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投資戦略レポート

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2018年12月3日号

 2番底形成の可能性も

東京市場は落ち着きを取り戻してきました。日経平均は先週6連騰となり前週末比705円(3.3%)高の22351円で引けました。6連騰となるのは9月下旬以来、約2ヵ月ぶり。あと140円ほど上昇してネックラインの22487円を上回ると2番底確認となり、チャート上は強気相場入りします。上を向いている20日線を5日線が下から突き抜けるゴールデンクロスを形成しましたので、期待したいところです。
11月5日号で日経平均は10月29日の21149円でかなりの確率で底を入れたと指摘、その後、2番底をどこで付けるか、21149円をキープできるかが今後の焦点としてましたが、ひとまず安心できる水準まで戻してきたとみています。
米中貿易摩擦や中国の景気減速懸念から世界景気の先行き不透明感は払拭されていませんが、鯨幕相場が終わった後だけに、相場は上下どちらに放れてくるとみています。これまでの動きから放れるとすれば上だとみていますが、当面は上下どちらの動きになっても対処できるよう半身の構えは崩さない方がいいように思います。

 好決算ながら売られた銘柄などは狙い目

30日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比199ドル(0.8%)高の25538ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同57㌽(0.2%)高の7330で引けています。12月1日の米中首脳会談で貿易交渉に進展が見られるとの期待に加え、交渉を続ける間は中国製品への新たな関税を見送るとの報道が相次いだことなどから、午後にかけて買いが優勢となる展開でした。
28日のパウエルFRB議長の講演や前日公表の11月のFOMC議事要旨を受け、利上げが想定よりも早く打ち止めになるとの観測が強まったことも、相場の押し上げ要因となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比68円高の22420円で引けています。

外国人は11月第3週(19~22日)に日本株を1967億円売り越しました。売り越すのは2週連続。それまで大幅売り越しが続いた後、2週連続買い越していましたので、銘柄入れ替えの結果、そうなったのではないかとみています。10月の相場急落につながったリスクオフ姿勢はひとまず終息したとみています。裁定買い残が1兆円を下回る記録的水準(8900億円)まで減少していますので、今後はそれが積み上がる形になるのではとみています。

決算発表が一巡し買い手掛かり材料が乏しくなっていますが、相場がいい方向に動いてきましたので、いいのがあったら買っていくスタンスが必要でしょう。ただ前述のように半身の構えは崩さないでください。狙い目となるのは好決算を発表したのに売られた銘柄や、決算プレーで急伸したあと需給・価格調整を経て反転しつつある銘柄などとみています。

2018年11月19日号

当面は慎重なスタンスが必要

東京市場はこのところ上げ下げを繰り返す鯨幕相場になっています。これは相場が方向感を失っている証拠です。このパタ~ンが終わったら上下どちらかに放れますので、当面は慎重なスタンスが必要でしょう。

市場はまだ不安定ですが、波乱の動きはひとまず収まったとみています。先々週号で日経平均は10月29日の21149円で底を入れた可能性が出てきたと指摘しましたが、その考えは変わっていません。先週、日経平均株価が5営業日中、3営業日下落、週間で570円(2.6%)安しましたが、2番底を探る動きだとみています。今後は21149円をキープできるか、2番底をどこで付けるかが焦点となってきます。

今回の相場急落のきっかけを作ったVIX恐怖指数はフシ目の20㌽を下回る18.14まで低下しています。市場が平静を取り戻すには15㌽以下まで下がる必要がありますが、現時点では先行きを悲観的に捉える必要はないとみています。米中貿易摩擦や中国の景気減速懸念から世界景気の先行き不透明感は強まっていますので、上下どちらに動いても対処できるよう当面は半身の構えが必要ではないかと考えています。

半身の構えは必要も、好決算ながら売られた銘柄などは狙い目


16日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは前日比123ドル(0.5%)高の25413ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同11㌽(0.2%)安の7247で引けています。トランプ大統領が中国との貿易協議を巡って「中国は取引をしたがっている」と述べ、中国製品に追加関税を課さない可能性を示唆したと伝わったことで貿易摩擦への警戒感が和らぎ、買いが優勢となりました。またクラリダFRB副議長が政策金利について、「景気を過熱も冷やしもしない中立金利に近づいている」と語ったことを受け長期金利が低下したことも、株式買いを誘う結果となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は21750円と日経平均終値比69円高で引けています。

外国人は11月第1週(5~9日)に日本株を2440億円買い越しました。買い越すのは2週連続。それまで先物と現物合わせて3週間で4兆2300億円も売り越していたので、リスクオフ姿勢はひとまず一巡したとみられます。これに伴い裁定解消売りも急速に縮小、11月第1週は裁定残が1兆298億円と前週比597億円増と増加に転じています。今年最低だった3月を下回る記録的な水準まで減少していましたので、今後は積み上がる形になるのではとみています。

決算発表が一巡し買い手掛かり材料が乏しくなっていますが、相場が底入れした可能性が出ていますので、ここは動くときだとみています。ただ前述のように半身の構えは崩さないでください。狙い目となるのは好決算を発表したのに売られた銘柄や、決算プレーで急伸した後、需給・価格調整を入れて反転しつつある銘柄とみています。

2018年11月5日号

かなりの確率で底は入れたようです

波乱の動きは収まったようです。日経平均株価は10月29日の21149円で底を入れた可能性が出てきました。10月2日に付けた年初来高値からの下落幅は2961円(12.3%)。
先週30日、信用評価損率や空売り比率、新安値更新銘柄数からみて「底はすぐそこまで来ている」と会員欄で指摘、その後、13時すぎにチャート的には本日、底入れした可能性が出てきましたと、配信しました。底値圏で下落幅の半分以上を戻す「切り込み線」が出てきたこと、安値を更新していたTOPIXが「包み足」になり、トレンド転換を示唆していたからです。MACDやパラボリック指数といった他のテクニカル指標も揃って底入れサインを出していましたので、かなりの確率で底は入れたとみられます。

今回の相場急落のきっかけを作ったVIX恐怖指数も19.51とフシ目の20㌽を下回ってきました。ただ米中貿易戦争や中国の景気減速懸念から世界景気の先行き不透明感は残ったままですので、落ち着くにはもう少し時間がかかるかもしれません。

狙い目となるのは好決算ながら底値近辺で推移している銘柄


2日の米国株は下落。NYダウは前日比109ドル(0.4%)安の25270ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同77㌽(1.0%)安の7356で引けています。米中の貿易交渉の進展を巡り期待と懸念が交錯し、乱高下する展開でした。メディアの報道を受け米中の貿易協議が進むとの期待が浮上した一方で、ホワイトハウス高官やクドロー国家経済会議委員長が早期の米中の貿易合意に否定的な見方を示したためです。この報道が2日の日本株ほかアジア株の急騰につながりましたが、米中の歩み寄りは容易ではなく、摩擦解消には時間がかかるとの見方が改めて意識されました。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比263円安の21980円で引けています。

外国人は10月第4週(22~26日)も現物と先物を合わせて日本株を1兆3006億円(うち先物9832億円)売り越しました。この3週間の売越額は4兆2300億円と記録的な水準になっています。先物安から裁定解消売りも急増。この3週間で裁定残高は株数ベースで19.51株(4週間では20.03億株)減少し5.03億株に、金額ベースでは1兆3105億円(同1兆5173億円)減の1兆201億円となっています。今年最低だった3月23日(6.70億株)を下回る記録的な水準まで減少していますので、今後は裁定残が積み上がる形になるのではとみています。

相場が底入れした可能性が強まってきた中、決算発表が始まりましたので、ここは買いのチャンスでしょう。狙い目となるのは好決算銘柄となりますが、この4日間で大きく上げた銘柄も多いと思いますので、そうした銘柄は避け、底値近辺で推移している銘柄が有望ではないかとみています。
なお次週11月12日号はお休みします。

2018年10月29日号

 目先の底が近づく

先週の日経平均株価は一段安となり3月29日以来、約7か月ぶりに21000円を割り込む場面がありました。終値は前週末比1348円(6.0%)安の21184円。3月23日の年初来安値(20617円)からは560円超上方にありますが、TOPIXは1598㌽とその時の安値(1664㌽)を4%下回る年初来安値に沈んでいます。テクニカル的には売られすぎ状態となっていますが、アルゴリズム取引から来る機械的な売りに押されている面があるため、下値メドが見えなくなっています。

背景にあるのは世界景気の不透明感。米中貿易戦争や中国の景気減速懸念からリスク回避姿勢が強まっています。年初来高値を付けた10月2日から26日までの約4週間の日経平均の下落幅は3086円(12.7%)。月間の下落幅としてはリーマンショック直後の2008年10月(2682円)を超えています(下落率は23.8%)。リーマン・ブラザーズ破たん直後の9月16日から同一営業日数(17日)で比較すると、リーマンショック時の下落幅は3057円(25.0%)。下落率はその時の半分ですが、ほぼ同じ下落幅。当時は100年に1度の危機再来とも言われ、それが現実化しつつあったので、十分すぎるほど下げたと云えなくもありません。

