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2012年5月1日号
5月1日号・5月7日号は休みます。
2011年4月23日号
値幅的には底入れした可能性も!
東京市場は調整色の強い動きが続いています。4月11日の9458円で目先の底を入れた可能性はありますが、大きく反転していないので、まだ結論を出せる情況ではありません。先週末の日経平均株価の終値は前日比27円安の9561円。週間で76円(0.78%)の下落となっています。欧州債務問題への懸念が強いうえ、今週後半からの決算発表本格化を前に様子見ムードも強く、膠着感の強い動きとなっています。
日経平均は3月27日に10255円の高値を付けたあと、4月2日の26円高を挟み3日続落と7日続落を繰り返しました。26円高した2日も、騰落銘柄数(東証1部)でみれば値上がり銘柄534に対し値下がり銘柄が1038でしたので、実質的には下落相場だったと言えます。東京市場はそれまで押し目らしい押し目がない強い動きが続いていましたが、実質的には11日続落となりますから、下げるときもまた記録に残るような下げになっています。11日続落は1954年4~5月の15日続落、1949年11月の13日続落(日本証券新聞社調べ)に次ぐ過去3番目か4番目の記録ではないかと思います。
下げっ放しだったので、東京市場は一転して売られ過ぎ状態に変わっています。騰落レシオも75.6%と売られ過ぎ状態とされる70%に近くまで低下しています。欧州不安、米国の景気鈍化懸念、中国景気の先行き懸念と外部環境は不透明なままですが、日柄的にはともかく値幅的には底を入れた可能性が出てきたと捉えていいのではないかと思います。
狙い目となるのは好決算発表銘柄!
20日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは3日ぶりに反発し、前日比65ドル(0.50%)高の13029ドル、ナスダック指数は3日続落し、7ポイント(0.24%)安の3000で引けています。マイクロソフトやGEなど好決算が相次ぎ、企業業績改善への期待が広がったほか、ユーロ圏最大の経済国であるドイツの企業景況感関連指数が改善、欧州景気の先行き不透明感がひとまず後退したことが寄与したようです。ナスダック指数の下落は指数への影響が大きいアップルやグーグルの下落が主因。
NYダウの動向は世界の投資家の投資行動に大きな影響を与えますが、NYダウについては今年3月15日に、2007年10月につけた史上最高値の94%前後まで戻した後の動きということを考慮しなければなりません。売りが出やすい水準にあり、ある程度の調整があったとしても当然と受け取るべきではないかと考えています。
海外投資家の日本株買いは継続しています。一時の勢いこそなくなりましたが、3月第4週から再び買い越しが続いています。3月第3週(19~23日)を除けば買い越しは昨年12月第4週から15週連続となります。前に指摘したとおり3月第3週は売買の技術的要因で売り越しになったと見た方がいいように思います。震災やタイ洪水からの復旧・復興需要などで今期の企業業績は急回復する見通しだけに今後も買い越し基調は続くと見られます。
日本株は底を入れた可能性が出ていますので、ここからは買いスタンスで臨んだ方がいいように思います。狙い目となるのは調整一巡感が出た銘柄となりますが、今週後半からは上場企業の1~3月期決算発表も本格化します。決算発表期間中は決算だけが投資判断材料となりますので、狙い目となるのは好業績見通しを発表した銘柄となります。ただ好業績期待から先行して上げている銘柄には注意が必要でしょう。
2012年4月16日号
東京市場は底入れした可能性も!
東京市場は4月に入って調整してきましたが、早くも4月11日の9458円で目先の底を入れた可能性が出て来ました。日経平均株価の高値は3月27日につけた10255円。そこからの下落幅は797円、下落幅は7.77%となります。多くのテクニカル指標が過熱状態を示していましたので、今回の調整は当然すぎる調整と言えます。
高値を付けたあと日経平均は前日比26円高を挟み3日続落と7日続落を繰り返しました。26円高した4月2日も、騰落銘柄数(東証1部)でみれば値上がり534に対し値下がりが1038でしたので、実質的には下落相場だったと言って過言ではありません。東京市場は押し目らしい押し目がない強い相場が続いていましたが、実質的には11日続落ですから、下げるときも記録に残るような下げになっています。11日続落は1954年4~5月の15日続落、1949年11月の13日続落(日本証券新聞社調べ)に次ぐ過去3番目くらいの記録となります。
この結果、東京市場は一転して売られ過ぎ状態に変わっています。騰落レシオも過熱状態とされる120%を大きく下回る82%程度まで低下しています。欧州不安、米国の景気鈍化懸念、中国景気の先行き懸念と外部環境は不透明ですが、東京市場は底入れした可能性が出てきたと捉えていいのではないかと思います。
調整一巡感の出た銘柄などが狙い目!
13日の米国株は大幅下落しました。NYダウは前日比136ドル(1.05%)安の12849ドル、ナスダック指数は同44ポイント(1.45%)安の3011で引けました。欧州問題への警戒感が根強かったほか、中国の1~3月期の実質GDPが5四半期連続で鈍化したことが響いたようです。4月の米消費者態度指数の速報値(ミシガン大学調べ)が前月比で低下し、市場予想も下回ったため、米景気への慎重な見方が出たことも下げを大きくしたようです。ただNYダウについては、2007年10月につけた史上最高値の94%前後まで戻した後の動きだけに、ある程度の調整があったとしても当然と受け取るべきではないかと思います。
海外投資家の日本株買いはここへ来て鈍っていますが、売り越しに転じているわけではありません。一時の勢いこそなくなりましたが、震災やタイ洪水からの復旧・復興需要などで今年度の企業業績が急回復する見通しだけに、今後も買い越し基調は続くと見られます。
日本株は底入れした可能性が出て来ましたので、ここからは買い姿勢で臨んだ方がいいように思います。狙い目となるのは調整一巡感が出た銘柄。ここへ来て円高修正が一服し、円高に振れていますが、輸出関連でも調整一巡感の出た銘柄は狙い目とみています。ただ来週からは3月期決算企業の決算発表が本格化します。決算発表期間中は年間で最も儲けやすい時期だけにそれを待って売買するのも一法。
2012年4月9日号
4月9日号は休みます。
2012年4月2日号
調整があったとしても下げは限定的!
東京市場の上値は次第に重くなっています。先週は日経平均株価が72円(0.72%)上昇しましたが、権利付き最終売買日だった27日の上昇(236円)が大きかったからで、週を通じて見れば上値の重い展開でした。30日のTOPIXの終値は854で、前週末比では1ポイントの上昇にしかなっていません。5営業日中、4営業日で下落しており、日経平均も3営業日下落しています。
先週27日に日経平均は10255円まで上昇、震災当日の3月11日の株価(10254円)を約1年ぶりに回復しました。昨年11月安値からの上昇率は25.7%にもなります。この間、調整らしい調整がなかっただけに、足元の株価は調整局面入りしたと捉えるべきでしょう。月間ベースの騰落状況を見ても、3月は21営業日中、上昇が11日、下落が10日と下落する日が増えています。上値が重くなってきた証拠です。騰落レシオが長期に亘って120%を上回るなどほとんどのテクニカル指標も過熱状態を示していました。
3月19日、26日号で、「今はいつ調整が来ても対処できるようなスタンスが必要でしょう」と指摘しましたが、そのような相場付きになってきたように思います。ただ今回の上昇相場に乗れた投資家はほとんどいません。多くの投資家は押し目を待ちくたびれた状態になっていますので、押した場面ではそうした向きの新規買いや、売り方の買い戻しが期待できます。売り方も買い戻すタイミングを逸した状態になっていましたので、調整があったとしても下げは限定的ではないかと見ています。
調整一巡感の出た銘柄などが狙い目!
30日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは続伸し、前日比66ドル(0.50%)高の13212ドル、ナスダック指数は4日続落し、同3ポイント(0.12%)安の3091で引けています。ナスダック指数の下げは時価総額の大きいアップルなどの下落が響いたからですが、NYダウは2月の個人消費支出が前月比0.8%増と市場予想を上回り、8ヶ月連続で前月比増加が続いていることから、景気の回復基調が続いていると受け止められたようです。
欧州不安の後退を受け、投資家のスタンスはリスク・オンへと変わっています。東京市場でも外国人は昨年末から3月第2週(12日~16日)まで12週連続で日本株を買い越しています。この間の累計買越額は1兆4600億円強に上ります。買い越しが続いているのは復興需要の本格化や円高修正などから、日本企業の来期の業績回復期待が高まっているのが背景。
ただ3月第3週(19日~23日)は13週ぶりに売り越しになっています。売越額も2695億円と膨らんでいます。売買の技術的要因で売り越しになった可能性もありますので、これだけで買い越し基調が途切れたとは言えません。が、ここへ来て世界的に株式相場の上値の重さが目立っているうえに、円高修正の動きにも一服感が出ていますので、注意が必要でしょう。
東京市場は調整局面入りしたと見られるので、高値圏にある銘柄や大きく上昇した銘柄は投資の対象からは外すべきでしょう。狙い目となるのは調整一巡感の出た銘柄や出遅れ感の強い銘柄などとみています。
2012年3月26日
調整局面入りした可能性が強まる!
東京市場は上値が重くなってきました。先週は日経平均株価が118円(1.16%)下落、1月第2週から続いていた10週連続の週足陽線が途切れてしまいました。売買代金も減少しつつあります。19日につけた高値からの下落率は1.28%と大した下げではありませんが、これまでとは違う動きになっています。
昨年11月25日に付けた安値からの上昇率が24.3%にもなっていましたので、調整局面入りした可能性が強まってきました。23日の騰落レシオは124.7%。過熱状態とされる120%を29日連続で上回ったままになっています。3月19日号で、「相場の腰は相当強いように思いますが、調整らしい調整もなく大きく上昇してきただけに、一方では相場が正念場を迎えていることも明らかです。日経平均の10000円回復という目標達成感もあり、今はいつ調整が来ても対処できるようなスタンスが必要でしょう」と指摘しましたが、そのような相場付きになったと思います。
ただ今回も上昇相場に乗れた投資家はほとんどいません。多くの投資家は押し目を待ちくたびれた状態になっていますので、押した場面ではそうした向きの新規買いや売り方の買い戻しが期待できます。売り方も買い戻すタイミングを逸した状態になっていましたので、調整は小幅にとどまるとと予想しています。3月期末の権利付き最終売買日が27日ですから、28日以降、国内金融機関の決算対策売りもなくなってきます。
狙い目は調整一巡感の出た銘柄など!
