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投資戦略レポート

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2017年4月24日号

地政学リスクの最悪期は通過したようです

先週、日経平均株価は少し戻しました。5営業日中4営業日上昇し終値は18620円。週間では285円(1.55%)の上昇となりました。ただ3月13日の直近高値から4月14日安値までの下落幅(1328円)に対する戻り率はまだ21.4%にすぎません。前週号で「市場心理は悪化したままですが、大底圏でしか見られない現象がここまで揃ったら、底入れは近いとみるべきではないかと思います」と指摘しましたが、そう感じさせるような動きです。地政学リスクはくすぶったままですが、市場は最悪の局面は通過したと捉えたようです。
今回の下げについてはそう心配していませんと前週号で指摘しました。詳細は4月17日号に出ていますが、売り込まれた下げではないこと、騰落レシオが売られすぎ水準まで上昇していること、値下がり銘柄数の極端な多さなどがその理由です。
相場は下落しているのに新安値更新銘柄は増えていません。ザラ場安値が18532円だった4月6日の年初来安値銘柄数は644、同18460円だった4月12日は487、同18304円だった4月13日は633、同18285円だった14日は450、同18224円だった17日は400と安値更新銘柄が逆に減少していました。耐性が付きつつあるということです。チャートからは17日のザラ場安値18224円で底を入れた可能性が出てきましたが、「あく抜け感」は出ていないので、新たな売り材料が出たら下抜けしかねない状況であることは念頭には入れておくできでしょう。

好決算発表銘柄が狙い目


21日の米国株は下落しました。NYダウは前日比30ドル(0.2%)安の20547ドルとなり、ハイテク株比率が高いナスダック指数は同6㌽(0.1%)安の5910で引けています。23日のフランス大統領選を前に持ち高調整の売りがやや優勢だったようです。ただ米政権による減税への期待が根強いうえ、仏選挙の結果を見極めたいとして下値を得る動きも乏しく、手掛かりにかける動きでした。ダウは小幅高に転じる場面もありましたが、これはトランプ大統領が税制改革案を26日にも公表する考えを明らかにしたことで政策期待が高まった結果です。これを受けたCMEの日経平均先物は21日の日経平均終値比20円安の186000円で引けています。
外国人は4月第2週(10日~14日)も日本株を買い越しました。買越額は1027億円と前週(908億円)から増えています。前週号で外国人の日本株売りは峠を越えた可能性が強まってきましたと指摘しましたが、その可能性はより高まってきました。新年度入りで益出しに動いていた銀行や生損保など国内金融機関も一定の利益を確保したことで売りを縮小しています。生損保は前週の432億円の売り越しから19億円の買い越しに転じており、都銀・地銀も売越額が同216億円から同84億円に減少しています。需給面で売り勢力は後退しつつあるように思います。
前述のように市場はまだ不安定ですが、今週から決算発表が本格化します。決算発表期間中は決算だけが株価材料となりますので、好決算ものは狙い目でしょう。ただ決算プレーは織り込んでいないものを一気に織り込む動きですから、短期勝負が基本。長くは持たないようにしてください。
なお次週号と5月8、15日号はお休みさせていただきます。

2017年4月17日号

底入れは近いように見えるが・・・

先週、日経平均株価は4日続落し年初来安値を更新しました。終値は18335円で週間の下落幅は329円(1.76%)。3月13日の高値(19663円)からは1328円(6.75%)の下落で、昨年末からは779円(4.08%)の下落となります。米軍によるシリアへの大規模ミサイル攻撃や北朝鮮情勢の緊迫化、米軍のアフガニスタンへの超大型爆弾の史上初の投下などで地政学リスクが高まり、投資家心理が悪化しました。トランプ大統領の経済政策を巡る不透明感も重荷となっています。
先々週末時点では底入れした可能性もあったのですが、先週の下げでそれが打ち消されました。日経平均の5日線、20日線、60日線がすべて下向きに変わっているので、下値模索の動きになったとみていいでしょう。
ただ今回の下げについてはそう心配していません。株価が下落する局面では売りが増え売買代金が膨らむものですが、そんな感じの下げではないこと。地合い悪化で買い物が引っ込み、売りがこなせず下げが大きくなったような下げでした。騰落レシオは売られすぎとされる80%を下回る69.06%まで低下しており、テクニカル的には底値近辺まで来ています。空売り比率も45.2%と昨年6月の47%以来、史上2番目の水準まで上昇していました。これは売買高の45%以上が空売りだったということで、異常な水準です。こうした短期の空売りは早晩、買い戻しを迫られます。そして値下がり銘柄数の異常な多さ。4月6日は東証1部の95%以上の1919銘柄が値下がりしていました。アベノミクス相場が始まってこれほど値下がり銘柄が出たのはこれまで5回ありましたが、その5回ともそこが底(直近では昨年6月のBrexit時と11月のトランプショック時)でした。
こんなに下落しているのに新安値更新銘柄は増えていません。ザラ場安値が18532円だった4月6日の年初来安値銘柄数は644、同18460円だった4月12日は487、同18304円だった4月13日は633、同18285円だった先週末は450にとどまっていました。耐性が付きつつあるということです。
市場心理は悪化したままですが、大底圏でしか見られない現象がここまで揃ったら、底入れは近いとみるべきではないかと思います。ただ新たな売り材料が出たら下抜けしかねない状況であることは念頭には入れておいてください。

今週も様子見スタンスで


外国人は4月第1週(3日~7日)に8週ぶりに日本株を買い越しました。買越額は908億円。外国人はそれまで累計1兆1634億円売り越していました。売越額が3月第4週の3741億円から第5週は549億円と大きく減少してからの買い越しですから、日本株売りは峠を越えた可能性が強まってきました。外国人が買ってきたのに第1週に日経平均が245円も下落したのは、銀行など国内の金融機関が新年度入りで益出しに動いたからだとみられます。マイナス金利導入で債券で売買差益を稼げにくくなったため、国内機関投資家は含み益のある株式を期初に売って利益を確保するようになったと云われています。第2週は地政学リスクの高まりから外国人が再度売ってきた可能性はありますが、そのうち止むのではとみています。
前述のように市場はまだ不安定です。来週から決算発表が始まりますので、それまでは無理する必要はないとみています。今週も様子見でいいと思います。

2017年4月10日号

 テクニカル的には底入れした可能性が・・・

日経平均株価は先週、年初来安値を更新しました。終値は前日比67円高の18664円と少し戻したものの、6日には同264円安の18597円と2月24日の安値(18787円)を下回り、年初来安値を更新しました。昨年末からは327円(1.71%)の下落となります。4月3日号で、「今週はチャートが修復され一段高が狙えそうな形に戻るか逆の動きとなるか、正念場になりそうです」としていましたが、先週の動きから下に抜けた可能性が高まった気がします」と指摘していましたが、そのような動きになってしまいました。
6~7日からの米・中首脳会談を控えリスク回避の動きが強まっていた中、米国株安や米朝関係の緊迫などが重なり、地合いが一気に悪化しました。7日には米軍によるシリアへのミサイル攻撃で地政学リスクがさらに高まる場面もありました。ただ引けにかけてはリスク回避の姿勢が和らぎ、値ごろ感からも入っていました。
今回の下げについては悲観していません。株価が急落する局面では売りが殺到し売買代金が膨らむものですが、6日の東証1部の売買代金は2兆4581億円と前日からわずか2260億円しか増えていません。地合い悪化で買い物が引っ込み、売りがこなせず下げが大きくなったような下げでした。騰落レシオは売られすぎとされる80%を下回る78.41%まで低下しており、テクニカル的には底値近辺まで来ています。そして空売り比率は45.2%と昨年6月の47%以来、史上2番目の水準に上昇しています。これは全市場の売買高の45%以上が空売りだったということで、異常な水準です。現物株を保有している内外の投資家がヘッジのためつなぎ売りしている分も相当あると思いますが、こうした短期の空売りは早晩、買い戻しを迫られます。
値下がり銘柄数の多さも異常でした。東証1部の95%以上の1919銘柄が値下がりし、新安値となった銘柄は644と全体の32%超にもなっていました。アベノミクス相場が始まってこれほど値下がり銘柄が出たのは昨年まで5回ありました、その5回ともそこが底(直近では昨年6月のBrexit時と11月のトランプショック時)でした。
市場はまだ不安定で下げ足りない感じもしますが、大底でしか見られない現象がここまで揃ったら、指標を信じて目先の底は入れた可能性が出てきたと捉えた方がいいように思います。ただ売り材料が出たら下抜けしかねない不安定な状況であることは念頭には入れておいてください。

今週も様子見スタンスで


7日の米国株は軟調な動きでした。NYダウは小幅に反落し、前日比6ドル(0.0%)安の20656ドルとなり、ハイテク株比率が高いナスダック指数も同1㌽(0.0%)安の5877で引けています。米軍によるシリア攻撃など地政学リスクの高まりを嫌気した売りが優勢でしたが、3月の雇用統計で失業率が大きく低下するなど雇用情勢の改善は続いているとの見方から、買いも入りやすく、方向感に欠ける動きでした。景気動向を敏感に映す非農業部門の雇用者数は9.8万人増と市場予想(約18万人)を大幅に下回ったものの、雇用の伸び鈍化は悪天候のほか、雇用環境の逼迫も影響したと受け取られたようです。3月の失業率は4.5%と完全雇用とされる4.7%を下回る2007年5月以来の水準まで低下していました。これを受けたCMEの日経平均先物は7日の日経平均終値比105円高の18770円で引けています。
外国人は3月第5週(27日~31日)も日本株を売り越しました。売り越すのは7週連続で、累計売越額は1兆1634億円に達します。トランプ政権の政策実行力への疑念から円高が進み、輸出関連株などへの売りが膨らんだためとみられます。この週の日経平均の下げ幅は353円(1.83%)。日銀のETF買いが相場を支えている面も大きいので、ここへ来ての外国人売りは気になるところです。ただ先週の売越額は549億円とその前の週の3741億円からは大きく減少しています。
前述のように日経平均は底入れした可能性が出てきましたが、市場はまだ不安定です。来週末からは決算発表が始まりますので、それまでは無理する必要はないとみています。今週も様子見でいいと思います。