先週末の日経平均チャートは長い下ヒゲを引いており、26日のNYダウも539ドルまで下げた後、大きく戻しています。日経平均の底値はまだ見えていませんが、チャートやテクニカル指標から見て目先の底は近づいているように思います。

 動くのはもう少し落ち着いてからに

26日の米国株は大幅安。NYダウは前日比296ドル(1.2%)安の24688ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同151㌽(2.1%)安の7167で引けています。前日の取引終了後に発表したアマゾン・ドット・コムとグーグルの7~9月期決算が失望を誘うものだったことから、買い上げられていたハイテク株を中心に売りが広がる展開となりました。ダウ平均は一時539ドル安となる場面もありました。ただVIX指数の上昇が一服すると次第に下げ幅を縮小。同指数は前日より14%高い27.52まで上昇しましたが、終値は24.16と0.25%安で引けています。これを受けたCMEの日経平均先物は21240円と日経平均終値比55円高で引けています。

外国人は10月第3週(15~19日)に現物と先物を合わせて日本株を1兆1153億円売り越しました。売越額は前週の1兆8179億円から大きく減少していますが、それでもかなりの額です。先物安から裁定解消売りも急増増しています。10月19日時点の裁定買い残は前週比4592億円減の1兆35124億円となっています。株数ベースでは1.83億株減の6.32億株。24日現在の買い残が5.90億株ですから、今年最低だった3月23日(6.70億株)を下回る水準まで減少しています。先週後半も解消売りが相当出ていたとみられるので、解消売りも極限近くまで来たのではないかとみています。

先週末から決算発表が始まりました。好決算発表銘柄は狙い目となりますが、市場が動揺していますので、動くのはもう少し落ち着いてからでいいとみています。全般的に売られすぎ状態となっていますので、下値リスクが乏しくなった銘柄には要注目です。

2018年10月22日号

 目先の底を入れた可能性も

東京市場はまだ不安定な動きから抜け出せません。日経平均株価は5営業日中3営業日上昇しましたが、週間では162円(0.7%)の下落。海外市場を受けて上下に振れた後、方向感を欠く動きになっています。米国の金利上昇、米中貿易戦争の激化にサウジ問題が加わり、世界景気の先行きに不透明感が増しているからです。今週から本格化する決算発表を控えて様子見ムードが強まっていることも不安定な動きの一因となっています。

日経平均は10月2日に27年ぶりの高値となる24270円まで上昇した後、一転、急落しましたが、下げ止まったように思います。高値からの下落幅は1999円(8.2%)。相場上昇が始まる前の9月中旬の水準(22307円)まで戻ったので、10月15日につけた22271円で目先の底は入れた可能性があります。恐怖指数と言われるVIX指数も20を下回っています。株価は「往って来い」となっていますので、徐々に落ち着きを取り戻すのではとみています。

 動くのは決算を受けてからに

19日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは3日ぶりに反発し前日比64ドル(03%)高の25444ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同36㌽(0.5%)安の7449で引けています。NYダウは前日に300㌦超下落したので反発を見込んだ買いが入ったようです。プロクター・アンド・ギャンブルやアメックスが好調な決算を受けて上昇したことも相場を押し上げました。上海総合指数が反発したことも投資家心理の改善につながったようです。ナスダック指数は半導体関連への売りが響きました。これを受けたCMEの日経平均先物は22475円と日経平均終値比57円安で引けています。

外国人は10月第2週(9~12日)に現物と先物を合わせて日本株を1兆8179億円売り越しました。 売越額は「チャイナショック」を受けた2015年8月以来、3年1か月ぶりの大きさ。この売りで日経平均は1089円(4.6%)下落しました。 第2週は4営業日だったため、1日当たりの売越額は過去最大だったのではとも言われています。
先物安から裁定解消売りも急増しています。9/28時点の裁定買い残は2兆5375億円でしたが、10月第1週は2068億円、第2週は5202億円それぞれ減少し、1兆8104億円となっています。株数ベースでは10月第1週に0.52億株(10.60億株→10.07億株)、第2週に1.90億株(10.07億株→8.16億株)減少しています。これも下げを加速したわけですが、17日現在の残高は6.68億株となっています。今年最低だった3月23日(6.70億株)以下の記録的水準まで減少していますので、今後、解消売りから指数が下げることはそうないのではとみています。

今週25日から決算発表が始まります。動くのはそれからでいいとみています。狙い目となるのは当然、好業績銘柄となります。

2018年10月15日号

 暫くは落ち着かない動きか

先週の東京市場は大荒れの展開となりました。米国株の急落を受けて11日の日経平均株価は前日比915円(3.9%)も下落。12日は反発しましたが、それまでの6日間で1680円(6.9%)も下落する動きとなりました。終値は22694円。前週末比で1089円(4.6%)の下落となりました。

背後にあったのは米長期金利の上昇。これをきっかけに投資家の不安心理を映すとされる「VIX指数」が急騰、同指数に連動する形で運用しているファンドからの売りが下げを加速したようです。今回は株価リスクが大きくなると機械的に売りを出す「リスク・パリティ」型ファンドからの売りが株価を押し下げ、「VIX指数が一段と上昇→同ファンドからの更なる売り」という悪循環が生じ、下げが増幅されたようです。

12日は米国株が下げ止まり世界的な株安の連鎖にはひとまず歯止めがかかった格好ですが、VIX指数が落ち着くにはある程度の時間も必要です。米中の貿易戦争が激化していることもあり、暫くは「不安心理}を抱えたまま落ち着かない動きになるのではとています。

 決算発表までは様子見が賢明

12日の米国株は大幅に上昇しました。NYダウは前日比287ドル(1.1%)高の25339ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同167㌽(2.3%)高の7496で引けています。金融大手のJPモルガン・チェースやシティグループの7~9月期決算が予想を上回り金融株に買いが向かったほか、前日まで大きく下げていたアップルなど主力ハイテク株が買い直され、相場を押し上げました。ただ相場は不安定。寄り直後に410ドル強上昇する場面がありましたが、昼過ぎには52ドル安まで下落する場面もありました。取引終了にかけては大型ハイテク株が押し上げる展開。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比129円安の22565円で引けています。

外国人は10月第1週(1~5日)も日本株を買い越しました。買い越しは3週連続で買越額は5757億円。日本株が急落する前の週であり、日本株上昇に乗り遅れた向きや日本株を売り込んでいた向きの買い戻しが入ったようです。ただ先週の相場急落で今後の見通しは不透明になりました。今週下旬から決算発表が始まりますので、当面は模様眺めかもしれません。

突然の相場上昇に突然の急落。大荒れは11日の1日だけでしたから投資家のマインドはそんなに悪化していません。9月中旬からの相場上昇にも半信半疑でしたから、今度の下げにも似たような感じを持っているのではないかと思います。
日経平均は5カ月以上も往来相場が続いていた水準まで下げてきましたので、ここからの一段安はないとみています。今月下旬からは決算発表が始まりますので、それまでは様子見でいいのではとみています。

2018年10月1日号

 悲観の中で生まれ悲観の中で育つ動きに

東京市場は9月中旬から動きがガラッと変わって来ましたが、そのような動きになりそうだということは9月初旬以降、「マーケット解説」何度も触れてきました。日経平均株価は先週、今年1月23日の取引時間中の高値(14129円)を超え、1991年11月以来、約27年ぶりの高値(24286円)を付ける場面もありました。先週末の終値は前週末比251円(1.1%)の24120円。1月23日に付けた年初来高値まであと4円というところまできています。直近安値を付けた9月7日からは1800円強(約8%強)の上昇となっています。

突如上昇したこの相場に首をかしげる向きは多いと思います。常識的に考えたらと株高になるような環境ではありません。でも「マーケット解説」では短期筋が日本株を売り崩そうと売っても売っても下げなくなったので、もう上がるしかないところまで来ていると解説していました。5カ月も22000円台のレンジ相場が続いていたので、23000円を上限とした様々な取引が行われていたことがこうした突然の株高を演出したとみています。

外国人は年初から9月第1週まで現物・先物合計で日本株を8兆5000億円売り越していました。しかし第2週に買い越しに転じると、3週目は買越額が1兆4703億円と約4年ぶりの大きさに膨らんでいます。売り方の買い戻しだけではなく、長期スタンスの投資家も割安感から日本株を買い始めたからではないかとみられます。相場は「悲観の中で生まれ、懐疑の中で育つ」と言われますが、そのような動きになったのではないかとみています。

 好業績で底値圏にある銘柄が狙い目

28日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比18ドル(0.1%)高の26458ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同4㌽(0.1%)高の8046で引けています。インテルやボーイングなど個別に材料が出た銘柄が買われ、指数を押し上げました。ただ貿易摩擦の長期化やイタリア財政を巡る不透明感が懸念され、上値の重さも目立ちました。9月末を期限としてカナダと進めている貿易協定で合意の見通しが立っていないことも重しとなったようです。これを受けたCMEの日経平均先物は24180円と日経平均終値比59円高で引けています。

