幅に下回るなど複数のマクロ統計が思いの外悪く、国内景気の先行きに不透明感が台頭してきたこともこうした相場の一因になっています。市場では企業の業績上方修正期待が根強いものの、実際に上方修正した会社はまだ少数で、投資尺度からみた割安感が広がらないことが上値を抑える形になっています。
 先週の米FOMCでFRBが2回続けて利上げを見送ったことで米国市場ではインフレ懸念がひとまず後退、代わって景気問題が最大の関心事になってきました。このところの原油価格の下落が個人消費を拡大させるとしてダウ工業株は2000年に付けた11722ドルが視野に入るなど堅調な動きになっていますが、一方では住宅市場が予想以上のペースで悪化していることから景気が後退するのではとの見方も台頭、その時々の経済指標如何で市場の見方が変わる形になりつつあります。


ボックス相場の下限に近づく

 このところ東京市場は相場の牽引役が見当たらない状況で、手詰まり感の強い相場が続いています。有力な買いセクターもなく、外国人投資家が積極的に買って来ない限り上値を追うことはないと考えた方がいいでしょう。
 ただ米景気のソフトランディング見通しを背景にNY市場が過去最高値を更新する動きになれば、国内市場の流れが変わる可能性もあります。中間決算発表前で国内機関投資家は動きにくい状況下にありますが、企業業績が予想以上に好調という見通しがある以上、大きく下押す可能性は当面乏しいと思われます。暫くは16000円を挟んで上下500円程度の往来相場が続くのではないでしょうか。
 現状はボックス相場の下限に近づきつつあるとみられるわけで、こうしたなかでは業績面で不安がなく、底入れ感の出た銘柄や需給妙味のある銘柄などを狙った方がいいでしょう。


今週の注目株

( 4921 ) ファンケル

P E R 21.8 倍
P B R 1.68 倍
配 当 24.0 円
株価( 9 / 22 ) 1,711 円
第1目標 2,000 円
第2目標 2,200 円
見切り 1,600 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 95,322 9,113 242.6
07/3 (予) 102,000 9,800 78.4
05/3 (予) 108,000 11,000 88.3

 ゴールドマン・サックスが女性の社会進出で恩恵を受ける企業の一つとして紹介。今3月期の経常利益が当初予想を下回ると発表したことを受け売られるが、それでも増益基調は維持。
 今年2月高値から半値近い押しを入れており、チャートからは底入れが明らか。25日移動平均線が上向きに転じている中、75日移動平均線の下降トレンドが終息し、横ばいに転じつつあることから、近く理想的な形でゴールデン・クロスを形成する可能性が高まる。時価はまだ底値圏。


( 3109 ) シキボウ

P E R 22.5 倍
P B R 1.03 倍
配 当 3.0 円
株価( 9 / 22 ) 223 円
第1目標 270 円
第2目標 300 円
見切り 200 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 53,489 2,083 2.5
07/3 (予) 53,000 2,000 3.0
08/3 (予) 53,500 2,100 3.0

 鳥インフルエンザウイルスの感染を99.9%以上低下させる抗ウイルス繊維「フルテクト」を開発したことをきっかけに人気付く。
 仕手色の強い銘柄で、カラ売りの急増で15日の信用倍率が8日の51.88倍から1.29倍へ急改善したことで、再び注目を集める形に。日証金ベースでは貸し株の増加が顕著。市場が物色難の様相を強めていることから、今後のカラ売りの入り方如何では大相場に発展する可能性も充分。ただ、割り切って買える方向きの銘柄。

2006 年 9 月 11 日号

日米ともに方向感のない動きか

難しい相場になってきたようです。日経平均は上がっているのに自分の持ち株はなかなか上がらず、個人投資家は日ごといらいらを募らせているのではないでしょうか。売買代金が盛り上がらず、株価指数先物に現物株が左右される状態が続いていることがこうした相場を現出しています。
 米国のインフレ懸念がやや後退したことを好感して世界同時株高が起こり、東京市場も9月初めまで順調に上昇してきましたが、ここへきて再び読みにくい相場展開になってきたように思います。
世界経済を牽引している米国では経済指標が強弱半ばしています。このため、指標が発表されるたびにインフレ懸念が高まったり薄れたり、また景気減速懸念が高まったり後退したりと目まぐるしく変わっています。現在は原油高などを背景にしたインフレ懸念よりも景気後退懸念の方に市場の関心は移っていますが、これにしても関連指標が発表されるたびに市場の評価がくるくる変わるとみなければなりません。 
 こうした状況では米国株に方向性が出てくるはずはなく、日本株も基本的にはそれを受けた動きになると考えざるをえません。