23日の米国株は上昇。NYダウは4日ぶりに反発し、前日比34ドル(0.27%)高の13080ドル、ナスダック指数は同4ポイント(0.15%)高の3067で取引を終えています。イランに対する欧米の経済制裁の影響で原油先物相場が上昇、原油高で収益が拡大するとの連想からエネルギー株を中心に買いが優勢となる動きとなりました。
欧州債務不安の後退を受け、世界的に投資家のスタンスはリスク・オンへと変わっています。東京市場でも外国人は昨年末から3月第2週(12日~16日)まで12週連続で日本株を買い越しています。3月第2週の買越額は2899億円で、昨年4月第1週(3634億円)以来、約11ヶ月ぶりの高水準になっています。この間の累計買越額は1兆4600億円強にも上ります。買い越しが続いているのは復興需要の本格化や円高修正などから、来期の業績回復期待が高まっているのが背景。
国内金融機関の決算対策売りがなくなるため、需給は良くなる方向にあります。ただ東京市場は調整局面入りしたと見られるので、投資に当たっては細心の注意が必要。株価が高値圏にありますので、大きく上昇した銘柄は投資の対象からは外すべきでしょう。狙い目となるのは調整一巡感の出た銘柄や出遅れ感の強い銘柄などとみています。
2012年3月19日号
多くの投資家は押し目を待ちくたびれた状態!
東京市場は連日で戻り高値を更新しています。先週末の日経平均株価の終値は10129円で、昨年7月以来、約8ヶ月ぶりの高値水準で引けました。週間の上昇幅は200円(2.01%)。年初来の上昇率は19.80%で、昨年11月25日に付けた直近安値からの上昇率は24.13%にもなります。上昇率からみていつ調整してもおかしくない状況になっていますが、買い意欲が強く、なかなか押しません。
騰落レシオは過熱状態とされる120%を25日連続で上回っており、25日移動平均線からの上方カイリ率も5.10%と過熱状態にあることを示しています。週間ベースでみた日経平均のローソク足は10週連続の陽線となっていますが、これはバブル最盛時の1987年以来、実に25年ぶり。東証2部株指数も1月17日から2月27日まで30日連続上昇と過去最長の上昇を記録するなど、地合いの強さを示す動きが続いています。
欧州債務不安の後退、米・欧・日先進国の一段の金融緩和、円高修正の動きなどを背景に外国人の日本株買いが継続しているのがこうした相場を演出しています。相場の腰は相当強いように思いますが、調整らしい調整もなく大きく上昇してきただけに、一方では相場が正念場を迎えていることも明らかです。日経平均の10000円回復という目標達成感もあり、今はいつ調整が来ても対処できるようなスタンスが必要でしょう。
とはいえ、今回の上昇相場に乗れた投資家はほとんどいません。押した局面ではそうした向きの買いや売り方の買い戻しも期待できるので、例え調整があったとしても深押しはないと考えています。今は「買いそびれた投資家は押し目を待ちくたびれた状態」でになっており、「空売りした投資家は買い戻すタイミングをずっと逸した状態」になっています。
狙い目は出遅れ感の強い銘柄や調整一巡感の出た銘柄!
16日の米国株は下落しました。NYダウは8営業日ぶりに反落し、前日比20ドル(0.15%)安の13232ドルで引けています。4年2ヶ月ぶりの高値まで進んでおり、週末を前にひとまず利益を確定する売りが優勢になったようです。ハイテク株比率の高いナスダック指数は同1ポイント(0.04%)安の3055と4日ぶりに小幅反落。ITバブル当時の2000年12月以来、約11年3ヶ月ぶりに3000の大台を回復した後だけに、利益確定売りも多くなっています。
欧州債務不安の後退から、世界的に投資家のスタンスはリスク・オンへと変わりつつあります。東京市場の投資主体別売買動向をみても、外国人は昨年末から3月第1週(5日~9日)まで11週連続で日本株を買い越しています。この間の買越額は1兆1709億円にもなります。買い越しが続いているのは復興需要の本格化や円高修正などから来期の業績回復期待が高まっているのが背景。
期末に向けた国内金融機関の決算対策売りが峠を越えたとみられるので、今週以降は需給が好転してくるとみられます。ただ東京市場は高値警戒感が強く、テクニカル的にも買われすぎ状態になっていますので、投資に当たっては細心の注意が必要でしょう。株価が高値圏まで上昇していますので、大きく上昇した銘柄は投資の対象からは外すべきでしょう。狙い目となるのは出遅れ感の強い銘柄や調整一巡感の出た銘柄などとみています。
2012年3月12日号
予想以上の強さ!
東京市場は再び戻り高値を更新して来ました。予想以上の強さです。日経平均株価の9日の終値は9929円で、昨年8月以来、約7ヶ月ぶりの高値で引けました。週間の上昇幅は152円(1.55%)。一時10000円の大台を回復する場面もありました。昨年末からの上昇率は12.8%、昨年11月25日に付けた直近安値からの上昇率は21.64%にもなります。上昇率からみていつ調整してもおかしくない状況になっていますが、買い意欲が強く、なかなか押しません。
騰落レシオは過熱状態とされる120%を20日連続で上回っており、25日移動平均線からの上方カイリ率も5.33%になっています。オシレーター系のテクニカル指標も先々週まで過熱状態にあることを示していました。日経平均の週足が24年ぶりに9週連続の陽線を記録したり、東証2部株指数が1月17日から2月27日まで30日連続上昇と過去最長を記録するなど、出来過ぎと言えるような状況もみせています。
欧州債務不安の後退、米・欧・日先進国の一段の金融緩和、歴史的な円高水準の修正などを背景に外国人の日本株買いが継続しているのがこうした相場を演出しています。相場の腰は予想以上に強いと思いますが、2月29日から5日連続で日経平均チャートが陰線を描いていることから見ても、相場が正念場を迎えていることも明らかです。10000円回復という目標達成感もあり、今はいつ調整が来ても対処できるようなスタンスで臨むべきでしょう。
とはいえ、今回の上昇相場に乗れた投資家はほとんどいません。押した局面ではそうした向きの買いや売り方の買い戻しも期待できるので、例え調整があったとしても深押しはないと考えています。
狙い目となるのは出遅れ感の強い銘柄や調整一巡感の出た銘柄!
9日発表した2月の米雇用統計は良好な内容でした。非農業部門の雇用増加数は22.7万人と市場予想(21万人)を上回り、3ヶ月連続で20万人を超えました。増加は17ヶ月連続で、1月の雇用増加数も前月速報値から4.1万人増の28.4万人に上方修正されました。これを受け、雇用環境が回復しているとの見方が浮上、ギリシャの無秩序なデフォルトも避けられる見通しとなったことから、同日のNYダウは14ドル(0.11%)高、ハイテク株比率の高いナスダック指数も17ポイント(0.60%)高でそれぞれ引けています。
伸び悩む形の引けですが、これは国際スワップデリバティブズ協会が東部時間の午後、ギリシャ政府の債務再編がクレジット・デフォルト・スワップの損失補填の支払いが発生する「クレジット・イベント(清算事由)」に該当すると発表したため、その影響を見極めたいとする動きが広がったのが主因。
欧州債務不安の後退から、世界的に投資家のスタンスはリスク・オフからリスク・オンへと変わりつつあります。投資主体別売買動向をみても、外国人は昨年末から2月第5週(2月27日~3月2日)まで10週連続で日本株を買い越しています。この間の買越額は1兆13333億円にもなります。長期にわたって買い越しが続いているのは、復興需要の本格化や過度な円高修正などから来期の業績回復期待が高まっているのが背景になっているようです。
ただ東京市場は高値警戒感が強く、テクニカル的にも買われすぎ状態になっています。投資に当たっては細心の注意が必要でしょう。株価が高値圏にあるので大きく上昇した銘柄は投資の対象から外すべきでしょう。狙い目となるのは出遅れ感の強い銘柄や調整一巡感の出た銘柄などとみていますが、歴史的な円高水準の修正も期待されますので、円安メリットを受ける輸出関連株なども狙い目でしょう。勿論、大きく上昇した銘柄は避けなければなりませんが・・・。
2012年3月5日号
テクニカル的には買われすぎ状態!
強い動きが続いています。日経平均株価は先週130円(1.35%)上昇、昨年8月以来、7ヶ月ぶりの高値で引けました。昨年11月に付けた直近安値からの上昇幅は1617円(上昇率は19.8%)にもなります。上昇幅、上昇率からみていつ調整が来てもおかしくない状態になっていますが、買い意欲が強くなかなか押しません。
ただ騰落レシオは過熱状態とされる120%を15日連続で上回っており、25日移動平均線からの上方カイリ率は5.73%、RSIは92.04%まで上昇しています。めったにみられないことですが、ボリンジャーバンドは先々週まで6日連続でプラス2σを上回る状態になっていました。ほとんどのテクニカル指標が過熱状態にあることを示しています。
要はそれだけ相場の腰が強いということですが、いまはいつ調整が来ても対処できるようなスタンスが必要でしょう。高値更新が続いているとはいえ、このところチャートは3日連続で陰線を引いています。上値を追う勢いが弱まってきたからではないかと見られます。
ただ今回の上昇相場に乗れた方はほとんどいません。押した局面ではそうした向きの買いが期待できるため、例え調整があったとしても深押しはないと考えています。
狙い目となるのは出遅れ感の強い銘柄や調整一巡感の出た銘柄!