外国人は9月第3週(18~21日)に3週ぶりに日本株を買い越しました。買越額は2770億円。売越額が5279億円、2819億円と続いた後の大幅買い越しであり、流れが変わった可能性が出てきました。貿易摩擦への懸念は消えてはいませんが、株価が戻り歩調に転じたことで売り方の買い戻しや長期投資家の買いが入ってきたようです。売り方の買い戻しもまだ道半ばだとみています。

突然の相場上昇に市場はまだ半信半疑ですが、企業業績はしっかりしており、為替は円安に振れつつあります。ファンダメンタルズは良好。そろそろ動いてもいい頃だとみています。ただ買い戻し主導で上げている銘柄は物対象からは外すべきでしょう。そのうち循環物色の動きになるとみられるので、狙い目になるのは好業績で底値圏にある銘柄だとみています。
なお次週10月9日号はお休みします。

2018年9月18日号

9月18日、25号はお休みします。

2018年9月10日号

 当面は23000円を上限とした往来相場か

9月に入って東京市場の動きはガラッと変わって来ました。先週は日経平均株価が5営業日連続で下落、6日続落して引けました。週間では558円(2.4%)の下落。TOPIXは7日連続の下落となっています。市場のセンチメントが一変するほどの下落ではありませんが、雰囲気はかなり悪化したように思います。米中貿易摩擦への警戒感が強まっていた中、関西地方を強烈な台風が襲い、最高震度7の北海道地震が発生するなど自然災害が相次いだことが投資心理を萎えさせたようです。それに輪をかけたのが通商問題については日本に対しても強硬姿勢で臨むとトランプ大統領が表明したこと。これにより為替が円高に振れ、関連株が売られる展開となっています。

外部環境は悪いことだらけですが、こうした問題は今年3~4月からずっと続いていました。株価には相当程度織り込まれているはずで、同問題で一段安する可能性は乏しいのではとみています。日経平均の6日続落、TOPIXの7日連続安から、テクニカル的には反発に転じる可能性もあります。といっても上値を追えるような環境ではないので、戻りは限定的でしょう。当面は23000円を上限とした往来相場が続くのではとみています。

 方向性が出るまでは休むも相場

7日の米国株は下落しました。NYダウは前日比79ドル(0.3%)安の25916ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同20㌽(0.3%)安の7902で引けています。米中の貿易摩擦激化への警戒感から海外事業の比率が高い銘柄を中心に売りが優勢となりました。8月の雇用統計で平均時給が前年同月比2.9%の上昇と、2009年6月以来の高い伸びとなったでインフレ圧力が強まり、FRBが利上げを続けるとの見方から金利が上昇したことも、売り要因となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は22320円と日経平均終値比12円高で引けています。

外国人は8月第5週(27~31日)に日本株を5週ぶりに買い越しました。ただ買越額は483億円と多くはありません。中国の景気減速懸念やトルコ通貨危機を受けて4週間で5300億円超売り越していたので、銘柄入れ替えの結果、買い越しになったのではとみています。米中問題に加え、日米貿易問題が次のターゲットとなってきましたので、外国人もポジションを傾けにくいはずです。こうした局面では最終的にはリスクオフの動きになる可能性が大きいので、外国人の動きには注意が必要でしょう。

東京市場は再び方向感に欠ける動きになっています。こういう局面では無理する必要はありません。方向性が出るまでは休むも相場ではないかとみています。

2018年8月27日号

 潮目は変わりつつあるように思います

不安定な動きだった東京市場ですが、少し良くなってきたように思います。先週、日経平均株価は5営業日中4営業日上昇、週間では331円(1.49%)高となりました。TOPIXは上昇2日で下落3日、上昇率0.71%ですから諸手を挙げて良くなったとは言えませんが、雰囲気というか潮目は少しずつ変わりつつあるように思います。新興株や小型株の下落が止まりつつあることが背景。ヘッジファンドなど特定の投資家にマーケットが左右される今の相場環境下では、先物に左右されない中小型株を見なければ相場の実態は分かりません。個人投資家の保有が多い中小柄株の下げ止まりで個人の評価損拡大が止まりつつあり、これが投資家心理を改善させつつあります。

マザーズ指数や日経JASDAQ平均株価が明確に反転の動きとなったら、名実ともに底入れの動きとなってきますので、市場のセンチメントはもっと良くなってくるはずです。その意味で6月公開のメルカリがいつ底入れするかは重要になってきます。当面は慎重なスタンスが必要ですが、潮目は変わりつつあるように思います。期待したいところです。

 好決算ながら売られた銘柄が狙い目

24日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比133ドル(0.5%)高の25790ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同67㌽(0.9%)高の7945と、7月25日に付けた過去最高値を約1カ月半ぶりに更新して引けています。パウエルFRB議長が24日午前の講演で、米経済の力強い成長が続くなかでも利上げペースを速めない姿勢を示唆したことが買い安心感を誘い、幅広い銘柄が買われる展開となりました。機関投資家の多くが運用指標にするS&P500種株価指数も反発し、7カ月ぶりに過去最高値を更新しています。原油など国際商品相場が上昇したことも相場の押し上げ要因となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は22590円と日経平均終値比10安円で引けています。

外国人は8月第3週(13~17日)も日本株を売り越しました。売り越しは3週連続で、売越額は3449億円と約2カ月ぶりの大きさとなっています。前の週は347億円の売り越しでした。トルコ通貨危機に伴って投資家がリスク回避姿勢を強めたことが響いたためで、売り越しに転じたとはみていません。

方向感の読みにくい相場になっていたので当面は休むも相場としていましたが、流れが変わりつつあるように思いますので、ここは少しリスクを取ってもいいのではと思います。今回の決算発表では好業績を発表したのに売られる銘柄が目立ちました。先高期待が後退していたので長期スタンスの投資家が絶好の売り場と判断し、売りをぶつけたからではないかとみています。こうした銘柄を吟味し、下げ止まったところを狙うのも一法ではないかとみています。
なお9月3日号はお休みします。

2018年8月20日号

 当面は慎重なスタンスが必要

決算発表期間中は決算だけが株価材料となるため、それを反映した個別戦になるのが普通ですが、今回は米中の貿易戦争の先行きが読めず不安定な動きになっています。先週日経平均株価は5営業日中、3営業日上昇、週間では28円の下落となりました。週間の変動幅は大きくありませんが、大幅安が続いたあと大幅高となるなど乱高下に近い動きになっています。先々週末からのトルコ通貨危機がそうした動きを増幅しており、投資家はリスクオフ姿勢を強めているように見えます。週間では3周連続の下げになっているため、相場の基調は弱いとみた方が良さそうです。

上場企業の4~6月期決算は好調で金融を含む全産業の経常利益は前年同期比13.4%増となっていますが、通期予想は1.8%増となっており、企業は先行き伸び悩むとの見方をしています。JCはこれまでずっと弱気スタンスを貫いていましたが、当面は弱気というか慎重なスタンスが必要ではないかとみています。

  好決算ながら売られた銘柄を狙うのも一法か

17日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比110ドル(0.4%)高の25569ドルと2月下旬以来、半年ぶりの高値を付けたほか、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同9㌽(0.1%)高の7816で取引を終えています。ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が17日午後、「中国と米国の通商担当者が11月の多国間の首脳会議をメドとして貿易摩擦の解消に向けた交渉計画を立てている」と報じたことで米中貿易摩擦への懸念が和らぎ、相場を支えました。ただ16日夕に慎重な業績予想を示したNビディアとアプライドマテリアルズ2銘柄が下落したため、ナスダック指数は小幅な上げにとどまりました。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比40安の22230円で引けています。

外国人は8月第2週(6~10日)も日本株を売り越しました。ただ売越額は347億円と多くありません。このところ数百円規模で買い越しと売り越しが続いており、様子見というか銘柄入れ替えをしているようです。米中の貿易戦争が背後にあるだけに今は動けないのだと思います。

方向感の読みにくい相場になっていますので、当面は休むも相場ではないかとみています。ただ今回の決算発表では好業績を発表したのに売られる銘柄が目立ちました。長期スタンスの投資家が絶好の売り場と判断し、売りをぶつけたからだとみています。休むだけではつまらないので、こうした銘柄を吟味して下げ止まったところを狙うのも一法ではないかとみています。

2018年7月23日号

 当面は様子を見極めるしか手はありません

恐怖感を呼び起こすような下げでしたが、日経平均株価は7/5の21546円で底入れしたような動きになっています。先週、日経平均株価は4営業日中、2営業日上昇、週間では100円の上昇となりました。ひと安心といえる動きですが、投資心理が改善した感じはありません。「空売りを仕掛けた短期筋の買い戻し」で上昇している面が大きく、商いは低調なまま。出来高を伴わない上昇はまやかしの可能性が大きく、上昇を額面通り信じていいのか分からなくなっているような感じです。

米中の貿易摩擦を巡る霧が晴れたわけではないので、11月の米中間選挙が終わるまでは手掛けづらい相場展開が続く可能性もあります。先々週号で米国の最終目的がハイテク分野での覇権確保ならば、貿易摩擦・戦争は「期間限定」ではなく長期に及ぶ可能性があると指摘したが、その考えは全く変わっていません。企業には先が読めない状態となるため、世界各国で設備投資などを抑制する動きが出かねません。世界経済にはマイナスになるだけですから、当面は様子を見極めるしか手はないように思います。

