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投資戦略レポート

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2007年8月6日号

  米市場の動揺は収まらず

 東京市場は波乱の展開となってきました。サブプライムローン問題に端を発する米国株式相場の不安定な動きを受けたもので、このところずっと海外市場に振り回される動きが続いています。日経平均が4円安となった先週末(3日)は指数からは安定した動きといえますが、実際には値下がり銘柄数が1000近くに達しており、地合いは小反落といった平穏なものではありません。先週1週間の日経平均の下げは304円(1.8%)。7/5に年初来高値18295円(ザラバ値)を付けてから先週2日安値(同16652円)までで日経平均は1643円、9%下落したことになります。
 日経平均はフシ目とされる13週線や26週線だけでなく52週線も割り込み、世界同時株安後の安値(3/5)を起点にした上昇トレンドも崩れてしまいました。今週大きく反転すれば52週線回復や上昇トレンド復帰の可能性はありますが、どうでしょうか。
 3日の米国市場でダウ平均が281ドル安と一段安となったほか、ナスダック指数も64ポイント安と下げが止まらず、米市場の動揺は収まっていません。先週末の急落は7月の雇用統計やISM非製造業景気指数が市場予想を下回るなど米景気への先行き透明感が増してきたことや、米証券大手ベア・スターンズの長期債務格付けが「ネガティブ」に引き下げられたことなどが原因ですが、市場心理が改善に向かっている感じはありません。

 日本株は売られすぎ状態に

 米国株の急落は信用リスク懸念が急速に高まってきたことが主因。信用度の低い個人向けサブプライム住宅ローンの焦げ付きが増え、同ローンを組み込んだ金融商品が大幅に値下がりし、信用リスクを警戒する空気が一気に広がってきたからです。ヘッジファンドの破綻から投資家はリスク資金の供給に慎重になり、起債やM&Aの延期・中止も相次いでいます。
 今のところバブル崩壊後の日本のような信用収縮につながるとの見方は少ないものの、これの沈静化なしには米株相場がしっかりした動きを取り戻すことは困難でしょう。金融市場のこうした動きは 「低金利が続いてコストとリスクの関係が意識されず、緩みきっていた金融取引が正常化に向けて動き出した」 結果と言えなくもありません。低金利の円を借りて高金利の通貨や株式などで運用する円キャリー取引の解消と見られる動きも株安と平行して進んでいるようです。
 予想を下回る経済指標の発表が相次いでいる中、WTIが過去最高の1バレル78ドル台を付けるなど米景気の先行きには不透明感が増しており、米国株は当面、不安定な動きが続くとみられます。
 東京市場も当分、米国株に左右される展開か。ただ信頼性の高い騰落レシオが7/27に今年最低の69.4%まで低下したことから、ここからの一段安はないと考えます。同レシオは70%以下が売られすぎとされる水準。今年2月末から3月の世界同時株安のときでさえ88.9%(3/5)でした。一段安したら買いの好機と考えた方がいいと思います。
 ただ注意すべきは外国人動向。外国人は年初から日本株を猛烈に買っていましたが、米国株などの急落でリスク許容度が低下し、7月第4週には12週ぶりに大幅売り越しに転じるなど日本株から資金を引き上げる動きもみせています。足元では好調な業績見通しを発表する企業が相次ぐなど良好な投資環境になっていますが、外国人売りが予想される主力株は投資対象から外した方が賢明か。ただ日本株は基本的には売られすぎ状態にあり、主力株でも大きく売られたものは買いのチャンスかもしれません。

2007年7月30日号

  今週は予測困難な展開に

 東京市場は高値圏で方向感のない動きが続いていましたが、先週27日(金)に一転急落。米株式相場の急落と円高進行を嫌気したもので、朝方から売り一色の展開でした。売り注文をこなせずに気配値を切り下げる銘柄が多く、この日の日経平均の終値は前日比418円安の17283円となってしまいました。東証1部の9割の銘柄が値下がりする全面安商状で、下げ幅は今年4番目の大きさ。年初来安値を更新した銘柄数も415と今年最多になっています。
 日経平均はフシ目とされる13週線や26週線を大きく下回ってしまいました。世界同時株安後の3/5を底にした順調な上昇トレンドも崩れた感があります。株価の中期トレンドを示すとされる週足チャートはなお右肩上がりのトレンドを維持してはいますが、それも下値支持ラインの一番下の水準まで下がっています。
 今週月曜日に反発すればトレンドは不変となりますが、どうでしょうか。27日の米国市場でダウ平均が208ドル安と一段安となっているほか、ナスダック指数も37ポイント安と下げが止まらず、市場の動揺は収まっていません。含み損の拡大で信用取引で株を買っている個人投資家の投げ売りも出そうで、今週は予測が難しい一週間となりそうです。
 
  様子見も一法

 米国株の急落は信用リスクへの懸念が台頭してきたことが背景。信用度の低い個人向けサブプライム住宅ローンの焦げ付きが増え、同ローンを組み込んだ金融商品が大幅に値下がりし、信用リスクを警戒する空気が急速に広がっています。投資家はリスクを伴う資金の供給に慎重になり、起債やローン実行の延期・中止も相次いでいます。
 いまのところバブル崩壊後の日本のような信用の収縮につながるとの見方は少ないものの、米市場の最大の不安要因となっています。金融市場のこの動きは「コストとリスクが意識されず緩みきっていた金融」が正常化に向けて動き出したと捉えられているようです。低金利の円を借りて高金利の通貨や株式などで運用する円キャリー取引の解消と見られる動きも株安と平行して進んでいるようで、このところの円高進行の原因となっています。
 4-6月期の実質GDPが前期比3.4%と5四半期ぶりの高水準を記録するなど米景気は依然底堅く、市場の動揺は一時的との見方もありますが、住宅市場の調整が予想以上に長引き、株安による逆資産効果などマネー収縮が経済に悪影響を及ぼせば景気の不安定要因になる可能性があります。
 国内市場は参院選が終わり最大の不透明要因がなくなります。与党が敗北することはかなり織り込まれていると思いますが、敗北の度合いによって市場が変動する可能性はまだ残されています。為替の円高・ドル安も重しになっており、企業の4-6月期業績開示も始まったばかりです。27日にNY市場が再び急落したこともあり、今週は様子見に徹したほうがいいかもしれません。

2007年7月23日

 当面は18000円を挟んだ動きか

 東京市場は高値圏で方向感のない動きが続いています。NYダウが終値で初めて14000ドルをつけるなど米国株が高値更新を続けているにもかかわらず、先週1週間の日経平均の変動幅はわずか81円(0.4%)。それも上昇ではなくマイナスの変動幅です。
 20日(金)にかけ売買高が盛り上がり、29営業日ぶりに売買代金が活況相場の目安となる3兆円の大台を回復する場面がありましたが、今週もこうした相場が続くかどうかはまだはっきりしません。相場が方向感をなくしてしまうと銘柄の一本釣りで利ざやを狙う傾向が強まり、新日鉄人気からかつての人気株が集中的に物色され、結果として売買代金だけが膨らむ形だったからです。20日の騰落状況をみますと、値上がりする銘柄(667銘柄)よりも値下がりする銘柄(936円)する銘柄が多く、全体相場が上値を追えるような状況にはなっていません。
 とはいえ日経平均は世界同時株安後の3/5を底にジリジリ下値を切り上げていることも事実。6/9には年初来高値も更新しています。チャートは右肩上がりの上昇トレンドを描いており、03年4月から始まったバブル崩壊後の大修復相場は継続したままです。そうした中、市場エネルギーが盛り上がらないのは国内に手掛かり材料がないうえに参議院を控えていること、今週から4-6月期の業績発表が本格化することなどが響いているからでしょう。企業業績は順調ですが、4-6月期の業績開示で通期見通しを上方修正する企業は限られるとみられるため株価の押し上げ材料は乏しく、当面は18000円を挟んだもみ合いが続くのではないかと思われます。 堅調な動きの米国市場ですが、20日にはNYダウが149ドル安になるなど荒い動きも見られます。これまで調整を挟みつつ上昇してきただけに急落の可能性が大きいとは思えませんが、エネルギー価格の上昇、サブプライムローン問題に絡むヘッジファンド危機が深刻さを増すなど相場のかく乱要因も多く、当面は高値圏で荒い動きが続く可能性があります。
 
 相場は循環物色が中心

 東京市場では外国人による日本株買いが継続中。投資主体別売買動向では外国人は10週連続で日本株を買い越しており、年初から7月第2週までの累計買越額は7兆2800億円と記録的水準になっています。欧米やアジアの主要株式が上昇したことで投資余力が増し、他市場と比べた出遅れ感もあって日本株に資金を振り向けているようです。こうした動きがそう簡単に変わるはずはありません。
 焦点は個人がいつ積極姿勢に転じるかでしょう。先週後半にかけて新日鉄など鉄鋼株が買い直されたように、いまの相場は循環物色が中心であることがはっきりしました。こうした環境下ではかつての物色の中心であった鉄鋼・造船・海運・資源株のうち調整一巡感の出つつある銘柄を早めに仕込むのが最良かもしれません。
 また、底入れしたとみられるリスクの少ない銘柄を狙うのも一法でしょう。ここへきてヘラクレス指数が年初来安値を更新するなど新興市場の動きが厳しくなっていますが、業績など内容がしっかりしているものであれば新興銘柄でも問題はないと思います。いつまでも下げ続ける株はありませんから。ただ新興銘柄についてはこれまでの学習効果から深追いは避けたほうがいいと思います。

2007年7月16日号

 国内には買い手がかり材料が不足

 東京市場は高値圏で方向感のない動きが続いています。先週は5営業日中、100円を超える株価変動が3日、うち2日は200円を超える値動きとなりましたが、週間での日経平均の上昇幅はわずか98円(0.5%)にしかなっていません。NYダウが連日で過去最高値を更新し、ナスダック指数も01年2月1日以来の高値に進んでいるのと対照的です。売買代金も低迷しており、目安となる3兆円を実質ベースで25日連続で下回ったままです。
 とはいえ日経平均は世界同時株安後の3/5を底にジリジリ下値を切り上げていることも事実。先週9日には年初来高値も更新しています。チャートは綺麗な右肩上がりの上昇トレンドを描いていますが、こうしたしっかりした動きの中で、エネルギーが細っていることが相場を分かりにくいものにしています。これといった手がかり材料がないうえに参議院を控えていること、今月下旬から4-6月期の業績発表が本格化することなどが様子見ムードを助長しているのかもしれません。
 堅調な動きになっている米国市場では長期金利の動向に注目が集まっています。最近の金利上昇は好実態を反映した正常な金利水準への回帰との見方が主流にはなっていますが、ガソリン在庫の減少から原油価格が高騰し、バレル72ドル台になったことには留意する必要があるでしょう。
 原油価格が年初から約4割も高くなっている中で、ガソリンの供給不足懸念が強まっているときだけに、インフレ懸念がぶり返す可能性もあります。サブプライムローン問題に絡むヘッジファンド危機が表面化し、同問題の深刻さが浮き彫りになってきていることもあり、米国株が堅調な動きになってきたとはいっても楽観は禁物でしょう。
 
 狙い目は売られすぎの銘柄群

 東京市場では外国人による日本株買いが続いています。投資主体別売買動向によりますと7月第1週の外国人の買越額4760億円。9週連続の買い越しで、衆院選で与党が圧勝した05年6月以来の高水準となっています。外国人投資家は欧米やアジアの主要株式がそろって上昇したことで投資余力が増し、海外市場と比べた日本株の出遅れ感もあって資金の一部を振り向けているようです。こうした動きは当面変わらないと思われます。
 焦点は個人がいつ積極姿勢に転じるかでしょう。東証1部はしっかりした動きが続いているように見えますが、実際には手掛かり材料に乏しく、物色難の様相を呈しているのが実情です。鉄鋼・造船・海運・資源株などにかつての勢いがなくなっている中で日経平均だけがジリジリ上昇して高値を更新、しかし売買代金は低調というおかしな現象がそれを物語っているのではないでしょうか。
 こうした状況下で個人が狙うとしたらリスクの少ない、底入れしたとみられる銘柄などでしょう。1・2部市場だけでなく、新興市場すべてが対象となります。そのうち新興銘柄については内容的にいいものまで売られる状態が続いていただけに、リバウンド余地は充分あると思われます。ただ深追いは避けたほうがいいでしょう。