2日の米国株は下落しました。NYダウは前日比2ドル安の12977ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同12ポイント(0.4%)安の2976で取引を終えています。NYダウは3年9ヶ月ぶりに13000ドル台を回復するなど利益確定売りが出やすい状態になっていたこと、ナスダック指数も2000年12月以来、ほぼ11年ぶりの高値まで上昇していたことから、利益を確定する売りが優勢になったようです。
ECBの2回に亘る計1兆ユーロ超の資金供給で欧州債務不安は後退しつつあり、世界的にリスク・オフからリスク・オンへと投資家のスタンスは変わりつつあります。投資主体別売買動向をみても、外国人は9週連続で日本株を買い越しています。この間の買越額は9904億円にもなります。長期にわたって買い越しが続くにはそれなりの背景があります。復興需要の本格化などで来期の業績回復が期待できるとして日本株を買っているようです。日銀の意表をつく追加金融緩和で為替が円安に振れてきたことも日本株買いを促す要因となっています。
ただ東京市場は高値警戒感が強く、テクニカル的にも買われすぎ状態になっているため、投資に当たっては注意が必要でしょう。いつ調整局面が来てもおかしくないので、投資に当たっては大きく上昇した銘柄は避けるべきでしょう。狙い目となるのは出遅れ感の強い銘柄や調整一巡感の出た銘柄などとみています。
2012年2月27日号
いつ調整が来ても対処できるスタンスで!
強い動きが続いています。日経平均株価は先週263円(3.09%)上昇、2011年8月4日以来、約半年ぶりの高値で引けました。昨年11月25日に付けた直近安値からの上昇幅は1487円(上昇率は18.22%)にもなります。上昇幅、上昇率からみていつ調整が来てもおかしくない状態になっていますが、買い意欲が強くなかなか押しません。
ただ騰落レシオは過熱状態とされる120%を上回る143.7%まで上昇していおり、25日移動平均線からの上方カイリ率は6.37%、RSIは買われすぎとされる75%を上回る94.4%まで上昇しています。めったにみられないことですが、日経平均は2月17日以降、6日連続でボリンジャーバンドのプラス2σを上回った状態が続いています。ほとんどのテクニカル指標が過熱状態にあることを示しています。
要はそれだけ相場の基調が強いということですが、いまはいつ調整が来ても対処できるようなスタンスが必要でしょう。今回の相場回復に乗れた方はほとんどいません。押した局面ではそうした向きの買いが期待できるため、例え調整があっても深押しはないとみています。
狙い目となるのは出遅れ感の強い銘柄や調整一巡感の出た銘柄!
24日の米国株は高安まちまちの動きでした。NYダウは前日比1ドル安の12982ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同6ポイント(0.23%)安の2963で引けています。NYダウは原油価格が1バレル=110ドル台に迫ったことが重荷になりましたが、前日に3年9ヶ月ぶりの高値に進んでいたこともあり、目先の利益をひとまず確定する売りに押された面もあったようです。ナスダック指数は2000年12月11日以来、ほぼ11年ぶりの高値。全体的に米景気が勢いを増しつつあることが堅調な株価の背景になっています。
欧州債務不安が後退しつつあるため、世界的に投資家のスタンスはリスク・オフからリスク・オンへと変わりつつあります。投資主体別売買動向をみても外国人は8週連続で日本株を買い越しています。2月第3週(13~17日)の買越額は2406億円と7ヵ月半ぶりの水準まで膨らんでいます。長期にわたって買い越しが続くのはそれなりの理由があるからですが、外国人は復興需要の本格化やタイの洪水被害の影響がなくなることで、日本企業の来期の回復を見越して注文を出しているようです。日銀の意表をつく追加金融緩和で為替が円安に振れてきたこともリスク資産を選好する要因となっています。
ただ東京市場は高値警戒感が強く、テクニカル的にも過熱状態になっているため、投資に当たっては細心の注意が必要でしょう。いつ調整局面が来てもおかしくないので、大きく買われた銘柄は避けるべきでしょう。狙い目となるのは出遅れ感の強い銘柄や調整一巡感の出た銘柄などとみています。
2012年2月20日号
本日は休みます。
2012年2月13日号
投資家のマインドは次第に好転!
東京市場は高値圏で強弱感が交錯する動きとなっています。騰落レシオが過熱ラインとされる120%近辺で推移しており、ひとまず利益を確定しておこうという売りと、来期の業績回復を期待した買いが拮抗する形になっています。このため日経平均株価の日中値幅は狭く、17営業日連続で100円を下回っています。先週は日経平均株価が116円(1.31%)上昇しましたが、前日比の騰落幅は15営業日連続で100円を下回ったまま。これは1986年2月21日からの記録に26年ぶりに並ぶものです。騰落幅が100円未満にとどまるのは直近では2005年7月15日からの14営業日連続が最長。
高値圏で膠着感の強いになっていますが、市場の雰囲気はかなり良くなっています。証券会社の株式セミナーへの参加者が予定を上回り入場を断っているケースが相次いでいるという話も耳にします。東証1部の売買代金も1兆円を上回るようになっており、投資家のマインドは次第に好転しています。
日経平均は19日連続で25日線を上回っており、2日には25日線と75日線がゴールデンクロスを形成しています。株価の中期トレンドを示す75日線が上向きに転じているなかでのクロスだけに最高のパターンでのクロスです。26週線も4週連続で上回っており、過去半年間に株を買った投資家は含み益状態に変わっています。テクニカル的な過熱感はまだ残りますが、もみが続いて過熱感が消えたら一段高となる可能性も出てきたように思います。
当面は動きづらい展開か!
10日の米国株は反落しました。NYダウは前日比89ドル(0.69%)安の12801ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同23ポイント(0.80%)安の2903で引けています。EU(欧州連合)が9日夜のユーロ圏財務相会合で、ギリシャ向けの追加金融支援の結論を持ち越したため、同国の債務問題の先行き不透明感から売られる展開となりました。
EUは支援を決める前に、①緊縮策関連法案の成立、②歳出削減策の明示、③与党3党の「誓約書」の3つの条件を同国に求めています。これまでの経緯から同国が約束した通り財政再建や構造改革を進めるか確信が持てないからですが、当事国のギリシャでは緊縮策に対する民衆の抗議活動が激しくなっているため、緊縮策実行への不透明感が強まる形になっています。ダウ平均が3年9カ月ぶりの高値圏で推移していたので、利益確定売りに押された面もなくもありません。VIX指数は2ポイント高の20.79とフシ目の20ポイントを上回ってきましたが、一時150ドル近く下げてから戻してきただけに、そう心配する必要はないと思います。
FRBが2014年終盤まで事実上のゼロ金利政策を続けると表明したことや、ECB(欧州中央銀行)の無制限の資金供給を受けて、投資家のスタンスはリスク・オフからリスク・オンへ変わりつつあります。投資主体別売買動向をみても、外国人は6週連続で日本株を買い越しており、1月の月間買越額は4597億円と昨年4月(6260億円)以来、9ヶ月ぶりの高水準になっています。今後もこうした傾向が続くかは不透明ですが、少なくともかつてのような資金流出の動きにはならないと思います。
佳境を迎えている決算発表は14日で一巡します。週後半からは買い手掛かり材料がなくなってきます。復興需要や世界的な金融緩和を背景とした株高期待がある一方、9000円台では利益確定売りも出てくるため、当面、相場は動きづらい展開が続きそうです。日本株は歴史的な安値ゾーンにありますので基本的には買いだと思いますが、全体的には過熱感が残っていますので、物色に当たっては上昇している銘柄は避けるべきでしょう。投資家のリスク許容度は回復していますすが、今後は新たな個人マネーの流入が増えるかが焦点となりそうです。
2012年2月6日号
投資家のマインドが好転!
東京市場は依然、強弱感が交錯する展開となっています。騰落レシオが過熱ラインとされる120%近辺で推移しておりひとまず利益を確定しようという売りと、来期の業績回復を期待した買いが拮抗する形となっています。先週の日経平均株価の変動幅はわずかマイナス10円。指数的には極めて膠着感の強い動きになっていますが、市場の雰囲気は悪くありません。予想を下回る有力企業の決算発表が相次いでいますが、売り圧力は限定的で、来期への期待から指数を上回る動きを見せる銘柄が少なくありません。
日経平均は14日連続で25日線を上回っており、2日には25日線と75日線がゴールデンクロスを形成しています。株価の中期トレンドを示す75日線が上向きに転じているなかでのクロスだけに最高のパターンでのクロスです。26週線も3週連続で上回っており、過去半年間に株を買った投資家は含み益状態に変わっています。
証券会社の株式投資セミナーへの参加者が予定を上回り入場を断っているケースが相次いでいるという噂も耳にします。東証1部の売買代金も1兆円を上回るようになっており、投資家のマインドは明らかに好転しつつあります。テクニカル的な過熱感はまだ残りますが、もみが続いて過熱感が消えたら一段高の可能性も出てきたように思います。
好業績銘柄が狙い目!
3日発表した1月の米雇用統計は予想を上回るものでした。非農業部門の雇用増加数は24.3万人と市場予想(12~15万人)を大きく上回り、失業率も8.3%と予想以上に改善。これを受け、同日のNYダウは前日比156ドル(1.23%)高の12862ドルと、昨年4月につけたリーマン・ショック後の高値(12810ドル)を上回り、2008年5月19日以来の高値となっています。ハイテク株比率の高いナスダック指数も4日続伸し、45ポイント(1.61%)高の2905と2000年12月12日以来、約11年ぶりの高値を回復しています。IMSが発表した1月の非製造業景況感指数が56.8と市場予想(53.1程度)を上回ったことも米景気が勢いを増しつつあるとの期待を膨らませたようです。
投資家の不安心理を示すVIX指数はフシ目の20を下回り、世界的な株安が本格化する前の昨年7月下旬の水準まで低下しています。欧州発の金融危機への不安が和らいだことに加え、FRBが2014年終盤まで事実上のゼロ金利政策を続けると表明したことで、投資家の姿勢がリスクオフからリスクオンへ変わってきたからでしょう。
投資主体別売買動向をみても、外国人は5週連続で日本株を買い越しており、1月の月間買越額は4597億円と昨年4月(6260億円)以来、9ヶ月ぶりの高水準になっています。今後もこうした傾向が続くか不透明ですが、少なくともかつてのような資金流出の動きにはならないとみられます。
先週から決算発表が本格化しています。主要企業では予想以上に業績が悪化している企業も相次いでいますが、全体的には下げは限定的で、底堅い動きとなっています。日本株は歴史的な安値ゾーンにありますので、好決算銘柄などは狙い目でしょう。ただ東京市場は買われすぎ状態になっていますので、好決算を発表した銘柄でも底値から大きく上昇しているものは物色対象から外した方がいいように思います。売られていた銘柄が買われ、買われていた銘柄が売られるなど物色対象が絞りにくくなっていますが、決算発表シーズンは決算内容だけが材料となります。
2012年1月30日号
当面は調整色の強い動きか!