  好決算銘柄が狙い目

20日の米国株は小幅安。NYダウは前日比6ドル(0.03%)安の25058ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同5㌽(0.07%)安の7820で取引を終えています。
米中貿易摩擦への警戒が重荷となるなか、4~6月期決算への期待が相場を支える形となりました。トランプ大統領が20日朝、CNBCとのインタビューで中国から輸入している年5000億ドル強の輸入品すべてに関税を課す準備をしていると表明。貿易摩擦への警戒感から売りが先行しましたが、マイクロソフトやハネウエルが予想を上回る決算を発表したため、決算への期待から下げ幅を縮小する動となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は22535円と日経平均終値比162円安で引けています。

外国人は7月第2週(9~13日)に4週間ぶりに日本株を買い越しました。買越額は3248億円と1月第1週(4851億円)以来の大きさ。買い要因の一つが米中貿易摩擦を巡る過度な悲観の後退。米中両国が6日に追加関税を相互に発動し貿易摩擦が現実化したため、目先の悪材料が出尽くしたとの見方からひとまず買い戻しに動いたとみられます。
ただ今後も買いが優勢となるかは不透明。年初来で見るとなお3兆5000億円(現物・先物合計)売り越しているうえ、直近の流入が空売りを仕掛けた向きの買い戻しとの見方があるからです。外国人動向には引き続き注意が必要でしょう。
方向感の読みにくい相場になっていますが、今週から決算発表が本格化しますので、ここは動くときでしょう。狙うのは好決算銘柄。景気敏感株は貿易戦争懸念から極端な水準まで下げていますので、受注如何では下げすぎた分の反動もあるのではとみています。ただ景気敏感株については超短期との考えが必要でしょう。
なお8月13日号まで休みします。

2018年7月9日号

 貿易摩擦が貿易戦争に

先週、日経平均株価は恐怖感を呼び起こすような下げになりました。週間の下落幅は516円(2.31%)ですから大した下げではありませんが、米中の貿易摩擦が貿易戦争に発展する可能性が現実味を帯びてきた中での下げだけに、投資心理を相当悪化させたのではとみています。7日13:00過ぎに米国が中国へ340億ドルの追加関税を発動した後は「悪材料出尽くし」と受け取られ、買い戻しを交え前日比241円高の21788円で引けましたが、売買代金(1部ベース)は2兆4200億円と多くありません。前日比では1700億円の増加ですが、リスクを取って買い向かってきた向きはそんなにいなかったということです。

米国の追加関税に対抗して中国も同規模の報復関税を発動、世界第1、第2の経済大国間の貿易戦争が現実のものとなったことで、先行きは全く読めなくなりました。米国の最終目的が背後に見え隠れするハイテク技術の覇権確保ならば、貿易摩擦・戦争は中間選挙までの「期間限定」ではなく、長期に及ぶ可能性があります。企業にとっては先が読めない状態となるため、世界各国で設備投資などを抑制する動きが出かねない状況となっています。
世界経済にはマイナスになるだけですから、当面は様子を見極めるしか手はないように思います。

  当面は様子見で

6日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比99ドル(0.4%)高の24456ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同101㌽(1.3%)高の7688で引けています。朝方に発表された6月の雇用統計が良好な内容となり、経済の強さを示したことが買いを誘いました。NYダウは一時、160ドル以上上昇する場面も場面もありました。ただ引けにかけては米中貿易戦争への懸念から伸び悩む展開。評価しようにも仕切れない動きとなっています。これを受けたCMEの日経平均先物は21825円と日経平均終値比36円高で引けています。

外国人は6月第4週(25~29日)も日本株を売り越しました。売り越すのは2週連続で売越額は2857億円(前週は4306億円)。かなりの規模です。米中貿易戦争懸念やそれに伴う企業業績の悪化懸念から、日本株を外す動きに転じた可能性も否定はできません。外国人動向には注意が必要になってきました。
調整色の強い相場になっており方向性もなくなっていますので、当面は様子を見極めるだけでいいとみています。

2018年7月2日号

 下げ渋る動きに

調整色の強い相場になっています。先週、日経平均株価は5営業中3営業日で下落、週間では212円(0.94%)安となりました。そこそこの下落幅ですが、週初に178円安した後は、3円高、70円安、1円安、34円高と小幅な動きに止まっており、方向感がみられません。米中貿易摩擦激化への警戒から投資家がリスクを取れなくなっていることが背景にあります。ただここへ来て下げ渋る動きに変わりつつあるので、懸念材料はそれなりに織り込んだ可能性もあります。

TOPIXは20日、60日、100日線の下方に位置しており下値模索の動きとなっていますが、日経平均はサポートラインの100日線にタッチして切り返す形になっています。チャート的には底を入れた可能性もありますが、現時点ではあくまでも可能性。当面は慎重なスタンスが必要だとみています。

  当面は様子見で

29日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比55ドル(0.2%)高の24271ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同6㌽(0.1%)高の7510で取引を終えています。 前日夕に発表した四半期決算を好感してナイキが急伸し、1銘柄でダウ平均を54ドル押し上げました。原油高を受けてシェブロンなど石油株が上昇したことも寄与しました。ただ貿易摩擦への警戒がくすぶっていることもあり、週末を前に利益確定の売りが出て引けにかけては伸び悩む展開。これを受けたCMEの日経平均先物は22250円と日経平均終値比79円安で引けています。

外国人は6月第3週(18~22日)に日本株を3週ぶりに売り越しました。売越額は4306億円と3月第3週以来の大きさ。それまでは205億円、317億円の買い越しでした。米中貿易摩擦や企業の業績減速への懸念がくすぶり続けており、日本株を買いにくい地合いになっていますが、売り越しに転じたかはまだ分かりません。
決算発表の一巡で買い手掛かり材料が乏しくなっているうえ、相場の方向性がなくなっていますので、当面は様子見でいいとみています。

2018年6月25日号

 相場は正念場に

調整色の強い動きになっています。先週、日経平均株価は5営業中3営業日下落、週間では335円(1.5%)安となりました。フシ目の23000円を突破出来ず押し返されたことで、上値の重い動きになっています。日経平均の日足は20日移動平均線を割り込んでおり、20日線は下向きに変わりつつあるかのように見えます。全般相場を表すTOPIXは20日、反発とはなりましたが、一時は5月30日の安値(1371)を下回る1728まで下げていました。先週末は終値が寄付き値を上回る陽線とはなりましたが、前日比5㌽(0.33%)安の引け。微妙な水準です。日経平均は5月30日の安値を守れるか正念場に差し掛かったように思います。

こうした相場になっているのは米中の貿易摩擦激化から世界経済がシュリンクするとの懸念があるからです。リスクを取って買い向かう動きがみられません。方向性が見えにくくなっているので、暫くは慎重なスタンスが必要でしょう。

 当面は様子見で

22日の米国株は高安まちまちの動きでした。NYダウは9日ぶりに反発し前日比119ドル(0.5%)高の24580ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は続落し、同20㌽(03%)安の7692で引けています。OPECの原油増産が緩やかにとどまるとの見方から原油相場が上昇。石油株が買われ相場を押し上げました。NYダウが前日までの8日間で約860ドル下げていたため、自律反発狙いの買いが入りやすかった面もあったようです。米中貿易摩擦への警戒感からボーイングやキャタピラーなどへの売りも一服していました。ナスダック指数は続落したとはいえ、6月20日に付けた史上最高値から1.1%下の水準にすぎません。これを受けたCMEの日経平均先物は22490円と日経平均終値比26円安の引けとなっています。

外国人は6月第2週(11~15日)も日本株を買い越しました。買越額は317億円。その前の週は205億円でした。連続の買い越しはありますが、規模が小さ過ぎ、動向は読み取れません。売りを控えているだけかもしれませんし、米中貿易摩擦の激化懸念から動けないのかもしれません。
決算発表の一巡で買い手掛かり材料は乏しくなっています。相場が正念場に差し掛かっていますので、当面は様子見でいいとみています。

2018年6月4日号

 底入れはまだ確認できず

東京市場は調整局面入りしました。先週、日経平均株価は5営業中3営業日で下落、週間では279円(1.2%)安となりました。日中値幅が小さく方向感に欠ける動きですが、日経平均の日足は20日移動平均線を割り込み、同平均線は下向きに変わっています。
日経平均は3月に付けた安値から5月に付けた高値までの上昇幅の3分の1押し水準(22150円前後、ザラ場ベース)を割り込んだもの、半値押し水準(21698円前後)はキープしています。しかしTOPIXは3分の1は勿論、半値押し水準(1760.9前後)をも下回る水準まで下げています。日経平均は5/31にサポートラインの60日移動平均線にタッチして反転しましたが、目先の底を打ったとはまだ見ていません。大幅安した後にしては戻りの鈍さが気になります。