2017年4月3日号

 チャートは下抜けそうだが・・・

日経平均株価はフシ目の19000円を下回って引けました。3カ月以上もみ合いが続いており、煮詰まればどちらかへ放れそうな状況になっていましたが、20日線や60日線を下抜けてきたため、もみ合いチャートは崩れそうな形になってきましたと先週号で指摘ました。24日の大幅上昇で修復されそうな動きに変わってきましたともコメントしていました。「今週はチャートが修復され一段高が狙えそうな形に戻るか逆の動きとなるか、正念場になりそうです」としていましたが、先週の動きから下に抜けた可能性が高まった気がします。
もみ合い相場が崩れつつあるのはトランプ政権の経済政策へのリスクが高まってきたことが背景。看板政策の医療保険制度改革法(オバマケア)の代替法案が撤回されたため、大幅減税や大規模なインフラ投資が計画どおり実施できるか不透明になったからです。
ただ日経平均が下に抜けそうだとはいえ、まだ可能性の段階です。2月7日の安値18805円や1月18日の安値18650円を割らなければ踏みとどまれる可能性は十分あります。市場心理も悪化しているわけではありません。企業業績が6四半期ぶりに増益に転じるなどファンダメンタルズは良くなっていますので、修復される可能性は十分あります。今週もチャートの修復が進むか様子を見るときではないかと思います。

 今週も様子見スタンスで

31日の米国株は軟調な動きでした。NYダウは反落し、前日比65ドル(0.3%)安の20663ドルとなり、ハイテク株比率が高いナスダック指数は6日ぶりに小反落、同2㌽(0.0%)安の5911で引けています。手掛かり材料が乏しい中、金融やエネルギー株を中心に利益確定の売りや持ち高調整の売りが相場の重荷となりました。ただ景気は回復が続いており、今月上旬から発表が始まる主要企業の決算が良好な内容になるとの期待から、積極的に売る動きは乏しく、下げ幅は限定的でした。これを受けたCMEの日経平均先物は31日の日経平均終値比30円高の18940円で引けています。
外国人は3月第4週(21日~24日)も日本株を3741億円売り越しました。売り越すのは6週連続で、累計売越額は1兆1085億円になります。トランプ政権の政策実行力への疑念から円高が進み、輸出関連株などへの売りが膨らんだためとみられます。この週の日経平均の下げ幅は259円(1.32%)。日銀のETF買い(1448億円)が相場を支えている面も強いので、ここへ来ての外国人売りは気になるところです。
先々週の大幅下落でもみ合いチャートが少し崩れてきたので、日経平均の方向性が上との見方はやや後退したと先々週号で指摘しましたが、先週の下げでその見方はより強まりました。週足チャートは20週線を下回っており、警戒水準まで来ています。今週も様子見姿勢でいいと思います。

2017年3月27日号

 チャートの修復が進むかがポイント

日経平均株価は3カ月以上高値もみ合いが続いており、煮詰まれば上下どちらかへ放れそうな状況になっていましたが、先週、下へ抜けてきました。20日線や60日線を下抜けてきたため、もみ合いチャートは崩れそうな形になっていますが、24日の上昇で今度は修復されそうな動きに変わってきました。今週はチャートが修復され、一段高が狙えそうな形に戻るか逆の動きとなるか、正念場になりそうです。
日経平均が下に抜けてきたのは22日に前日比414円(2.13%)安と今年最大の下げを演じたからです。これがそれまでの流れを断ち切りました。23日は前日比43円高、24日は同177円高と戻しましたが、まだ修復完了とまではなっていません。急落の背景となったのはトランプ政権の経済政策への不透明感から米国株が大幅下落したからです。これまで大々的に発表していた大幅減税と大規模な財政出動が計画どおり実施できるか疑問符が付いたからです。
大幅安に市場関係者はヒヤッとしたと思いますが、市場心理が悪化しているわけではありません。企業業績が6四半期ぶりに増益に転じるなどファンダメンタルズは良くなっていますので、今週はチャートの修復が進むか様子を見るときではないかと思います。

 今週は様子見が賢明

23日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは7日続落し前日比59ドル(0.3%)安の20596ドルとなり、ハイテク株比率が高いナスダック指数は同11㌽(0.2%)高の5828で引けています。NYダウは120ドル超下げる場面がありましたが、取引終了間際にオバマケア(医療保険制度改革法)の代替法案の採決が見送られると伝わり、下げ幅を急速に縮小しての引け。同法案が成立しなければ大規模減税、規制緩和など他の経済政策の肉付けが遅れことになりますが、否決ではなく採決見送りになったのが買いを誘ったようです。ナスダック指数は半導体大手のマイクロンテクノロジーが好決算を受けて急伸し、IT銘柄に連想買いが入ったことが寄与しました。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比152円安の19110円で引けています。
外国人は3月第3週(13日~17日)も日本株を4069億円売り越しました。売り越すのは5週連続になりますが、約半年ぶりの大規模な売りにしては第3週の下げは83円と小幅でした。期末特有のクロス取引で額面だけ膨らんだからでは、とも言われています。大発会以降の膠着感の強い動きから売りと買いが交錯している感じは変わっていません。
日経平均は20週線、52週線が上向きに変わっているため、今後の方向性は上だろうとみています。ただ先週の大幅下落でもみ合いチャートが少し崩れてきましたので、そうなる可能性はやや後退してきました。前述したように今週は様子を見た方がいいように思います。

2017年3月13日号

 週足チャートは上放れが期待出来そうないい形に

先週、日経平均株価は1月4日以来、約2か月ぶりに昨年来高値を更新しました。終値は19604円で大発会時の高値より10円高で引けています。円相場が1㌦=115円まで下落したことで輸出企業の採算改善を期待した買いが相場を押し上げました。10日がメジャーSQだったこともあり東証1部の売買代金も2兆9400億円超と最近にしては比較的膨らみました。
大発会に昨年来高値を更新して以来、日経平均はずっと高値でもみ合いが続いており、方向感のない動きになっています。先週の上昇幅も135円(0.69%)にとどまっており、もみ合いを抜け出したといえる水準には至っていません。ただ株価の中期トレンドを示す週足チャートは12週連続で中段もみ合いを形成しており、煮詰まれば上放れが期待出来そうないい形になっています。上場企業の業績が6四半期ぶりに増益に転じてきましたので、ファンダメンタルズ面からも先高期待は高まっているように思います。今後、大きく上昇しないまでも堅調な動きが続いたらその可能性はより高まってきます。19600円の「壁」を突破しつつあるだけに期待したいところです。

 狙い目は下値リスクの乏しい銘柄など

10日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比44ドル(0.2%)高の20902ドルとなり、ハイテク株比率が高いナスダック指数は同22㌽(0.4%)高の5861で引けています。2月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比23万5000人増と市場予想(約19万人増)を大きく上回ったことを受け、買いが先行しました。14~15日のFOMCでFRBが追加利上げに踏み切る公算が強まってきましたが、今週はそれ以外にも多くの重要イベントを控えて買おり、次第に利益確定売りや持ち高調整の売りで伸び悩む展開となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は19445円と日経平均終値比159円安で引けています。
外国人は3月第1週(2月27日~3月3日)も日本株を796億円売り越しました。売り越すのは3週連続。このところ買い越したり売り越したりと動きは定まっていません。大発会以降の膠着感の強い動きからみて、売りと買いが交錯している感じです。今後の見通しははっきりしませんが、堅調な企業業績を背景に買い越し基調に転じる可能性が出て来たのではとみています。その嚆矢となるのが19600円の「壁」突破ではないかとみています。
日経平均株価は13週、26週、52週線のすべてが上向きに変わっているため、今後の方向性は上だろうとみています。週足チャートを見ても上放れが期待出来そうないい形になっています。しかしこの水準から積極買いに転じるわけにはいきません。外国人の日本株売買が売り買い交錯で物色の方向性がはっきりしないからです。とはいえ地合いは悪くないので、以下のような銘柄は狙い目ではないかとみています。今回の決算プレーでは好決算でも売られるものが目立ちました。増額修正されるのをある程度織り込んでいたからだとみられますが、そうした銘柄や決算プレーで上昇したあと押し目を入れている銘柄などが狙い目ではないかとみています。直截に言えば下値リスクの乏しい銘柄ということになります。
なお次週3月21日号はお休みさせていただきます。

2017年3月6日号

 19600円の「壁」を突破できるかがポイント

日経平均株価は2日、取り引き時間中に19668円と昨年来高値を付ける場面がありましたが、終値は大発会の19594円を下回る19469円の引け。週間では186円(0.96%)の上昇となりましたが、19600円の「壁」はなかなか突破できません。これまで3度トライして跳ね返されています。海外要因で上下に寄り付いた後は膠着感の強い動きになっています。ただ相場の地合いは悪くはありません。
上場企業の決算は予想していたとおり堅調でした。日経新聞の調べでは4~12月期の累計経常利益は前年同期比5.1%減の26兆200億円で、純利益は0.4%減の16兆9200億円(金融を除く)。通期では経常利益は0.6%増の32兆5900億円、純利益は10.5%増の20兆4600億円予想となっています。6四半期ぶりに増益に転じてきましたので、今後、回復色が一段と強まる可能性があります。
世界景気が回復しているのを反映したものですが、世界の金融株式市場はトランプ大統領が検討を進める「国境税」の行方に神経をとがらせていますので、現時点では強気にもなれません。米大統領が保護主義色の強い施策を実行に移したら世界の経済状況が一変するからです。これがため世界の投資家は様子見姿勢を強めざるを得なくなっています。
今後の動きは19600円の「壁」を突破できるか否かがポイントとなりそうです。突破となれば新たなステージが始まる可能性大です。

 好決算銘柄で押し目を入れているものなどが狙い目

3日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比2ドル(0.0%)高の21005ドルとなり、ハイテク株比率が高いナスダック指数は同9㌽(0.2%)高の5870で引けています。FRBのイエレン議長が講演で3月中の利上げを検討する方針を明言したことで金融銘柄が買われ、相場を支えました。ただNYダウ、ナスダック指数とも過去最高値まで急速に進んだ後とあって利益確定売りも多く、上値は重くなっています。これを受けたCMEの日経平均先物は19460円と日経平均終値比9円安で引けています。
外国人は2月第4週(20~24日)も日本株を727億円売り越しました。売り越すのは2週連続。このところ買い越したり売り越したりと動きは定まっていません。大発会時の予想以上の上昇とその後の膠着感の強い動きから、売り買いが交錯している感じです。今後の見通しははっきりしませんが、堅調な企業業績を背景に買い越し基調に転じる可能性が出て来たのではとみています。その嚆矢となるのが19600円の「壁」突破ではないかとみています。
日経平均株価は13週、26週、52週線のすべてが上向きに変わっているため、今後の方向性は上だろうとみています。週足チャートを見ても上放れが期待出来そうないい形になっています。が、この水準から積極買いに転じるわけにはいきません。外国人の日本株売買が売り買い交錯し物色の方向性がはっきりしないためです。とはいえ地合いは悪くありませんので、以下のような銘柄は狙い目ではないかとみています。今回の決算プレーでは好決算でも売られるものが目立ちました。増額修正されるのをある程度織り込んでいたからだとみられますが、そうした銘柄や決算プレーで上昇したあと押し目を入れている銘柄など、が狙い目ではないかとみています。