東京市場は強弱感が交錯する動きになっています。前週までの上昇ピッチがやや急だったため、騰落レシオが過熱ラインとされる120%を上回る水準まで上昇、週末にかけては高値警戒感から利益確定売りが優勢となる展開となっています。円・ドル相場で円高に振れてきたことも上昇が目立っていた輸出関連株の重荷となっています。
先週は日経平均株価が75円(0.86%)上昇、27日の終値は8841円と昨年10月31日以来の高値で引けています。フシ目の8722円を回復したため日経平均は11月25日の8160円で底入れした可能性が強まってきましたが、第2のフシ目である9050円を回復するとその可能性は一段と高まります。日経平均が26週移動平均線(27日現在で8671円)の上回ったことで、いまは過去半年間に株を買った投資家が含み益状態になっています。
いい動きになってきましたが、相場の過熱感を示す騰落レシオはすでに124.0%まで上昇しています。ボリンジャーバンドやRSI(相対力株価指数)などのテクニカル指標も買われすぎ状態を示していますので、当面は上値の重い調整色の強い動きが続くと見るべきでしょう。
好業績銘柄が狙い目!
27日の米国株は高安まちまちの動きでした。NYダウは前日比74ドル(0.75%)安の12660ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は11ポイント(0.40%)高の2816で引けています。朝方発表の2011年10~12月期の実質GDP速報値が市場予想(3.0%程度)を下回ったため、景気回復の勢いは想定ほど強くないとの見方が広がりました。10~12月期の成長は在庫投資の一時的な増加が寄与したにすぎず、個人消費の伸び率も低いと受け止められ、景気に対する先行き期待が後退した形になっています。ナスダック指数の上昇はSNS大手フェイスブックのIPO観測からネット関連株が買われたのが背景。
とはいえ投資家の不安心理を示すVIX指数はフシ目の20を下回り、世界的な株安が本格化する前の昨年7月下旬の水準まで低下しています。欧州発の金融危機への不安が和らぎ、リスクを取る動きが出始めたからでしょう。投資主体別売買動向でも外国人は4週連続で日本株を買い越しており、1月第3週(16~20日)の買越額は2132億円と6カ月ぶりの高水準となっています。今後もこうした傾向が続くか不透明ですが、日本株の出遅れ感が強まっていますので、かつてのような資金流出の動きにはならないとみられます。
今週から決算発表が本格化します。日本株は歴史的な安値ゾーンにありますので、好業績銘柄などは狙い目でしょう。ただ東京市場はテクニカル的に買われすぎ状態になっていますので、好決算銘柄でも上昇している銘柄は投資の対象からは外した方がいいかもしれません。売られていた銘柄が買われ、上昇していた銘柄が売られるなど物色対象が絞りにくい状況ですが、決算発表シーズンは決算内容だけが材料となります。
2012年1月23日号
市場の雰囲気が好転!
市場の雰囲気が変わってきました。東京市場はこれまで方向感のない動きでしたが、先週は4日続伸するなど、これまでとは一線を画した動きとなっています。4日続伸するのは昨年8月の6連騰以来5カ月ぶり。日経平均は週間で266円(3.13%)上昇、20日の終値は8766円と2ヵ月半ぶりの水準まで戻しています。売買代金も膨らんでおり3日連続で1兆円を上回っています。20日の売買代金は1兆4000億円超とこれまでにない多さ。市場にはある種の安心感みたいなものも感じられます。
日経平均がフシ目とされる25日線や75日線を上回ったことで、投資マインドは好転しつつあります。先週号で「新しい動きも出始める」と指摘しましたが、まさにそのような動きです。物色面にも変化が出ており、これまで買われていたものが売られ、売り込まれていた景気敏感株や金融株が物色される展開になっています。
市場の雰囲気が好転してきたのは欧州債務危機に揺れていた金融市場が落ち着きを取り戻しつつあるのが原因。ECB(欧州中央銀行)が域内523の金融機関に大量の資金(4891億ユーロ)を供給した結果、欧州銀行が直面しかねなかった深刻な資金繰り危機が回避されたとの見方が広がってきたからです。ユーロ売りにも歯止めがかかり、20日の東京外為市場ではユーロは対円で1ユーロ=100円台まで上昇、わずか4日間で3円以上もユーロ高・円安に振れています。
キーワードは好業績!
20日の米国株は高安まちまちの動きでした。NYダウは4日続伸し、前日比96ドル(0.76%)高の12720ドルと、昨年7月21日以来、約半年ぶりの高値で引けています。一方、ハイテク株比率の高いナスダック指数は4営業日ぶりに反落し、1ポイント(0.06%)安の2786で終了。ナスダック指数の下落は前日に発表した四半期決算が市場予想を下回ったグーグルが8%安となったことが響いたようですが、全体的には主要企業の決算を好感した買いが優勢となっています。欧州不安の落ち着きに加え、ギリシャ国債をめぐる政府と民間債権者の減免交渉が合意に近づいていると報じられたことも株価の押し上げ要因となっています。
ここへ来て世界的に株高の流れが鮮明になっており、米国株だけでなく欧州債務危機の渦中にあったドイツ株やフランス株、中国株なども年初から上昇歩調をみせています。投資家の不安心理を示すVIX指数はフシ目の20を割り込み、世界的な株安が本格化する前の昨年7月下旬の水準まで低下しています。欧州発の金融危機への不安が遠のいたことでリスクを取る動きが出始めたからでしょう。朝方の外国証券経由の売買注文も先週末に今年初めて買い越しになりました。買越幅も1130万株と大幅で、投資家心理の好転をうかがわせるものでした。
日本株が歴史的な安値ゾーンにあることは確実です。積極的にとは云えませんが、ここは買いを考えるときでしょう。物色対象が急変してきましたので、暫くは様子を見極める必要がありますが、下値リスクの乏しい銘柄や好業績の割安株などは狙い目でしょう。今週後半からは決算発表も本格化します。決算発表シーズンは決算内容だけが材料となりますので、好業績がキーワードとなります。
2012年1月16日号
新しい動きも出始める!
東京市場は方向感のない動きになっています。海外要因を受けて寄り付いた後は、その水準を挟んでの膠着感の強い動きになっています。日経平均の日中値幅も狭く、東証1部の売買代金も1兆円割れが常態化しています。1部上場銘柄の平均PBRは0.92倍まで低下していますが、割安さに着目した買いは入ってきません。外国人がリスク回避姿勢を強めているうえに、個人投資家も含み損を抱えて動けなくなっていることがこうした相場を演出していると言えなくもありません。
しかし本当の理由は株式投資で儲かるのかということが背景にあるように思います。欧州債務危機の長期化などで世界的に投資マインドが萎縮、割安でも買い意欲が湧かない状態になっています。
ただ新しい動きも出始めています。動かない主力株を横目に仕手系材料株や低位株が乱舞してきたことです。一部の個人投資家を中心に資金が回転し始め、投資意欲が回復しつつあることを物語っています。相場にうねりが出つつあるわけで、これが復興需要関連や外需関連へと波及してくれば、市場の雰囲気は良くなってきます。
先週末の日経平均株価の終値は前日比114円高の8500円。週間では110円(1.31%)高。フシ目とされる25日移動平均線(8475円)を上回って引けています。恐怖指数といわれるVIX指数が20.91と通常時(10~20)の範囲内に収まりそうになったこともあり、この水準を維持できれば先行きへの期待も広がってきます。欧州債務危機が最悪期を脱し、投資家の不安心理が和らぎつつあるだけに期待したいところ。
下値リスクの乏しい銘柄などを狙ってみるのも一法!
13日の米国株は反落しました。NYダウは前日比48ドル(0.39%)安の12422ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同14ポイント(0.51%)安の2710で引けています。米主要メディアがスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が同日中にもドイツなどを除く複数のユーロ圏加盟国の国債の格付けを引き下げると報じたことを受け、NYダウは一時160ドル近く下落する場面がありました。ただ引けにかけては戻す形で終わっています。S&Pの格下げ方針はすでに公表済みで、大半の市場関係者にとっては予想されていたこと。外為市場でユーロが下げ止まるなか、買い戻しが入ったようです。ナスダック指数も下げ幅を縮小して引けていますが、このところ上昇が続いていたため利益確定売りに押された面もあったようです。
その後、S&Pは「トリプルA」だったフランスとオーストリアを含む5カ国の国債格付けを1段階、イタリアやスペインなど4カ国の国債格付けを2段階引き下げたと発表しました。米国株は戻す形で引けてはいますが、今週は格下げを受け、欧州株がどう反応するか注視する必要があります。ただ欧州問題は昨年8月からずっと市場を揺さぶっているため、想定される悪材料は相当程度織り込んでいるとみられます。ECBが域内523の金融機関に潤沢な流動性を供給していますので、今回の格下げを乗り切ったら、欧州不安はいったん後退する可能性もあるとみています。
日本株は歴史的な安値ゾーンにあります。かつてウォール街で「株式の死」論争が起こったとき、NY市場のPBRは0.98倍でした。それがレーガン大統領の政策で立ち直り、776ドルだったNYダウ(1982年8月)は2007年10月に14164ドルまで上昇しました。18倍もの急騰です。一方、日本株はピーク時の21%の水準に沈んでいます。1989年末の日経平均株価はNYダウの14倍程度していましたが、いまは逆転され、NYダウの70%の水準になっています。いかに下げているかが分かります。
株価が上昇していくとの確信は持ちにくい状況ですが、大底圏にあるのは確実です。積極的にとは云えませんが、下値リスクの乏しい銘柄や好業績の割安株などを狙ってみるのも手でしょう。ただ外国人のリスク資産圧縮の動きはまだ収束していないので、主力株は避けた方が無難でしょう。
2012年1月10日号
割安でも買い意欲が湧かない相場!