前に「(前略)外国人などからの実弾買いは入っていません。相場が上昇しているのは売り方の買い戻しや、相場の方向性に追随して自動的に売買するCTA(商品投資顧問)の買いによるものが主因とみられます」と指摘していましたが、その巻き戻しが始まったことが相場下落の主因ではないかとみています。 危惧していたことが起こっただけだと考えています。

 暫くは様子見で

1日の米国株は大幅高。NYダウは前日比219ドル(0.9%)高の24635ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同112㌽(1.5%)高の7554で引けています。5月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比22.3万人増と市場予想(19万人増)を上回り、失業率も3.8%と18年1カ月ぶりの水準まで低下したことで、景気の力強さを評価した買いが入りました。ナスダック指数は3月12日に付けた過去最高値(7588)までにあと34㌽となっています。これを受けたCMEの日経平均先物は22365円と日経平均終値比193円高で引けています。

外国人は5月第4週(21~25日)に日本株を3404億円売り越しました。その前の週も937億円の売り越しでしたが、売り越し基調に転じたとはみていません。決算発表が一巡したので、今後決算を分析して買いに動いてくるか、様子見継続か、売り越しに転じるか、方向性が出てきますので見守りたいと思います。
決算発表の一巡で買い手掛かり材料は乏しくなっています。相場が調整局面入りしていますので、当面は様子見でいいいのではとみています。強いて物色対象をあげるなら、決算を好感して上伸した後、需給・価格調整を経て下落した銘柄の吟味。良ければ買い、そうでなければ見送り、これでいいのではみています。
なお6月11日号と18日号はお休みします。

2018年5月28日号

 相場は調整局面に

順調に戻していた東京市場ですが、流れが変わったようです。先週、日経平均株価は5営業中3営業日下落、週間では480円(2.1%)安となりました。25日は13円高の22450円の引けでしたが、東証1部の騰落銘柄数は上昇600、値下がり1390でしたので、実質的には下落といっていい内容でした。日足が20日移動平均線を割り込んできましたので、調整局面入りしたとみられます。

よく考えると3月下旬からの上昇もよく分からないものでした。先週号で「市場には高揚感はありません。外国人などからの実弾買いが入っていないからです。相場が上昇しているのは売り方の買い戻しや、相場の方向性に追随して自動的に売買するCTA(商品投資顧問)の買いによるものが主因とみられます。外国人は今年に入り先物を中心に日本株を大量に売り越していました。

年初から3月までの先物(日経平均型+TOPIX型)への売越額は6兆円を超えていました。その巻き戻しが入り、CTAがその流れに乗ったとみています。先物への買い戻しが入り理論値以上に高くなった先物を売って安くなった現物を買う。こうした裁定買いが4/13で終わる週に1242億円、4/20で終わる週に1620億円入り、以下3586億円(4/27の週)→431億円(5/2の週)→3098億円(5/11の週)と買い越しが続き相場を押し上げたとみています。

こんな形の上昇ですから上昇を額面通り受け取ったら火傷するのではと危惧しています。マザーズ指数や日経JASDAQ平均チャートは全然上げていません。いま考えなけではならないことは、この修正がどのような形で起こるかということです。(以下略)」。
危惧していたことが起こっただけだと考えています。

 暫くは様子見で

18日の米国株は方向感のない動きでした。NYダウは前日比58ドル(0.2%)安の24753ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同9㌽(0.1%)高の7433で引けています。原油先物相場の下落を受けて石油株が売られ、相場の重荷となりました。シェブロンとエクソンモービルの2銘柄でダウ平均を約40ドル押し下げました。北朝鮮問題や米中関係に対する不透明感もリスク回避姿勢につながったようです。トランプ大統領は首脳会談の中止を表明した後も北朝鮮と協議を続けていることを明らかにしましたが、核廃棄などの合意の道筋はみえていません。こうしたことを受けたCMEの日経平均先物は22345円と日経平均終値比105円安で引けています。

外国人は5月第3週(14~18日)に日本株を937億円売り越しました。その前の週も12億円の売り越しでしたが、売り越し基調に転じたとはみていません。決算発表が一巡したので、今後決算を分析して買いに動いてくるか、様子見継続か、売り越しに転じるか、方向性が出てきますので見守りたいと思います。

決算発表の一巡で買い手掛かり材料はなくなっています。相場が調整局面入りしたとみられるので、当面は様子見でいいいとみています。強いて物色対象をあげるなら、決算を好感して上伸した後、需給・価格調整を経て下落した銘柄の吟味。良ければ買い、そうでなければ見送り、これでいいのではみています。

2018年5月21日

 高揚感のない上昇

東京市場は順調に戻し戻り高値更新となっています。先週末の日経平均株価は前週末比172円(0.76%)高の22930円。3月23日の安値(20617円)からは2313円(11.37%)、3月26日のザラ場安値(20347円)からは2583円(12.69%)上昇し、昨年末の株価(22767円)を上回ったところまで戻しています。
4月2日号で「日経平均は26日、ボリンジャーバンドのマイナス3σを下回る異常な水準まで下げていました。こういうケースはめったにあるわけではないので、26日のザラ場安値(20347円)が目先の底ではないかとみています。日足が20日移動平均線を上回った状態が続くとその確率は高くなりますので、期待したいところです」と指摘しましたが、その通りの動きとなったわけです。

しかし市場には高揚感はありません。外国人などからの実弾買いが入っていないからです。相場が上昇しているのは売り方の買い戻しや、相場の方向性に追随して自動的に売買するCTA(商品投資顧問)の買いによるものが主因とみられます。外国人は今年に入り先物を中心に日本株を大量に売り越していました。
年初から3月までの株価指数先物(日経平均型+TOPIX型)への売越額は6兆円を超えていました。
その巻き戻しが入り、CTAがその流れに乗ったとみています。先物への買い戻しが入り理論値以上に高くなった先物を売って安くなった現物を買う。こうした裁定買いが4/13で終わる週に1242億円、4/20で終わる週に1620億円入り、以下3586億円(4/27の週)→431億円(5/2の週)→3098億円(5/11の週)と買い越しが続き相場を押し上げたとみています

こんな形の上昇ですから上昇を額面通り受け取ったら火傷するのではと危惧しています。マザーズ指数や日経JASDAQ平均チャートは全然上げていません。いま考えなけではならないことは、この修正がどのような形で起こるかということです。日経平均に引きづられる形なら問題はないのですが・・・。

 暫くは様子見が賢明

18日の米国株は方向感のない動きでした。NYダウは前日比1ドル(0.0%)高の24715ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同28㌽(0.4%)安の7354で引けていました。17日からワシントンで開かれている米中の貿易交渉を巡っては合意の道筋がみえていません。ただ市場の一部には最終的には両国は協調するとの期待感がありこれが相場を支えましたが、長期金利の低下から金融株は下落、方向感のみえない展開でした。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比130円安の22800円で引けています。

外国人は5月第2週(7~11日)に日本株を12億円売り越しました。その前の週は17億円の買い越しでした。決算発表たけなわで動きようがないからでしょうか。今後決算を分析して買いに動いてくるか、様子見継続か、売り越しに転じるか、方向性が出てきますので注意が必要でしょう。

決算発表の一巡で買い手掛かり材料はなくなっています。日経平均はじりじり上昇するものの、日経平均の日中値幅はわずか100円未満。相場の膠着感は強まっているようにも思います。この流れが変化するきっかけは何か。手詰まり状態になってきましたので、材料株やテーマ株が人気化する可能性はありますが、暫くは様子見でいいいとみています。強いて物色対象をあげるなら、決算を好感して上伸した後、需給・価格調整を経て下落した銘柄の吟味。良ければ買い、そうでなければ見送り、これでいいのではみています。

2018年4月23日号

 底入れした可能性が強まる

東京市場はいい動きになってきました。決算発表本格化を前に動きにくい相場環境ですが、売り方の買い戻しを中心に順調に戻す展開となっています。先週、日経平均株価は週初から4日続伸、終値は前週末比384円(1.8%)高の22162円で引けました。3月23日につけた安値からは1545円(7.5%)の上昇。日経平均の日足が20日移動平均線や60日移動平均線を上回っており、チャート上は上昇余地が広がるいい形になっています。4月2日号で底を入れた可能性が出てきましたと指摘しましたが、その可能性はより強まったとみています。
2~3月と日経平均は異常な水準まで下げていました。それが反転して来たのは売られすぎの反動だとみていますが、焦点となっていた日米首脳会談が無事に終わり、売り方は買い戻さざるを得なくなっています。外国人は年初から3月まで株価指数先物(日経平均型+TOPIX型)を6兆円超も売り越していました。全部が全部、日経平均が下落すると考えて売っていたわけではないと思いますが、ある程度は日経平均が下落することに賭けて売っていたはずです。そうした買いがここへ来ての上昇を支えています。買い戻しは始まったばかりですので期待したいところです。

