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投資戦略レポート

2015年3月16日号

 実感の伴わない新値更新となっています

 堅調な相場です。先週、日経平均株価は5営業日中、3営業日上昇、終値は19254円と19000円台を回復して引けました。約15年ぶりの高値で、週間の上昇幅は283円(1.5%)。売買代金は活況の目安となる2兆円をずっと上回っています。リーマンショック後の高値を抜け、15年ぶりの高値に進んだことで、東京市場は新たなステージに入ったと云えます。
 ただ釈然としない面もあります。指数が15年来の高値に進んでいるのに相場には力強さというか躍動感が感じられません。売買代金は2兆円を超えているものの、活況という感じはありません。先物主導の上昇となっているため、上昇している銘柄とそうでない銘柄と差が開いているように感じるのです。
 そのことは信用取引の評価損益率からもうかがえます。3月6日時点の信用評価損益率は▲8.27%と前週(▲7.26%)より悪化しています。同日は219円高し、15年ぶりの高値になった日です。その時ですら前週末より損益率が悪化しているのです。 昨年12月末時点の評価損益率は▲7.64%でした。個人投資家にとっては儲からない相場となっています。
 実感の乏しい新値更新ですが、昨年10月の直近安値から4722円(32.5%)も上昇しているので、テクニカル的には過熱感も出ています。騰落レシオは141.4%と買われすぎとされる120%を上回っており、25日移動平均線からの乖離率も5%に迫っています。外国人買いで上げ、下がったことろは年金マネーや日銀買いが入るため、押し目待ちに押し目なしの状態になっていますが、それなりの注意は必要ではないかと見ています。

出遅れ銘柄などに注目


 13日の米国株は下落しました。NYダウは前日比145ドル(0.8%)安の17749ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同21㌽(1.11%)安の4871となっています。外為市場でドルが対ユーロで大きく上昇、一時12年2カ月ぶりの高値を付けたことで、海外で事業展開するIBMやユナイテッド・テクノロジーズなどを中心に売りが加速。原油先物相場が1カ月ぶりの水準に下落したことも重荷となりました。ただこれを受けたCMEの日経平均先物は大阪取引所終値比25円高の19225円で引けています。このところ散見されるNY離れの動きとなっています。
 外国人は原油安やギリシャ問題の再燃からリスク回避姿勢を強めていましたが、ここへ来て日本株買いに転じています。投資主体別売買動向によると2月第2週から4週連続で日本株を買い越しています。買越額はそれぞれ158億円、1538億円、2682億円、2100億円。株価指数先物を合わせると2月第3週は1兆1200億円超と猛烈な買い越しとなっています。上昇相場に乗り遅れまいとして先物買いを先行させた後、現物買いに転じてきたとみられます。このような買い越しが今後も継続するかは分かりませんが、日本株に再び目を向けてきたことはプラスです。年金資金が主力とみられる信託銀行は3月第1週(2~6日)に9週ぶりに33億円の売り越しとなりましたが、需給は良好です。
 日経平均が15年ぶりの高値に進んできたため、市場の雰囲気は今後、更に良くなってくるとみられます。ただ騰落レシオが買われすぎ水準まで上昇していることには留意する必要があります。指数が直近安値から3割強も上昇しているので、高値まで買われている銘柄は物色対象からは外すべきでしょう。狙い目となる銘柄は下値リスクの乏しい銘柄や出遅れ銘柄などではないかとみています。

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