2007年7月9日号

 米国株は高値圏で荒い値動きか

 東京市場は高値圏で方向感のない動きとなっています。先週は5営業日中4日上昇しましたが、週間での上昇幅はわずか2円に過ぎません。売買代金も低迷しており、目安となる3兆円を20日連続で下回っています。5日移動平均では2兆3700円と4月中旬以来の低さになっています。マザーズの売買代金も300億円を割り込み、今年最低となるなど盛り上がりに欠ける展開といえます。
 とはいえ日経平均は2月末の世界同時株安後はジリジリ下値を切り上げる動きを見せています。6/21には年初来高値も更新。チャートは綺麗な右肩上がりの上昇トレンドを描いていますが、こうしたしっかりした動きの中で、エネルギーが細っていることがいまの相場を分かりにくいものにしています。これといった手がかり材料がない中で参議院を控えていること、今月下旬から4-6月期の業績発表が本格化することなどが模様眺め気分を助長しているのかもしれません。
 米国市場は長期金利の動向で株価がこのところ大きく動いています。最近の金利上昇は正常な金利水準への回帰との見方が主流にはなっていますが、ガソリン在庫の減少から原油価格が高騰し、バレル72ドル台になったことには注意を払う必要があります。
 米市場ではインフレリスクがやや後退しているとはいえ雇用環境は良好で、長期金利の指標である10年物国債利回りが5.1%に上昇するなどマネーのコストはじわじわ上昇しています。原油価格が年初から約4割も高くなっている中で、ドライブシーズンを迎えガソリンの供給不足懸念が強まっているときだけに、インフレ懸念がぶり返す可能性もあります。サブプライムローン問題に絡むヘッジファンド危機も表面化しているときだけに、米国株は当面、高値圏で荒い値動きが続くのではないでしょうか。
 
 狙い目は売られすぎの銘柄群

 東京市場では国内勢の売りを外国人が吸収する構図が続いています。外国人は8週連続で日本株を買い越しており、1-6月の累計買越額は6兆5600億円にも達しています。これは衆院の「郵政解散」を機に株価が急上昇した05年下期(7兆6800億円)に次ぐ半期ベースで過去2番目の水準。外国人は欧米やアジアの主要株式がそろって上昇したことで投資余力が高まり、海外市場と比べた日本株の出遅れ感もあって日本株を買っているようであり、こうした構図は当面変わらないと思われます。
 焦点は個人がいつ積極姿勢に転じるかでしょう。東証1部はしっかりした相場が続いているように見えますが、実際には手掛かり材料に乏しく、手詰まりともいえる様相を呈しています。鉄鋼・造船・海運・資源株などにかつての勢いがなくなっている中、日経平均だけがジリジリ上昇して高値を更新、しかし売買代金は低調というおかしな現象がそれを物語っているのではないでしょうか。
 こうした状況下で個人が狙うとしたら底入れしたとみられる銘柄などでしょう。1・2部市場だけでなく、新興市場すべてが対象になります。とりわけ新興銘柄は内容的にいいものまで売られる状態が続いていただけに、リバウンド余地は充分あると思われます。直近IPO銘柄が人気を集めているのも主力の1部市場で儲けにくくなってきたからにほかなりません。ただこれまでの学習効果から深追いは禁物でしょう。

2007年7月2日号

 米国株は当面不安定な動きか

 東京市場はこのところ方向感のない展開が続いています。売買代金も低迷しており、目安となる3兆円を15日連続で下回っています。売買代金が15日連続で3兆円を下回るのはほぼ5ヶ月ぶり。日銀短観の発表を7月2日に控えていることや、株主総会が開催されているからとの指摘もありますが、今の相場が本当に強いのかそうでないのか判然としない動きとなっています。
 とはいえ日経平均は2月末の世界同時株安時に大きく下げたあとジリジリ下値を切り上げる動きを見せています。6月21日には2月26日に付けた年初来高値も更新。チャートは綺麗な右肩上がりの上昇トレンドを描いていますが、こうしたしっかりした動きの中でのボリューム面の弱さをどう見るか、それが今の相場を分かりにくいものにしています。国内にこれといった買い手がかり材料がない中で、米国市場などの影響を受けやすくなっていることがこうした相場を現出させたのかもしれません。
 米国市場はこのところ長期金利の動向で株価が大きく上がったり下がったりしています。最近の金利上昇は正常な金利水準への回帰との見方が主流にはなっていますが、ガソリン在庫の減少から原油価格が再び高騰し、10ヶ月ぶりに1バレル70ドルを超えてきたことには注意を払う必要があります。
 米市場ではインフレリスクがやや後退しているとはいえ、原油価格は今年1月より約4割も高くなっています。夏のドライブシーズンを迎えガソリンの供給不足懸念が強まっているときだけに、インフレ懸念がぶり返す公算もあります。サブプライムローン問題に絡むヘッジファンド危機も表面化しているだけに、当面は高値圏で不安定な動きが続くのではないでしょうか。
 
 狙い目は新興などの売られすぎ銘柄

 東京市場では国内勢の売りを外国人が吸収する構図が続いています。外国人の連続買い越しは7週に及び、6月の累計買越額は1兆円を超えています。4月から6月第3週までの買越額は3兆8500億円に達しており、四半期ベースでは衆院選の与党圧勝で構造改革期待の買いが膨らんだ05年7-9月期(4兆5900億円)に迫る勢いになっています。海外市場と比べた日本株の出遅れ感が背景となっており、こうした構図は当面変わらないと思います。
 こうした中、焦点は個人がいつ積極姿勢に転じるかでしょう。個人投資家に人気のある新興3市場が回復色を強めていますので、その可能性は次第に高まっていると思われます。
 東証1部は活況相場が続いているように見えますが、実際には手掛かり材料に乏しく、物色難ともいえる様相を呈しています。鉄鋼・造船・海運・資源株などにかつての勢いがなくなっている中、日経平均はジリジリ上昇して高値を更新、しかし売買代金は低調という不思議な現象がそれを物語っているように思います。こうした環境下で個人が狙うとしたら底入れしたとみられる新興銘柄でしょう。内容的にいいものまで売られる状態が続いていただけに、リバウンド余地は充分あると思われます。直近IPO銘柄が人気を集めているのも主力の1部市場が儲けにくくなってきたからにほかなりません。ただこれまでの学習効果から、深追いや上がりすぎの銘柄には注意が必要でしょう。

2007年6月25日号

 日経平均の上昇トレンドは不変

 このところ順調な相場が続いていますが、不思議なことに相場にははっきりとした方向感は感じられません。売買代金も活況相場の目安となる3兆円を下回ったままです。売買代金が3兆円を下回るのは10日連続で、相場が本当に強いのかそうでないのかボリューム面からは判然としない動きとなっています。
 とはいえ日経平均の動きをみますと、2月末の世界同時株安時からジリジリ下値を切り上げる動きになっており、右肩上がりの上昇相場が続いていることも事実です。先週は日経平均が217円上昇し同時株安前の水準を回復しました。引け値は18188円ですが、03年4月から始まった今回の大修復相場のトレンドは変わっていないので、2月に付けた年初来高値(18215円)はいずれ更新してくるとみた方がいいと思います。
 米国市場は長期金利の動向でこのところ大きく上がったり下がったりしています。米国の最近の金利上昇は正常な金利水準への回帰との見方が主流になってはいますが、行き過ぎの修正には波乱も伴います。ヘッジファンド危機も一部で囁かれていますので、当面は高値圏で不安定な動きが続くのではないでしょうか。
 
 狙い目は新興などの売られすぎ銘柄

 東京市場では国内勢の売りを外国人が吸収する構図が続いています。外国人の累計買越額は4月から6月第2週までで3兆6200億円に達しており、四半期ベースでは衆院選の与党圧勝で構造改革期待の買いが膨らんだ05年7-9月期に迫る勢いになっています。海外市場と比べた日本株の出遅れ感が背景になっているようで、こうした構図は当分変わらないと思われます。
 焦点は個人がいつ積極姿勢に転じるかでしょう。個人投資家に人気のある新興3市場が回復色を強めていますので、その可能性は次第に高まっています。
 東証1部は活況相場が続いているようにみえますが、実際には買い手掛かり材料に乏しく、物色難ともいえる様相を呈しています。鉄鋼・造船・海運・資源株などにかつての勢いがなくなっている中、日経平均はジリジリ上昇して戻り高値を更新、しかし売買代金は低調という不思議な現象がそれを物語っているのではないでしょうか。
 こうした相場環境下で狙うとしたら底入れしたとみられる新興市場でしょう。内容的にいいものまで売られる状態が続いていただけに、リバウンド余地は充分あると思われます。ただ前回の学習効果から深追いや上がりすぎの銘柄には注意が必要でしょう。

2007年6月18日号

 米景気の下振れ懸念は後退

 相場に力強さみたいなものが感じられるようになってはいますが、まだ東京市場にははっきりとした方向感は感じられません。先週も日経平均が下げた局面では押し目買いが入るものの、上値を追っていくという動きではありません。売買代金も活況相場の目安となる3兆円を下回ったままです。米国市場が落ち着きを取り戻しつつあることで見直し買いが入るものの、これといった手掛かり材料がないため一進一退が続いているという動きになっています。
 とはいえ日経平均の動きをトレースしますと、2月末の世界同時株安時からジリジリと下値を切り上げる動きになっており、右肩上がりの上昇相場が続いていることも明らかです。03年4月から始まった今回の大上昇相場のトレンドは継続したままですので、いずれ2月に付けた年初来高値(18215円)を更新してくるとみた方がいいでしょう。
 長期金利の上昇を嫌気して米国株は先々週末、大きく崩れましたが、先週末には早くも急落前の水準を回復しました。15日のNYダウの終値は前日比85ドル高の13639ドルで、急落前の6日の13465ドルを1.3%も上回っています。金利ショックを克服したとまでは云えないものの、今回の金利上昇が米国でのインフレ懸念の高まりが原因ではないことが分かってきたからだといわれています。つまり米景気が底堅いため金利が上昇しているのであり、それはプラス要因として捉える必要があるというわけです。これは日本株にはプラスに作用します。
 
 狙い目は新興などの売られすぎ銘柄か

 このところ東京市場では国内勢の売りを外国人が吸収する構図が続いています。銀行等保有株式取得機構など政府系機関が株式売却を進めていることもあり、こうした構図は当分変わりそうにありません。
 焦点は外国人に次ぐ存在の個人がいつ積極姿勢に転じるかでしょう。個人投資家に人気のある新興3市場が回復色を強めているので、その可能性は次第に高まっています。
 各市場の売買代金は先々週まで300億~500億円にとどまっていましたが、先週末にはジャスダックが644億円と2ヶ月ぶりに600億円を超えたほか、マザーズも2ヶ月ぶりに800億円台に乗せてきました。新興市場の底入れが明らかになるにつれ売買代金も膨らんでくるはずです。
 1部市場は活況相場が続いているようにみえますが、実際には手掛かり材料に乏しく物色難の様相になっています。今後はセクター物色ではなく、個別に買われる個別株相場が続くのではないでしょうか。
 狙い目は底入れしたとみられる新興市場でしょう。内容的にしっかりしたものまで一緒に売られる状態が続いていただけに、リバウンド余地は充分あると思われます。ただ前回の学習効果から深追いや上がりすぎの銘柄には注意が必要でしょう。