2017年2月27日号

 膠着感の強い動きに

日経平均株価は膠着感の強い動きになっています。先週は5営業日中3営業日続落し、週間では49円の上昇で引けました。日中値幅も乏しく、海外要因で上下に寄り付いた後は方向感のない動きが続いています。28日のトランプ大統領の議会演説を警戒し動きづらい相場展開になっていることもこうした相場の一因になっています。
上場企業の決算は予想していたとおり堅調でした。日経新聞の集計では4~12月期の累計経常利益は前年同期比5.1%減の26兆200億円で、純利益は0.4%減の16兆9200億円(金融を除く)。通期では経常利益は0.6%増の32兆5900億円予想で、純利益は10.5%増の20兆4600億円予想となっています。6四半期ぶりに増益に転じてきましたので、企業業績は今後、回復色が一段と強まる可能性があります。
世界景気が回復しているのを映したものですが、世界の金融株式市場はトランプ大統領が検討を進める「国境税」の行方に神経をとがらせているので、現時点では強気にもなれません。世界一の経済大国のカジを取る米大統領が保護主義色の強い施策を実行に移したら、状況が一変するからです。これがため世界の投資家は様子見姿勢を強めざるを得なくなっています。

 好業績銘柄で押し目を入れているものなどが狙い目

24日の米国株は上昇しました。NYダウは11日続伸し、前日比11ドル(0.05%)高の20821ドルと11日連続で過去最高値を更新しました。これは1987年以来、約30年ぶりのことです。ハイテク株比率が高いナスダック指数も3日ぶりに反発し、同9㌽(0.17%)高の5845で引けています。欧州株や原油相場の下落を受け、利益確定売りが先行したものの、取引終盤にかけて上げに転じました。米メディアが国家経済会議(NEC)のコーン委員長が共和党が検討している税制の国境調整措置を支持しない意向を示したと報じたことを受け、輸入企業の税負担が増す国境調整案の実現は困難になるとの思惑からウォルマート・ストアーズが上昇し、相場を押し上げました。これを受けたCMEの日経平均先物は19140円と日経平均終値比143円安で引けています。
外国人は2月第3週(13~17日)に日本株を763億円売り越しました。売り越すのは2週ぶり。このところ買い越したり売り越したりと動きは定まっていません。大発会時の予想以上の上昇とその後の膠着感の強い動きから、売り買いが交錯している感じです。今後の見通しははっきりしませんが、堅調な企業業績を背景に買い越し基調に転じる可能性も出て来たのではとみています。
日経平均株価は13週、26週、52週線のすべてが上向きに変わっているため、方向性は上だろうとみていますが、この水準から積極買いに転じるわけにはいきません。外国人の強烈な日本株買いは終了していますので、大きく上昇した主力株は物色の対象からは外すべきでしょう。今回の決算プレーでは好決算でも売られるものが目立ちました。増額修正されるのをある程度織り込んでいたからだとみられますが、そうした銘柄や、決算プレーで上昇した後、押し目を入れている銘柄などが狙い目ではないかとみています。

2017年2月20日号

 「壁」を突破できるかが今後のポイント

日経平均株価は19600円の「壁」が意識される動きになっています。先週、日経平均株価は5営業日中3営業日で下落、週間では144円(0.74%)安となりましたが、先々週の大幅高もあって、高値圏でしっかりの動きが続いています。ただ大発会時に付けた年初来高値19594円に近づくと跳ね返される動きが2回も続いています。足元は高値もみ合いの動きになっていますが、「壁」を突破できるか否かが今後を占うポイントとなりそうです。突破となれば新たなステージが始まる可能性大です。
上場企業の決算は予想していたとおり堅調でした。日経新聞の調査では4~12月期の累計経常利益は前年同期比5.1%減の26兆200億円で、純利益は0.4%減の16兆9200億円(金融を除く)。通期では経常利益は0.6%増の32兆5900億円で、純利益は10.5%増の20兆4600億円予想となっています。四半期ベースでみたら6四半期ぶりに増益に転じてきましたので、今後、回復色が一段と強まる可能性があります。
世界景気が回復しているのを反映したものですが、世界の金融株式市場はトランプ大統領の「腕力」政策や言動に振り回されているため、現時点では強気にもなれません。世界一の経済大国のカジを取るトランプ大統領が保護主義色の強い施策を実行に移したら、状況が一変するからです。これがため投資家は様子見姿勢を強めざるを得なくなっています。

 決算プレーで上伸した後、押し目を入れている銘柄などが狙い目

17日の米国株は上昇しました。NYダウは7日続伸し、前日比4ドル(0.0%)高の20624ドルと7日連続で過去最高値を更新しており、ハイテク株比率が高いナスダック指数も同23㌽(0.4%)高の5838と2日ぶりに過去最高値を更新しています。三連休を控え利益確定や持ち高調整の売りが先行したものの、下値も堅い中、M&Aに関する報道が相次ぎ、株式市場への資金流入が続くとの見方が相場を支えたようです。これを受けたCMEの日経平均先物は19155円と日経平均終値比79円安で引けています。
外国人は2月第2週(6~10日)に日本株を買い越しました。買い越すのは4週ぶりで、買越額は1371億円と1月第1週(2326億円)に次ぐ今年2番目の大きさとなっています。2月10日の日米首脳会談が波乱なく終わるとの見方から先回り買いに動いたようです。同週の日経平均の上昇幅は460円(2.43%)。外国人は直前の3週間で5554億円売り越していましたので、売り建てていた向きの買い戻しも上昇を支えたようです。外国人の売買動向の見通しはよく分かりません。大発会の予想以上の上昇とその後の冴えない動きから、大発会以降は売り買い交錯となっているようです。ただ堅調な決算を受け、買い越しに転じる可能性も出て来たように思います。
日経平均株価は13週、26週、52週線のすべてが上向きに変わっているため、方向性は上だろうとみていますが、この水準から積極買いに転じるわけにもいきません。外国人の強烈な日本株買いはひとまず終了していますので、大きく上昇した銘柄は物色の対象からは外すべきでしょう。先週までは決算プレーが続きました。好決算でも売られるものも目立ちました。好業績をある程度織り込んで上げていたからだとみられますが、そうした銘柄や、決算プレーで上昇した後、押し目を入れている銘柄などが狙い目ではないかとみています。

2017年2月13日号

 日本企業の業績は6四半期ぶりに増益に転じた可能性が大

軟調な動きが続いていましたが、先週10日、日経平均株価は前日比471円(2.5%)高と大きく上昇しました。上げ幅は1月4日の大発会に次ぐ今年2番目の大きさで、昨年末株価を264円上回った19378円で引けています。売買代金も2兆7569億円と昨年12月16日以来、約2カ月ぶりの水準に膨らんでいます。トランプ米大統領が近く「税に関する驚くべき発表をする」と発言したのを受け、米株式相場が上昇。この流れを受けたほか、日米首脳会談が有効的な内容になるとの見方もあって投資家心理が好転したのが背景。この急伸で日経平均株価は一気に25日線の上方に抜けてきました。こうした状態が続くと調整一巡感が台頭し新たなステージが始まる可能性が強まってきます。

大発会を除き冴えない相場が続いていますが、10日の急伸で流れが変わったとはみていません。冴えない相場ではありますが市場のセンチメントは悪くありません。先高期待はやや後退したように思いますが、上場企業の決算は予想していた通り堅調です。日経新聞の集計では10日まで発表した分の4~12月期経常利益は前年同期比4.1%減で純利益は0.7%減、通期では経常利益が0.1%減、純利益が9.6%増予想となっています。対象企業の90.9%が発表した段階ですが、上場企業の業績は6四半期ぶりに2016年10~12月期から前年同期比で増益に転じた可能性が強まってきました。
世界景気が回復基調にあるのを映したものですが、世界のマーケットはトランプ大統領の「腕力」政策や言動に振り回されているため、強気にもなれません。世界一の経済大国のカジを取るトランプ大統領が保護主義色の強い施策を実行に移したら、状況が一変するからです。これがため投資家は様子見姿勢を強めざるを得なくなっています。暫くは様子見姿勢でいいのではとみています。

 事前の期待値が高くない銘柄で想定ほど悪くないというのも狙い目

10日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比96ドル(0.5%)高の20269ドルと連日で過去最高値を更新しており、ハイテク株比率が高いナスダック指数も同18㌽(0.3%)高の5734と連日で過去最高値を付けています。トランプ政権下で減税など経済政策が進展するとの期待から買いが続いたほか、日米首脳会談で通商・外交について両国が友好関係を保ったことも買い安心感につながったようです。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比48円安の19330円で引けています。
外国人は2月第1週(1/30~2/3)も日本株を売り越しました。売り越すのは3週連続で売越額は2448億円と4カ月ぶりの大きさになっています。この週は日経平均株価が549円下落していました。外国人の売買動向の見通しは分かりません。大発会の予想以上の上昇とその後の冴えない動きから、買い注文は大発会に集中的に出ただけで、その後は売り買い交錯となっているようにみえます。積極的な買いはひとまず終了したとの見方は変わっていません。
日経平均株価は13週、26週、52週線のすべてが上向きに変わっているため、上昇志向の動きになっているとみていますが、この水準から積極買いに転じるわけにはいきません。外国人の強烈な日本株買いはひとまず終了したとみられるので、大きく上昇した主力株は物色の対象からは外すべきだとみています。ただ10~12月期決算発表が14日まで続きますので、好決算発表銘柄は狙い目でしょう。今回は好業績をある程度織り込んで上げている銘柄が多いため、取捨選択が特に重要となります。期待値が高くなかった中で想定ほど悪くないというのも狙い目とみています。

2017年2月6日号

 当面は調整色の強い動きに

東京市場は軟調な動きになってきました。NYダウが史上初の2万ドル台に乗せたことから、先々週はこれに乗ったかのような動きを見せましたが、再び冴えない動きに戻った感じです。日経平均株価は先週、5営業日中、3営業日で下落、週間で549円(2.8%)下落しました。昨年末株価を200円近く下回った水準にあります。
大発会を除き冴えない相場が続いていましたが、市場のムードは悪くありませんとこれまでコメントしてきました。現在でも市場のセンチメントはそんなに悪化してはいませんが、ここへ来て先高期待は後退したよう感じがします。主要企業の決算は予想していたように堅調ではありますが、世界のマーケットはトランプ大統領の「腕力」政策や言動に振り回されており、投資家は様子見姿勢を強めざるを得なくなっています。これが調整色の強い相場を演出しているのではないかとみています。米大統領選以降、日経平均株価はほぼ一本調子で上昇してきたため、押し目らしい押し目も必要なんでしょう。ここはもう少し様子を見極めるときでしょう。