 下値リスクの乏しい好決算銘柄が狙い目

20日の米国株は下落しました。NYダウは3日続落し前日比201ドル(0.8%)安の24462ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同91㌽(2.4%)安の7146で引けています。スマホの販売鈍化が警戒されアップルが急落しほか、長期金利が約4年3カ月ぶりの水準に上昇したことで株式の割高感が意識され、幅広い銘柄に売りが出ました。NYダウは一時下げ幅を290ドル近くに広げる場面もありました。19日に半導体受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が売上高見通しを下方修正、半導体需要が減少するとの懸念からインテルのほか、IBMやマイクロソフト、シスコシステムズなどIT関連株が軒並み売られる展開でした。アップル1社でNYダウを48ドルも押し下げています。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値97円安の22065円で引けています。

外国人は4月第2週(9~13日)も日本株を買い越しました。買い越すのは3週連続。それまでは11週連続で売り越し、相場下落の要因となっていました。円高の一服や地政学リスクへの過度な懸念が後退したことで、これまで売っていた分を買い戻してきたとみられます。決算発表の中身が今後の動きを決めると思いますが、為替が一時より円安に振れたことは経営者や投資家にはいい影響を与えるのではとみています。
今週後半から決算発表が本格化します。決算シーズンは決算だけが株価材料となりますので、ここは積極的に動くときでしょう。日経平均が底入れした可能性が強まっていますので、下値リスクの乏しい好決算銘柄が狙い目となります。
なお5月7日号と14日号はお休みします。

2018年4月2日号

 目先の底を入れた可能性も

東京市場は少し落ち着きを取り戻しました。週初の26日こそ一段安で始まり緊張が走りましたが、売りが一巡した後は徐々に戻し、前日比148円高で引けました。この底値圏での「陽の丸坊主」出現が目先の底を入れたのではとの見方につながり、その後のしっかりした動きになったのだとみています。

先週、日経平均株価は5営業日中、4営業日で上昇、週間では837円(4.06%)上昇しました。26日の寄り付きからは1031円の上昇となっています。5日移動平均線が上向きに転じ、日経平均の日足が20日移動平均線(21379円)の上方に出てきましたので、当面は下値を心配する必要はなくなりました。
日経平均は26日、ボリンジャーバンドのマイナス3σを下回る異常な水準まで下げていました。こういうケースはめったにあるわけではないので、26日のザラ場安値(20347円)が目先の底ではないかとみています。日足が20日移動平均線を上回った状態が続くとその確率は高くなりますので、期待したいところです。

  今週も様子見が賢明

30日の米国市場は休場でしたが、英・独・仏など欧州の市場は上昇して引けていました。為替にも大きな変化はないため、今週は外部環境に左右されないで始まりそうです。

外国人は3月第3週(12~16)も日本株を売り越しました。売り越すのは11週連続で売越額は4541億円。今年2月第1週の6445億円に次ぐ大きさとなっています。この間の売越額は3.1兆円超と「原油安ショック」で2016年の年初から13週連続で売り越したときの5兆円超に次ぐ大きさとなっています。先物を含めた売越額は8兆1830億円に達していましたが、第3週は9週ぶりに買い越しに転じていますす。買越額は1975億円。

今回の相場急落局面では現物よりも先物売りの多さが目立ちました。先物売りは短期筋が変動率が高まると機械的に持ち高を減らす「リスク・パリティ戦略」を取っているためだとみられるので、市場が落ち着いてきた証拠でしょう。米株式相場の変動率を示すVIX指数は一時50まで上昇していましたが、足元では指標の20台で落ち着いた動きになっています。
ただ年金など長期投資家の売りは止む気配がありません。その背後には色々な要因があると思いますが、当面は外国人持ち株比率が高い主力株は避けた方が良さそうです。
日経平均株価は底入れした可能性が出てきましたが、今週も様子見でいいと思います。
なお次週4月9日号と16日号はお休みします。

2018年3月26日

 近々には反転の可能性も

東京市場は再び激震に見舞われました。日経平均株価は23日、急落し、下落幅が一時1000円を超える場面がありました。終値は前日比974円(4.51%)安の20617円。昨年10月以来、約5か月ぶりの安値となっています。米中貿易摩擦や円高加速への懸念が強まり、主力株を中心に幅広い銘柄が売られる展開となりました。東証1部の値上がり銘柄数はわずか29で、値下がりが2042、変わらず9という全面安の展開でした。
日経平均は典型的な底入れチャートとなる「逆三尊」形成への期待があったのですが、23日の急落がそれを打ち砕いてしまいました。日足が20日移動平均線を大きく下に抜けたため、再び下値模索の動きになったとみています。ただ日経平均はテクニカル的に売られすぎ状態となっており、ボリンジャーバンドのマイナス3σ(20585円)近くまで下げています。株価の割安感も強くなっていますので、近々には反転の可能性もあるのではとみています。

  今週も様子見が賢明

23日の米国株は急落しました。NYダウは前日比424ドル(1.8%)安の23533ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同174㌽(2.4%)安の6992となっています。前日急落した反動で自律反発狙いの買いが先行したものの、米中の貿易戦争への懸念が強く、午後にかけ幅広い銘柄で売りが優勢となる展開でした。トランプ大統領が中国製品に高関税を課す措置に対し、中国は米製品への関税引き上げ計画を準備していると発表。貿易を巡る両国の対立が激しくなっているため、世界景気に悪影響を及ぼすとの警戒感からリスクオフ姿勢が強まりました。これを受けたCMEの日経平均先物は20155円と日経平均終値比462安で引けています。
外国人は3月第2週(12~16)も日本株を売り越しました。売り越すのは10週連続で売越額は1728億円。この間の売越額は2.65兆円超と2016年の年初から13週連続売り越したときの5兆円超に次ぐ大きさとなっています。先物を含めた売越額は8兆1830億円に達しており、連続売越額としては過去最大となっています。第2週の売りは貿易戦争への懸念が響いたとみていますが、先週(第3週)の日経平均の大幅安はそれが極限まで膨らんだ結果ではないかとみています。
恐怖指数とされるVIX指数は22日に指標とされる20を超え、23日に24.87に上昇してまいたが、金利上昇懸念から急上昇した今年2月5日の37.32、8日の33.46ほど高くはありません。過剰反応している面も大きいように思います。ただ相場が下値模索の動きとなったので、今週も様子見が賢明でしょう。

2018年3月19日号

 膠着感の強い動きに

日経平均株価はまだ不安定な動き続いています。先週、日経平均は5営業日中、3営業日で上昇、週間では27円(0.96%)高となりましたが、上値は重く膠着感の強い動きでした。チャートからはダブルボトムを付けた可能性が出ていますが、20日移動平均線を再び割り込んだことで再び警戒しなければならない状態になったとみています。ただ、これまでの下げで想定される悪材料は相当程度織り込んだとみられるので、ここから一段安があるとはみていません。

相場が膠着している一因は米国の保護貿易主義の台頭による不透明感の高まりがあります。トランプ大統領が鉄鋼やアルミの輸入制限・関税引き上げに加え、中国に対する貿易赤字削減を進める考えを打ち出したことで、貿易戦争になるリスクがあるからです。今回の相場急落はインフレ懸念による米金利上昇がきっかけとなりました。それだけに、目先の焦点は20~21日の米FOMCに集まりそうです。相場の予想変動率を示す日経平均VI(ボラティリティ・インデックス)は目安となる20近くまで下げてきましたが、今週も相場の方向性を見極めるだけでいいとみています。

 今週も様子見が賢明

16日の米国株は上昇しました。NYダウは続伸し前日比72ドル(0.3%)高の24946ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も4日ぶりに小反発、同0.25㌽(0.0%)高の7560で引けています。週半ばに大きく下げていたため、戻りを期待した買いが入ったようです。2月の鉱工業生産が前月比1.1%増と予想を上回る伸びとなり、3月の消費者態度指数(ミシガン大学調べ)が予想に反して上昇したことも相場を支えました。ただ20~21日にFOMCを控えていることや、トランプ政権の政権運営の不安定さも意識され、警戒感も強い動きでした。これを受けたCMEの日経平均先物は16日の日経平均終値比271円安の21405円で引けています。
外国人は3月第1週(5~9)も日本株を売り越しました。売り越すのは8週連続で売越額は3754億円(前週は3484億円)。この間の売越額は3.5兆円近くに達し、2016年の年初から13週連続売り越しが続いたときの5兆円超に次ぐ大きさとなっています(先物を含めると約7兆円の売り越し)。今回の上昇相場が始まった10月初旬の出発地点近くまで戻ってしまいましたが、外国人の売りはまだ止みません。「森友」問題でアベノミクスの後退が懸念され、為替が円高に振れているのが響いている面もあります。
株価はまだ正念場から抜け出していないので、今週も様子見が賢明でしょう。