2007年6月11日号

 米市場では金利動向が最大の焦点に

 5月下旬から相場に力強さみたいなものが感じられる動きになってきましたが、先週の相場付きはどう表現したらいいんでしょう。木曜日までは堅調な動きで売買代金も3兆円を上回る活況状態が続いていましたが、米国株の急落を受けて金曜日には一転して急落。日経平均の下げ幅は一時350円以上拡大する場面もありました。8日の終値は274円安の17779円。1週間で179円(1.0%)の下落となっています。
 米国株の急落は長期金利の上昇が原因。米国景気が予想以上に底堅く、早期の利下げ期待が完全に後退し、長期金利が心理的なフシ目の5%を突破したことがきっかけとなっています。米市場ではインフレ懸念が最大のリスク要因となってきた感じです。一夜明けた米国市場は金利の落ち着きが安心感を誘い、NYダウが157ドル高、ナスダック指数が21ポイント高と急反発しましたが、今後は長期金利の動向によって株価が左右されることになりそうです。
 
 狙い目は新興の売られすぎ銘柄

 このところ東京市場では外国人が日本株を買い越しているのに国内勢は一貫して売り越すという構図が続いています。年金資金のリバランス問題、預金保険機構など政府系機関が相場低迷期に銀行などから買い取った株式の売却を進めていることもあって、国内勢が買い越しに転じるのは当面期待出来そうにありません。
 こうした中、今後のポイントは個人がいつ買い越しに転じるか、もしくは積極姿勢に転じるかに尽きるのではないでしょうか。
 最近の動きから新興3市場は底を打った可能性が高くなって来ました。決算発表が一巡して不安材料が減ったことも買い安心感につながっているようです。機関投資家の大口の売買も戻りつつあるようです。
 各市場の売買代金は300億~500億円とまだ低水準ですが、そう気にする必要はないと考えます。これは個人投資家が新興市場に未だ疑心暗鬼が残り、一歩踏み出すことへのためらいがあること、蒙った損失が大きすぎてまだ身動きが取れない状態にあるからででしょう。底入れが明らかになるにつれ徐々に売買代金もに膨らんでくるのではないでしょうか。
 こうした中での投資は割安さを基準においたバリュー投資がいいと思います。1部市場は活況相場が続いているようにみえますが、基本的には物色難の様相を呈しています。セクターの物色ではなく、個別に買われる個別株相場が当分続くのではないでしょうか。
 狙い目は底入れしたとみられる新興市場でしょう。内容的にしっかりしたものまで十把一からげに売られる状態が続いていただけにリバウンド余地は充分あるとみられます。ただ前回の学習効果から深追いや上がりすぎの銘柄には注意が必要でしょう。

2007年6月4日号

 力強さが感じられる相場展開に

 4月以降ボックス圏の動きが続き方向感の定まらない相場が続いていましたが、先週後半あたりから少し力強さみたいなものが感じられるようになって来ました。日経平均は7日にはボックスの上限になっていた17800円を突破、8日には更に上伸、一時18000円台に乗せる場面もありました。先週末の終値は17958円で、この1週間で477円(2.7%)上昇する形となりました。売買代金も膨らんできており活況の目安となる3兆円台を回復しています。
 特別なきっかけがあったわけではありませんが、米景気は崩れないという安心感が好材料に反応しやすい地合いに繋がったようです。30日の上海株式市場の急落を受けて始まった米国市場がしっかりで、NYダウが連日で過去最高値を更新するなど堅調な米国株も投資家心理を好転させたと云えそうです。
 5月9日に開催した米FOMCの議事録で、「米景気の下振れリスクが少し減退した」との認識が示されたことで米国では景気の先行きに楽観論が広がり、利下げ観測が後退しています。現状は経済が「熱すぎず、冷たすぎず」の適度な状況にあり、これが堅調な米国株を演出する背景になっているようです。先週末発表された米雇用統計も経済の底堅さを裏付ける内容となっています。

狙い目は新興銘柄か

 このところ東京市場では外国人が一貫して日本株を買い越しているのに、国内勢は一貫して売り越すという需給関係が続いています。年金資金のリバランス問題や預金保険機構など政府系機関が相場低迷期に銀行などから買い取った株式の売却を進めていることもあって、国内勢が買い越しに転じる可能性は当面、乏しいと考えざるを得ません。
 こうした中、今後のポイントは外国人に次ぐ存在の個人がいつ買い越しに転じるか、または売り越し幅が大幅に縮小してくるかに尽きるのではないでしょうか。前回、新興3市場は底を打った可能性が高くなったとコメントしましたが、この1週間でその可能性はさらに強まったように思います。決算発表が一巡して不安材料が減ったことや、日経平均が底堅く推移していることが買い安心感に繋がっているようです。機関投資家による大口の売買も徐々に戻りつつあります。
 市場全体の売買代金はまだ300億~500億円と低水準ですが、これは個人投資家にまだ疑心暗鬼が残り一歩踏み出すことへのためらいがあることや、新興株の損失が大きすぎてまだ身動きが取れない状態にあるからであろう。新興市場の底入れが明らかになるにつれ売買代金も徐々に膨らんでくるのではないでしょうか。
 こうした中での投資は割安さを基準においたほうがいいと思います。1部市場は基本的には物色難の様相を強めていますので、狙い目は底入れしたとみられる新興市場でしょう。内容的にしっかりしたものまで一緒くたに売られる状況が続いていただけに、リバウンド余地は充分あるとみられます。ただ前回の学習効果から深追いや上がりすぎの銘柄には注意が必要でしょう。

2007年5月28日号

 方向感のない相場展開に

 5月に入って相場の方向感がなくなったようです。堅調な米国株の上昇を受け連休明け後はしっかりした動きを見せていましたが、5月第3週、第4週とも方向性はほとんど感じられません。好決算を発表した企業が個別に買われる程度で、特定のセクターがテーマ性に基づいて買われるという状況ではなくなっています。売買代金も活況の目安とされる3兆円下回るようになり、上値も次第に重くなっている感じです。
 米国株を始め、欧州、アジアの主要株式市場が軒並み連鎖株安後の高値を更新する中で、ひとり日本だけが取り残された状態になっています。これについては様々な要因が考えられますが、まず投資家が今期の収益見通しをどう捉えたらよいかまだはっきりしていないことが背景にあるのではないでしょうか。例年5月は機関投資家が企業分析に集中するため、買い手不在になりやすいことも事実です。
 しっかりした予測に基づいていないため、米景気や米国株の行方、はたまた中国株の暴落懸念などをあげつらい、買わない理由にしているように感じられます。国内景気や日本株相場の予測さえ困難な状況にある中で、他国のことまで心配して株式を買わない行為、はっきりいえば株式投資に対する自信のなさがこうした相場を現出していると云えなくもありません。

新興3市場は底入れした可能性が大

 投資主体別売買動向を見ますと外国人は一貫して日本株を買い越していますが、国内勢は一貫して売り越しています。年金資金のリバランス問題や政府系機関が相場低迷期に大手銀行などから買い取った株式の売却を進めているとの観測もあることから、国内勢が買い越しに転じる可能性は当面、乏しいように思われます。
 今後の相場を見る上でのポイントは外国人に次ぐ存在の個人がいつ買い越しに転じるか、または売り越し幅が縮小してくるかに尽きるのではないでしょうか。
 急落が続いていた新興3市場ですが、ここへ来て下げ止まったのではと感じさせる動きになってきました。チャートからはジャスダック指数とマザーズ指数が5/18、ヘラクレス指数は5/22に底入れした可能性が強まっています。好業績を発表した銘柄までが売られような異常な状態が続き、様々なテクニカル指標が売られすぎのサインを出していただけに、その可能性は極めて高くなったのではないかとみています。
 新興市場が底打ちしたとみられることから物色の流れは今後変わってくることになろう。1部市場は基本的には物色難の様相を強めつつありますので、好業績を発表した銘柄などが個別に買われるような相場展開が続くのではないでしょうか。
 新興市場は底打ちしたと見られるだけに狙い目でしょう。内容的にしっかりしたもの、好業績ながら地合いの悪さに引きずられて下げた銘柄などが物色対象といえそうです。

2007年5月21日号

 今期も2ケタ前後の増益に

 連休明け後は堅調な動きをみせていた東京市場ですが、動きは芳しくありません。売買代金も活況の目安とされる3兆円下回るようになり、上値も次第に重くなっています。先週末の日経平均は17399円で、1週間で154円(0.9%)の下落となりました。
 米国株を始め、欧州、アジアの主要株式市場が軒並み連鎖株安後の高値を更新する中、ひとり日本市場だけが取り残された形です。これについては様々な要因が考れますが、決算発表がたけなわで、投資家サイドの今後の見通しがまだはっきりしないことも理由の一つにあげられそうです。例年5月は機関投資家が企業分析に集中するため、買い手不在になりやすいことも事実です。
 日本経済新聞社が18日に集計した上場企業(新興市場、金融を除く)の08年3月期経常利益は前期比3.0%増え、5期連続で過去最高を更新する見通しです。先週末時点の増益率予想が1.1%でしたから、業績が先行き好転するとみている企業が増えていることを示しています。4期連続で過去最高益になった07年3月期が期初の1.5%増益予想から10.7%増益(5/18現在)になったように、今回も2ケタ前後の増益になる可能性は大でしょう。

新興市場はそろそろ底打ちか

 外国人の日本株買いは継続していますが、国内機関投資家と個人はこのところずっと売り越しています。年金資金のリバランスの関係で機関投資家が買い越しに転じる可能性は乏しいと思われますが、外国人に次ぐ存在の個人がいつ買い越しに転じるか、もしくは売りが減少するかが今後の相場をみる上でのポイントとなりそうです。
 新興市場銘柄を投げ売って1部上場銘柄に乗り換えた個人はその後の株価下落で痛手を負い、ここへ来ての新興市場の急落で身動きが取れない状況になっています。資金に余裕がなくなり、リスクも取れない状態になっているといった方がいいかもしれません。
 新興市場の代表であるマザーズ指数は5/7の直近高値からわずか9日間で171ポイント(-17.7%)、4/5の高値からは270ポイント(-25.3%)、1月の年初来高値からは474ポイント(-37.3%)もの下落になっています。まさに暴落といえます。
 好業績を発表した銘柄までが売られる状況で、先週後半はまさに陰の極といってもいい状況でした。ボリンジャーバンドや移動平均からのカイリ率、サイコロジカルラインなど多くのテクニカル指標も売られすぎのサインを出していますので、新興市場の底入れは近いと考えます。
 4月末から鉄鋼、造船、海運、資源株などを中心とする相場が続いて来ましたが、その流れもここへ来て変わりつつあるように思います。物色難の様相を強めつつありますので、1部市場は当面、好業績を発表した銘柄などが個別に買われるような個別株相場が続くのではないかとみられます。
 新興市場は底打ちが近いとみられるので、内容的にしっかりしたもの、好業績ながら地合いの悪さに引きずられて大きく下げた銘柄などが狙い目といえるでしょう。

2007年5月14日号

 地合いが好転

 連休中の米国株高を受け、東京市場の地合いは先月までとは変わってきました。売買代金は活況の目安とされる3兆円を概ね上回り、売買高も10日には24億8600万株と3月9日以来の規模に膨らんできました。10日の米国株の急落を受け先週末には日経平均が一時300円近く下げる場面もありましたが、次第に下げ渋り、引けは17553円(前日比-183円)となりました。
 連鎖株安後の高値を10日に更新したこともあり、市場では強気のコメントも目立つようになっています。確かに企業業績に対する一時の悲観的な見方は後退しています。決算発表シーズン前には好業績期待が裏切られるのではとの不安が市場を覆っていましたが、そうした不安心理も主要企業の決算が明らかになるにつれ薄れています。
 日本経済新聞社が11日集計した上場企業(新興市場、金融を除く)の07年3月期決算は経常利益が12.2%増え、4年連続で過去最高を記録しています。今期については1.1%増益予想と微増益にとどまるとしていますが、これは税制改正に伴って減価償却費が増えるほか、米国景気の先行き透明感や円高懸念などから経営者が先行きについて慎重な見方を取っているのが原因。好決算となった前3月期も昨年5月時点の予想増益率が1.5%だったことを考えると、増益率の1.1%をそう気にする必要はないと思います。
 米国経済については景気後退懸念とインフレ懸念の二つの懸念材料が残ったままですが、原油価格の下落でインフレ懸念はここへきてやや後退しています。米景気を支えていた個人消費に陰りが出ていることは気掛かりではありますが、景気が減速局面に入れば利下げ期待も広がりますので、株価には決してマイナスではありません。