 好業績をある程度織り込んで上げている銘柄が多いため、決算では取捨選択が重要に

3日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比186ドル(0.9%)高の20071ドルと5日ぶりにフシ目の20000円台を回復し、ハイテク株比率が高いナスダック指数も同30㌽(0.15)高の5666と5日ぶりに過去最高値を更新しています。1月の雇用統計で非農業部門の雇用増加数が前月比22万7000人と市場予想(17万人程度)を大きく上回ったうえ、トランプ大統領がオバマ政権が金融規制改革法(ドッド・フランク法)のもとで強化した金融規制を抜本的に見直すよう指示する大統領令に署名したことで金融株が上昇し、相場を牽引しました。ゴールドマン・サックス1銘柄でNYダウを72ドル引き上げた形になっています。主要金融株で構成するKBW銀行株指数は約2%の上昇となっています。これを受けたCMEの日経平均先物は19055円と日経平均終値比136円高で引けています。
外国人は1月第4週(23~27日)も日本株を売り越しました。売り越しは2週連続で売越額は2066億円と約4カ月ぶりの大きさになっています。この週は日経平均株価が329円上昇していますので、トランプ大統領の発言を警戒した向きが利益確定に動いたようです。ただ外国人はこの週に株価指数先物(日経平均+TOPIX先物)を3078億円買い越しています。相場上昇の主因というか、1月26、27日の急伸はこれが原因だったようです。外国人の売買動向の見通しは分かりません。大発会の予想以上の上昇とその後の冴えない動きをみると、買い注文は大発会に集中的に出ただけで、その後は売り買い交錯となっているようにみえます。積極的な買いはひとまず終了したとの見方は変わっていません。
日経平均株価は13週、26週、52週線すべてが上向きに変わっているため、上昇志向の動きになっているとみていますが、この水準から積極買いに転じるわけにもいきません。外国人の強烈な日本株買いはひとまず終了したとみられるので、大きく上昇した主力株は物色の対象からは外すべきでしょう。ただ上場企業の10~12月期決算発表が本格化してきましたので、好決算発表銘柄は狙い目でしょう。今回は好業績をある程度織り込んで上げている銘柄が多いため、取捨選択が特に重要となります。期待値が高くなかった中で想定ほど悪くないというのも狙い目でしょう。

2017年1月30日号

 いまは様子を見極めるとき

NYダウが反騰し史上初の2万ドル台に乗せてきたことから、東京市場は先週これに乗ったかのような動きとなりました。週間の日経平均株価の上昇幅は330円(1.7%)で終値は19467円ですが、中盤の25日以降は3日続伸し、累計で680円(3.6%)高して引けています。24日には昨年末株価を327円下回る18787円まで下げていましたが、353円(1.85%)上回る水準で引けています。
東京市場は大発会を除いて冴えない動きになっていましたが、市場のムードが悪かったわけではないので、今回の反転で投資家のセンチメントがさらに好転したとは考えていません。相場の動きを見ているとトランプ・ラリーは限界まで来た感じもします。指数の上値は重くなっており、物色の方向性も定まりません。主力株から新興株、材料株などに移りつつあるようにも見えますが、大統領選以降、ほぼ一本調子で上げてきたため、押し目らしい押し目がないと買いを入れられない水準まで上昇したからでしょう。
チャートからは1月18日に付けたザラ場安値18650円で目先の底を入れた可能性も出てきましたが、ここはもう少し様子を見極めるときでしょう。世界のマーケットはトランプ米大統領が公約を次々と実行に移す「腕力」政策や言動に振り回されています。これも様子見が必要な理由です。

 狙い目となるのは好決算発表銘柄で下値不安の乏しい銘柄

27日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは4日ぶりに小反落し前日比7ドル(0.0%)安の20093ドル、ハイテク株比率が高いナスダック指数は同5㌽(0.1%)高の5660で取引を終えています。朝方発表の10~12月期の実質GDP速報値が1.9%増と市場予想(2.2%増)下回ったうえ、主要企業の決算が売り買い交錯する内容だったので方向感に欠ける動きでした。ただナスダック指数は2日ぶりに過去最高値を更新する動きとなっています。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比7円高の19475円で取引を終えています。
外国人は1月第3週(16~20日)に日本株を1039億円売り越しました。売り越すのは4週ぶり。トランプ・ラリーが始まった11月第2週から6週連続で2兆2533億円買い越した後、7週ぶりに1947億円売り越しました。その後3週連続で買い越した後、また売り越しに転じています。これまでの買いが強烈だったため利益確定売りが出たとみられますが、今後の見通しはよく分かりません。大発会の予想以上の上昇とその後の冴えない動きをみると、買い注文は大発会に集中的に出ただけで、その後は売り買い交錯となっているようにもみえます。積極的な買いはひとまず終了したとの見方は変わっていません。
日経平均は13週、26週、52週線がすべて上向きに変わっているため、チャート的には上昇志向の動きとなっていますが、この水準から積極買いに転じるわけにもいきません。外国人の強烈な日本株買いはひとまず終了したとみられるので、大きく上昇した主力株は物色の対象からは外すべきでしょう。ただ今週から10~12月期決算発表が本格化します。狙うのは好決算発表銘柄となりますが、調整色の強い動きになっていますので、下値不安の乏しい銘柄が狙い目ではないかとみています。

2017年1月23日号

 暫くは様子見ムードの強い動きか

大発会が予想以上に上昇したこともありその後の動きは冴えませんが、市場のムードは悪くありません。先週は5営業日中、3営業日上昇、2営業日下落し、週間で150円(0.78%)下落しました。17日には日経平均株価が前日比281円安の18813円と昨年大納会の株価を301円下回る場面もありましたが、その後は3日続伸し23円上回って引けています。トランプ新大統領の就任式を控え、動きにくかったことも影響していたように思います。
相場の動きを見ているとトランプ・ラリーは極限まで来た感じがします。指数の上値は重くなっており、物色の方向性も定まりません。主力株から新興株、材料株などに移りつつあるようにも見えますが、大統領選以降、ほぼ一本調子で上げてきたため、押し目がないと買いを入れられないところまで上昇したせいでしょう。
11月16日から先々週まで騰落レシオは5営業日を除いて買われすぎとされる120%を上回り、一時は165.55%と記録が遡れる1990年以降の最高を更新していましたが、先週16日からは一転してそれを大きく下回る状態になっています。株価が5日連続で25日移動平均線を下回っていますので、相場は調整局面入りしたとみられます。これまで新政権の負の側面は無視された相場になっていましたので、暫くは様子見色の強い動きになるのではとみています。

 狙い目となるのは好決算で下値不安の乏しい銘柄

20日の米国株は上昇しました。NYダウは6営業日ぶりに反発し前日比94ドル(0.0%)高の19827ドルとなり、ハイテク株比率が高いナスダック指数も同15㌽(0.3%)高の5555で取引を終えています。トランプ大統領の就任演説後、やや伸び悩む場面があったものの、相場の下落が続いていたため目先の戻りを期待した買いが入りやすかったほか、P&GやIBMの好調な決算を受け、主要企業の業績改善基調が続くとの期待が広がる形となりました。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比2円安の19135円で引けています。
外国人は1月第2週(10~13日)に日本株を1105億円買い越しました。買い越すのは3週連続となります。トランプ・ラリーが始まった11月第2週から12月第2週まで2兆2533億円買い越した後、7週ぶりに1947億円売り越しましたが、すかさず買い越す動きに転じています。買越額はまずまずな額ですが、これまでの買い越しが強烈だったため、買い越しが定着したとはまだ云えません。大発会の予想以上の上昇とその後の冴えない動きをみると、注文は大発会に集中的に出ただけで、その後は売り買い交錯となっているようにもみえます。積極的な買いはひとまず終了したとの見方は変わっていません。
日経平均株価は13週、26週、52週線がすべて上向きに変わっているため、チャート的には上昇志向の動きとなっています。トランプ新大統領が来週からどのような発言・行動をとるのかまだ分かりません。またこの水準から積極買いに転じるわけにもいきません。外国人の強烈な日本株買いはひとまず終了したとみられるので、主力株は物色の対象からは外すべきでしょう。ただ今週から10~12月期決算発表が本格化します。狙うのは好決算銘柄となりますが、調整色の強い動きになっていますので、下値不安の乏しい銘柄が狙い目ではないかとみています。

2017年1月16日号

 トランプ・ラリー終焉後を見据えたスタンスが必要

大発会が予想以上に上昇したことから、その後の動きはいまいちですが、市場のムードは悪くはありません。先週は4営業日中、2営業日上昇、2営業日下落し週間で167円(0.86%)下落しました。12日には昨年の大納会の株価まであと20円となる場面もありましたが、為替が円安に振れたことから投資家心理が改善し、前日比152円高の19287円で引けました。昨年末比では173円(0.91%)の上昇となっています。
ただ相場の動きを見ているとトランプ・ラリーは極限まで来た感じです。指数の上値は重くなっており、物色の流れも主力株から新興株、材料株など移りつつあります。昨年11月10日以降、ほぼ一本調子で上げてきたため、押し目がないと新規に買いを入れられないところまで上昇したからでしょう。
11月16日以降、騰落レシオは5営業日を除いて買われすぎとされる120%をずっと上回っており、11月15日には165.55%と記録が遡れる1990年以降の最高を更新しています。期待先行で上げており、新政権の負の側面は無視された格好になっています。トランプ氏が大統領に就任したら流れが変わる可能性もありますので、いまは就任後を見据えたスタンスが必要ではないかと考えています。

 新興株など出遅れ銘柄が狙い目

13日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは前日比5ドル(0.0%)安の19885ドルとなり、ハイテク株比率が高いナスダック指数は同26㌽(0.5%)高の5574と、2営業日ぶりに過去最高値を更新して引けています。NYダウは上昇して始まったものの、3連休を前に買いポジションを積み上げる投資家は少なく、次第に利益確定売りに押されました。原油安で資源関連株に売りが出たことも相場を押し下げる要因となりました。ナスダック指数はフェイスブックやアマゾン・ドット・コムといった主力株が軒並み上昇したほか、トランプ次期大統領による薬価批判で下げていたバイオ製薬株に買い戻しが続いたことが寄与しました。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比2円安の19285円で引けています。
外国人は1月第1週(4~6日)に日本株を2326億円買い越しました。買い越すのは12月第4週(買越額324億円)に続いて2週連続。トランプ・ラリーが始まった11月第2週から12月第2週まで2兆2533億円買い越した後、7週ぶりに1947億円売り越しましたが、すかさず買い越す動きに転じています。買越額は相当な額ですが、これまでの買いが強烈すぎたため、今回の買い越しだけで買い越しが定着したとは云えません。大発会の予想以上の上昇とその後の冴えない動きをみると、注文は大発会に集中的に出ただけで、その後は売り買い交錯となっているようにもみえます。積極的な買いはひとまず終了したとの見方は変わっていません。
日経平均株価は13週、26週、52週線がすべて上向きに変わっているため、チャート的には上昇余地が広がるいい形になっています。ただトランプ大統領就任後の動きが気になりますので、この水準から積極買いに転じるわけにはいきません。外国人の積極的な日本株買いはひとまず終了したとみられるため、主力株は物色の対象からは外すべきでしょう。物色の方向性が出遅れていた新興株など小型株に向かいつつありますので、狙うのはそういう銘柄ではないかとみています。