2018年3月12日号

 警戒感はやや後退か

日経平均株価は不安定な動きが続いていますが、ここへ来て少しずつ下値を切り上げています。先週、日経平均は5営業日中、3営業日上昇、週間では288円(1.36%)上昇して引けました。年初来の安値となった5日の安値(21042円)からは427円(2.03%)上昇した水準にあります。5日移動平均線が上向きに転じ、株価の中期トレンドを示す20日移動平均線の下への傾きが緩やかになったことで、警戒感はやや後退したのではとみています。
チャートからはダブルボトムを形成した可能性が出ていますが、まだ正念場から脱したわけではありません。9日は日経平均の上げ幅が500円を超える場面がありましたが、後場に入って急落、一時マイナスに転じるなど荒い値動きとなりました。日中値幅は526円と今年3番目の大きさ。値動きの大きい背景には投資家が強気になり切れないことがあります。米国の輸入制限問題や長期金利動向など不透明要因があるためです。相場の予想変動率を示す日経平均VI(ボラティリティ・インデックス)は目安となる20を超える日が続いています。今週も相場の方向性を見極めるときだと考えています。

 今週も相場の方向性を見極めるだけでいいとみています

9日の米国株は大幅高となりました。NYダウは続伸し前日比440ドル(1.8%)高の25335ドルと1カ月ぶりの大幅高を記録、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同132㌽(1.8%)高の7560と過去最高値を1カ月半ぶりに更新して引けています。雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比31.3万人増と市場予想(約20.5万人)を大幅に上回り、過去分も上方修正されたものの、平均時給の上昇率が前月から縮小し、物価上昇への警戒感が和らぐ形となりました。FRBが利上げを加速するとの見方がやや後退、買い安心感を誘ったようです。これを受けたCMEの日経平均先物は21695円と日経平均終値比225円高で引けています。
外国人は2月第4週(26~3/2)も日本株を売り越しました。売り越すのは7週連続で売越額は3484億円(前週は1132億円)。この間の累計売越額は3.1兆円近くに達してしており、2016年の年初から13週連続売り越しが続いたときの5.01兆円に次ぐ大きさになっています。今回の上昇相場が始まった10月第1週からの6週間の買越額は2.55兆円(その1週前に買い越していた2017億円を含む)でした。株価は出発地点近くまで下がったので、売りたい向きはあらかた売ったのではとみています。
株価がまだ正念場から抜け出していないので、今週も相場の方向性を見極めるだけでいいとみています。

2018年3月5日号

 日経平均は正念場に

落ち着きを取り戻しつつあった東京市場ですが、先週、日経平均株価は再び急落しました。2月28日は前日比321円、3月1日は同343円、2日は同542円と大きく下落、3日間の下落幅は1208円(5.4%)に達しました。2月14日の安値(21154円)から上昇していた分のほとんどを吐き出す形となっています。世界経済の先行き不透明感から米国株が下落した流れを受けて身構えていたところへ、1日のトランプ米大統領の鉄鋼、アルミへの輸入制限発動、関税賦課方針表明を受け、リスク回避の動きが広がったためです。
詳細は今週発表されますが、関税は鉄鋼で25%、アルミで10%と高いものになります。巨額の貿易赤字を出している中国をターゲットにしたものだとみられますが、米中の貿易摩擦激化懸念だけでなく、保護貿易主義が世界経済の重荷になるとの見方も浮上、警戒感が強まっています。足元の世界経済は堅調ですが、景気拡大が長期にわたるだけに、ピークを見極めようと悪材料に反応しやすい地合いになっています。日経平均はここで下げ止まるか下に抜けるかで今後の流れが決まる正念場に差し掛かっています。今週は相場の方向性を見極めるときだと考えています。

 今週は相場の方向性を見極めるだけでいいとみています

2日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは4日続落し前日比70ドル(0.3%)安の24538ドルと2月9日以来の安値で引け、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同77㌽(1.1%)高の7257で取引を終えています。鉄鋼、アルミへの輸入制限発動で中国などとの貿易摩擦が強まるとの警戒感が引き続き売りを誘う動きでした。ただ急速な下げが続いたため押し目買いも入り、取引終盤にかけては下げ渋る場面もみられました。投資判断の引き下げがあったマクドナルドと新興国での売り上げが大きいボーイング、キャタピラーの3銘柄でダウ平均を110ドル押し下げており、70ドルも下げた感じではありません。これを受けたCMEの日経平均先物は21165円と日経平均終値比16円安で引けています。
外国人は2月第3週(19~23日)も日本株を売り越しました。売り越すのは6週連続で売越額は1132億円(前週は362億円)。この間の累計売越額は1.75兆円に達しており、2016年の年初から13週連続売り越しが続いたときの5.01兆円に次ぐ大きさになっています。ただこの2週間、売越額は大きく縮小しています。今回の上昇相場が始まった10月第1週からの6週間の買越額は2.55兆円(その1週前に買い越していた2017億円を含む)でした。株価は出発地点近くまで戻ったので、売りたい向きはあらかた売ったのではとみています。
決算発表の一巡で買い手掛かり材料も乏しくなっているだけでなく、株価が正念場に差し掛かっていますので、今週は相場の方向性を見極めるだけでいいとみています。

2018年2月26日

 投資家心理はやや改善

日経平均株価は急落した後、少し戻していますが、まだ不安定な状態が続いています。14日のザラバ安値20950円からは942円(4.5%)上昇した水準にありますが、20日移動平均線を下回った状態であり、5日移動平均線も22、23日と連続して割り込んできました。相場が落ち着きには少なくとも日経平均が20日移動平均線の上方に出る必要があります。

チャートからみて日経平均は14日のザラバ安値20950円で底を打った可能性があります。そこから19日の高値22149円までの3日間の上げ幅は1199円(5.7%)に達します。売買代金が減少する中、反転した形になっていますが、これは投資家心理がやや改善した表れだとみています。日経平均が底入れした可能性が出てきたので、なにもこの水準で急いで売る必要はないとの考えから、売りを引っ込めたことが予想以上の上昇になったとみています。

前週号でも触れましたが、今回の急落は下方トレンドが発生したのではなく、米国株急落から来る異常値だったとみています。相場は上げ下げを繰り返しながら下値を固めてきます。米国株の落ち着きとともに東京市場も堅調さを取り戻すとみていますが、なお暫くは相場の方向性を見極めるときだと考えています。

 当面は「売られすぎた好決算銘柄」が狙い目 

13日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比347ドル(1.4%)高の25309ドルと1週間ぶりに25000ドル台を回復したほか、ナスダック指数も同127㌽(1.8%)高の7337で引けています。長期金利の指標である10年物国債利回りと恐怖指数のVIX指数がともに低下し、市場心理が改善しました。取引終了にかけて買いの勢いが増し、ダウ工業株はこの日の高値圏で取引を終えています。VIX指数は20を上回ると不安心理が高まった状態とされますが、ここ数日は20を下回る水準で推移しており、昨日は16.49に低下しています。これを受けたCMEの日経平均先物は22030円と日経平均終値比137円高で引けています。

外国人は2月第2週(13~16日)も日本株を売り越しました。売り越すのは5週連続ですが、売越額は前週比18分の1の362億円と大幅に縮小しています。裁定買い残も1.51兆円と昨年12月末から半減していますので、日本株売りは一巡した可能性があります。これに対し個人投資家は897億円買い越し。個人は前週に7458億円と過去最大の買越額を記録していただけに反動があってもおかしくない局面でしたが、買いの勢いが続いていることが明らにとなりました。企業業績が好調で上昇基調は崩れないとの見方から、買い場を待っていた向きが引き続き買ってきたようです。個人投資家の待機資金であるMRFの残高は13兆円前後(1月末)と過去最高水準に積み上がっています。昨年9月以降の急上昇相場に乗り遅れた向きは多く、今後も個人マネーが相場の下支え役となるケースが増えてきそうです。

決算発表の一巡で東京市場は買い手掛かり材料が乏しくなっています。当面は相場の方向性を見極めるときだと考えていますが、今回は相場急落局面での決算発表となったので、好決算でも急落するケースが目立ちました。当面は「売られすぎた好決算銘柄」が狙い目ではないかと見ています。

2018年2月19日号

 東京市場は目先の底を付けた可能性も

世界同時株安に歯止めがかかってきました。動揺の震源地だった米国株式市場は順調に戻し、16日のNYダウは高値からの下落幅の半値戻しをほぼ達成。円高の進行もあっての日本株の戻りは鈍くなっていましたが、日経平均株価は先週15、16日と続伸、2日間で566円上昇して引けました。終値は前週末比338円高の21720円。急落前の高値(24124円)と比べると依然低い水準ですが、チャート的には14日の20950円(ザラ場値)で底を付けた可能性が出てきました。そこが安値だとしたら高値からの下落率は13.2%(終値ベースでは12.3%)となります。
16日は為替が一時1㌦=105円台に円高・ドル安が進み、軟調になってもおかしくなかったのですが、下落せず上昇を保ったことが注目されます。潮目が変化したのではとみられるからです。今回の急落局面で日経平均はボリンジャーバンドのマイナス3σを下回る水準まで下げる場面がありました。

株価はボリンジャーバンドの±2σ内には95.45%、±3σ内には99.73%の確率で収まります。2σを超えたり3σにタッチするだけでも異常な状態となるので、そこからトレンドが発生することも多いのですが、今回は下方トレンドの発生ではなく、米国株急落から来る異常値だったのではないかとみています。
米国株の落ち着きとともに日経平均は堅調さを取り戻すとみていますが、いまは相場の方向性を見極めるときだと考えています。