相場は上値を取ってくる可能性も

 個人投資家を含め国内勢が弱気に傾いていた4月に外国人は日本株を1兆4500億円超買い越しました。この間、個人は1兆円近く、国内金融機関も5000億円近く日本株を売り越していますので、国内勢の売り物を安いところで大量に拾ったともいえます。
 米国株のほぼ一本調子の上昇で外国人投資家のリスク許容度が高まっている中、米欧市場に比べた東京市場の出遅れが顕著になっていますので、外国人の日本株買いは今後も継続するとみられます。それゆえ、東京市場は底堅い動きが続くのではないでしょうか。売り越しを続けていた個人が買いに動き出せば、相場が上値を取ってくる可能性も充分あるとみられます。
 1部市場の出来高が膨らんできたので物色の中心はメジャーマーケットに置いたほうがいいでしょう。新興市場については会計や決算に対する不信感があるため、決算発表が本格化する今来週は手掛けにくい状況が続くとみられます。マザーズ指数などは算出以来の安値まで売られているので基本的には買いのチャンスと捉えたほうがいいでしょう。一足早く底入れし、内容的にしっかりかりしてるものは狙ってもいいのではとみています。

2007年4月23日号

 買い手掛かり材料が欠如

 今週から本格化する主要企業の決算発表を前に市場では買い手控えムードが一段と広がってきました。連鎖株安前に連日で3兆円を超えていた東証第1部の売買代金はこのところ2兆円台が定着。先週末も売買高は1月4日の半日立会いを除き今年3番目、売買代金も同4番目の低い水準になっています。
 先週は日経平均が1週間で89円上昇。19日には一時400円以上下落し、連鎖株安の再来かという場面もありました。先物に仕掛け的な売買が入り、現物市場がそれに振り回されたためです。国内にこれといた買い手掛かり材料がなく売買高が細っている情況では、株価指数先物の投機的な売買が株価の振幅を大きくするため、今後もこういうことが起こる可能性はあります。
 米欧の主要な株価指数が2月末に始まった世界連鎖株安前の水準を軒並み回復しているなかで、日本市場だけが取り残された格好になっています。NYダウは3日連続で過去最高値を更新、ナスダック指数も01年2月以来となる高値に進んでいるのに、一度も急落前の水準に戻しておらず、連鎖株安前より4%弱安い水準にとどまったままです。

当面は決算発表を受けた個別物色の展開か

 米国株が新高値に進んできたためリスク許容度の増した外国人投資家が日本株買いを再開してくる可能性は否定できませんが、現在のところその可能性は高くはないでしょう。米国景気の先行き不透明感が強いため、今週から本格化する3月決算企業の決算発表で08年3月期に対して企業側が慎重な見通しを示すのではとの警戒感が広がっており、好決算を背景にした積極的な買いが期待しづらいためです。
 手掛かり材料がないため東京市場は次第に物色難の様相を強めています。こうした中、決算発表が本格化しますので、当面は好決算の出たものを個別に物色する個別株物色の展開が続くのではないでしょうか。
 狙い目としては好決算の出たものとなりますが、基本的には決算が出てからでは遅いので、その可能性のあるものを早めに仕込むということになります。当社は1部市場についてはチャートが崩れたものが多く、出来高も細っているので、こうした市場で儲けるのは基本的には難しいと考えています。そのため投資先としては消去法的に新興市場、それも一足早く底入れし、内容的にもしっかりした銘柄群がいいのではないかと考えています。
なお、来週5月1日号と5月7日号は連休のためお休みとなります。



2007年4月16日号

当面は方向感のない動きか

 相場には方向感がなくなってきた感じです。前日の米国市場が堅調に推移していたにもかかわらず先週末の東京市場は大きく下落。週末にG7(7カ国財務省・中央銀行総裁会議)を控えていたとはいえ、日経平均が176円(1.0%)も下げた理由がよく分かりません。
 今週から米国主要ハイテク企業の決算発表が本格化するうえ、来週からは国内主要企業の決算発表も本格化するという状況を前に、国内投資家が積極的な売買を手控えたこと、また米国で景気減速懸念に加えインフレリスクまでが台頭し、投資家がどう動けばいいのか判断に迷ったことなどがこうした相場を現出させたのではないでしょうか。
 とはいえ米国市場は世界同時株安前の水準を回復して来ました。先週末のNYダウは12612ドル(急落前は12632ドル)、ナスダック指数は2491ポイント(同2504ポイント)となっています。テクニカル的に見れば両方とも綺麗な右肩上がりの上昇トレンドを描いており、今後も順調な相場が期待できそうな形になっています。それに対し東京市場はまだ下落幅の49%を戻したにすぎません(4月9日の戻り高値を基準にすれば回復率は97%)。経済のファンダメンタルズを考えれば日本市場が米国市場より相場が上がりにくいという情況ではありません。
 これは需給関係から来ているのかもしれません。外国人はここへきて買い越しに転じてはいますが、かつてのように月間1兆円を超える積極的な買いにはなっているわけではありません。ゼロサムゲームと同じでどこかが売り越せば必ずどこかが買い越しになる-そういった感じの買いと言った方がいいかもしれません。
 景気の先行き不透明感から国内機関投資家が買いを手控えている中、世界同時株安が起きた2月第4週から3週連続で計1兆5212億円買い越した個人投資家が回転が効かなくなり、コストを割り込まないうちに取引を手仕舞う動きが相次ぎ、目立った買いセクターがなくなったからといえなくもありません。
 国内にこれといった買い手掛かり材料がないため、今週も東京市場は方向感のない動きでしょう。基本的には米国市場に左右される展開が続くとみたた方がいいと思います。


狙い目は新興市場などの売られすぎ銘柄群

 度々指摘しているように外国人が買わなければ東京市場は基本的には上がりません。こうした中で2月までの相場上昇を支えた鉄鋼株や資源関連株などがかつての勢いをなくしているため、市場は次第に手詰まりの様相を強めています。
 こうした状況を反映し物色の流れも変化しつつあります。投資家の目は1部市場を向いているというコメントをよく耳にしますが、これは見当違いでしょう。1部市場は人気が離散し、出来高、売買代金とも細っているのが現状です。需給面のシコリのない新規IPO銘柄などに人気が集中しているのもその表れでしょう。
 物色の流れは売られすぎた銘柄群に来ているように思います。はっきり言えば新興市場の銘柄群-へといった流れです。
 狙うとしたらそういうところでしょう。ただ新興市場については全てがいいというわけではありません。買われるものとそうでないものに峻別されると見なければなりません。2月から3月にかけての相場急落という学習効果もありますので、上値追いは避けるべきで、全力投球も慎んだほうがいいとみています。

2007年4月9日号

SQ算出を控え波乱含みの動きか

 名実ともに4月相場入りした東京市場ですが、新年度入りとともに大きな下げに見舞われました。2日新甫は荒れるとよくいわれますが、それを地でいった形です。
 本当のところはこの相場格言は実際とは異なりますが、一時の連鎖株安から落ち着きを取り戻したとはいえ、市場にはまだ警戒感が残り、大きく下げた局面では不安心理が頭をもたげてくる構図は変わってはいません。
 先週は週初に急落した場面があったものの、日経平均は1週間で197円(1.1%)上昇しました。しかし国内にこれといった買い手掛かり材料がないため、相場の方向感が定まっているわけではありません。米国株の動向に影響される度合いが強っているのが実情で、売買代金も細り気味です。こうした相場環境では先物に振り回される展開になりがちです。今週は13日にオプション4月物のSQ算出を控えているため波乱含みの動きになる可能性もありそうです。 
 米国市場ではサブプライムローン問題などが市場心理に影を落とし、景気の先行き不透明感が強まっていましたが、6日発表の3月の雇用統計で雇用の底堅さが裏付けられたため、不透明感はやや後退してくる可能性があります。ただサブプライムローン問題は簡単に決着する問題ではありません。米国株は同問題を内包しながら連鎖株安で急落した株価を少しずつ修正する展開-こう考えるのが一般的でしょう。

狙い目はエレクトロニクスや売られすぎ銘柄群

 このところ東京市場では外国人の買いに勢いがみられません。3月第3週、第4週と買い越したものの、本格的な買い越しに転じたとはまだいえません。他市場と比較した日本株の割安感もなくなっており、米国株にはっきりした方向感が出てくるまでは外国人の日本株買いも期待できないとみた方がいいのではないでしょうか。
 外国人が買わなければ日本市場は基本的には上がりません。世界同時株安時の大量の外国人売りを吸収した個人投資家も回転が効かなくなっているのが現状で、東京市場は今後も上値の重い展開が続くと見た方がいいでしょう。現に物色の中心になっていた新日鉄などの鉄鋼株や住友鉱などの主力大型株は上値の重い動きに変わっており、市場は物色難というか手詰まりの様相を呈しつつあります。
 こうした状況を映し物色の流れは徐々に変わってきているようです。まだ奔流とはなっていませんが、今期収益が大きく回復するエレクトロニクス関連セクターとか売られすぎた新興市場銘柄群-などへといった流れです。
 狙うとしたらそういうところでしょう。ただ新興市場については全てがいいというわけではないので注意が必要でしょう。買われるものとそうでないものに峻別される可能性大と見た方がいいと思います。2月から3月にかけての急落という学習効果もありますので全力投球も慎んだほうがいいとみています。

2007年4月2日号

内外の投資家はなお慎重姿勢

 落ち着きを取り戻してきたかに見えたNY市場ですが、米国景気などに対する警戒感はまだ消えたわけではありません。従来からのサブプライムローン問題に加えインフレ懸念が再び台頭したことなどから米国市場は先週大きく下落しました。これを受け東京市場も米国株に引きづられる展開で、先週は日経平均が1週間で193円(1.1%)下落しました。 世界同時株安から1ヶ月が経過しているのに国内外の投資家はなお慎重姿勢を採っているといえます。
 地政学リスクの高まりもあり原油価格はここへきて再び上昇、WTIは29日に1バレル66ドル台に乗せてきました。今後も上昇基調が続き70ドル台に乗せるようであれば要注意でしょう。米国人の購買余力を奪い景気後退に繋がるリスクが大きくなってくるからです。
 サブプライムローン問題については何度も指摘しているとおり、現状ではそう心配する必要はないと考えています。住宅ローン全体に占める割合が1割程度と小さく、影響は限定的とみられることが背景。
 
流れは新興市場へ
 
 このところ東京市場では外国人の買いに勢いがみられません。3月第3週(19-23日)こそ買い越したものの、それまでの大量の日本株売りを考えれば本格的な買い越しに転じたとはまだいえません。米国株にはっきりした方向感が出てくるまでは、外国人の日本株買いも期待できないとみた方がいいのではないでしょうか。 
 外国人が買わなければ東京市場は基本的には上昇しません。世界同時株安時の大量の外国人売りを吸収した個人投資家も回転が効かなくなっているのが現状で、東京市場は今後も上値の重い展開が続くとみられます。
 このところ市場では新日鉄などの鉄鋼株や住友鉱など物色の中心になっていた主力大型株の上値が重くなっています。それ以外の銘柄も大体同じような動きになっており、市場は物色難というか手詰まり感の様相を呈しているのが実情です。
 こうした状況では物色の流れは変わって来ざるを得ません。これまではどちらに物色の矛先が向かうのか判然としませんとコメントしてきましたが、最近の動きから流れは新興市場に移りつつあるのように感じられます。
 ただ新興市場の銘柄がすべていいというわけではありません。買われるものとそうでないものに二極化する可能性は充分あります。また今年2月から3月にかけての新興市場の下落という学習効果もありますので、全力投球も慎んだほうがいいと思います。