東京市場は方向感のない動きになっています。海外要因を受けて上下に寄り付いた後は、その水準を挟んで膠着感の強い動きになっています。日経平均株価の日中値幅は狭く、東証1部の売買代金も1兆円割れが常態化しています。東証1部上場銘柄の平均PBRは0.92倍まで低下していますが、それでも買い意欲は鈍いまま。外国人がリスク回避姿勢を強めているうえに、個人投資家も含み損を抱えて動けなくなっていることがこうした相場を演出していると云えなくもありません。
しかし本当の理由は株式投資で本当に儲かるのかということが背景にあるように思います。欧州債務危機の長期化などで世界的に投資家の投資マインドが萎縮、割安でも買い意欲が湧かない状態になっています。
今年最初の取引となった先週、日経平均は週間で55円(0.65%)下落しました。6日終値は8390円。フシ目とみられていた8500円を下回っただけでなく、25日線や75日線を下回って引けています。東京市場が下落に転じた昨年8月以降、日経平均は75日線に跳ね返される形で2回調整していますが、今回も同じような動きとなっています。国内に買い手掛かり材料が見当たらないため、今週も方向感のない相場となりそうです。
下値リスクの乏しい銘柄などを狙ってみるのも一法!
6日発表した12月の米雇用統計は好調な内容でした。非農業部門の雇用増加数は20万人と市場予想(15万人程度)を上回り、失業率も8.5%と予想以上に改善しました。ただ新規雇用は小売りなどの短期就労が押し上げている面が大きく、同日の株式市場では好感した買いは限定的でした。NYダウは前日比55ドル(0.4%)安の12359ドル、ナスダック指数は同4ポイント(0.2%)高の2674と高安まちまちで引けています。雇用改善の持続性に確信が持てないため、市場の関心は9日に予定されている独仏首脳会談に向かい、欧州債務問題の克服に向けた踏み込んだ対策がまとまらないのではとの警戒感が重荷となっています。
ただ同問題は昨年8月からずっと市場を揺さぶっているため、想定される悪材料は相当程度織り込んでいるとみていいのではないかと考えています。昨年12月にはECBが域内523の金融機関に総額4890億ユーロの流動性供給を発表していますので、金融機関の資金繰りにも当面は問題は出てこないはずです。
日本株は指標から見る限り歴史的な安値ゾーンにあります。かつてウォール街で「株式の死」論争が起こったとき、NY市場のPBRは0.98倍でした。それがレーガン大統領の大胆な政策で立ち直り、776ドルだったNYダウ(1982年8月)は2007年10月に14164ドルまで上昇しました。18倍もの急騰です。一方、日本株はピーク時の21%の水準に沈んでいます。1989年末の日経平均株価はNYダウの14倍程度していましたが、いまは逆転され、NYダウの70%の水準で推移しています。いかに下げているかが分かります。
株価が上昇していくとの確信は持ちにくい状況ですが、東京市場が大底圏にあるのは確実です。この水準で売ったら底値を叩くことになります。積極的にとは云えませんが、下値リスクの乏しい銘柄や好業績の割安株などを狙ってみるのも手でしょう。ただ外国人のリスク資産圧縮の動きはまだ収束していないので、外国人持株比率の高い銘柄は避けた方が無難でしょう。
2011年12月26日号
投資意欲を削ぐような経済環境!
東京市場は方向感のない動きになっています。海外要因を受けて寄り付いた後は、その水準を挟んで膠着感の強い動きになっています。日経平均株価の日中値幅は狭く、この数ヶ月、100円を下回る日が多くなっています。先週は21日の値幅が30円と10ヶ月ぶりの小ささとなったほか、22日も52円と動きの感じられない相場でした。東証1部上場銘柄の平均PBRは0.91倍まで低下していますが、割安でも買い意欲は鈍いまま。外国人がリスク回避姿勢を強めているうえに、個人投資家も含み損を抱えて動けなくなっていることがこうした相場を演出していると云えなくもありません。
しかし本当の理由は、株式投資で本当に儲かるのかということが背景にあるように思います。先が見えない欧州債務危機を前に世界経済が失速するのではないかとの懸念が背景にあり、投資家の投資意欲を削いでいるように思えるのです。
先週、日経平均は週間で6円下落しました。22日の終値は8395円。フシ目とみられていた8500円を下回り、25日移動平均線を下回ったままになっています。東京市場が下落に転じた8月以降、日経平均は75日移動平均線に跳ね返される形で調整していますが、今回も同じ形の下げとなっています。国内に買い手掛かり材料が見当たらないうえに、外国人がクリスマス休暇に入っていますので、今週も方向感のない相場となりそうです。
下値リスクの乏しい銘柄や好業績の割安株などを狙ってみるのも一法!
22日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比61ドル高(0.51%)の12169ドル、ハイテク株の比率の高いナスダック指数は21ポイント(0.83)高の2599で引けています。週間の新規保険申請件数が前週比4000件減の36万4000件と、2008年4月以来の水準に減少したほか、11月の景気先行指数が前月比0.5%上昇し、市場予想(0.3%程度の増加)を上回ったため、景気の現状が想定よりは良好との見方が広がり、先行きに対する警戒感が和らぎました。
いま世界のマーケットでは欧州債務危機への懸念と米景気回復への期待が綱引きしている格好となっています。欧州債務問題については今月8~9日のEU首脳会議で、問題解決に向けた長期的な対策は打ち出されています。ただ足元の債務危機への対策は不十分で、これが市場の懸念要因とされていました。その点については、ECBが21日に、域内523の金融機関に総額4890億ユーロの流動性供給を発表しましたので、当面はその効果を見極める必要があります。金融機関の資金繰り改善につながりますので、不安心理が落ち着くか注目されます。
日本株は指標から見る限り歴史的な安値ゾーンにあります。かつてウォール街で「株式の死」論争が起こったことがあります。そのときのNY市場のPBRは0.98倍でした。それがレーガン大統領の大胆な政策で立ち直り、776ドルだったNYダウ(1982年8月)は2007年10月に14164ドルまで急騰しました。18倍もの上昇です。一方、日本株はピーク時の21%の水準に沈んでいます。1989年末の日経平均株価はNYダウの14倍程度していましたが、いまは逆転され、NYダウの70%の水準で推移しています。日本株がいかに下げているかが分かります。
株価が上昇していくとの確信は持ちにくい状況ですが、大底圏にあるのは確実です。この水準を売ったら底値を叩くことになります。積極的にとは云えませんが、下値リスクの乏しい銘柄や好業績の割安株などを狙ってみるのも手でしょう。外国人のリスク資産圧縮の動きはまだ収束していないので、外国人持株比率の高い銘柄は避けた方が無難だと思います。
今年の投資戦略レポートはこれで終わりです。次号は1月10日号からとなります。
2011年12月19日号
深刻化し、先が見えない欧州債務危機が市場を覆う!
東京市場は方向感のない動きになっています。海外市場の動きにサヤ寄せして始まったあとは、その水準を挟んで膠着感の強い動きになっています。日経平均株価の日中値幅も100円を下回る日が多く、相場にはうねりみたいなものがまったく感じられません。16日の東証1部上場銘柄の平均PBRは0.91倍と解散価値の1倍を下回る水準まで低下していますが、割安でも買い意欲は高まって来ません。外国人投資家がリスク回避姿勢を強めているうえに、個人投資家も含み損を抱えて動けなくなっているということがこうした相場の一因と云えなくもありません。
しかし本当の理由は、株式投資で本当に儲かるのかということが背景にあるように思います。深刻化し、先が見えない欧州債務危機を前に、世界経済が失速するのではないかとの懸念が背景にあり、投資家の投資意欲を削いでいるのが原因ではないかとみられるのです。
先週、日経平均株価は週間で135円(1.58%)下落しました。16日の終値は8401円。フシ目とみられていた8500円を下回り、25日移動平均線を割り込んで引けています。東京市場が下げに転じた8月以降、日経平均は75日移動平均線に跳ね返された形で調整していますが、今回も同じ形の下げとなっています。国内に買い手掛かり材料が見当たらない状態だけに、今週も調整色の強い相場となりそうです。
下値リスクの乏しい銘柄や好業績の割安株などを狙ってみるのも手!
16日の米国株は高安まちまちで、方向感のない動きでした。NYダウは前日比2ドル安の11866ドル、ハイテク株の比率の高いナスダック指数は14ポイント高の2555で引けています。格付け会社フィッチ・レーティングスがスペインやイタリアなどユーロ6カ国の国債格付けを引き下げ方向で見直すと発表したことから、欧州債務問題に対する警戒感が高まりました。フィッチの発表が問題の深刻さを改めて浮き彫りにし、投資家の運用リスク回避姿勢を強めたようです。
欧州債務問題については前回のEU首脳会議で、問題解決に向けた長期的な対策は打ち出されたものの、重債務国の国債相場急落など足元の債務危機への対策は不十分と受け止められており、この点が不安心理を煽ったようです。今後、先の首脳会議で見送られたユーロ共同債の導入やECB(欧州中央銀行)による重債務国の国債購入の大幅拡大などが打ち出されるか見守るしかありません。
1979年の夏にウォール街で「株式の死」論争が起こったことがあります。そのときのNY市場のPBRは0.98倍でした。それがレーガン大統領の大胆な政策で立ち直り、NYダウは1982年8月の776ドルから2007年10月には14164ドルまで上昇しました。25年間で18倍もの上昇です。一方、日本はピーク時の21%に沈んでいます。1989年末の日経平均株価はNYダウの13倍程度していましたが、いまは逆転され、NYダウの70%の水準です。日本株がいかに下げているかが分かります。
株価が反転するとの確信は持ちにくい状況ですが、大底圏にあるのは確実です。こんなところを売ったら底値を叩くことになります。積極的にとは云えませんが、下値リスクの乏しい銘柄や好業績の割安株などを狙ってみるのも手でしょう。外国人のリスク資産圧縮の動きはまだ収束していないので、外国人持株比率の高い銘柄は避けた方が無難でしょう。
2011年12月12日号
欧州債務問題を巡る過度な不安は徐々に後退の方向に!
