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投資戦略レポート

2010年6月7日号

 過度な不安心理は薄らぐ
 
 5月31日号で「流れが変わった可能性も」と指摘しましたが、東京市場は次第に落ち着きを取り戻しています。不安心理はまだ払拭されてはいませんが、先週前半までのような「過度な不安心理」はかなり薄らいだように思います。日経平均が底入れしたとはまだ云えませんが、チャート上は5月25日の9459円で当面の底を入れた可能性が高まっています。先週末の日経平均株価はそこから442円上の9901円。下へののりしろも大きくなっており、下値リスクも後退しています。
 先週は鳩山首相が退陣し、菅直人副総理・財務相が新首相に選出さるという政治的なビッグイベントもありました。市場の関心は菅首相が財政再建や中長期の成長戦略を打ち出せるかに集まっていますが、肝心の閣僚人事や党役員人事は週明けに発表されるとのこと。新内閣が発足するのは8日からとなる見通しですが、それまでは国内要因では株価は動きようがありません。日本経済に対する投資家の危機意識は強く、新内閣発足直後から政策実現に向けた具体策を速やかに打ち出さなければ、市場の期待が失望に変わる可能性もありますが、この点についてはJCブレインでは楽観しています。少なくとも今の株価は鳩山前政権の政権運用能力のなさを完全に織り込んでおり、最上ではなくても平均的な政権運用能力があれば、好感される可能性が大と思うからです。
  理想を掲げながらも原理主義に走らず、リーダーシップもあり、厚生大臣のとき、それなりの実績もあげています。いまの日本経済に必要なのは中期的な成長ビジョン。それを実現する具体策が打ち出されれば好材料となるはずです。また5月以降の株価下落はユーロ不安など海外要因で暴力的に下げさせられたものだけに、海外要因が落ち着けばファンダメンタルズの良さが株価に反映される動きになるとみられます。

 好業績が織り込まれていない銘柄や売られすぎ銘柄などが狙い目

 そうした中、4日発表の5月の米雇用統計が市場予想を下回り、米国株が急落しました。NYダウは前日比323ドル(3.2%)安の9931ドルと4ヶ月ぶりに1万ドルを割り込んだほか、ハイテク株比率の高いナスダック指数も83ポイント(3.6%)安と大きく売り込まれました。失望売りが広がったためですが、これは事前の期待値が高かったからではないかと思います。非農業部門の雇用者数は前月比43万1000人増となりましたが、市場予想の51万人を下回りました。国勢調査に伴う臨時雇用が高水準で、雇用の実態を反映する民間部門の雇用者数は4万1000人増にとどまり4月の21万8000人増から縮小。景気回復ペースの鈍化が意識される形となりましたが、発表前から50万以上という数字が一人歩きし、市場は楽観的になっていました。当社でも予想を大幅に上回るものでない限り織り込み済みとか、材料出尽しで売られるのではないかと思っていたくらいです。
 4日の米国株の急落には欧州財政不安が浮上してきたことも影響しています。今回はハンガリーの政府関係者が、「財政状況が従来考えられていたより深刻だ」と表現したことが伝わり、欧州の財政問題がどこまで広がるか分からないことに対する警戒感が広がりました。ハンガリーはユーロ加盟国ではありませんが、ドイツやオーストリアなどとの経済的な結びつきが強く、ユーロ安の一因となったようです。4日の欧州株は軒並み大幅安となっていますが、下げが大きくなったのは米雇用統計が発表された午後からであり、ハンガリー問題の影響は現在のところ限定的と見た方がいいのではないかと思います。
 欧州からは悪材料が次々と出てきますが、今回のハンガリー問題、そして同国への融資残高が大きいオーストリアの金融機関の信用問題等については、ギリシャ危機が発生する遥か前から指摘されていました。ユーロを巡る金融市場の混乱が収まったわけではありませんが、これまでの下げで、ユーロ不安は相当程度株価に織り込まれたのではないかとみられます。ギリシャ、スペインなど当事国を除いた独、仏などユーロ不安に揺れる国の株価はいずれも5月25日に底を入れた形になっています。
 東京市場は基本的に売られすぎ状態になっていますので、ここからの一段安はないと考えています。したがって下げた局面があれば押し目買いの好機と捉えるべきでしょう。今回の株価下落は決算発表期間中に起きました。好決算を発表した銘柄でも欧米株の急落から強制的に下げさせられたものも多く、好決算が株価にあまり反映されていません。ここは積極的とまではいかなくても、買いを考えるときでしょう。好業績が織り込まれていない銘柄や売られすぎた好業績銘柄が狙い目となりそうです。

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