2007年3月26日号

株安連鎖への不安はやや後退

 NY市場が落ち着きを取り戻してきたことを受け東京市場もしっかりの展開となってきました。先週は日経平均が1週間で736円(4.4%)も上昇。2月28日の世界同時株安からの下落分のほぼ半分を戻してきました。株安連鎖への不安はやや後退した感じです。
 円相場も落ち着きを取り戻してきました。外為市場では豪ドルや英ポンドなど高金利通貨に資金が向かい始めており、国際商品市場ではWTIや金相場が上昇するなど、円キャリー取引が高金利通貨や国際商品相場を押し上げた年初までの構図が復活しつつある状況になりつつあります。
 サブプライムローン(延滞履歴があるなど信用力の低い個人を対象としたローン)問題が米金融市場に波及して米国経済を悪化させるのではとの懸念は残りますが、同問題については現状ではそう心配する必要はないと考えています。同ローンの住宅ローン全体に占める割合が1割程度で影響は限定的とみられること、またこれで米国経済が失速するとも考えにくいからです。
 
物色の流れが変わる可能性も
 
 このところ東京市場では外国人の売りを個人投資家が買い支える構図が続いています。連鎖株安が続いた週から3週間で個人投資家の買越額は1兆5200億円に達しており、統計を取り始めて以来最高の買越額となっています(この間、外国人は7400億円の売り越し)。
 ところが個人投資家のこうした買いは回転が効かなくなりつつあるのが現状。いずれ終息するとみなければなりません。
 世界的な株安連鎖を受け海外投資家のリスク許容度は低下したままです。米国株にはっきりした方向感が出てくるまでは、外国人の日本株買いも期待できないとみた方がいいのではないでしょうか。
 外国人が買わなければ日本市場は基本的には上昇しないので、東京マーケットは今後も上値の重い展開が続くとみられます。先週1週間で730円強上げたこともあり、今週は売り買い交錯の展開でないでしょうか。ただ急落の後遺症は徐々に癒えてきましたので、市場の雰囲気は徐々に良くなってくるとみていいでしょう。
 このところ市場では新日鉄や住友鉱など物色の中心になっていた主力大型株の上値が重くなっています。外国人が買って来なくなったことの表れでもありますが、このことからも物色の流れは今後変わってくる可能性があります。
 中小型株相場になるのか低位株相場になるのか、それとも個別材料株相場になるのか現状ではまだ判然とはしません。が、メジャーマーケットだけでなく新興市場を含め、どちらに物色の主力が移っても即対応できるよう考えを整理した方がいいと思います。

2007年3月19日号

株安への不安はやや和らぐ

 NY市場が下げ渋り世界的な連鎖株安が一段落しつつあるとの見方から東京市場は徐々に落ち着きを取り戻してきました。とはいえ先週は日経平均が1週間で420円下落したことも事実で、不安定さが完全に払拭されたわけではありません。連鎖株安への不安がやや和らいだ状態で小康状態を保っていると言った方が適切かもしれません。
 株安連鎖の一因になった円相場も落ち着きを取り戻しつつあります。豪ドルやニュージーランドドルなど高金利通貨に投資資金が戻り始めているほか、ユーロも対円やドルに対し上昇しています。円キャリー取引の解消に伴って円高が進むとの懸念は後退したと考えていいのではないでしょうか。
 サブプライムローン(延滞履歴があるなど信用力の低い個人を対象としたローン)問題の表面化で米国株が13日に急落したことで米経済の先行きが株式市場の最大の焦点となってきた感がありますが、これについてはそう懸念するほどではないと考えています。同ローンの住宅ローンに占める割合は1割程度であり、影響は限定的とみられること、またこれで米国景気が失速するとも考えにくいからです。
 ただそうはいってもこの問題が簡単に決着するとも思えません。米国株は同問題を内包しながら少しずつ落ち着きを取り戻していく―こう考えるのが一般的でしょう。そうであれば今後も似たようなケースが起こりうるため、米国株の戻りには当面力強さは期待できないかもしれません。

個人投資家の買いは回転が効かない状態に

 米株安を受けた世界同時株安で海外投資家のリスク許容度は低下しています。米国市場にはっきりとした方向感が見えてくるまでは、積極的に日本株を買っていた外国人の日本株買いも細ってくるとみなければなりません。
 このところ東京市場では外国人の売りを個人投資家が買い支える構図が続いています。連鎖株安が続いた週から2週間で個人投資家の買越額は1兆989億円に達しており、統計を取り始めて以来最高の買越額となっています(この間外国人は6549円の売り越し)。
 ところが個人投資家のこうした買いは回転が効かなくなりつつあるのが実情。いずれ終息するとみられます。
 外国人が買わなければ日本市場は基本的には上昇しないので、東京マーケットは今後も上値の重い展開が続くと考えられます。ただ急落の後遺症は徐々に癒えてくるとみられるので、市場の雰囲気は徐々に良くなってくるとみていいでしょう。
 このところ市場では新日鉄や住友鉱など物色の中心になっていた銘柄の上値が重くなっています。このことからも物色の流れは徐々に変化してくるとみた方がいいのではないでしょうか。
 中小型株相場になるのか低位株相場になるのか、それとも個別材料株相場になるのか現状ではまだ判然とはしません。が、メジャーマーケットだけでなく新興市場を含め、どちらに物色の主力が移っても対処できるよう考えを整理した方がいいのではとみています。

2007年3月12日号

円高懸念は徐々に後退へ

 NY市場が下げ渋り世界的な連鎖株安が一段落しつつあるとの見方が広がり、東京市場は徐々に落ち着きを取り戻してきました。先週は日経平均が週間で53円下落、終値は17164円となりました。週初の大幅下落後は少しずつ下値を切り上げる形になっています。
 株安連鎖の一因になった円相場も一服気味。外為市場ではオーストラリアドルやニュージーランドドルなど高金利通貨に投資資金が戻り始めており、円キャリー取引の解消に伴って円高が進むとの懸念はやや弱まったように思います。
 今月8日に欧州中央銀行が利上げを発表したのに続きニュージーランド準備銀行(中央銀行)も政策金利を引き上げました。この結果、2月に利上げした日本との金利差は縮まらず、市場では円キャリー取引が復活するとの声も出始めています。9日のニューヨーク外為市場で円相場が1ドル=118円台まで下落したことから、円高に対する市場の警戒感は徐々に和らいでくるとみていいのではないでしょうか。
 先週末発表された米雇用統計はほぼ予想どおりの内容でした。住宅市場にはなお不透明感が残っているものの、失業率の低下や雇用者数の底堅さから、米景気の先行きへの警戒感は後退した形になっています。

物色動向の変化にも対応できるような準備が必要に

 米国市場の下げ渋りや円高の一服などから今週の東京市場は徐々に落ち着きを取り戻すと思われます。日経平均がわずか5日間で1768円(9.7%、ザラバベース)も下落したあとだけに不安定さは残りますが、相場の地合いは徐々によくなってくるとみていいでしょう。
 こうした中、焦点となるのが物色の流れ。外国人は昨年12月以降、毎月1兆円を超える大量の日本株買いを続けてきました。これが相場を押し上げたわけですが、こうした買いが今後も継続すると考えるのはやや無理があるように思います。2月第4週が大幅売り越しだったように、買いはかなり細るとみた方がいいのではないでしょうか。外国人買いが入らないと国内の機関投資家はあまり動きません。
 このところ市場では新日鉄と住友鉱が物色の2本柱となっていますが、ともに上値は重くなっています。このことから物色の流れは徐々に変化してくるとみた方がいいのではないでしょうか。
 中小型株相場になるのか低位株相場になるのか、それとも個別材料株相場になるのか現状ではまだ判然とはしませんが、メジャーマーケットだけでなく新興市場を含め、どちらに物色の主力が移っても対処できるよう考えを整理した方がいいのではとみています。

2007年3月5日号

米国市場が落ち着くには時間が必要

 NY市場の急落を受け東京市場は先週大きく崩れてしまいました。2/28の日経平均株価の下落幅は515円(▲2.8%)。その後も下げ止まらず、週末には235円安の17217円で引ける形となりました。2/26に付けた昨年来高値(18300円、ザラバ値))から先週末のザラバ安値(17217円)までの下落幅は1140円、率にして6.23%にもなっています。
 急落の原因になった米国株は2日もNYダウが120ドル(1.0%)安、ナスダック指数が36ポイント(1.5%)安となっています。外為市場で円相場が1ドル=116円台に上昇するなど、円キャリートレード(低金利の円を借りて高金利通貨などで運用する取引)の巻き戻しが続いていることが懸念されたようです。
 サブプライム(延滞履歴があるなど信用力の低い個人)を対象にした住宅ローンの延滞や物件の差し押さえが増加し、昨年末以降、同ローンを専門とする金融機関の破綻が相次いでいることも株安の一因となっています。ただ、サブプライムローンが住宅ローン全体に占める割合は1割程度であるため、これの影響は限定的との見方が現状では大勢。
 とはいえ、米国では経済の先行きについて拡大基調が続くとの見方が揺らぎつつあるため、マーケットが落ち着きを取り戻すにはいま少し時間がかかると見たほうがいいのではなかろうか。

外国人の日本株買いは細る方向に

 米国株安を受けた世界同時株安で海外投資家のリスク許容度は低下しています。米国市場に方向性が見えてくるまでは、積極的に日本株を買っていた外国人の日本株買いも細ってくると見たほうがいいでしょう。
 東京市場で5割以上シェアを持つ外国人が日本株買いを控えれば、東京マーケットは上値の重い展開にならざるを得ません。有力な買いセクターが見当たらない状況だけに、当面は調整場面が続くと見たほうがいいと思います。 問題はその幅と期間ですが、幅については1100円強も下げている訳ですから、かなり進展したと考えています。ここから下げたとしても下値は75日移動平均線の17000円前後ではないかと見ています。期間についてははっきりしませんが、本格的な調整になっていますので1ヶ月程度はかかるとみたほうがいいでしょう。

メジャー市場と新興市場両にらみのスタンスが必要

 こうしたなか物色の流れが変化してくるか否かですが、基本的には外国人買いが細れば流れは変化してくると考えなければなりません。ジャスダック市場は急落前は戻り高値更新の動きをみせていましたが、急落後も1部市場より底堅い動きをみせているように、売り込まれた新興市場にも目を向ける必要があると思われます。今後はメジャーマーケットと新興市場両睨みのスタンスが必要でしょう。目先は材料性の強い銘柄が物色される展開も考えられます。

2007年2月26日号

活況相場だが全面高には程遠い相場展開

 活況相場が続いています。東京市場の売買代金は3兆円を上回る日がほとんどで、売買高も30億株前後の大商いが続いています。日経平均の2/7の直近安値(ザラバ値)から先週末高値までの上昇幅は1040円6.0%)にもなっています。
 短期間で1000円も上げればある程度の調整は避けられませんが、今の相場では調整らしい調整がみられません。昨年11/27の安値を基準にすると上昇幅が2624円(16.8%)になるのに、それに見合った調整すらありません。
 日経平均が新値更新しているのに東証1部で昨年来高値に進んでいる銘柄はそう多くはありません。少ないときで40銘柄前後、多いときでも80銘柄程度しかないのが実情です。これは今の相場が全面高ではなく、限られた業種の、限られた銘柄が上昇しているからにほかなりません。
 こうしたことから相場の過熱状況をみる騰落レシオも114.48%(2/23現在)と高値更新が続いている割に過熱感が出ない不思議な形になっています。
 外国人の積極買いが続いているため今後も限られた業種の限られた銘柄が物色される可能性が大。このため当分は過熱感のない活況相場が続くのではないかとみられます。
 とはいえ鉄鋼株など集中物色されている一握りの銘柄がピークアウトしたら、日経平均も調整局面入りが避けられないとみなければなりません。

新興市場は最悪期を脱する

 今の相場は一旦利益確定したら怖くてなかなか買い戻しができません。個人投資家にとっては本当は儲けにくい相場となっているのです。そのため今後は売られすぎた新興市場にも目を向ける必要があるのではないかとみています。
 新興市場の代表であるマザーズ市場は1月初旬に6営業日で20.0%上昇した反動が出て4週連続で調整局面が続いていましたが、先週末に2日連続で大幅高したように流れが変わりつつあります。
 見切売りが出たり売り急ぐ動きもなくなってきました。大きく売られたもののうち業績がしっかりしたものは急反転し始めています。マザーズ市場だけでなくJQ市場も売買代金が膨らんできましたので、新興市場は最悪期を抜け出したとみていいのではないでしょうか。下げがきつかっただけにそれなりの戻りは期待できると見られます。

