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投資戦略レポート

2008年6月9日号

 戻り高値更新も実感は伴わず

 方向感の掴みにくい展開ですが東京市場はしっかりした動きになっています。一時は調整局面入りかと思われたのですが、先々週からの地合いを引き継ぎ、日経平均は先週末に前日比148円高の14489円となり4日ぶりに戻り高値を更新しました。週間の上昇幅は151円(1.05%)。3/17の年初来安値からの戻り率は22.9%にもなっています。1/4の大発会の終値(14691円)が今年の最高値ですが、それにあと202円と迫る水準。TOPIXは既に年初来高値を更新していることから、いつ新値更新してもおかしくない状況になっています。
 しかし売買代金は活況の目安とされる3兆円を大きく下回ったままで、相場がそこまで回復しているという実感はあまりありません。先物主導の相場展開になっているからです。
 裁定取引に伴う現物株の買い残は3/7の1兆6306億円から5/16には3兆1383億円へ1兆5077億円増加、ここへ来ては債券売り・株式買いの動きが活発化、これが新たな裁定買いを呼び込む構図となっています。こうした中、主力株中心に外国人のバスケット買いが続き、これが株価指数を押し上げる格好になっているわけです。個人投資家のあずかり知らぬところで空中戦が行われているというのがいまの相場の実態でしょう。

 ここは調整が欲しいところ

 いま米株式市場ではサブプライム問題よりも原油や食料品の高騰などに伴うインフレ懸念に敏感に反応するようになっています。しかしGS証券など米大手証券4社が保有している時価評価が困難な高リスク資産は2月末で2994億ドル(約31兆円)に達しています。買い手が付かない住宅ローン担保証券など「レベル3」と呼ばれる資産のことで、市場取引で値が付いた時点で巨額の追加損失の計上を迫られる可能性は残ったまま。サブプライム問題については最悪期を脱したとの見方が大勢になっていますが、「火種」を抱えながらの最悪期脱出と考えなければなりません。
 6日の米株式市場でNYダウが394ドル(3.1%)安、ハイテク株の比率が高いナスダック指数が75ポイント(3.0%)安とそれぞれ急落しました。NYダウの下落幅は昨年2月の世界同時株安(416ドル安)以来の大きさで、ナスダック指数も今年1月以来の大きさ。同日発表された5月の雇用統計で失業率が5.5%と前月比0.5%急上昇したことや原油先物相場が1バレル139ドル台に急伸、過去最高値を大きく更新したことが嫌気されました。
 景気低迷が長引くとの懸念や原油高が消費や企業業績に悪影響を及ぼし、景気低迷とインフレが同時進行するスタグフレーションへの懸念が強くなったことが重しとなっています。いまの米市場は景気後退懸念とインフレ懸念、そして金融不安がないまぜになっているような状態であり、とても株価が上昇していくような環境ではありません。東京市場も基本的には米市場と同じと考えていいでしょう。上場企業の今期業績は7年ぶりに減益となる見通しです。利益が減少する中で株価が上がるにはPERが上昇しなければなりませんが、東京市場のPERは既に17倍台と世界でも割高な水準まで買われています。一段高は期待しにくいと見るのが普通でしょう。
 安値から22%も上昇しているため東京市場はいつ調整してもおかしくはありませんが、不思議なことに調整らしい調整がありません。下げそうで下げない、かといって強いかと尋ねられれば首を傾げたくなるような相場になっていますが、こういう相場は調整がなかったことに起因しているのかもしれません。
 株価回復に伴い個人投資家は回転が利き始め、リスクを取ろうという姿勢に変わりつつあるため、ここは米国株の急落を契機に調整して欲しいところです。2番底を付けたと市場が確認したら先行きに対する見方も変わって来ます。従ってここからは調整局面入りが予想される主力株は避け、戻りの鈍かった銘柄や出遅れ感のある東証1、2部の中小型株、新興銘柄などが狙い目ではないかと考えます。

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