先週の東京市場は7日~9日に開催されるECB(欧州中央銀行)理事会やEU首脳会議を前に緊張を伴った様子見ムードの強い動きでした。日経平均株価は5営業日中、3営業日で下落、週間では107円の下落となりました。下落率は1.24%となっていますが、海外市場の流れを受けた動きであり、下げ基調に入ったという動きではありません。世界経済で最大の不安材料となったユーロ圏の債務危機の解決策を探る会合だっただけに、当然といえば当然です。
日本時間の9日までに市場が期待していたECBによる債務国国債購入拡大が見送られるなどネガティブな材料はある程度出ましたので、問題解決に向けて想定されるマイナス材料は相当程度織り込んだのではないかと見られます。
首脳会議閉幕後の合意事項についての評価にはもう少し時間が必要ですが、新聞報道などによると、主権を巡り対立はあったものの、これまでの「通貨統合」から「財政統合」へ向けて一歩踏み出したと好意的な評価がなされています。9日の欧米市場はそろって大幅高となっており、イタリア株は3.37%、フランス株は2.48%、ドイツ株は1.91%、英国株は0.83%、そしてNYダウは1.55%、ナスダック指数は1.94%それぞれ前日比で上昇しています。首脳会議で債務危機対策が進んだとの見方が広がってきたからです。
首脳会議では、IMF(国際通貨基金)を通じた新たな安全網の構築など、市場安定に向けた対策が打ち出されました。ユーロ圏17カ国を軸に財政規律の強化を目指した新条約を作ることでも合意しています。市場が期待する国債購入拡大、ユーロ共同債発行が見送られたとはいえ、危機対応を巡って打ち出せる対策はあらかた打ち出したのではないかと思います。合意した危機対策の即効性や新たな対策の実行性など、見極めなければならない点はありますが、欧州債務問題を巡る過度な不安は、今後、徐々に後退していくのではないかとみられます。
前向きな投資行動を取るところ!
市場の関心が8~9日のECB理事会やEU首脳会議でどんな解決策が打ち出されるかに移っていただけに、イベント通過後のここは積極的とはいわないまでも、前向きな投資行動を取るときではないかと考えています。東京市場が底入れしたとはまだいえませんが、先週号でいち早く、「11月25日の8160円で日経平均は底を入れた可能性もあります」と指摘しています。先々週末より日経平均は107円下落していますが、その可能性はより強まってきたように思います。
4週連続で日本株を売り越していた外国人は、11月第5週(11月28日~12月2日)に5週ぶりに買い越しに転じています。7月第4週から11週連続で日本株を大きく売り越したあと、4週連続で買い越しと売り越しが続き、4週連続売り越しとなった後での買い越し。3ヶ月間、リスク資産を強力に圧縮したあと不足分を再度圧縮しているという感じの売り越しだっただけに、外国人売りはピークを超えたとみていいと思います。
こういうなか、狙い目となるのは下値リスクの乏しい銘柄や好業績の割安株などでしょう。外国人のリスク資産圧縮の動きはまだ収束していませんので、外国人持株比率の高い銘柄は避けた方が無難ではないかとみています。
2011年12月5日号
動きが変わる!
相場の動きが少し変わってきました。欧州債務問題の深刻化から東京市場は買い手不在の状況となっていましたが、日米欧の主要6中央銀行が危機の拡大封じ込みに向けて欧州金融機関へのドル資金調達支援を行うと発表したことをきっかけに、市場の危機感がやや後退。当面の危機を回避するための緊急避難措置ではありますが、危機感がこの上なく高まっていた市場にとってはこれがポジティブサプライズとなりました。
これを受け欧米の株式が急騰、国内でも週後半から買い戻しを中心に買いが優勢となる展開となっています。東京市場は先週、5営業日中、4営業日で上昇、前週末比の上昇幅は483円(5.92%)にもなっています。週間の上昇率は2009年12月以来、2年ぶりの大きさ。11営業日連続で1兆円を割れていた売買代金も11月30日、12月1日と1兆円を回復、2日はまた1兆円を割り込みましたが、それでも9150億円と以前より膨らんでいます。
市場の関心が今週9日のEU首脳会議でどんな解決策が打ち出されるかに移っているときだけに、東京市場が底を入れたとはまだ言えませんが、その可能性が出てきたことは確かです。先週号で、「テクニカル的にみれば東京市場は明らかに売られ過ぎ状態になっています。東証1部のPBRが0.88倍と極端な水準まで低下していますので、ここからは下がったとしても急落となるような下げにはならないとみています。下値メドの一つだった8227円は下回りましたが、下がっても8000円程度ではないかとみています」 と指摘しましたが、11月25日の8160円で日経平均は底を入れた可能性もあります。
そろそろ買いを考えるところ!
2日発表した11月の米雇用統計は順調な内容でした。非農業部門の雇用者数は前月に比べ12万人増え、雇用改善の目安となる10万人も上回りました。ほぼ予想どおりの内容で、雇用者数は14ヶ月連続で増加が続いています。小売売上高が5カ月連続で増加しているほか、11月の消費者信頼感指数が4ヶ月ぶりの高水準となり、1日発表の11月のIMS製造業景況感指数も5ヶ月ぶりの水準に上昇しています。米景気には明かりがさし、悲観的な見方は弱まっていますが、同日の米国株は高安まちまちの動きでした。
NYダウは前日比0.61ドル安の12019ドル、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同0.73ポイント高の2626で引けています。欧州債務問題に対する警戒感が根強いなか、今週に入っての上昇が目立ったことから、取引終了間際に利益確定目的の売りが出たようです。
今週は9日のEU首脳会議を控え動きにくい週となりそうですが、日経平均が底を入れた可能性もあるだけに、下値リスクの乏しいものや好業績の割安株は仕込んでみるのも一法でしょう。例え下がったとしても、ここからの下値はしれています。外国人のリスク資産圧縮の動きはまだ止まっていないので、外国人持株比率の高い銘柄は避けた方が無難でしょう。
2011年11月28日号
買い手不在の状態!
欧州債務問題の深刻化から東京市場は買い物が入らない状態になっています。日経平均株価は先週、4営業日中すべてで下落、終値は8160円と9月26日に付けた年初来安値を割り込みました。原発ショックで急落した3月15日のザラバ安値(8227円)をも下回る水準で、週間の下落幅は214円(2.56%)にもなっています。TOPIXは日経平均より先に安値を更新しており、終値は706.60と2009年3月12日に付けたリーマン・ショック後の安値(=バブル崩壊後の安値)まであと10ポイント強というところまで迫っています。
売買代金は極めて低調で、9日連続で1兆円を下回っています。9日連続の1兆円割れは03年12月~04年1月(11日連続)以来、約8年ぶり。日経平均の値動きも極めて小さく、日中値幅は100円に満たない日が続いています。前日の海外市場を受けて上下どちらかに寄り付いた後は、その水準を挟んでのもみ合いで、膠着感の非常に強い動きになっています。売買が低調なため、売り注文を吸収できずに株価がさらに下がる悪循環も起きやすくなっています。騰落レシオは76.9%と売られ過ぎとされる80%を割り込んでいますが、機関投資家も個人投資家も底値を拾おうという気持ちを失ってしまったかのような動きになっています。
TOPIXがリーマン・ショック後の安値に迫っていることから、株価のベクトルはまだ下を向いていると考えざるを得ませんが、テクニカル的にみれば東京市場は明らかに売られ過ぎ状態になっています。東証1部のPBRが0.88倍と極端な水準まで低下していますので、ここからは下がったとしても急落となるような下げにはならないとみています。下値メドの一つだった8227円は下回りましたが、下値は8000円程度ではないかとみています。
そろそろ買いを考えるところ!
25日の米国市場は続落しました。NYダウは前日比25ドル(0.23%)安の11231ドル、ナスダック指数は同18ポイント(0.75%)安の2441で引けています。NYダウは10月7日以来の安値で、ナスダック指数は10月4日以来の安値となっています。欧州債務問題への警戒感が根強く、運用リスク回避を目的とした売りに押されたようです。欧州債務問題はイタリア、フランス、そしてユーロ圏の大黒柱であるドイツへと波及する兆しがあり、行方については予断を許さないとの見方が広がっています。EU首脳が市場が発する警告を看過すれば、ユーロ圏にとどまらず世界規模の信用収縮を招来しかねないだけに、EU首脳、特にドイツの動きには注意が必要でしょう。
外国人の日本株売りは収束しつつあるとみていたのですが、投資主体別売買動向でみると外国人はここへ来て3週連続で日本株を売り越しています。ただ売越額はかつてより大きく減少しており、積極的に売っているという感じではありません。11週に亘ってリスク資産を強力に圧縮した後、不足分を再度圧縮しているというう感じの売りです。11月に入っての株価下落は外国人売りが主因だったわけですが、その売りはほぼピークを超えたとみていいと思います。
決算発表の一巡で国内にはこれといった買い手掛かり材料はありません。タイの大洪水、超円高と相場にとっての重しも解消されていません。そのため先週までは「休むも相場」としていました。ただ、こういう悪材料は相場には相当程度織り込まれれています。ここからの下値リスクはしれていますので、積極的とはいかないでも、そろそろ買いを考えるところではないでしょうか。狙い目となるのは好業績の割安株、下値リスクの乏しい銘柄などではないかとみています。
2011年11月21日号
株価のベクトルは下か!
欧州債務問題の深刻化から東京市場は外部要因に左右される動きが続いています。日経平均株価は先週、5営業日中、3営業日で下落、週間140円(1.64%)の下落となりました。18日の終値は8374円91銭で、9月26日に付けた年初来安値(8374円13銭)にあと78銭というところまで迫っています。TOPIXは719.98とすでに年初来安値を更新、リーマン・ショック後の安値(=バブル崩壊後の安値)まであと20ポイント弱という水準まで下落しています。
東証1部の売買代金は5日連続で1兆円を下回っており、日経平均の日中値幅は小さなものにとどまっています。今月に入って日中値幅が100円を超えたのはわずか3回だけ。株価が動かないから商いが膨らまないのか、商いが膨らまないから株価が動かないのか、まさに買い手不在の閑散状態。欧州債務問題は収束の気配を見せず、機関投資家も個人投資家も買いが入れられない状態になっています。騰落レシオは77.1%と売られ過ぎとされる80%を割り込んでいますが、底値を拾おうかいう気持ちを失ってしまったかのような動きになっています。
TOPIXが年初来安値を下回りリーマン・ショック後の安値に迫っていることから、株価のベクトルは下を向いていると考えざるを得ません。ただ、東証1部のPBRが0.90倍と極端な水準まで低下していますので、下がったとしても大幅安となるような下げにはならないとみています。下値は原発ショックで急落した3月15日のザラバ安値の8227円までか、8000円までだろうとみています。
当面は休むも相場!