今週の注目株

( 3204 )トーア紡コーポレーション

P E R 16.6 倍
P B R 1.27 倍
配 当 2.0 円
株価( 2 /23 ) 138 円
第1目標 165 円
第2目標 190 円
見切り 120 円

【業績】  (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
05/12   21621 693   -19.2
06/12 21423 650 5.1
07/12 (予) 21000 700 8.3

 先週末に前12月期決算を発表。経常段階では黒字基調が定着していたが、前期からは最終損益段階でも利益を出せる真の黒字企業に転換。これを受け前期末の株主に対し13年ぶりに2円の復配を実施すると発表。
 先日、黒字基調が定着し6期ぶりに2円復配を発表した三井松島の株価が130円台から180円台へ大きく上昇。無配会社でも株価が200円から300円の企業が多いなか、収益基盤が固まって配当を始めようとしている同社の株価が130円台というのはいかにも安すぎるのではなかろうか。
 小型株ファンドが組み入れる可能性もあり水準訂正の可能性は充分。PERは16.6倍と割安感があり、PBRも1.27倍と評価不足の感が強い。下値リスクが乏しいことも魅力でしょう。


( 8704 ) トレイダーズHD

P E R 34.2 倍
P B R 1.90 倍
配 当 250 円
株価( 2 / 23 ) 43150 円
第1目標 50000 円
第2目標 60000 円
見切り 39000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 5447 754 2061
07/3 (予) 5660 680 1260
86/3 (予) 6000 1000 2517

 外国為替証拠金取引と日経平均先物など株価指数先物に特化した証券会社。日経ミニなど新商品の登場で金融先物への注目度が高まるなど追い風も吹く。
 外国為替証拠金取引の新システムへの移行に失敗し今上期の注文が激減したため今期は減益決算となるが、システムが復旧した期後半以降は急ピッチの回復をみせる。後半の回復ピッチが想定よりいいことから、通期経常は表記程度まで回復する見込み。
 株価は収益の減額修正を嫌気し大きく下落。昨年11月に底値を付けたあとも底ばい状態が続いていたが、先週木・金と急反発に転じる。出来高も急増し一気に25日線と75日線を上回ってきたことから反転局面に入ったとみていいのではなかろうか。
 昨年2月高値から9割安の水準まで売られただけに、戻りは大きなものになりそう。

2007年2月19日号

堅調地合が続き18000円突破も。個別株では波乱もありそう

 先週末の東京市場は小反落、大引けの日経平均株価は17875円(前日比-21円)となった。5連騰で約400円幅の上昇を見せ昨年来高値を更新したあとだけに、さすがに一服した。今週は前週の堅調地合を受け、活発な物色が続き上値を追うことになりそう。売買代金も先週木曜日まで10日連続で3兆円を超えており、物色意欲も旺盛。実需中心で過熱感も少なく、日経平均の18000円超えもありそう。
 しかし上値が重くなっているのも事実で、先週金曜日の1部市場の高値更新銘柄数は上場1717社中わずか46銘柄。動いているセクターも次々替わっており、電鉄、鉄鋼株などが買われた反面、大手商社、不動産株などは早くも回転が止まってしまった。日経平均が上昇している割りになかなか儲けられない相場が続いているといえそうだ。また新日鉄を筆頭に、高値を更新しても出来高が細ってきている銘柄が増えていることにも注意したい。先高感が強い割りに買いエネルギーが減ってきていることの表れで、個別銘柄では波乱もありうる。

人の行く裏に道あり花の山

 一方新興市場は厳しい下げが続いている。投資家の手控えを誘った10~12月期決算発表は先週末でほぼ一巡した。警戒されたIPO(新規公開)ラッシュも2/14の7社でピークを越えた。しかし、個人投資家は1部市場に目を向けており、新興市場に戻ってこない。買い手不在の中で、売り物に押される展開が続いているといえる。
 現在、新興市場に対する個人投資家の厭戦気分が高まっている。「新興から足を洗って1部市場で運用する」という声も良く聞かれるが、過去の例からは、こういう悲観人気充満の時は大底であった。「人の行く裏に道あり花の山」である。
 当面は1部市場での運用を続けながら、新興市場の優良株の買い場到来を待ちたいところだ。

今週の注目株

( 6622 ) ダイヘン

P E R 17.14 倍
P B R 2.33 倍
配 当 5.0 円
株価( 2 / 16 ) 703 円
第1目標 780 円
第2目標 820 円
見切り 650 円

【業績】  (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3   85619  6963   31.1
07/3 (予) 94000  8000  41.3
08/3 (予) 95000  8400 37.6

 2/5に今3月期の業績を上方修正。電力会社向けの電力機器や自動車業界向け溶接メカトロ機器及び半導体製造装置などが好調なため。経常利益は従来の74億円から80億円に拡大する見通しです。

 株価は、増額修正を好感し2/6に大きく上昇したあとも堅調な相場が続いています。1部市場の一部の大型株ばかりが物色される今の相場を考えれば、目立たないながらも少しずつ上値を追っていく動きは、上値指向の強いことを示唆しているのではないでしょうか。
 
 PERは17.1倍と割安感が残る水準。信用倍率が0.87倍と需給妙味があることも好材料。みずほ証券では目標株価を650円から750円に引き上げています。

( 7494 ) コナカ 

P E R 16.12 倍
P B R 0.86 倍
配 当 24.8 円
株価( 2 / 16 ) 1501 円
第1目標 1660 円
第2目標 1760 円
見切り 1400 円

【業績】  (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/9   52290  4790   83.5
07/9 (予) 62500  5300  93.1
08/9 (予) 64500  5500 96.3


 2/2に暖冬による第1四半期決算の大幅減益を発表しました。前年同期比で経常利益-36%、純利益-24%という大幅なもので、これを受けて株価は下落、2/7に1410円の安値をつけました。
 しかし、暖冬による影響は一時的なもので、会社側は昨年11月に発表した通期業績予想数字を変更していません。フタタが連結に加わり、大幅増収、一株利益は93円の予定で、増配含みです。フタタとの経営統合も順調に進み、営業・商品化の一本化も進んでいます。
 株価はフタタとの経営統合で買われた昨年3/20の2720円高値から下げ続け、昨年11/13の1320円で一番底をつけましたが、この1410円が二番底となります。最近半年間の値動きは、基本的には1400円から1750円の底値圏での往来と見られます。PBRも1倍以下で割安なことから下値不安は薄く、安心して買える水準です。信用倍率が0.63倍と取り組み妙味もあります。

2007年2月13日号

SQ通過・決算発表ピーク越えで堅調地合が続くか

 先週末の東京市場はSQ算出を波乱なく通過したことで安心感が広がりました。先物に大口買いが入り、円安により日経平均に寄与度の高い国際優良株が買われ、大引けの日経平均株価は17504円(前日比+211円)と大幅高。この上げにより、欧州系証券による日経平均先物への大口仕掛け売りで高まった底割れ懸念も払拭され、上昇トレンドは崩れていないことが確認されました。発表されている企業業績が順調なこともあり、当面堅調な地合いが続くでしょう。1部市場の売買代金も連日3兆円を超えており、活発な個別物色が続きそうです。しかし上値も重く、先週金曜日の1部市場の高値更新銘柄数は上場1717社中わずか45銘柄です。動いているセクターも次々替わっています。大手商社株などがが買われましたが、不動産、鉄鋼などの上値は重くなってきました。投資するセクターを間違えるとなかなか儲けられない相場が続いています。

1部市場で運用しながら新興市場底打ちを狙う手法も

 一方新興市場は厳しい下げが続いています。決算発表待ち、IPO(新規上場)による需給悪化を警戒した投資家が持ち株を売却し1部市場で運用していたため、買い手不在の状況でした。
 しかし、10~12月期決算発表は先週末でピークを越え、今週でほぼ一巡します。IPOも2/14の7社でピークを越えます。資金が新興市場へ回帰し始めることが予想されます。
 当面は1部市場での運用を続けながら、新興市場の買い場到来を待ちたいところです。


今週の注目株

( 6333 ) 帝国電機製作所 
P E R 19.75 倍
P B R 2.17 倍
配 当 20.0 円
株価( 2 / 9 ) 2215 円
第1目標 2500 円
第2目標 2700 円
見切り 2000 円

【業績】  (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3   13544 1208   83.6
07/3 (予) 14700 1600 112.1
08/3 (予) 16500 1850 127.2

 先週末大きく上伸し、昨年4/14に付けた高値を一気に更新してきました。チャート妙味が俄然増してきたわけで、これが同社株人気を更に高めることになりそう。信用倍率が1.08倍と取り組み妙味もあり、踏み上げ相場に発展する可能性も強まる。
 堅調な株価の背景はセメント需給の好転。建設需要の拡大から好調な出荷が続く一方、設備廃棄で供給が絞られているためセメント需給は逼迫状態。値上げが浸透しやすい環境になっており、来期は一段の業績好転が期待される。メリルでは目標株価を520円に設定し買い推奨。 

( 6371 ) 椿本チェイン

P E R 23.5 倍
P B R 1.93 倍
配 当 7.00 円
株価( 2 / 9 ) 766 円
第1目標  830円
第2目標 880円
見切り 700 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 147761 12594 34.8
07/3 (予) 157000 13300 32.5
86/3 (予) 160000 14000 36.6
自動車や鉄鋼、工作機械業界向けを中心にチェーンや精機の好調が続く。搬送装置も自動車やIT関連向けを中心に拡大基調。このため今期も好調な決算が続き、過去最高収益を更新する見込み。
 足元の株価は845円の高値を付けたあとの調整局面にあるが、サポートラインの25日線に接近して切り返してきた先週末の動きからみて、目先の底を付けた可能性が大。
 信用倍率が0.45倍と取り組み妙味があることも支援材料。なおマコーリー証券では目標株価を950円に設定し買い推奨。

2007年2月5日号

上値追いの動きを強めていく展開か

 東京市場は上値の重い動きが続いていますが物色意欲は旺盛で、相場の雰囲気は悪くはありません。1部市場の売買代金は連日3兆円を超え、昨年までとは市場の盛り上がり方が違います。
 先週末時点の日経平均株価は17547円(前日比+27円)。昨年4月7日に付けた終値ベースの昨年来高値17563円にあと16円と迫っています。第3四半期業績発表の本格化を受け今期業績見通しを株価に織り込む動きが強まっている中で順調な業績を発表している企業が多いため、現在の強基調が崩れることはないと思われます。来期についても収益拡大が続くとの見方が大勢で、日経平均はいずれ上値追いの動きを強めていく展開になると予想しています。

1部市場は限られた分野だけに注目が集まる

 とはいえ今の相場はそう簡単には儲けられないものになっています。終値ベースでは日経平均はまだ昨年来高値を更新してはいませんが、ザラ場ベースでは先週末も昨年4月高値を後場中ごろまで上回っていました。
 通常こうした状況では高値更新銘柄が数百銘柄に達するのですが、それが先週末は71銘柄しかありません。
 上場している1716銘柄の中でこれだけしか新値を更新していないということは重大なことです。鉄鋼、造船、海運、化学、不動産、電力・ガスなど限られた業種の、限られた銘柄に資金が向かっていることの表われです。
 投資対象セクターを間違ったら持ち株はなかなか上がらないという事態になりつつあるので、投資に当たっては注意してください。
 新興市場は先々週、先週と2週連続で調整場面が続いています。これに痺れを切らした一部の投資家が動きのいい1部銘柄を買おうと売り急いでいる動きも見られますが、ここからはそうした行動は控えた方がいいのではないでしょうか。そろそろ調整も一巡すると見られるうえに、1部市場もそう簡単に儲かる状況にないからです。

今週の注目株

( 5232 ) 住友大阪セメント

P E R 27.1 倍
P B R 1.48 倍
配 当 5.0 円
株価( 2 / 2 ) 468 円
第1目標 500 円
第2目標 550 円
見切り 430 円

