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投資戦略レポート

2016年2月1日号

 株価は下振れリスクが低下した感が

 激動の一週間でした。先週、日経平均株価は前週末比560円(3.3%)高の17518円で引けましたが、28日までは海外要因に振り回される動きで、方向感はあまり見られませんでした。流れが一変したのは29日の後場から。同日の日銀政策決定会合で「マイナス金利」導入決定との報が伝わると市場が動揺。株式市場では乱高下する波乱が起き、外為市場では1ドル=121円台まで円が一気に3円も下落。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは初の0.1%割れを記録しました。
 日銀の決定を受け日経平均株価は12:45ごろ前日比597円高まで上昇しました。ところが銀行・保険株が総崩れになると、マイナス金利の副作用を警戒した売りに274円安まで急落。その後、「マイナス金利」を評価する動きが勝り再び476円高まで上昇と荒い動きでした。市場がこれほど動揺したのは「マイナス金利」の導入が想定を超えていたということです。今回の「マイナス金利」導入で円高懸念が和らぎ、株価は下振れリスクが低下したとみています。チャート的には1月21日の16017円で底を入れた可能性が出ていましたので、売りで取ろうと思っている向きにとってはさらに売り込みにくい雰囲気になったように思います。

狙い目となるのは好決算銘柄とマイナス金利の恩恵を受ける不動産関連など

 29日の米国株は急伸しました。NYダウは前日比396ドル(2.5%)高の16466ドルと約5ヵ月ぶりの上げ幅を記録、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同107㌽(2.4%)高の4613で引けています。日銀がマイナス金利の導入を決めたことを受け、積極的に運用リスクを取る動きが広がりました。日欧市場が上げたことで米国株にも買いが波及。相場の下落基調が長く続いていたため、値ごろ感からの買いも巻き込んで上げ幅を拡大、ダウ、ナスダック指数ともこの日の高値で取引を終えています。世界的にも相場の最悪期は過ぎたように思います。これを受けたCMEの日経平均先物は17855円と大阪取引所終値比215円高て引けています。今週もこれにサヤ寄せするいい形の始まりとなりそうです。
 外国人は1月第3週(18~22日)も日本株を1902億円売り越しました。このほか先物の売り越しが349億円で裁定解消売りが2249億円。合計4500億円の売り越しでした。こうした売りが年初からの急落を演出していたわけです(因みに第1週は1兆7469億円、第2週は9619億円の売り越し)。
 裁定買い残は1月22日現在で2.09兆円(14.47億株)まで減少しています。アベノミクス相場が始まってからの最低が昨年9月25日の2.05億円(14.72億株)ですから、ほぼ下限まで低下したといえます。先週29日までの動き見ても裁定解消売りで下げる局面は乏しくなったように思います。
 世界的な株安連鎖を断ち切るのは米国株しかないとみていましたが、先々週と先週の日本株の急反騰が契機となり、連鎖が断ち切られた可能性が出てきました。これまで「下げ止まりが確認できるまでは様子見」としてきましたが、決算発表が始まりましたので、ここは動くときでしょう。決算発表期間中は全般相場うんぬんではなく個別物色が中心となります。日銀の「マイナス金利」導入で底入れした可能性も出てきたこともプラス。好決算銘柄が狙い目となりますが、マイナス金利で恩恵を受ける不動産関連も狙い目でしょう。

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