2017年1月10日号

 トランプ・ラリーはそろそろ潮時に

2017年の大発会で日経平均株価は昨年末比479円高と4年ぶりに上昇して引けました。昨年が凄い下落で始まったこともあって、市場参加者はひとまずほっとしたのではないかと思います。その後、5、6日と小幅に続落しましたが、大発会が予想以上の上昇となったことや、指数への影響が大きいファーストリが下落した影響を考えれば、しっかりした動きではなかったかと思います。6日は前日比66円安で引けましたが、ファーストリ1銘柄で日経平均を110円押し下げていましたので、同社株を除けば44円高だったわけです。東証1部の騰落銘柄数も値下がり864に対し値上がりが1008と値上がりした銘柄が多く、堅調な動きだったと云えます。
ただ相場を見ているとトランプ・ラリーは極限まで来た感じもします。指数の上値は重くなっており、物色の流れも主力株から小型の新興株、材料株など移りつつあります。昨年11月10日以降、ほぼ一本調子で上げてきたため、押し目がないと新規に買いを入れられないところまで来たからでしょう。米大統領選を受けた11月9日から大発会までの上昇幅は3343円(20.6%)にも達します。
11月16日以降、騰落レシオは4営業日を除いて買われすぎとされる120%をずっと上回っており、11月15日には165.55%と記録が遡れる1990年以降の最高を更新しています。期待先行で上げており新政権の負の側面は無視された格好にになっています。トランプ氏が大統領に就任したら流れが変わる可能性もありますので、いまは就任後を見据えたスタンスが必要ではないかと考えています。

 新興株など出遅れ銘柄が狙い目

6日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比64ドル(0.3%)高の19963ドルとなり、ハイテク株比率が高いナスダック指数は同33㌽(0.6%)高の5521と連日で過去最高値を更新しています。この日発表された12月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比15万6000人増と市場予想(18万人程度の増加)を大幅に下回ったものの、11月の増加数が大幅に上方修正され、賃金の伸びも前月比0.4%増と加速したため、労働市場は完全雇用に近づいていると受け止められ、好感した買いが入りました。ダウ平均は一時19999.63セントまで上昇し、歴史的なフシ目の20000ドルまであと37セントと迫る場面もありました。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は同7.98ポ㌽高の2276と、昨年12月13日に付けた最高値を約1カ月ぶりに更新しています。これを受けたCMEの日経平均先物は6日の日経平均終値比125円高の19580円で引けています。
外国人は12月第3週(19~22日)に日本株を売り越しました。売り越すのは7週ぶりで売越額は1947億円と約3か月ぶりの高水準。トランプ・ラリーが始まった11月第2週から12月第2週まで2兆2533億円買い越していましたので、過熱感を警戒した売りが出たのではないかとみられます。その後の日経平均は上値の重い動きになっていますので、これまでのような積極的な買いはひとまず終了したのではないかとみています。
日経平均株価は13週線、26週線、52週線がすべて上向きに変わっているため、チャート的には上昇余地が広がるいい形になっています。ただトランプ大統領就任後の動きが気になりますので、この水準から積極買いに転じるわけにはいきません。外国人の積極的な日本株買いはひとまず終了したとみられるため、主力株は物色の対象からは外すべきでしょう。物色の方向性が出遅れていた新興株など小型株に向かって来つつありますので、狙うのはそういう銘柄ではないかとみています。

2016年12月19日号

 底上げではない新値更新が続いています

堅調な動きが続いています。先週、日経平均株価は9日続伸し、7営業日連続で年初来高値を更新しました。週間の上昇幅は405円(2.1%)。6月のBrexit時の安値からは4449円(29.8%)の上昇となります。トランプラリーで動きが一変しており、東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を連日で上回っています。積極的な財政政策が実施されるとの期待から米金利が上昇、これを受けて国内でも金利高・株高・ドル高の流れが続いています。円相場は1㌦=118円台と1か月間で14円強も下落、米大統領選前とは真逆の動きとなっています。
市場は「トランプ狂想曲」ともいえる様相を呈していますが、こんな派手な動きがいつまでも続くとは思えません。トランプ氏の当選確実が伝わった11月9日から12月16日までの上げ幅は3328円(20.7%・ザラ場ベース)にもなります。騰落レシオは買われすぎとされる120%を20日間も上回っており、15日には165.55%と1990年以降の最高を更新しています。売り方の買い戻しで上げている面もありますが、期待先行で上げている感じです。トランプ氏が大統領に就任したら流れが変わる可能性もありますので、いまは「宴」の後を見据えたスタンスが必要ではないかと考えています。メガバンクなど「貸し株」を含めた信用売り残の多い銘柄などが集中的に買われ、それが指数を引っ張る形になっています。底上げの動きではないことには注意する必要があります。

 出遅れ銘柄が狙い目

16日の米国株は下落しました。NYダウは前日比8ドル(0.0%)安の19843ドルとなり、ハイテク株比率が高いナスダック指数も同19㌽(0.4%)安の5444で引けています。NYダウは午前に上げ幅を70ドルまで広げ、13日に付けた過去最高値を上回る場面がありましたが、上値の重さが意識されると次第に売りが増える動きとなりました。上昇が続いた反動で目先の利益を確定しようとした売りがかさみ、相場の重荷となっています。これを受けたCMEの日経平均先物は16日の日経平均終値比101円安の19300円で引けています。
外国人は12月第1週(5~9日)も日本株を大幅に買い越しました。買越額は5625億円と大規模で、この5週間の累計買越額は2兆1711億円超にのぼります。トランプ次期政権の政策への期待から円安が進んだ結果、日本企業の業績改善効果が無視できないものになるとして買いを入れているようです。それまで日本株を徹底的に売っていたので、買い戻しに動いている面もあります。今後も買いが継続するかは分かりませんが、トランプ次期大統領の政策で米景気が好転すれば日本株にはプラスとなりますので、期待したいところです。
日経平均はチャート上は上昇余地が広がるいい形になっています。ただ市場は「宴」状態となっていますので、この水準から積極買いに転じるわけにはいきません。いまは先行きを見極めるときではないかとみています。決算発表期間中に「トランプ・ショック」と「トランプ狂想曲」を経験しましたので、市場はカオス状態となっています。買い上げられたものと売られたもの、そして取り残されたもの、この3つが混在しています。先駆して上げた銘柄には上昇一服感も見られるので、この局面では出遅れ株が狙い目ではないかとみています。
なお今年は今週号で終わりとさせていただきます。

2016年12月12日号

新値更新となっていますが、底上げの動きにはなっていません

堅調な動きが続いています。先週、日経平均株価は前週末比276円(3.1%)高の18996円で引け、年初来高値を更新しました。6月のBrexit時の安値からは4044円(27.0%)の上昇となります。トランプラリーで動きが一変しており、東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を連日で上回っています。積極的な財政政策が実施されるとの期待から米金利が上昇。これを受け、国内でも金利高・株高・ドル高の流れが続いています。円相場は1㌦=115円台と1か月間で11円強も下落、米大統領選前とは真逆の動きとなっています。
市場は「トランプ狂想曲」ともいえる様相を呈していますが、こんな派手な動きがいつまでも続くとは思えません。11月9日から12月9日までの上げ幅は2931円(18.2%・ザラ場ベース)にもなります。騰落レシオは142.25%と買われすぎとされる120%を17日連続で上回っています。売り方の買い戻しで上げている面もありますが、期待先行で上げている感じです。トランプ氏が大統領に就任したら流れが変わる可能性もありますので、いまは「宴」の後を見据えたスタンスが必要ではないかと考えています。メガバンクなど「貸し株」を含めた信用売り残の多い銘柄が集中的に買われ、それが指数を引っ張る形になっています。底上げの動きではないことには注意が必要です。

 出遅れ銘柄が狙い目

9日の米国株は上昇しました。NYダウは5日続伸し前日比142ドル(0.7%)高の19756ドルと5日連続で過去最高値を更新したほか、ナスダック指数も6日続伸し同27㌽(0.5%)高の5444で引けています。海外株高を受け、買いが優勢となりました。前日に欧州中央銀行量的金融緩和の延長を決めたことも買い安心感を誘ったようです。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比188円高の19185円で引けています。
外国人は11月第5週(28~12月2日)も日本株を大幅に買い越しました。買越額は4148億円と大規模で、この4週間の累計買越額は1兆6080億円超にのぼります。トランプ次期政権の政策への期待から円安が進んだ結果、日本企業の業績改善効果が無視できないものになるとして買いを入れているようです。それまで日本株を徹底的に売っていたので、買い戻しに動いている面もあります。今後も買いが継続するかは分かりませんが、トランプ次期大統領の政策で米景気が好転すれば日本株にはプラスとなりますので、期待したいところです。
日経平均はチャート上は上昇余地が広がるいい形になっています。ただ市場は「宴」状態となっていますので、この水準から積極買いに転じるわけにはいきません。いまは先行きを見極めるときではないかとみています。決算発表期間中に「トランプ・ショック」と「トランプ狂想曲」を経験しましたので、市場はカオス状態となっています。買い上げられたものと売られたもの、そして取り残されたもの、この3パターンがあります。先駆して上げた銘柄には上昇一服感も見られるので、この局面では出遅れ株が狙い目ではないかとみています。