【業績】  (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3   191993 12877   6.4
07/3 (予) 200000 15200 17.3
08/3 (予) 205000 16000 19.7

 先週末大きく上伸し、昨年4/14に付けた高値を一気に更新してきました。チャート妙味が俄然増してきたわけで、これが同社株人気を更に高めることになりそう。信用倍率が1.08倍と取り組み妙味もあり、踏み上げ相場に発展する可能性も強まる。
 堅調な株価の背景はセメント需給の好転。建設需要の拡大から好調な出荷が続く一方、設備廃棄で供給が絞られているためセメント需給は逼迫状態。値上げが浸透しやすい環境になっており、来期は一段の業績好転が期待される。メリルでは目標株価を520円に設定し買い推奨。 

( 7843 ) 幻冬舎

P E R 12.3 倍
P B R 1.71 倍
配 当 5000 円
株価( 2 / 2 ) 483000 円
第1目標 530000 円
第2目標 600000 円
見切り 440000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 10947 2391 40834
07/3 (予) 12400 2580 39167
86/3 (予) 13500 2700 41667

 昨年の下落相場は11/22の378000円で終了、その後は戻りを試す動きに変わる。足元は45~50万円のボックス圏の動きだが、チャートからはそろそろもみが煮詰まってきそう。25日線と75日線が2/1にGクロスを形成したこともあり、次第に上値追いの動きを強めることになるのではなかろうか。
 業績は順調で今期も過去最高益更新の見通し。PERは12.3倍と割安感が強く、PBRも1.71倍と評価不足の感が強い。高値からの下げがきつかったこと(下落率は67%)、テクニカル指標からもトレンド転換の動きになりつつあることから、ここは水準訂正の動きを期待したいところ。

2007 年 1 月 29 日号

相場の基調は強い

 年明け後波乱の動きを見せた株式市場ですが、ここへ来て市場のムードはかなり良くなってきました。先週は5日間で日経平均が111円上昇。25、26日と週末にかけ下落しましたが、一時、昨年来高値を上回り17617円まで上昇する場面もみられました。週後半の下げは新値更新したことによる目標達成感から利益確定売りが出たことなどが原因です。週末の動きが後場半ばから急速に下げ渋る展開になったことからもみても、相場の基調は強いと見たほうがいいと思います。
 日経平均が昨年来高値を更新したことで03年4月を底にスタートした今回の上昇相場は依然継続中であることが明らかとなりました。堅調地合いが続けばこうした見方がさらに広がり、市場の雰囲気を一段と好転させるのではないでしょうか。薄型TVや携帯電話などデジタル機器の値崩れが激しくなり、半導体などハイテク関連企業の業績に先行き不透明感が強まっているため日経平均が大きく上値を追えるような状況ではありませんが、東京市場は出遅れ感のあるものを循環的に物色しながら順調に推移する公算が大きいとみています。


物色面では二極化に近い状況も

 相場の地合い好転で各市場とも売買高が膨らみつつありますが、物色面では二極化とまではいえませんが、人気化しつつあるセクターとそうでないセクターに分かれつつあるように思います。後者の代表が業績不透明感の強まっているハイテク関連株や資源関連株で、前者はセクターというよりは値段の安い低位株グループ。鉄鋼、造船などがその代表といえます。投資に当たってはそれを踏まえて臨んだ方がよいでしょう。
 新興市場にも活気が戻りつつあります。ジャスダック、マザーズ、ヘラクレスの3市場とも底入れが鮮明となり、投資余力の回復した個人が動き出しつつあります。新興市場は昨年大きく売られ、これ以上下げ余地のないところまで下げていただけに、かつての勢いを少しずつ取り戻すような動きになるのではないでしょうか。少なくともメジャー市場よりはいいパフォーマンスをみせるのでないかとみています。


今週の注目株


( 7007 ) 佐世保重工業

P E R 30.2 倍
P B R 3.75 倍
配 当 2.0 円
株価( 1 / 26 ) 390 円
第1目標 450 円
第2目標 500 円
見切り 360 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 51,389 1,782 5.2
07/3 (予) 54,000 1,400 12.9
08/3 (予) 60,000 4,500 27.8

 26日引け後、今3月期業績の上方修正を発表。経常利益はそれまでの11億円から14億円へ、税引き利益は12億円から21億円へそれぞれ引き上げる。1株利益は12.97円。
 今3月期は鋼材価格上昇の影響などで利益は伸び悩む形となるが、来期は高価格船が売り上げに立つため大幅増収増益決算が期待される。経常利益は今期予想比3.2倍増の45億円程度へ拡大する見通し。再来期はさらに好転し70億円程度になるとの予測も出始める。
 過去最高値に肉薄している受注船価は現在の需要環境からみてさらに上昇していくとの見方が大勢。このため同社の業績は様変わりに好転していくことになりそう。11月高値373円を更新しチャート妙味が増しているだけに、上げ足に弾みが付く可能性は充分。貸借倍率が1.32倍と取り組み妙味があることもプラス。中長期投資にも最適。


( 8585 ) オリコ

P E R 5.7 倍
P B R 1290 倍
配 当 3.0 円
株価( 1 / 26 ) 258 円
第1目標 300 円
第2目標 340 円
見切り 235 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 329,849 53,666 6.7
07/3 (予) 328,900 45,500 45.1
86/3 (予) 330,000 54,000 57.8

 05年11月の高値588円から06年11月の185円まで、一年間下げ続ける。グレーゾーン金利の撤廃で消費者金融株が大きく売られた流れを受けたものだが、チャートからも分かるように既に昨年11月で底入れは完了。先週26日に25日線と75日線がゴールデンクロスしたこともあり、今後は上値を試す動きとなりそう。
 今3月期予想EPSは45.1円。繰り延べ税金資産効果を割り引いても実質EPSは25円程度はありそう。3円配を継続しているほか、来期は増益に転じる予想。実質PER10倍程度の時価は割安感が顕著で、人気化する可能性は充分あろう。これも中長期投資に最適。仕込みは押した処を狙いたい。

2007 年 1 月 22 日号

ここは強気に転じるところ

 年明け以降波乱の相場が続いていましたが、マーケットはどうやら落ち着きを取り戻したようです。前週号で日経平均は値幅での調整は既に終了、あとは日柄だけだと指摘しましたが、そのとおりになってきました。その日柄についても市場のムードが良くなっていることや、好調が予想される企業の10-12月期決算発表が本格化することから1~2週間で終わるのではないかとコメントしましたが、まさにそのとおりの展開です。
 日経平均は1月18日に大発会の17379円(ザラバ値)を上回る17408円まで戻し、昨年来高値の17563円(4/7)まであと155円と迫ってきました。原油価格の急落などで米国経済の失速懸念が後退したこともあり、今後も順調な相場が続くことになるのではないでしょうか。
 日本株に注目する外国人が増えていることもあり、ここは強気に転じるところでしょう。日経平均が新値更新となったら市場の雰囲気はガラッと変わってくる公算大でしょう。


目は新興市場へ

 市場のムードは先週後半から急速によくなってきたように思いますが、ここでの投資スタンスについてははっきり分けた方がいいと思います。具体的に言うと東証1部や大証1部のメジャー市場よりも、新興市場に目を向けるべきではないかと考えます。
 メジャー市場はどちらかといえば高値圏にあるため、上値を取りに行ってもその幅は高が知れています。その点、新興市場はこれ以上下げ余地のないところまで売られただけに、今後は大きく戻すと考えられます。日経ジャスダック平均が17日にゴールデンクロスしたほか、マザーズ指数やヘラクレス指数も一目均衡表の「雲」を抜けてきたので、今週は人気がさらに盛り上がる展開になるのではないでしょうか。新興市場の指標銘柄になっている楽天やACCESSが出来高を伴い上昇していることも新興市場復活の兆しといえるかもしれません。
 またメジャー市場で狙うとすれば、石油など原料高の影響を受けて軟調な相場が続いていた化学などの素材株がいいのではないかとみています。


今週の注目株


( 3064 ) MonotaRo

P E R 20.1 倍
P B R 7.07 倍
配 当 0.0 円
株価( 1 / 19 ) 349,000 円
第1目標 450,000 円
第2目標 550,000 円
見切り 300,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
05/12 6,785 200 6211
06/12 (推) 9,500 540 11739
07/12 (予) 12,000 800 17391

 昨年のIPO銘柄を対象にした市場関係者が選ぶ今年の活躍期待銘柄の第2位にランクされる。注目理由はあのアスクルさえ注目するそのノウハウ。
 同社はネットを介して工場などで使う消耗品などの販売を行う、謂わばアスクルの工場版。会員数の増加を背景に急ピッチの業績拡大が続く。昨年12月のIPOで知名度が高まったことから、今12月期は収益拡大に一段と弾みが付くことになりそう。独特の社名も有利に作用するとみられる。
 環境が味方せずIPOは失敗に終わるが、その軟調相場は1/16の290000円で終了。底入れ後はチャートから分かるように順調な戻りを見せる。
 現時点では今12月期は表記程度の増収益が予想されるが、会員数の激増から大幅増額の可能性も大。20.1倍のPERは同社の成長性の高さを考えただけでも割安感が顕著。上場来高値の662000円からの下げがきつかっただけに、戻りは大きなものになろう。長期投資にも最適。


( 8704 ) トレイダーズHD

P E R 37.0 倍
P B R 1.93 倍
配 当 250 円
株価( 1 / 19 ) 43,450 円
第1目標 50,000 円
第2目標 65,000 円
見切り 40,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 5,447 754 2061
07/3 (予) 5,500 600 1175
08/3 (予) 6,000 1,000 2517

 外国為替証拠金取引と日経平均先物など株価指数先物に特化した証券会社。日経ミニなど新商品の登場で注目度が高まるなど追い風が吹く。
 外国為替証拠金取引の7月からの新取引システムへの移行に失敗し上期の注文が激減したことで今期は減益決算となるが、システムが復旧した後半以降は急速な回復を見せる。ただ、株価は業績の下方修正を嫌気し急落。昨年2月高値の260000円から9割安の34050円まで売られる。
 しかしこれは明らかに売られ過ぎ。事故の影響がなくなる来期は売り上げ、利益とも大きく伸びる見通しで、ここは買いが断然有利。

2007 年 1 月 15 日号

値幅調整は終了した可能性も

年明け早々、株式市場は大荒れの展開となりました。急落急騰が相次ぎ、先週11日には先行き不安感が増幅されるような動きもみられました。11月27日の直近安値15615円から今年の大発会まで1764円(11.3%)も上昇していただけに今回の調整は当然ともいえますが、それにしてもローラーコースターのような動きです。
 12日の株価指数オプション1月物のSQを前に先物に仕掛け的な売りが入ったのが背景ですが、今週以降は目先の需給不安がなくなることからこうした動きはなくなると思われます。とはいえ東京市場は調整局面入りしたとみられるため、当面は方向感の乏しい動きが続く公算が大でしょう。
 先週末時点での高値からの下げ幅は621円(ザラ場ベース、以下同じ)。11月27日から高値までの上げ幅の3分の1押しが16797円ですので、今回はこれをわずかに下回る16758円まで下げてから切り返したことになります。企業業績が順調で今後収益の増額修正が相次ぐとみられること、原油安などを背景に米国株が堅調に推移していることなどからみて、既に値幅での調整は終了したとみていいのではないでしょうか。あとは日柄ということになりますが、それも今週中か来週中には終了する公算大と思われます。


原油安で恩恵受ける化学株などに妙味

 昨年11月末から年末にかけ東京市場では鉄鋼などの主力株中心の相場が続いていましたが、有力な買いセクターである外国人の日本株買いに変化がみられないため、今年も基本的にはこうした相場が続くのではないでしょうか。ただ今回は、米北東部が異例の暖かさになるなど世界的な暖冬の影響もあって原油価格が大幅に値下がりしているほか、銅やアルミといった国際商品も大きく値を崩しているので、主力株の中でも原材料高の影響で軟調な動きを続けていた化学株などの素材株が狙い目ではないかと見ています。
 当社は個人投資家を対象に中小型株中心の銘柄推奨を行っていますが、その基本である「売られ過ぎ銘柄のリバウンド狙い」は当面変えるつもりはありません。現状では最良の投資スタンスではないかと考えていますが、市場の雰囲気が好転しつつあるため、需給妙味のある銘柄やフシを突破した銘柄なども狙い目といえます。