 当面は「売られすぎた好決算銘柄」が狙い目 

16日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは小幅ながら6日続伸し、前日比19ドル(0.1%)高の25219ドルとなり、ナスダック指数は6日ぶりに反落し、同16㌽(0.2%)安の7239引けています。相場が持ち直してきたことで投資家心理が上向き、NYダウは上げ幅を232ドルに広げる場面もありました。ただ前日までの5日間で1300ドルあまり上昇していたうえ、3連休前とあって次第に目先の利益を確定する売りに押されました。ロシア疑惑を捜査するモラー特別検察官が複数のロシア企業とロシア人を起訴したと伝わると、政治リスク巡る警戒感からマイナスに転じる場面もありました。これを受けたCMEの日経平均先物は21875円と日経平均終値比154円高で引けています。

外国人は2月第1週(5~9日)も日本株を売り越しました。売り越すのは4週連続で売越額は6446億円と一段と膨らんでいます。先物も合わせると売越額は1.8兆円に達し、中国が人民元を切り下げた2015年8月第4週(1.85兆円)に次ぐ史上2番目の大きさとなっています。
これに買い向かったのが個人投資家。個人は7458億円の買い越しとデータを遡れる1982年以降で最大の買越額を記録しています。企業業績が好調で株価の上昇基調は崩れないとの見方から、買い場を待っていた向きが買いを入れてきたようです。個人投資家の待機資金であるMRFの残高は13兆円前後(1月末)と過去最高水準に達しています。昨年9月以降の急上昇相場に乗り遅れた向きは多く、今後も個人マネーが相場の下支え役となるケースが増えてきそうです。

東京市場は決算発表の一巡で買い手掛かり材料が乏しくなっています。当面は相場の方向性を見極めるときだと考えていますが、今回は相場急落局面での決算発表となりました。好決算でも急落するケースが目立ちましたので、当面は「売られすぎた好決算銘柄」が狙い目ではないかと見ています。

2018年2月5日号

 相場は警戒しなければならない局面に

上値が重くなっていた日経平均株価ですが、先週は嫌な動きになっていました。先週は5営業日中4営業日で下落、終値は23274円と前週末比357円(1.5%)下落して引けました。フシ目の20日移動平均線を4日連続で下回っており、チャート的には調整局面入りが避けられなくなったようにもみられます。昨年末の株価は510円上回っていますが、今年に入って上昇した分(1360円)の62%強を失う形になっています。今年に入っての21営業日で日経平均が上昇した日が9日、下落した日が12日ですから、相場の勢いは弱くなっていると見ざるを得なくなっています。これまで指摘していたことですが、いよいよ警戒しなければならない局面になったとみています。

背後にあるのが高値警戒感。年初からいきなり上昇し、日経平均はボリンジャーバンドの+3σ(23846円)を一気に突破する動きになっていました。99.73%の確率で±3σ内に収まるものがそうならず異常な水準まで上昇していました。新たなトレンド発生か、それとも行き過ぎでいずれ元の水準まで戻るかという局面にきたと指摘していましたが、行き過ぎだった可能性が高まってきました。為替が円高に振れてきたことも相場の重しになっています。大きく調整するとはみていませんが、当面は相場の方向性を見極めるときではないかとみています。

 好決算銘柄が狙い目も、空売りも活用できそうです 

2日の米国株は揃って急落しました。NYダウは前日比665ドル(2.5%)安の25520ドルと下げ幅が2008年12月以来、9年2カ月ぶりの大きさとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同144㌽(2.0%)安の7240円で取引を終えています。雇用統計で非農業部門の雇用者数が20万人増と予想以上に増えたほか、平均時給も前年同月比2.9%上昇し2008年の金融危機前の水準である3%台に近づいてきたことから、利上げペースが速まると意識され、幅広い銘柄が売られる展開となりました。10年物国債利回りは一時2.85%とほぼ4年ぶりの水準まで上昇、ダウ平均を構成する30銘柄すべてが下げる展開となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は22945円と日経平均終値比329円安で引けています。

外国人は1月第4週(22~26日)も日本株を売り越しました。売り越すのは3週連続で売越額は3560億円と前週(2222億円)より一段と膨らんでいます。高値警戒感から売りを優先しているようです。この売りを吸収したのが個人投資家と投信。いずれも個人ですが、投資主体別でみた個人は現物信用計で1810億円超、投信は871億円買い越しています。個人の買越額は2016年1月以来、約2年ぶりの大きさとなっています。好調な企業業績を支えに逆張りから順張りに投資姿勢を切り替えつつあるからではないかといわれています。決算発表本格化してきましたので、外国人が動くとすれば決算を分析した結果が出る今月中旬以降ではないかとみています。

相場が変調をきたしつつありますが、決算発表が始まったので、ここは動くときではないかとみています。ただ先週までの発表分を見ると好決算でも売られる銘柄が目立ちます。好業績を先取りして上昇している銘柄が多いからですが、サプライズを伴うような業績か、予想ほど悪化しなかった銘柄などが狙い目ではないかとみています。今回は空売りも活用できると思いますので、予想に届かなかった銘柄とか予想通りの業績であっても高値まで上昇している銘柄は売り候補ではないかとみています。
なお2月13日号はお休みします。

2018年1月29日号

 相場は力強さが感じられない動きに

日経平均株価の上値が重くなってきました。先週、日経平均株価は5営業日中、3営業日で下落、週間では177円(0.74%)安となりました。年明けから大きく上昇し23日には24124円と26年ぶりの高値を付けましたが、俯瞰して見れば1月10日以降、上値は重く、膠着感の強い動きになっています。

昨年12月以降の日経平均の騰落状況を見ると、12月は上昇が9日、下落が12日になっており、今年1月26日までは上昇が8日、下落が8日となっています。相場が上昇するときは上昇日数が多くなるのにそうなっていないのです。日経平均の12月の上昇幅は40円(22724円→22764円)、1月は867円(22764円→23631円)です。12月は膠着相場でしたからおかしくはありませんが、1月は860円も上げているのに営業日数の半分が下げているのです。ドカ~ンと上げたあと売り物に押され、またドカ~ンと上げたあと売り物に押される動きになっています。足元の下落は円高が響いている面もありますが、相場には力強さが感じられません。警戒する必要が出て来たとみています。

背後にあるのは高値警戒感。年初からいきなり上昇したため、ここから買っていいのか悩んでいるのが実態ではないかと思います。日経平均はボリンジャーバンドのプラス3σ(23846円)を一気に突破する動きになっていました。99.73%の確率でプラスマイナス3σ内に収まるものがそうならず、異常な水準まで上昇したのです。新たなトレンドが発生したのか、それとも行き過ぎでいずれ元の水準まで戻るのか、今はこんなところに来ていると前週号でも指摘しましたが、その考えは変わっていません。暫くは相場の方向性を見極めるときではないかとみています。

 好決算銘柄が狙い目も、今回は空売りも活用できそうです 

26日の米国株は上昇しました。NYダウは3日続伸し前日比223ドル(0.8%)高の26616ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同94㌽(1.3%)高の7505と、ともに過去最高値で引けています。好調な決算を発表した銘柄が物色され、相場を押し上げました。NYダウは取引終盤にかけて上げ幅を拡大、この日の最高値で引けています。半導体大手のインテルとスリーMが大幅高となり、2銘柄で指数を76ドル超押し上げました。ともに決算が好感されました。26日までに主要500社の約27%が決算を発表。調査会社トムソン・ロイターによると、このうち約8割の企業で利益が市場予想を上回ったとのことです。来週以降も予想以上の決算が続くとの期待が相場を押し上げています。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比78円高の13710円で引けています。

外国人は1月第3週(15~19日)も日本株を2週連続で売り越しました。買越額は2222億円と2か月ぶりの大きさ。日経平均が取引時間中に24000円台を付けるなど上昇ピッチの速さを警戒した売りが出たようです。この週の日経平均の上昇幅は154円。海外勢が売り越した中で下げなかったのは日銀のETF買い(735億円)、年金資金の買い、事業法人の自社株買いがあったためとみられます。今週から決算発表本格化しますので、外国人が動くとすれば決算を分析した結果が出る来月中旬以降ではないかとみています。

年明けにドカーンと上昇したため、日経平均はその後、上値の重い動きになっています。急伸した後だけに当然の動きともいえますが、株価が一気に上昇したため、どう対処法したらいいか分からなくなった面もあります。当面は相場の動きを見極めるときだとみていますが、今週から決算発表が本格化しますので、ここは動くときではないかと思います。ただ先週までに発表したものを見ると、好決算でも売られる銘柄が目立ちすぎます。多くの銘柄が好決算を織り込んで十分上昇しているような感じです。サプライズを伴うような業績か予想ほど悪化しなかった銘柄などが狙い目ではないかとみています。今回は空売りも活用できると思いますので、予想に届かなかった銘柄とか予想通りの業績であっても高値まで上昇している銘柄は売り候補ではないかとみています。

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