2016年12月5日号

 「宴」の後を見据えたスタンスが必要

堅調な動きが続いています。先週、日経平均株価は前日比87円安の18426円で引けましたが、12月1日には204円高の18513円と約11か月ぶりに年初来高値を更新しました。6月のBrexit時の安値からは3474円(23.2%)の上昇となります。トランプラリーで動きが一変しており、東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を連日で上回っています。積極的な財政政策が実施されるとの期待から米金利が上昇。これを受け、国内でも金利高、株高、ドル高の流れが続いています。円相場は一時1㌦=114円台まで下落、米大統領選の結果次第では100円割れもとの予想とは真逆の結果となっています。
市場は「トランプ狂想曲」ともいえる様相を呈していますが、こんな派手な動きがいつまでも続くとは思えません。ザラ場ベースで見た12月1日までの16日間の上げ幅は2635円(16.34%)にもなります。騰落レシオは123.40%と買われすぎとされる120%を12日連続で上回っています。売り方の買い戻しで上げている面もありますが、期待先行で上げている感じです。トランプ氏が大統領に就任したら流れが変わる可能性もありますので、いまは「宴」の後を見据えたスタンスが必要ではないかと考えています。現に1日は大きく上げた後、上げ幅を縮小、日経平均チャートは長い上ヒゲを引いて終わっています。それを受けた2日も、相場は流れが変わったのではと思わせる動きになっていました。

 出遅れ銘柄が狙い目

2日の米国株は高安まちまちの動きでした。NYダウは前日比21ドル(0.1%)安の19710ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同4㌽(0.1%)高の5255で引けています。11月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比17万8000人増と市場予想(18万人)に近い結果となり、失業率も横ばいを見込んでいた市場に反して0.3㌽低い4.6%と、2007年8月以来9年3カ月ぶりの低水準となりました。ただ10月の雇用者数の伸びが下方修正されたほか、11月の平均時給が約1年ぶりに減少。強弱入り交じる内容だったため、長期金利の上昇が一服。4日にはイタリアで憲法改正の是非を問う国民投票が投開票されるため、投票前に投資家がリスク回避姿勢を強めたことが響きました。アジアに続き欧州主要国の株価指数が軒並み下げたことも重荷となったようです。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比71円安の18355円で引けています。
外国人は11月第4週(21~25日)も日本株を大幅に買い越しました。買越額は3027億円と大規模で、この3週間の累計買越額は1兆1930億円超にのぼります。トランプ次期政権の政策への期待から円安が進んだ結果、業績改善効果が無視できないものになるとして買いを入れているようです。今後も買いが継続するかは分かりませんが、トランプ次期大統領の政策で米景気が一段と好転すれば日本株にはプラスとなりますので、期待したいところです。
日経平均株価は13週線と26週線がゴールデンクロスを形成している中、日経平均の日足が52週線の上方に抜けており、チャート上は上昇余地が広がるいい形になっています。ただ市場は「宴」状態となっていますので、この水準から積極買いに転じるわけにもいきません。いまは先行きを見極めるときではないかとみています。決算発表期間中に「トランプ・ショック」と「トランプ狂想曲」を経験しましたので、市場はカオス状態となっています。買い上げられたものと売られたもの、そして取り残されたもの、この3パターンがあります。先駆して上げた銘柄には上昇一服感も見られるので、この局面では出遅れ株が狙い目ではないかとみています。

2016年11月28日号

 「宴」の後を見据えたスタンスが必要

先週、日経平均株価は7日続伸し、1月4日に付けた年初来高値(18450円)を一時上回る場面がありました。終値は18381円で今年2番目の水準。週間の上昇幅は414円(2.3%)となっています。トランプラリーで動きが一変しており、東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を上回る高水準となっています。積極的な財政政策が実施されるとの期待から米金利が上昇。これを受け、国内でも金利が上昇し、株高、ドル高の流れが続いています。円相場は1㌦=113円台まで下落、米大統領選の結果次第では100円割れもとの予想とは真逆の結果となっています。
市場は「トランプ狂想曲」ともいえる大幅高を演じていますが、こんな派手な動きがいつまでも続くとは思えません。ザラ場ベースで見たこの11日間の上げ幅は1371円(14.7%)にもなります。騰落レシオは133.58%と買われすぎとされる120%を7日連続で上回っています。長期金利がプラス圏に転じたことで物色の圏外に置かれていたメガバンク株も大きく上昇。売り方の買い戻しで上げている面も大きいとは思いますが、期待先行で上げている感じです。トランプ氏が大統領に就任したら流れが変わる可能性もありますので、いまは「宴」の後を見据えたスタンスが必要ではないかと考えています。

 今は相場の把握に努めるとき

25日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比68ドル(0.4%)高の19152ドルと4日続けて過去最高値を更新したほか、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同18㌽(0.3%)高の5398と2営業日ぶりに最高値で引けています。トランプ次期政権で予想される大規模な減税やインフラ投資などの政策が景気を押し上げるとの期待が根強く、買いが続く構図になっています。24日のオンライン売上高が好調な滑り出しになったことも相場を支えたようです。これを受けたCMEの日経平均先物は25日の日経平均終値比3円高の18385円で引けています。
外国人は11月第3週(14~18日)も日本株を大幅に買い越しました。買越額は4903億円と前週(4006億円)より膨らんでいます。トランプ次期政権の政策への期待から円安が進んだ結果、業績改善効果が無視できないものになるとして買いを入れているようです。今後も買いが継続するかは分かりませんが、トランプ次期大統領の政策で米景気が一段と好転すれば日本株にはプラスとなりますので、期待したいところです。
13週線と26週線がゴールデンクロスを形成している中、日経平均の日足が52週線の上方に抜けており、チャート上は上昇余地が広がるいい形になっています。ただ市場は「宴」状態となっていますので、この水準から積極買いに転じるわけにはいきません。いまは先行きを見極めるときではないかとみています。決算発表期間中に「トランプ・ショック」と「トランプ狂想曲」を経験しましたので、市場はカオス状態となっています。買い上げられたものと売られたもの、そして取り残されたもの、この3パターンがあると思います。相場の動きの把握ができていないので、今はその把握に努めるときでしょう。無理に動く必要はないと考えています。

2016年11月21日号

 「宴」の後を見据えた準備が必要

トランプ・ラリーで日経平均株価は1月6日以来、約10カ月ぶりの高値に進んできました。18日の終値は17967円。週間では593円(3.4%)の上昇となっています。積極的な財政政策が実施されるとの期待から金利が上昇し、株高、ドル高の流れが続いています。円相場は1㌦=110円台まで下落、米大統領選の結果次第では100円割れもとの予想とは真逆の結果となっています。
東京市場は「トランプ狂想曲」ともいえる大幅高を演じましたが、こんな派手な動きがいつまでも続くとは思えません。ザラ場ベースで見たこの7日間の上昇幅は1932円(12.0%)にもなります。騰落レシオは134.15%と買われすぎとされる120%を3日連続で上回っています。長期金利がプラス圏に転じてきたことで物色の圏外に置かれていたメガバンク株まで大きく上昇しています。売り方の買い戻しで上げている面も大きいと思いますが、トランプ氏の具体的政策はまだはっきりしません。期待先行で上げている面が大きいとみられるため、いまは「宴」の後を見据えた準備をする時ではないかと考えています。

 市場はカオス状態に

18日の米国株は下落しました。NYダウは前日比35ドル(0.2%)安の18867ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同12㌽(0.2%)安の5321で引けています。主な株価指数が過去最高値圏で推移している中、週末とあって利益確定の売りが優勢となりました。長期金利の上昇で主要通貨に対してドル高が続いていることも市場心理を冷やしたようです。ただ景気の底堅さなどを好感した買いも入りやすく、下値は堅かったとのことです。これを受けたCME日経平均先物は日経平均終値比32円高の18000円で引けています。
外国人は11月第2週(7~11日)に日本株を大幅に買い越しました。買い越しは2週ぶりで、買越額は4006億円と4月第3週(5320億円)以来、7カ月ぶりの大きさとなっています。トランプ次期大統領の政策への期待から海外マネーが戻ったようです。9日はトランプ・ショックで急落していましたので、10、11日の2日間で猛烈な買いを入れたようです。今後も買いが継続するかは不明ですが、トランプ新大統領の政策で米景気が一段と好転すれば日本株にはプラスとなりますので、期待したいところです。
13週線と26週線が7週連続でゴールデンクロスを維持するなどテクニカル面からは上にいきそうな状況ですが、市場は前述のような「宴」状態となっていますので、いまは先行きを見極めるときではないかとみています。決算発表期間中に「トランプ・ショック」と「トランプ狂想曲」を経験しましたので、市場はカオス状態となっています。買い上げられたもの、取り残されたもの、そして売られたもの、この3パターンがあると思います。相場の動きの把握ができていないので、今はその把握に努めるときでしょう。無理に動く必要はないと考えています。

2016年10月31日号

 半年ぶりの高値に進む

日経平均株価はレンジ内の往来相場を抜け出し、半年ぶりの高値に進んできました。先週は5営業日中、4営業日で上昇、週間では262円(1.5%)の上昇となりました。米大統領選で民主党のクリントン氏が優勢と伝わったほか、為替の円安傾向を受け、業績懸念が後退、外国人買いを支えに上昇する動きとなっています。
日経平均株価は13週線と26週線がゴールデンクロスを形成している中、三角保ち合いを上抜ける形となっています。フシ目の52週線の上方に抜けたことでチャート上は上昇余地が広がるいい形になっています。 日銀のETF買いで下値不安が後退したことが背後にありますが、ファンダメンタルズや外部環境を考えたらチャートどおり上に行くも言いにくい状況です。7~9月期決算発表が本格化しましたので、その内容次第ではないかとみています。

 好決算発表銘柄が狙い目も、高値圏にある銘柄は避けた方が無難

21日の米国株は下落しました。NYダウは前日比8ドル(0.0%)安の18161ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同25㌽(0.5%)安の5190で引けています。7~9月期の実質GDPが2.9%増と予想を上回ったことを受け、買い先行の始まりとなりましたが、午後に入り下げに転じました。大統領選の民主党候補クリントン氏が国務長官時代に私用メールを公務に利用していた問題を巡りFBIが再捜査することが明らかとなり、大統領選の混迷が深まるとの見方からリスクを避ける動きが強まりました。これを受けたCMEの日経平均先物は17390円と日経平均終値比56円安で引けています。
外国人は10月第3週(17~21日)も日本株を買い越しました。3週連続の買い越しで、累計買越額は4667億円に達しています。3週連続の買い越しは今年4月1~3週以来です。米大統領選での不安後退や円高懸念が後退したことで買いに動いたようです。外国人は今年に入って6兆1000億円超も売り越していただけに、買い戻しに転じた可能性は十分あります。 期待したいところです。
日経平均が三角保ち合いを突破し半年ぶりの高値に進んだことで、市場の雰囲気は良くなっています。これまで「今は今後の動きを見極めるとき」だとしていましたが、決算発表が始まりましたので、ここは動くときでしょう。決算発表期間中は決算だけが株価材料となりますので、その見極めが重要となります。好決算発表銘柄が狙い目となりますが、これまでのところ好決算を発表しても売られるケースが目立ちましたので、銘柄選定には細心の注意が必要です。高値圏まで上昇している銘柄は避けた方が良さそうです。
なお11月7日号、14日号はお休みとします。