18日の米国市場は高安まちまちの動きでした。NYダウは前日比25ドル(0.2%)高の11796ドル、ナスダック指数は同15ポイント(0.6%)安の2572で引けています。動きに方好感はありませんが、ダウ・ジョーンズ通信などが、EU内で欧州金融安定基金(EFSF)の強化策の検討が続いていると報じたため、欧州債務問題への警戒感がやや後退した形となっています。ECB(欧州中央銀行)がIMF(国際通貨基金)を通じてEFSFに融資する案がEU内で支持を得ているとして、債務危機克服に向けた安全網の整備が進むとの期待が広がったようです。ただ欧州問題はどこまで波及するか不透明で、予断が出来ない状況。EU各国が危機対応への手を打っているのは確かですが、見守るしか手はありません。
東京市場のメインプレイヤーである外国人の日本株売りは収束しつつあります。投資主体別売買動向で外国人はこの4週間、買い越しと売り越しを繰り返していましたが、11月第2週(7~11日)は2週続けて売り越しとなりました。ただ売越額は252億円と多くはありません。11週連続で日本株を1兆9100億円も売り越した後だけに、売り越しは収束しつつあるように思います。2週連続の売り越しは、ここに来て再びリスク資産を圧縮する動きが出ているので、その表れだろうと見られます。売りたい投資家はあらかた売ったとみられるので、欧州債務危機が飛び火しなければ、今後は売りすぎた日本株のリバランスに動く可能性もあります。
決算発表の一巡で日本株には買い手掛かりとなる材料がなくなっています。タイの洪水被害の拡大など新たな重荷も発生しており、超円高状態も解消されていません。先行き不透明感も強く、当面は「休むも相場」かもしれません。ただこうした環境下で狙うとすれば、好業績の割安株、下値リスクの乏しい銘柄などではないかとみています。
2011年11月14日号
海外要因に振り回される動き!
東京市場は欧州債務問題に振り回されています。ギリシャ債務危機が一段落したかと思ったら債務危機がイタリアに飛び火し、不安定な動きになっています。先週、日経平均は5営業日中、3営業日下落、週間では287円(3.26%)の下落となりました。終値は8514円で25日移動平均(8750円)も下回っています。上場企業の決算発表も一巡しましたので、買い手掛かり材料となるものがなくなっています。
決算発表では企業が思いの外、苦戦していることが明らかになりました。急回復を見込んでいた下期(11年10月~12年3月)の利益が円高などで減少することが響く見通しとなっています。日経新聞社の集計では、2012年3月期の全産業ベースの経常利益は前期を約1割下回る見通しで、2009年3月期以来、3期ぶりに減益になる見通しとしています。こういう状況では東京市場の自律的な相場形成は期待薄で、今後も海外要因に左右される動きとなりそうです。
当面は「休むも相場」も一法!
11日の米国株式市場は大幅続伸となりました。NYダウは前日比259ドル(2.19%)高の12153ドル、ナスダック指数は53ポイント(2.04%)高の2678で引けています。イタリア上院が11日、2013年までに財政収支の黒字化を約束する財政安定法案を可決。12日には下院でも可決され、成立する見通しになったことや、与野党が債務危機克服へ大連立を組んで取り組むことで合意したことから、投資家心理が改善したようです。決算発表が好調なうえに、11月の消費者態度指数の速報値(ミシガン大学調べ)が64.2と市場予想(62.0程度)を上回ったことも、運用リスクを取りやすくしています。
東京市場のメインプレイヤーになっている外国人の日本株売りは収束しつつあります。週間の投資主体別売買動向で外国人はこの4週間、買い越しと売り越しを交互に繰り返していますが、11週連続で1兆9100億円も売り越した後の売買動向だけに、トレンドは変わりつつあるように思います。売りたい向きはあらかた売ったとみられるので、欧州債務危機が飛び火しなければ、今後は売りすぎた日本株のリバランスに動く可能性もあります。
決算発表の一巡で日本株には買い手掛かりとなる材料が見当たらなくなっています。タイの洪水被害の拡大など新たな重荷も発生しています。当面は「休むも相場」かもしれません。こうした相場環境下で狙うとすれば、好業績の割安株、下値リスクの少ない銘柄などでしょう。
2011年11月7日号
欧州債務問題に振り回される!
東京市場は欧州債務問題に振り回される状態となっています。欧州債務危機克服への「包括案」にユーロ加盟17国が合意し、ギリシャがその受け入れを承認したと見られたのも束の間、同国のパパンドレウ首相が、包括的な支援策受け入れの是非について国民投票にかけるとの考えを表明したからです。これを受け欧州債務問題が一気に緊迫化、ギリシャのデフォルト懸念、欧州の金融システム不安から世界の株式市場が急落するなど、世界の金融・株式市場は予断を許さない状況になっています。
先週、日経平均株価は4営業日中、3営業日下落。2日までの3日間の下落幅は410円(4.53%)に達しました。4日にはパパンドレフ政権がEUなどからの支援受け入れを問う国民投票を断念するとの報道が入り、反発しましたが、週間の下落幅は249円(2.75%)にもなっています。ギリシャの国民投票実施が相場下落の主因だっただけに、株価の底割れリスクはひとまず後退したとは思いますが、ギリシャ情勢の政治情勢はまだ流動的。当面は見守るしかありません。
好決算銘柄が狙い目!
4日発表した10月の米雇用統計はまずまずの内容でした。非農業部門の雇用増加数は前月比8万人で、13ヶ月連続のプラスとなりました。プラス幅は前月の改定値を(15万8000人増)下回りましたが、雇用は緩やかな改善傾向がが続いていることが裏付けられました。ただ目を見張るような内容でなかったため、市場の関心が欧州問題に向いていたのが響いたようです。
3~4日開催された20カ国・地域首脳会議(G20)で欧州債務問題の危機回避に向け目立った進展が見られなかったこと、同日夕(日本時間5日朝)に行われるギリシャ・パパンドレウ内閣の信任投票の行方が予断を許さず、買い手控えムードが広がったようです。ただその後の報道ではパパンドレウ内閣信任案は可決されたと伝えられており、この面での懸念は後退しています。
G20では欧州に資金提供するIMF(国際通貨基金)の基盤拡充の具体案がまとまらず、取り決めが来年2月に先送りされました。EUが決めた金融安定網である欧州金融安定基金(EFSF)の規模拡充についても細部の詰めは積み残したまま。とはいえEU諸国が債務危機の封じ込めに結束して取り組むことは確認されています。今後、欧州問題は徐々に後退していくのではないかとみられます。
外国人の日本株売りは収束しています。投資主体別売買動向で外国人は10月第4週に2週ぶりに買い越し転じました。買越額は1583億円と7月第1週以来の高水準。この4週間、売り越しと買い越しが交互に続いていますが、11週連続で1兆9100億円も日本株を売り越した後の売買動向だけに、トレンドは変わったと見たほうがいいと思います。売りたい投資家はあらかた売ったとみられるので、今後は売りすぎた日本株のリバランスに動く公算大でしょう。
タイの洪水被害の拡大など日本株には新たな重荷も発生していますが、上場企業の7~9月期決算発表が佳境を迎えていますので、いいものは狙っていくべきでしょう。まだ一方向にポジションを大きく傾けられる状態ではありませんが、決算発表シーズンは決算情報で株価が動きます。好決算銘柄で株価が割安なもの、これが狙い目となります。
2011年10月31日号
過度な悲観が後退!
東京市場は薄商いで方向感のない動きが続いていましたが、先週後半から回復基調に転じつつあります。日経平均株価は先週、5営業日中、3営業日で上昇、週間では371円(4.27%)の上昇となりました。終値は9050円と約2ヵ月半ぶりに9000円台を回復。10月17日号で、「日経平均は9月26日の8374円で底入れした可能性がより高まったように思います」と指摘しましたが、同日の安値からは676円(8.07%)上昇しており、その可能性はさらに高まったように思います。
市場の流れが変わったのは27日の後場から。欧州債務危機克服への「包括案」にユーロ加盟17国が合意したのを受け、市場を揺さぶっていた欧州債務懸念が大きく後退したのが背景。欧米株高の流れを引き継ぎ、東京市場でも売り込まれていた銘柄を中心に買い戻しの動きが本格化しました。
しかし売買代金は膨らんでいません。売り方の買い戻しで上げている面が強く、落ち着きを取り戻した言える状況ではありません。欧州債務問題は根本的には解決しておらず、ギリシャ国債の償還時期が近付くたびに資金調達問題が悪材料視される可能性は残ったまま。いまは過度な悲観が後退した局面と考えた方がいいように思います。
好決算銘柄が狙い目!
28日の米国株は高安まちまちの動きでした。NYダウは前日比22ドル(0.2%)の12231ドルと3ヶ月ぶりの高値を回復しましたが、ハイテク株比率の高いナスダック指数は3日ぶりに反落し、前日比1ポイント安の2737で引けています。先週号で米国株は戻りを試す展開になってきた可能性がありますと指摘しましたが、NYダウは10月初旬に付けた年初来安値から14.8%、ナスダック指数は17.3%それぞれ上昇しています。利益確定売りが出やすい水準まで上昇していますので、いつ調整局面入りしてもおかしくありません。
外国人の日本株売りは収束しつつあります。投資主体別売買動向で外国人は10月第3週に487億円の売り越しと再び売り越しに転じましたが、これはEUとユーロ圏の首脳会議を控え、海外勢の様子見姿勢が強かったからではないかとみられます。これまで11週連続で1兆9100億円も売り越していましたので、売りたい投資家はあらかた売ったとみられます。今後は売りすぎた日本株のリバランスに動くと考えられるため、需給面ではマイナスにはならないとみられます。
タイの洪水被害の拡大など日本株には新たな重荷も発生していますが、上場企業の7~9月期決算発表が本格化していますので、ここは動くところでしょう。まだポジションを大きく取れる状態ではありませんが、決算発表シーズンは決算情報で株価が動きます。好決算銘柄で株価が割安なもの、これが狙い目となります。
2011年10月24日号
方向感のない展開!