今週の注目株


( 2362 ) 夢真HD

P E R 6.2 倍
P B R 6.02 倍
配 当 4.0 円
株価( 1 / 12 ) 126 円
第1目標 150 円
第2目標 200 円
見切り 103 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/9 41,554 1,286 69
07/9 (予) 77,000 2,800 1500
08/9 (予) 78,500 3,000 1600

 M&Aで業容は急ピッチで拡大中。今期は前期に子会社化した勝村建設がフル寄与するほか、買収先の収益改善が進み、売り上げ、利益とも大幅に伸びる見込み。流動的ながら4円復配も表明。
 情報開示の遅れや決算短信の訂正などが響き、株価は昨年末にかけ大きく下落。今年に入ってからは下げ渋る動きが続いていたが、買いを入れるには底入れの確認が必要ということもあって、実際には買いを入れにくい雰囲気となっていた。ところが出来高を伴って急伸した先週末の動きから、12/29の103円で既に底を入れたのではないかとの見方が急速に浮上。テクニカル指標のボリンジャーバンドからも株価は上下どちらかに放れる公算が強まっていることから、ここは買いを入れる好機ではなかろうか。
 ただ、同社の情報開示に対しては一抹の不安が残るため、投資に当たっては全力買いは控えた方が賢明か。


( 2483 ) 翻訳センター

P E R 21.8 倍
P B R 3.67 倍
配 当 2000 円
株価( 1 / 12 ) 357,000 円
第1目標 400,000 円
第2目標 450,000 円
見切り 325,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 3,488 326 13218
07/3 (予) 3,850 360 16342
08/3 (予) 4,300 410 17899

 独立系の翻訳専門大手で、企業の国際化の進展などを背景に好受注環境が続く。今期も主要4分野が揃って好調で、前期に続いて最高益を更新する見込み。とりわけ好調なのが特許関連分野。バイオ関連の案件が増大しているほか、外資系製薬会社からの受注も拡大中。金融分野では外資系損保などからの受注が特に好調。
 同社の注目ポイントは隠れたM&A関連という点。海外企業が絡むM&A案件では膨大な関連書類作成が不可欠となるため、同社のような専門会社の力がどうしても必要となる。そのため翻訳需要は今後も順調に拡大する見通しで、市場はいずれこれを評価することになろう。
 環境が味方せず昨年5月のIPOは失敗に終わる。が、昨年11月の270000円を底に株価は回復基調。公開来高値から78%も株価が売られる理由がなかっただけに、時価は買いに分があろう。収益力の高さや成長力の高さを考えると21.8倍のPERはいかにも評価不足。大発会当日に日足がゴールデンクロスしていることからも株価の基調は強いとみられる。

2007 年 1 月 9 日号

当面は調整局面入りか

 昨年11月下旬以降しっかりした動きを見せていた東京株式市場ですが、新年の2日目に大きく崩れてしまいました。この日の日経平均の下げ幅は262円(1.5%)。一時は342円安まで下げる場面もありました。昨年来高値の17563円(4/7)更新が視野に入っていただけに、先高期待が削がれたという感じです。
 5日の下げで相場は調整局面入りする公算が強まってきたように思います。チャートからは昨年4月高値とWトップを形成する形となりそうですが、かといって、これで日経平均が下値模索の動きに入るとはみていません。今回の下げは下げるべくして下げたものとみています。日経平均は直近安値を付けた昨年11月20日から大発会の4日までほぼ一本調子で上昇。この間の上昇幅が1627円(10.3%)に達していたうえに、テクニカル指標で相場の過熱感を示すシグナルが相次いでいたからです。騰落レシオは買われすぎとされる120%を大きく上回る134%まで上昇、サイコロジカルラインや先導株比率からも過熱感が明らかとなっていました。
 こうした中で円高・ドルの流れが進行し、日経平均を支えていた輸出関連株などに売りが広がり、3連休前ということもあって押し目を拾う動きが限られたことなどが重なり合って下げを大きくしたのではないかとみています。


狙いはやはり売られ過ぎ銘柄群

 米労働省が5日発表した昨年12月の雇用統計で、米国の雇用情勢は底堅さが崩れていないことが明らかとなりました。原油価格が急落していることもあり、米景気の先行きに対する懸念は今後和らいでくることになりそう。
 外部環境が大きく悪化するような状況ではないため、相場が今週以降調整局面に入ったとしても大したものにはならないと考えられます。約1ヶ月間の急ピッな上昇に対する調整と考えれば、その期間は最大でも同程度ではないかと思われます。また、企業業績は好調で今後増額修正が相次ぐとみられること、来期も10%前後の増益が見込めることなどから、株価の深押しもないと考えられます。
 こうした中、狙うのはやはり下値リスクの乏しい売られ過ぎの銘柄群でしょう。昨年末に人気が極端に集中した鉄鋼関連株などは上値に大量のシコリを作ったため、当面は避けた方が賢明ではないかとみています。


今週の注目株


( 2304 ) セントラルサービス

P E R 12.8 倍
P B R 2.4 倍
配 当 2400 円
株価( 1 / 5 ) 113,000 円
第1目標 125,000 円
第2目標 140,000 円
見切り 103,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/9 13,158 512 4084
07/9 (予) 18,000 880 8787
08/9 (予) 19,000 930 9360

 主要ホテルの厨房業務を一括で請負っており、首都圏を中心に全国へ展開中。ホテル・飲食業界で進むコスト低減運動や環境・衛星意識の高まりから、中核の洗浄衛生管理業務が順調に拡大。今期は昨年4月に買収した子会社の通期寄与もあり、売上高は37%増、経常も71%増と大きく伸びる見込み。
 好業績を反映し、株価は底打ちから上値を試す展開に変わる。06/9期が減益になるとの見通しもあって昨年1月高値から57%も押した後だけに、最高益を大きく更新する今期予想を前提にすれば、株価の上昇余地はかなりありそう。25日線と75日線が5日にゴールデンクロスしたばかりであり、予想PERが12倍台と極めて割安な水準にあることからも狙い目は充分。


( 2483 ) 翻訳センター

P E R 20.6 倍
P B R 3.5 倍
配 当 2000 円
株価( 1 / 5 ) 336,000 円
第1目標 370,000 円
第2目標 420,000 円
見切り 305,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/3 3,488 326 13218
07/3 (予) 3,850 360 16342
08/3 (予) 4,300 410 17899

 独立系の翻訳専門大手で特許関連に特に強い。企業の国際化の進展等もあって受注環境は極めて良好。自動車やバイオ関連企業からの受注増が続いているうえに、ここへきて外資系製薬会社からの受注も増加傾向が続く。このため今期も増収増益基調が続き過去最高益を更新する見込み。
 同社の注目点は隠れたM&A関連ということ。海外企業が絡むM&A案件では膨大な関連書類作成が不可欠となるため、同社のような専門会社の力がどうしても必要となる。そのため翻訳需要は今後も順調に拡大する見通しで、市場もいずれこれを評価することになろう。
 環境が味方せず昨年5月のIPOは失敗に終わる。が、昨年11月の270000円を底に株価は回復基調。公開来高値から78%も株価が売られる理由が見つからなかっただけに、時価は買いに分があろう。収益力の高さや成長力の高さを考えると20.6倍のPERは評価不足と云えよう。大発会当日に日足がゴールデンクロスしたことも支援材料となりそう。

2006 年 12 月 25 日号

指数と全体相場には多少のズレも

 今年も残すところ今週一週のみとなってきました。月日の経つのは本当に速いもので、あっという間の一年でした。ライブドア事件をきっかけとした新興市場の崩壊で個人投資家には散々な一年だったと思いますが、その傷も年末になって少しずつ癒されつつあるように思います。
 先週末の日経平均は前日比57円高の17104円となり、5月9日以来7ヶ月半ぶりに17100円台を回復しました。最近の良好な地合いを背景にした主力株買いが相場を牽引しており、1ヶ月ほど前の総悲観ムードが信じられないような雰囲気に変わりつつあります。外国人買いも活発に入っており、先月下旬からの株価急伸を主導する格好になっています。
 ただ最近の相場上昇でテクニカル面では加熱感も広がっていますので、ここからは注意が必要でしょう。先週末の相場をみても実際は値下がり銘柄が値上がり銘柄の2倍以上にも達しているのに指数が上昇するおかしな格好になっていました。一部の主力株が集中的に買われているためで、指数の動きと全体相場とは必ずしも一致した動きにはなっていません。今週もこうした動きが続くとみた方がいいでしょう。


リバウンド狙いは慎重に

 今週は海外勢がクリスマス休暇に入るため物色の流れが多少変わる可能性があります。先週までは鉄鋼や自動車などの輸出株、国際優良株などに物色の矛先が向かっていましたが、個人投資家に人気が高い新興市場銘柄や1・2部上場の中小型株なども物色されるのではないかとみています。年末を控え材料性の高い銘柄なども人気化する可能性があります。
 当社は個人投資家を対象としているため中小型株中心の銘柄推奨を行っていますが、その基本である売られ過ぎ銘柄のリバウンド狙いについては基本スタンスは変えていません。地合いが好転しているといっても上値をどんどん追っていける状況ではないため、深追いは避けるべきでしょう。物色に当たっては下値リスクの乏しいものを対象にしてください。なお年内の投資戦略レポートはこれで最後になります。次回は1月9日号からとなります。


今週の注目株


( 3727 ) アプリックス

P E R   - 倍
P B R 3.32 倍
配 当 0.0 円
株価( 12 / 22 ) 674,000 円
第1目標 850,000 円
第2目標 1,0,000 円
見切り 635,000 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
05/12 5,2028/02/01,960 -38418
06/12 (予) 7,600 -300 -7935
07/12 (予) 9,300 1,800 12894

 売り上げの急ピッチな拡大が続くが、今12月期はのれん代償却などが響き経常段階でまだ赤字が残る見込み。しかし来期は急回復する見込み。海外への出荷が本格化することもあり売り上げが大幅に伸び、その効果が本格化する。現時点では表記程度の収益が予想されるが、利益上振れの可能性も。
 今12月期が赤字になるということで株価は売られるが、足元は下げ渋りから反転の動き。ボックスの下限で下げ止まる形となっているとから悪材料は完全に織り込み済みで、下値不安も乏しいとみられる。年明け以降、収益の急回復を評価する動きになる可能性が大で、ここは底値買いの好機とみられる。


( 6336 ) 石井表記

P E R 20.0 倍
P B R 3.03 倍
配 当 25.0 円
株価( 12 / 22 ) 2,450 円
第1目標 2,750 円
第2目標 3,000 円
見切り 2,200 円

【業績】 (単位:百万円、円)
決算期 売上高 経常利益 1株利益
06/1 13,138 802 68.7
07/1 (予) 15,900 1,750 122.3
08/1 (予) 20,000 2,730 192.0

 チャートからは株価はどっちつかずの位置にあり、売りとも買いとも言いにくい水準にある銘柄だが、注目されるのは業績の様変わりの好転。主力のプリント基板製造装置の急成長で今1月期は21%増収、118%増益となる見込みだが、来期はさらに拡大し33%増収、56%増益となる見通し。
 これをベースにすれば来期の予想PERは12.8倍に低下する。プリント基板の研磨・洗浄装置で世界のトップに立ち、圧倒的な競争力を持っている同社にとってはこのPERは明らかに評価不足。成長性の高さを考えればPERは25~30倍に買われても不思議ではない。
 中長期狙いで大きく報われるのではなかろうか。見切りラインを2200円に設定してあるものの、特に気にする必要はないと思われる。買い場としては25日線の2390円どころか。

ご注意!!

当社の名をかたって未公開株などの販売を行う業者の存在が確認されています。
当社は未公開株の販売は行っていません。またパンフレットを送って契約を取り付けるような営業も行っていません。
ご注意ください。

投資情報の重要性

苦情処理・紛争解決体制