2016年10月24日号

 13週線と26週線がGCを形成している中、三角保ち合いを上抜ける

日経平均株価はレンジ内の往来相場になっていましたが、先週、その上限を突破し、17000円台を回復しました。約半年ぶりの高値で、週間では328円(1.9%)の上昇となっています。米大統領選のテレビ討論会で民主党のクリントン氏が優勢と伝わり、先行き不安が後退するとみた海外短期筋が買いを入れ、先物主導で上昇する展開となりました。ただ翌21日は心理的フシ目の17000円を回復したことで短期的な過熱感が意識され、利益確定売りなどに押される動きとなっています。
先週の上昇で、13週線と26週線が5週連続でゴールデンクロスを形成している中、日経平均は三角保ち合いを上抜ける形となりました。株価がフシ目の52週線の上方に出たことで、チャート上は上昇余地が広がるいい形になっています。
背後には日銀のETF買いで下値不安が後退したことがありますが、かといってファンダメンタルズや外部環境を考えれば、チャートどおりに上に行くとも言いにくい状況です。今週から決算発表が本格化しますので、その内容にかかっているように思います。

 好決算発表銘柄が狙い目

21日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは前日比16ドル(0.1%)安の18145ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同15㌽(0.3%)高の5257で取引を終えています。朝方はGEやベライゾン・コミュニケーションズ、トラベラーズなど決算が振るわなかった銘柄が大幅に下げ、指数を押し下げましたが、マイクロソフトやマクドナルドが市場予想を上回る決算を手掛かりに大幅に上昇し、相場を支えました。ダウ平均は一時下げ幅が110ドルを超える場面がありましたが、次第に下げ幅を縮小し、小幅高に転じる場面もありました。これを受けたCMEの日経平均先物は17235円と日経平均終値比50円高で引けています。
外国人は10月第2週(11~14日)も日本株を買い越しました。2週連続の買い越しで、買越額は1131億円。前週の2805億円からは減少していますが、そこそこの金額です。買い越しに転じたとはまだ云えませんが、今年に入って6兆1000億円超も売り越していただけに、買い戻しに転じた可能性は十分あります。 期待したいところです。
外部環境が不透明で先行きは読みにくくなっていますが、日経平均が三角保ち合いを突破するなど市場の雰囲気は良くなりつつあるように思います。いまは今後の動きを見極めるときだとみていますが、今週後半からは上場企業の7~9月期決算発表が本格化します。決算発表期間中は決算だけが株価材料となりますので、その見極めが重要となります。好決算発表銘柄が狙い目となりますが、これまでのところ好決算を発表しても売られるケースも目に付きますので、銘柄選定には細心の注意が必要です。

2016年10月17日号

 レンジ内の往来相場に

日経平均株価はレンジ内の往来相場になっています。7月29日の日銀の追加緩和でETFの買い入れ額を年3.3兆円→6兆円に増やすことが決まって以降、2カ月以上もこうした動きが続いています。週足チャートや月足チャートを見れば上に行きそうな形になっていますが、ファンダメンタルズや外部環境を考えればそれは無理ではとの見方が出てきても否定できない、そういう状況になっています。ただ下がった局面では日銀のETF買いが入る可能性が強く、下押しするような雰囲気ではありません。結果として往来相場が続かざるを得ない状況になっています。
7月の日銀金融政策決定会合で、長期金利を0%程度で推移するように国債の買い入れを調整することが決まりました。長期金利が上がるということは銀行の収益にはプラスで、生保など機関投資家には運用環境の好転となりますが、マイナス圏にあった金利がゼロ近辺まで上昇することは金融引き締めを意味します。日銀のETF購入がTOPIX連動型にも広がったことで歪な相場形成は和らいではいますが、相場のダイナミズムはなくなり先行きは相当読みにくくなっています。

 好決算発表銘柄が狙い目

14日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比39ドル(0.2%)高の18138ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数は同0.828㌽(0.0%)高の5214で取引を終えています。JPモルガン・チェースやウェルズ・ファーゴ、シティグループなど米銀大手の7~9月期決算が市場予想を上回ったことから、これから本格化する主要企業の決算への期待が高まり、買いが広がる形となりました。ただ取引終盤にかけてはNY連銀のダドリー総裁が、ウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで利上げは「年内を予想する」と述べたと伝わり、上げ幅を縮小。上値の重い動きとなりました。これを受けたCMEの日経平均先物は16880円と日経平均終値比23円高で引けています。
外国人は10月第1週(3~7日)に日本株を6週ぶりに買い越しました。買越額は2805億円と約3か月ぶりの大きさでした。前の週は1887億円売り越しでしたから大幅な買い越しとなります。これで売り越しが終わったとはみていませんが、上場企業の業績見通しが見えてきたら運用スタンスも定まり、動きは変わってくるのではとみています。
相場には方向性がなく買い手掛かり材料も乏しくなっています。先行きは読みにくくなっていますが、市場の雰囲気は悪化してはいません。いまは今後の動きを見極めるときだとみていますが、今週後半からは上場企業の7~9月期決算発表が始まります。決算発表期間中は決算だけが株価材料となりますので、見極めが重要となります。好決算発表銘柄が狙い目となりますが、好決算を発表しても売られる銘柄が目に付きますので、銘柄選定は細心の注意が必要です。

2016年10月3日号

相場のダイナミズムが失せる形に

東京市場は方向感のない動きになっています。前日に大幅高したかと思えば翌日は大幅下落となるなど、海外発の材料に振り回される展開が続いています。先週、日経平均株価は3営業日で下落、2営業日で上昇、終値は16449円と週間で305円(1.8%)下落しました。為替相場やドイツ銀行の経営悪化問題に振り回される動きになっています。ただ日銀のETF買いが継続的に入っているため、底割れするような雰囲気ではありません。9月12日~30日までの13日間で、日銀のETF買いは10回にも及んでいます(購入額は各733億円)。これでは底割れする雰囲気が出ないのも当然です。 ただこれが相場のダイナミズムを失わせ、方向感のない相場になっている一因にもなっています。
9月20~21日の日銀金融政策決定会合で、長期金利を0%程度で推移するように国債の買い入れを調整することが決まりました。長期金利が上がるということは銀行の収益にはプラスで、生保など機関投資家には運用環境の好転となりますが、マイナス圏にあった金利がゼロ近辺まで上昇することは金融引き締めを意味します。日銀のETF購入がTOPIX連動型にも広がったことでいびつな相場形成は和らぐことにはなりますが、相場の先行きは相当読みにくくなったように思います。

方向性が見えてくるまでは様子見も一法

30日の米国株は大幅に上昇しました。NYダウは前日比164ドル(0.9%)高の18308ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同42㌽(0.8%)高の5312で取引を終えています。 欧州系通信社が、ドイツ銀行が米司法省に支払う和解金が約54億ドルで決着すると報じたことを受け、米市場に上場するドイツ銀行株が急伸、同行の経営に対する過度な不安が後退する形になりました。司法省が当初140億ドルの和解金を要求していたため、負担軽減への思惑がドイツ銀株を始め、買い戻しを誘う形となりました。原油先物相場の上昇が続いてことも買い安心感を誘ったようです。これを受けたCMEの日経平均先物は16550円と日経平均終値比100円高で引けています。今週はこれにサヤ寄せする形で堅調な始まりとなりそうです。
外国人は9月第3週(12~16日)も日本株を売り越しました。売越額は1019億円。このところ10週連続で売り越しと買い越しを繰り返していましたが、それが3週連続売り越しとなっています。しかし売り越しに転じたとは見ていません。売越額は前週の4805億円から大きく減少しています。日本株に対する明確な運用スタンスが定まっていないからだと見ています。上場企業の業績見通しが見えてきたら動きは変わってくるはずです。
相場には方向性が見えず買い手掛かり材料も乏しくなっています。先行きも読みにくくなっていますが、市場の雰囲気は悪化してはいません。いまは今後の動きを見極めるときではないかとみています。物色難の状態も変わっていないので、方向性が見えてくるまでは様子見も一法とみています。
なお次週10月11日号はお休みします。

2016年9月26日号

 相場は先行きが読みにくくなる

日経平均株価は3か月ぶりに17000円台を回復した後、調整し、再び方向感の定まらない動きになっています。日経平均は先週、3営業日中、2営業日で下落、終値は16754円と前週末比235円(1.4%)高で引けました。営業日数が少なかったことや日米の金融政策発表を21日に控えていたこともあって、方向性は感じられません。
日銀金融政策決定会合ではマイナス金利の深掘りを見送り、長期金利を0%程度で推移するように国債を買い入れることを決めたほか、ETF買い入れでは6兆円の購入枠のうち日経平均型だけでなくTOPIX型の購入も3兆円にすることが決められました。その後、開かれた米FOMCでは金融政策の現状維持が決まりました。
この決定を受け、21日には日経平均が315円(1.9%)と急伸し、円相場も1㌦=102円台まで円安・ドル高が進みましたが、FOMCの結果発表後は逆の動きとなり、相場を読みにくくしています。マイナス金利の深掘りがなく長期金利が上がるということは銀行の収益にはプラスで、生保など機関投資家には運用環境の好転となりますが、マイナス圏にあった長期金利がゼロ近辺まで上昇するのは金融引き締めということになります。TOPIX型ETFの購入でいびつな相場形成は和らぐことにはなりますが、評価困難な内容で、相場の先行きは相当読みにくくなったように思います。といって下に行く雰囲気ではありません。

 方向性が見えてくるまでは様子見も一法

23日の米国株は下落しました。NYダウは前日比131ドル(0.7%)安の18261ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同33㌽(0.6%)安の5305で取引を終えています。新規の買い材料が乏しい中、主要な株価指数が過去最高値圏で推移していたため、利益を確定する売りが優勢となりました。原油先物相場が下落したことも投資家心理を冷やしたようです。これを受けたCMEの日経平均先物は16570円と日経平均終値比184円安で引けています。今週はこれにサヤ寄せする形で軟調な始まりとなりそうです。
外国人は9月第1週(5~9日)も日本株を売り越しました。売越額は3338億円と大きくなっています。このところ10週連続で売り越しと買い越しを繰り返していましたが、それが途切れました。しかし売り越しに転じたとは見ていません。日本株に対する明確な運用スタンスが定まっていないからだと見ています。上場企業の業績見通しが見えてきたら動きは変わってくるはずです。
相場には方向性が見えず買い手掛かり材料も乏しくなっています。先行きも読みにくくなっていますが、市場の雰囲気は悪化してはいません。いまは動きを見極めるときではないかとみています。物色難の状態も変わっていません。方向性が見えてくるまでは様子見も一法とみています。