新興市場銘柄や買い残の整理が進んだ銘柄が狙い目

日経平均が5月から6月にかけて20%も下落したのは外国人が売ってきたのが最大の理由です。それまでずっと買い続けていた外国人が同期間だけ売り越していることからも明らかです(売越額は5月が2680億円、6月が2890億円)。有力な買い手がいなくなったことが下げを加速したと言っても過言ではありません。その外国人が7月以降買い越しに転じてきたことから全体相場は底堅い動きになってはいますが、上値を買い上がっていくほどの勢いはみられません。米国株の方向性のなさが影響しているのです。
 2月に6兆円近くまで積み上がった信用買い残が4兆円を下回るまで低下したことや、新興市場の株価が戻り歩調にあることから、個人の投資余力は徐々に回復しています。しかし、それでも市場の雰囲気が好転したといえるほどにはなっていません。どちらかというと押し目買いよりも、戻りを待っている人が多いという状況です。
 企業業績が予想以上に好調なことから相場が大きく下押しする可能性は乏しいと思われますが、売買代金に盛り上がりがなく、上値を追うような状況でもありません。当面は16000円を挟んで上に行ったり下に行ったりの方向感のない動きが続くのではないでしょうか。
 こうしたなかでは業績面で不安がなく、一足先に底入れした新興市場銘柄や買い残の整理が進んだ銘柄などを狙うのが賢明でしょう。


今週の注目株


( 7007 ) 佐世保重工業

P E R 56.1 倍
P B R 3.37 倍
配 当 0~3.0 円
株価( 9 / 8 ) 348 円
第1目標 400 円
第2目標 450 円
見切り 315 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 51,389 1,782 5.2
07/3 (予) 53,000 1,000 6.2
08/3 (予) 60,000 5,000 18.5

 今3月期は鋼材価格の影響を受けるが、高価格船の売り上げ計上などで来期経常は今期予想比2.8倍の50億円程度へ拡大。再来期はさらに好転し70億円程度になるとの予測も出始める。需要環境から見て過去のピークに肉薄している受注船価は今後さらに上昇していくとの見方が大勢。業績は様変わりに好転していくことになろう。
 高値更新が間近に迫り、貸借倍率が1.39倍と取り組み妙味がある点もプラス。物色難の現状では値動きのよさが最大の材料となるため、高値突破となればチャート妙味も加わって一層人気化する可能性も。中長期投資にも最適。


( 7898 ) ウッドワン

P E R 47.9 倍
P B R 1.62 倍
配 当 12.00 円
株価( 9 / 8 ) 1,169 円
第1目標 1,300 円
第2目標 1,450 円
見切り 1,080 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 70,220 433 ‐64.3
07/3 (予) 73,000 2,500 24.4
08/3 (予) 74,000 2,800 30.5

 旧住建産業。ニュージーランドで6万8000haの大規模造林を保有。中国やインドなど新興国の需要拡大で南洋材の価格が大きく上昇。Bricsの需要拡大で鉄不足や石油不足となりつつあるのに続き、世界的な木材不足になる可能性も出始める。ある意味では木材関連の「資源株」であり、同社を取り巻く環境が好転しつつありことから、先行きさらに注目される存在となろう。
 国内市況も値上げの浸透で立ち直りつつあり、業績は急ピッチで回復中。今期営業利益は前期比4.6倍増の37億円程度に拡大する見込み。チャートは高値もみ合いから上放れのパターン。信用倍率0.56倍と大幅な売り長で、逆日歩が5銭発生。出来高が膨らみ売り方窮地の状況になっていることから、踏み上げ相場に発展か。

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