市場の雰囲気は一時より良くなってはいますが、東京市場には方向感がありません。海外市場の流れを受けて高く寄り付いたらそのまま、安く始まったらそのままという状態で、膠着感の強い動きとなっています。日経平均の日中値幅は小さく、11日連続で100円を下回る状況が続いています。動かなくなったことで売買代金も極端に細っています。21日の東証1部の売買代金は7755億円と年末年始の薄商いを除くと2003年8月以来、約8年2ヶ月ぶりの少なさ。5日連続で9000億円を下回る異常な状態が続いています。
23日にEU首脳会議を控えているうえに、金融危機克服に向けた「包括策」を協議するため、26日にも同様の会議を開くと報じられたことで、欧州債務問題の先行きを見極めるのがさらに難しくなったと受け止められたことが買い手控えムードを強めているようです。今週から上場企業の7~9月期決算発表が本格化することも買い手控える要因となっています。
そろそろ買いを考えるとき!
21日の米国市場ではNYダウ、ナスダック指数ともそろって上昇しました。NYダウは前日比267ドル高(2.315%)の11808ドルと8月3日以来、約2ヵ月半ぶりの高値、ハイテク株比率が高いナスダック指数も同38ポイント(1.49%)高の3637と3日ぶりに反発して引けています。欧州株が大幅高したことや、米主要企業の良好な決算発表が相次いだことから、米経済の先行きに対する悲観論が後退したのが理由だと伝えられていますが、NYダウが戻り高値を一気に更新してきただけに、米国株が戻りを試す展開に入った可能性もあります。
21日の欧州株の大幅高は、23日のEU・ユーロ圏首脳会議で、欧州債務問題の解決に向けた動きが出るとの期待があったからでしょう。EU・ユーロ圏の首脳は23日に集まり、26日夜に金融の安全網の拡充などを軸に「包括案」の合意を目指しています。危機対応の中核をなすEFSF(欧州金融安定基金)の機能拡大、ギリシャ支援に併せた民間負担の拡大などがまだ決着していません。各国の税金を裏付けにした政治マターだけに見守るしか出来ませんが、「包括案」が合意できれば欧州債務危機はほぼ収束(解決ではありませんが)しますので、期待したいところです。
外国人の日本株売りは収束しつつあります。投資主体別売買動向で外国人は10月第2週に633億円の買い越しとなり12週ぶりに買い越しに転じました。これだけで外国人の日本株売りが止まったとはまだ言えませんが、これまで1兆9100億円も売り越していましたので、売りたい向きはあらかた売ったとみられます。今後は売りすぎた日本株のリバランスに動くとみられるため、需給面ではマイナスにはならないとみられます。
ポジションを大きく取れる状態ではありませんが、ここは買いを考えるときでしょう。タイの洪水被害の拡大は相場の重荷となりますが、今週からは上場企業の7~9月期決算発表も本格化します。決算発表期間中は決算を受けた物色が主体となりますので、業績動向には注意が必要です。
2011年10月17日号
東京市場は底を入れた可能性も!
東京市場の雰囲気は良くなりつつあります。先週号で「東京市場はまだ不安定な状況から抜け出してはいませんが、動きが少し変わってきたように思います」と指摘しましたが、1週間が経過してその動きが少し強まったように思います。先週、日経平均株価は4営業日中、2営業日で上昇、週間では142円(1.65%)の上昇となりました。10月5日の直近安値からは365円(4.35%)、9月26日の年初来安値からは373円(4.45%)上昇して引けています。
東京市場は海外市場に振り回される動きが続いていましたが、EFSF(欧州金融安定基金)の機能拡充案がユーロ加盟17カ国すべてで可決されたうえ、EU首脳が相次いで個別金融機関の資本増強について言及したしたことから、欧州債務不安、欧州金融システム不安が後退しつつあることが好影響を与えています。まだ具体策は打ち出されていませんが、投資家心理は一時よりかなり改善したのではないかと思います。悲観に傾いていた心理が修正されるだけでも市場の雰囲気は良くなってきます。
日経平均は心理的なフシ目となっている5日線を4日連続で上回っています。10月3日号で「日経平均はすでに底を付けた可能性も出てきたように思います」と指摘しましたが、10月以降の動きから、9月26日の8374円で底入れした可能性がより高まったように思います。
外国人のリスク資産外しの動きはまだ収束していませんが、需給面での底入れも近付いています。7月第4週から始まった外国人の日本株売りは11週続き、これまでの売越額は1兆9100億円にのぼります。これはリーマンショックで日経平均がバブル崩壊後の安値をつけた2009年1~3月(2兆5400億円弱)以来の水準。売越期間は1998年3月第2週からの16週連続に次ぐ長さ。ただ売越額は直近ピークの9月第1週の5340億円から10月第1週は74億円と大きく縮小しているため、売りたい向きはあらかた売ったとみられます。今後は売りすぎたポジションのリバランスに動く可能性大です。
そろそろ買いを考えるとき!
14日の米国市場はNYダウ、ナスダック指数そろって上昇しました。NYダウは前日比166高(1.45%)の11644ドルと8月3日以来、約2ヵ月半ぶりの高値、ハイテク株比率が高いナスダック指数も同47ポイント(1.82%)高の2667と8月3日以来の高値で引けています。欧州株が揃って上昇したことや、 朝方発表した9月の小売売上高が市場予想を上回る伸びになったため、米景気に対する先行き警戒感が和らいだようです。一時は下値模索も懸念された米国株ですが、株同様、目先の底を付けた可能性が出て来ました。
ギリシャ債務問題を巡る投資家の不安心理は後退しつつあります。10月3日号までは「市場が落ち着くまでは様子見も一法」としていましたが、この段階からは買いを考えるべきしょう。日本株はバブル時の高値の25%程度の水準で推移していますので、下がったとしても下値はしれています。
まだポジションを大きく取れる状況ではありませんが、下げ止まった銘柄で、テクニカル的にも売られ過ぎ状態になっている銘柄などは狙い目ではないかと思います。また今週からは上場企業の4~9月期決算発表も始まります。決算発表期間中は決算を受けた物色が中心となりますので、企業の業績動向には注意が必要です。
2011年10月11日号
不安心理は後退の方向へ!
東京市場はまだ不安定な状況から抜け出してはいませんが、動きが少し変わってきたように思います。日経平均株価は先週、5営業日中、3営業日下落、週間でも95円(1.09%)の下落となりましたが、週末にかけては続伸して引けました。5日には9月26日に付けた年初来安値(8374円)を取引時間中に更新する場面もありましたが、先週末の株価は5日終値からは149円(1.76%)、9月26日の年初来安値からは231円(2.76%)上昇して引けています。
東京市場はこれまで海外市場に振り回される動きが続いていましたが、EUの金融安定網であるEFSF(欧州金融安定基金)の機能拡充案が各国で可決されつつあるうえ、EU首脳が相次いで個別金融機関の資本増強について言及したため、欧州債務不安が後退しつつあることが背景にあります。まだ具体策は打ち出されていませんが、欧州債務問題が金融システム不安を誘発しそうな状態だっただけに、市場心理はかなり改善したのではないかと思います。悲観に傾いていた心理が修正されるだけでも市場の雰囲気は良くなってきます。
先週号で「東京市場は下値抵抗力を増しているようにも見えます。テクニカル的に売られ過ぎ状態になっており、東証1部上場銘柄の平均PBRが1倍を下回る0.9倍まで低下していることなどから、大きく捉えたら底値圏にあることは確実だと思われます」と指摘しましたが、先週の動きからすでに底を付けた可能性も出てきたように思います。
外国人のリスク資産回避の動きはまだ収束していませんが、需給面での底入れも近いのではないかと思われます。7月第4週から始まった外国人の日本株売りは10週続いており、これまで1兆9000億円強売り越しています。これはリーマンショックで日経平均株価がバブル崩壊後の最安値をつけた2009年1~3月(2兆5400億円弱)以来の水準。ただ売越額はここへ来て縮小しているため、今後は欧米の政策動向をにらみながらの売り買いが交錯、買い越しとはならないまでも、需給を悪くする方向にはならないとみています。
そろそろ買いを考えるとき!
7日発表した9月の米雇用統計は予想を上回るものでした。非農業部門の雇用者数が前月に比べて10万3000人増加(市場予想は6万人増)したうえ、前月分も上方修正されました。8月の雇用者数は速報時には前月比横ばいでしたが、今回の発表で5万7000人増に修正されました。8月の雇用統計が悪すぎため米景気減速懸念が強まり、株価も下落しましたが、2010年10月から始まった雇用増は途切れていないことが裏付けられました。これを受け、同日のNYダウは一時100ドル超上昇しました。ただ終値は前日比20ドル(0.18%)安の11103ドル。ナスダック指数も27ポイント(1.10)安の2479で引けています。格付け会社のフィッチ・レーティングスがイタリア国債の格付けを1段階、スペイン国債を2段階引き下げたことや、米ムーディーズが英国銀行などの格付けを引き下げたことが影響したといわれていますが、3日続伸した後であり、目先の利益をひとまず確定する売りで下げただけだとみるべきでしょう。
ギリシャ債務問題を巡る投資家の不安心理はひとまず後退しつつあります。先週号までは「市場が落ち着くまでは様子見も一法」としていましたが、ここはそろそろ買いを考えるときでしょう。今月後半からは上場企業の4~9月期決算発表も始まります。日本株はバブル時の高値の25%程度の水準まで低下していますので、下がったとしてもここからの下値はしれています。まだポジションを大きく取れる状況ではありませんが、下げ止まった銘柄で、テクニカル的にも売られ過ぎ状態になっている銘柄などは狙い目ではないかとみています。