2016年9月12日号

 潮目が変わる可能性も

日経平均株価は3か月ぶりに17000円台を回復した後、再び方向感の定まらない動きになっています。日経平均は先週、5営業日中、3営業日上昇、週間では40円上昇して引けました。市場の雰囲気は良くなっていますが、日経平均の日中値幅は縮小傾向にあり、商いも盛り上がりに欠ける展開となっています。
物色面からみれば手詰まり状態に陥っていますが、下に行くような感じはありません。日銀のETF買いの思惑が指数を支えているためですが、上に行くような相場付きでもありません。ただ日経平均の日足チャートは三角保ち合いの最終局面に近づいています。週足や月足チャートは叩かれても叩かれても下げなくなっています。想定される悪材料をほとんど織り込んだため、下には行きたくないかのような動きになっています。
「強気相場は悲観の中で生まれる」と云われます。先々週までの市場は 悲観とまではいきませんが、雰囲気はそれに近いものではなかったかと思います。しかし相場は大衆の見方とは逆の方向に動きます。膠着相場の潮目が変わる可能性も出てきたのではとみています。期待したいところです。

 方向性が見えてくるまでは様子見も一法

9日の米国株は大幅に下落しました。NYダウは前日比394ドル(2.1%)安の18085ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同133㌽(2.5%)安の5125となっています。 NYダウの下落幅は約2カ月半ぶりの大きさ。金利上昇懸念が響きました。ECBが8日の理事会で量的緩和の延長に踏み切らなかったうえ、FOMCで投票権を持つボストン連銀のローゼングレン総裁が9日の講演で、金融政策の正常化を続けることに前向きな姿勢を示したことで、欧米主要国の国債利回りが上昇、投資心理が悪化しました。これを受けたCMEの日経平均先物は日経平均終値比310円安の16655円で引けています。今週はこれにサヤ寄せする形で大幅安で始まりそうです。
外国人は8月第5週(29~9月2日)に2週ぶりに日本株を売り越しました。売越額は642億円。このところ10週連続で売り越しと買い越しを繰り返しています。日本株に対する運用スタンスが定まっていないからだと思われますが、上場企業の業績見通しがはっきりしてくるまではこうした動きが続く可能性があります。
決算発表が一巡したことで買い手掛かり材料は乏しくなっていますが、市場の雰囲気は良くなっています。潮目が変わった可能性もありますので、ここは動きをしっかりと見極めるときでしょう。物色難の状況は変わっていません。米国株が急落していることもあり、方向性が見えてくるまでは様子見も一法とみています。相場の流れが変わったら銘柄はどんどん出て来ます。
なお9月20日号はお休みさせていただきます。

2016年9月5日号

 潮目が変わる可能性も

方向感の定まらない動きになっていましたが、日経平均株価は先週、5営業日中、3営業日上昇し、3か月ぶりの高値に進んで来ました。終値は16925円で週間の上昇幅は188円(1.12%)。心理的フシ目の17000円にあと少しとなっています。
物色面からみれば手詰まり状態になっていますが、高値を取ってくる不思議な相場となっています。日銀のETF購入枠拡大以降、よく分からない相場付きになっていますが、意外なことに相場の地合いは良くなっています。週足や月足チャートを見れば分かりますが、チャートは叩かれても叩かれても下げなくなっています。想定される悪材料をほとんど織り込んだため、上に行きたがっているかのようです。
「上昇相場は悲観の中で生まれる」と云われます。 悲観とまではいきませんが、先週までの市場の雰囲気はそれに近いものではなかったかと思います。しかし相場は大衆の見方とは逆の方向に動きます。膠着相場の潮目が変わる可能性も出てきたように思います。

 いまは動きをしっかりと見極めるとき

2日の米国株は上昇しました。NYダウは前日比72ドル(0.4%)高の18491ドルとなり、ハイテク株比率の高いナスダック指数も同22㌽(0.4%)高の5249で引けています。 8月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月から15万1000人増えたものの、市場予想の平均値(18万人)を下回ったため、FRBによる9月の追加利上げ観測が後退し、買いが優勢となりました。FRBは追加利上げを急がないとの見方に加え、重要イベントを波乱なく終えたことも買い安心感につながったようです。これを受けたCMEの日経平均先物は2日の日経平均終値比204円高の17130円と心理的フシ目の17000円を回復して引けています。今週はこれにサヤ寄せする形で堅調な始まりとなりそうです。
外国人は8月第4週(22~26日)に2週ぶりに日本株を買い越しました。買越額は1713億円。このところ9週連続で買い越しと売り越しと繰り返しています。日本株に対する運用スタンスが定まっていないからだと思われます。上場企業の業績見通しがはっきりしてくるまでは、こうした動きが続く可能性があります。
決算発表が一巡したことで買い手掛かり材料は乏しくなっていますが、前述したように相場の地合いは良くなっています。潮目が変わった可能性もありますので、ここは動きをしっかりと見極めるときでしょう。ただ物色難の状況は変わっていないので、方向性が見えてくるまでは様子見も一法とみています。相場の流れが変わったら銘柄はどんどん出て来ますので、いまの物色難を気にする必要はありません。

2016年8月29日号

 歪みが増し難しい局面に

東京市場は方向感の定まらない動きになっています。先週、日経平均株価は5営業日中、3営業日下落、終値は16360円と前週末比185円(1.1%)安で引けました。26日が前日比195円安となったため1%以上の下落となっていますが、25日終値は16555円で、前週末比ではわずか10円高と凪のような相場付きでした。
26日の195円安もよく分からない下げでした。米ジャクソンホールでのイエレンFRB議長の講演を控えていたとはいえ、為替相場から見ても1%以上も下げるような雰囲気ではありませんでした。それが下げたのは日銀のETF買いへの失望があったからかもしれません。日銀は7月29日の金融政策決定会合でETF購入額を年3.3兆円から6兆円に増額すると発表、その後、2回、ETFを707億円ずつ買いました。25日も3回目として707億円買ったのですが、同日の日経平均株価は前日比41円安と安く引けていました。
日銀のETF買いが分かったのは同日引け後です。707億円の大量買いを入れたものの、下げたということが事前に買っていた向きを含め、失望売りを誘ったのではないかとみています。PKO的相場になっている面もあるため、何を基準に売買したらいいのか分からなくなっていますと指摘してきましたが、日銀のETF買いをきっかけに投資家の悩みは深まっています。株価の歪みが増しているこの環境下でどう対処するか。難しい局面に来ているように思います。

 物色の方向性が見えてくるまでは様子見も一法

19日の米国株はまちまちの動きでした。NYダウは3日続落し前日比53ドル(0.3%)安の18395ドルとなり、ハイテク株比率が高いナスダック指数は3日ぶりに反発し、同6㌽(0.1%)高の5218で引けています。 イエレンFRB議長がジャクソンホールで追加利上げの具体的な時期の言及は避けたものの、金融政策の引き締めを支持する「タカ派」の姿勢をにじませたことで、市場は「緩やかな利上げ政策は米経済の力強さを背景にしている」と受け止め、ダウ平均は一時上げ幅を123㌦まで拡大する場面がありました。しかし、フィッシャーFRB副議長が年内に2回の利上げの可能性に言及したことを受け、市場の想定より速いペースで政策金利を引き上げるシナリオも浮上。低金利が相場の追い風になっていたこともあり、一転して売り優勢となり、一時下げ幅を113ドルまで広げる場面がありました。ただ来週末には9月の利上げを占ううえで重要な雇用統計(8月)の発表が控えていることもあり、売り一巡後は下げ幅を縮小する動きとなりました。これを受けたCMEの日経平均先物は26日の日経平均終値比219円高の16580円で引けています。
外国人は8月第3週(15~19日)に2週ぶりに日本株を売り越しました。売越額は1667億円。このところ8週連続で売り越しと買い越しを繰り返しています。日本株に対する運用スタンスが定まっていないからだと思われます。上場企業の業績見通しがはっきりしてくるまでは、こうした動きが続く可能性があります。
決算発表が一巡したことで買い手掛かり材料は乏しくなっています。相場には方向性も見られません。物色の方向性が見えてくるまでは様子見も一法とみています。ただこうした局面で狙うとしたら好決算ながら売られた銘柄ではないかとみています。

2016年8月22日号

 投資家の悩みは深まる

東京市場は方向感の定まらない動きになっています。先週、日経平均株価は5営業日中、3営業日で下落、終値は16545円と前週末比374円(2.2%)安で引けました。下落率は小さくありませんが、円相場の1㌦=100円割れを受けて大幅安した16、18日を除くと方向感のない動きとなっています。日銀のETF買いへの思惑から日中の相場が乱高下しやすくなっているためです。長期投資家の買いが入りにくい中、市場はETF買いが入らないとみた短期筋の売り仕掛けや買いを見越した思惑買いで上下に振られる動きになっているのです。
マーケットが自然体の相場から逸脱しつつあることで不安定な動きになってきた感じです。何を基準に売買したらいいのか分からなくなりつつあることがこういう相場を現出しています。先週号でも指摘しましたが、日銀の大規模なETF買いをきっかけに投資家の悩みは深まっています。株価の歪みが増しているこの環境下でどう対処するか。投資家はいま考え時に来ているように思います。

 物色の方向性が見えてくるまでは様子見も一法

19日の米国株は小幅安。NYダウは前日比45ドル(0.2%)安の18552ドルとなり、ハイテク株比率が高いナスダック指数も同1㌽(0.0%)安の5238で引けています。重要な経済指標の発表が少ないなか、利上げに前向きな金融当局者の発言が相次いだことで、近い時期の利上げを警戒した売りが優勢となったようです。市場の想定よりも早い9月利上げの可能性も意識されたようですが、積極的に売り込む動きは限られたとのことです。これを受けたCMEの日経平均先物は19日の日経平均終値比45円安の16500円で引けています。
外国人は8月第2週(8~12日)に2週ぶりに日本株を買い越しました。買越額は484億円。このところずっと買い越しと売り越した繰り返しています。日本株に対する運用スタンスが定まっていないからだと思われます。上場企業の業績見通しがはっきりしてくるまではこうした動きが続く可能性があります。
上場企業の4~6月期決算発表は一巡しました。買い手掛かり材料が乏しくなりましたが、今回の決算発表では好決算ながら売られた銘柄も目に付きました。日銀のETF買いが相場を分からなくしている面もあり、物色の方向性が見えてくるまでは様子見も一法とみていますが、好決算ながら売られた銘柄のうち下げ止まったのは狙い目ではないかとも見ています。

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