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投資戦略レポート

2008年6月2日号

 実感なき相場回復が続く

 方向感の掴みにくい展開です。調整局面入りかと思われたのですが、日経平均は先週29日、30日と大きく戻し、戻り高値を更新してきました。日経平均の先週末の終値は14338円で、週間の上昇幅は326円(2.3%)に達しています。1/4の大発会の終値(14691円)が今年の最高値ですが、それにあと353円と迫っています。1日当たりの売買代金が活況の目安とされる3兆円を大きく下回っているため、相場がそこまで回復しているという実感はありませんが、日経平均は3/17の年初来安値からは2557円、21.7%も上昇しています。
 実感なき回復が続いているのは先物主導の相場展開になっているのが原因。裁定取引に伴う現物株の買い残は3/7の1兆6306億円から5/16には3兆1383億円と1兆5077億円増加していますが、ここへ来て債券売り・株式買いの動きが活発化、これが新たな裁定買いを呼び込む構図になっています。
 米金融不安が最悪期を脱したとの見方が広がる一方、原油高などで世界的なインフレ懸念が台頭していることから債券市場では長期金利が上昇。それまで債券先物買い・株価指数先物売りのポジションを取ってきたヘッジファンドなどがあわててポジション解消や債券先物売り・株価指数先物買いに走り、裁定買いを呼び込んで株価指数を押し上げる格好になっているわけです。個人投資家を置いてけぼりにして空中戦が行われていると言ってもいいかもしれません。

 個人投資家は身動きができる状況まで回復

 いまマーケットはサブプライム問題よりも原油価格高騰などに伴うインフレ懸念により敏感に反応するようになっています。しかし、ゴールドマン・サックス証券など米大手証券4社が保有している時価評価が困難な高リスク資産は2月末で2994億ドル(約31兆円)に達しています。買い手が付かない住宅ローン担保証券など「レベル3」と呼ばれる資産のことで、市場取引で値が付いた時点で巨額の追加損失の計上を迫られる可能性は残ったまま。同問題の解決に見通しが立っているわけではないので、「爆弾」を抱えながらの最悪期通過と考えなければなりません。
 止まるところを知らない原油価格の上昇について米商品先物取引委員会(CFTC)が原油取引の監視強化策を発表、同時に一部トレーダーの相場操縦についても調査していると公表しました。原油価格、言い換えればWTIがどう動いていくか、先行きは非常に読みにくくなってきたように思います。米市場は金融不安とインフレ懸念、そして景気後退懸念がないまぜになっているような状況で、株価が上昇していくような環境にはありません。
 東京市場も基本的には米市場と同じでしょう。上場企業の今年度業績は7期ぶりに減益となる見通しです。利益が減少する中で株価が上がるにはPERが上昇しなければなりませんが、東京市場のPERは既に17倍台と世界でも割高な水準になっています。一段高は期待しにくいと見るのが普通でしょう。
 安値から21%も上昇しているため東京市場はいつ調整局面入りしてもおかしくはありませんが、不思議なことに調整らしい調整がありません。先々週から先週半ばまでが調整場面だったと考えても、ボリューム面の乏しさから上を追っていけるだけの力を持っているとも思えません。
 下げそうで下げず、上げそうで上げずといった感じの相場展開になっていますが、3/14に▲22.64%に達していた信用取引の評価損益率が5/23には▲10.15%に改善するなど個人投資家は身動きが取りやすくなっているため、物色の流れには変化が出て来る可能性があります。主力株は戻りいっぱいとなりつつありますので、戻りの鈍かった銘柄や出遅れ感のある東証1、2部の中小型株、新興銘柄などが狙い目ではないかと考えます。

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